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寄宿学校「ヘールシャム」で学ぶキャシー、ルース、トミーの3人は、小さい頃からずっと一緒に暮らしている。外界と隔絶したこの学校では、保護官と呼ばれる先生の元で子供たちは絵や詩の創作をしていた。18歳になり寄宿学校を出て農場のコテージで共同生活を始めた彼ら。やがてルースとトミーが恋を育むようになり、キャシーは孤立していく。その後、コテージを出て離れ離れになった3人は、逃れられようのない運命に直面する事に…。gooより
 
 原作者がカズオ・イシグロ。
彼の原作である『日の名残り』という映画がとっても好きで、
同じ原作者ということで、映画館へ行きました。
観てから日にちが経ってしまいました。
それでも、まだ映画の余韻は続いてます。
あまりにも『奇妙』なお話。
映画の最初の方で、その『奇妙』な内容を私たちは知ってしまうのですが、
主役三人の残酷で、悲しい運命を知ってしまうと、
若い彼らの限られた時間が、とてつもなく切なくて、
どうにかならないのかと祈るような気持ちにさえなってきました。
題名の「わたしを離さないで」はキャシー(キャリー・マリガン)がトミー(アンドリュー・ガーフィールド )からもらったウォークマンのミュージックテープの歌の題名。
 
時代がちょうどウォークマンが流行っていた頃。
映画のトーンが、切なくとも懐かしい気持ちにさせるのは、
きっとキャシーがいつも肌身離さずにもっていたこのウォークマンの「小道具」があるかもしれないなって思いました。
キャシーの人生の記憶が、この映画です。
 
以下ネタばれ
 
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実は、臓器移植の目的で作られたクローン人間の彼ら。
小さい頃から寄宿舎で学び、寄宿舎の外には出たことがない。
ある日、突然、自分たちが「普通」ではないと聞かされる。

成人になると、数回の臓器移植が行われ、「終了」の日を迎えるのです。
あらがうことのできない運命を彼らは受け止め、
与えられた生活を享受し、(彼らは寄宿舎を出て、つかの間の自由な生活を送ります)
その中で、恋もし、友情に悩み、いろんな想いが交錯している様子を映画は、静かに描いてました。
やがて、キャシーは「介護人」という仕事に就きます。
臓器提供者の介護をする仕事。
数回に分けて臓器提供をする人たちのお世話をする仕事なのですが、
それはとってもくたびれるし、辛い仕事。

だからといって、移植を免除されるわけではなく、
やがては彼女も「提供者」となって「終了」の日を迎えるまでの短い日々を仕事をしながら待つのです。
 
何ともやるせない、希望の光もないような、暗い映画のようであって、
でも、不思議な魅力がある映画でした。
 
「クローン」である事実。
でも「普通の人間」。
空恐ろしいような、もちろん「つくりものの」SFの世界の物語だけど、
他人事には思えない何かが映画にあるのです。
 
何でだろうと思って、原作も読んでみました。
ぐいぐい一気読みでした。
 
「はかない青春」
「ノスタルジック」
 
という言葉が思い浮かびました。
 
「決められた運命」を受け入れた主人公の淡々とした姿に、
悲しいけど、強さも感じて、
自分も、彼女のように、「何かが起こっても」「淡々と」「受け止めることができたら」
と原作も読んで感じたことが、
映画の魅力でもあったようです。 
 
 
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キャリー・マリガン (Kathy)
アンドリュー・ガーフィールド (Tommy)
キーラ・ナイトレイ (Ruth)
シャーロット・ランプリング (Miss Emily)
スタッフ
監督 マーク・ロマネク 
製作総指揮 アレックス・ガーランド
カズオ・イシグロ
テッサ・ロス 
製作 アンドリュー・マクドナルド
アロン・ライヒ 
脚本 アレックス・ガーランド 
原作 カズオ・イシグロ 
撮影 アダム・キンメル 
音楽 レイチェル・ポートマン 

