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今日子へ
明日出発する。
行き先は言えない。
和正は簡単なメールを打った。
遅延振子を 2000 分に設定した。
暗号レベル、量子化モードで、レッド、最強である。
こんな内容でも軍の規律上暗号化が必要だ。
送信ボタンを押した。
確認ダイアログ。
OK。
和正は、スラスターを少しずつ噴かした。
「艦橋へ、発信許可願いたし。」
「許可する。」
「ゲート 30 番、仰角 20、で 30 秒で出て下さい。」
「了解。」
出力 30 パーセント、40、50、60、70、80、90、100。
サブブレーキ解除。
ロック解除。
メインブレーキ解除。
「Will MASTER Heaven #5 出ます!」
和正は 10 ジーの加速を、背中と首そして、特に胃に感じながら
暗黒の大宇宙へと飛び立った。
さすがにこの加速だ、もう船は遠い。
地上でみる月の10倍ぐらいの大きさで地球が見える。
ピー、ピー、ピー
「ロックされました」
"ふっ"、天地前後左右に 100 ジーの加速ができる
Will MASTER Heaven シリーズに、今時のミサイルなんて
あたるハズがない。
もちろん自分の方が耐えられれば、の話だが。
「1番ロック」
「2番ロック」
「3番ロック」
「4番ロック」
「5番、6番、7番ロック」
「"Hell ベル Bill バ" 誘導ミサイル発射!」
「指紋認証 ... OK.」
「虹彩認証 ... OK.」
「トリガーを回します」
和正は血の色のトリガーを押した。
白い軌跡を描きながら、飛び、やがて閃光が閃く。
Oh! なんとビューティフル。
it's a beautiful day.
「任務終了だな、帰還する」
「こちら艦橋、よくやったな、至急帰還されたし」
まぁ、今日はこんなもん。
明日からが本番だな。
和正は美しき青き地球を右手やや後方に見ながら、
自動帰還プログラムをエクゼキュートした。
「帰還プログラム起動」
「経路確認中」
「経路確認終了」
「異常ありません」
「帰還プログラム・モード "Auto" で帰還を実行します」
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