閉じる コメント(15)

突拍子もない設定ではあるものの

人の運命の儚さと残酷さが、我々にも通じるところがあって

すごく観たくなりました

昔読んだ筒井氏の『定年の日』という短編を思い出しちゃった


生きることって、本来はすごく残酷なのですよね

2011/5/16(月) 午前 6:57 ツキ

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私は村上春樹氏の影響で「日の名残り」を読みました。これも見たい作品、見る予定なのでネタバレは読んでません(汗)
切なく悲しい物語なのですね。う〜早く見たい!(笑)

2011/5/16(月) 午後 0:35 dance

ツキ社長さん
この突拍子もない設定というのが、またひきつけられるのでしょうね。
残酷な運命を受け入れる。
生まれた環境というものは選べない。
そういうことろが通じる何かがあるのかもしれません。
文芸的な映画でした。
>生きることは、残酷
映画ははかない青春へのオマージュであったのかもしれません。

2011/5/17(火) 午前 8:20 iruka

danceさん
>村上春樹氏の影響
村上氏が好きな作家さんということでしょうか。
「日の名残り」いいですよね〜。
私はあの別れのシーンはすばらしい!と思ってます。忘れられません。
「わたしを〜」は、「日の名残り」とはまた少し違った作風かと思いますが。しみじみ、と良かったです。他の作品も読んでみたいと思ってます。暗いお話だけど、ずっと心に残っていく作品だと思いました。

2011/5/17(火) 午後 7:43 iruka

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原作お読みになったのですね。カズオイシグロの作品は、文字では読んだことがないので、一度挑戦してみたいです。
主人公たちの諦観がやるせなかったですね。
TBお願いします。

2011/5/18(水) 午後 2:51 オネム

オネムさん
お久しぶりです!コメント、TBありがとうございます。
本、いいですよ。映画、本の世界を忠実に再現してました。
ほんと、これやるせなかったです。
ここまでやるせない映画って、いままであったでしょうか。
ちょっと思い出せません。。

2011/5/19(木) 午前 7:57 iruka

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村上春樹氏の影響っていうのはですね、
春樹氏はカズオ・イシグロが大好きだそうですよ。
新刊が出れば購入し読んでるそうですよ。なので私も興味を持ったのしだいであります(笑)

2011/5/20(金) 午後 9:14 dance

danceさん
いや〜、私もカズオ・イシグロ大好きになりそうです。
春樹氏と同じですね(違うって 笑)
次は「日の名残り」を読もうかなぁ。

2011/5/20(金) 午後 10:30 iruka

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結局、彼らの素直さが、「かくして悪は栄えたのでした」という結末になっているように思うと、いい話とは思えないです。だから、美しい物語に見えても美化しちゃいけない話じゃないかって気はします。見習っちゃいけない話ですもの。TBさせてください。

2011/5/26(木) 午後 7:10 [ einhorn2233 ]

einhorn2233さん
コメント、TBありがとうございます。
>美しい物語に見えても美化しちゃいけない話

多分、カズオ・イシグロ氏の中では、教訓とか、美化だとか、
何かを訴えるとか、そんな気持ちは無いと原作を読んで感じました。
この設定にするのも、随分考えてのことだったのではないでしょうか。
見ている私たちはこれが本当の世界ではないってわかっている。
だから、哀しいけど、画面に漂うノスタルジックな雰囲気にたっぷり浸ることができると思いました。
これは、きっと好き嫌いが分かれる映画なのかもしれませんね。
私は、キャシーが介護人の仕事をする姿に、
自分も、毎日の仕事をちゃんとこなして、ちゃんと生活していきたいって、漠然とですが、重ねて見てました。(私の仕事は全然関係ないものですが)見る人によって、いろんな感じ方ができる映画って、
いいですね!

2011/5/27(金) 午前 8:35 iruka

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僕も原作を読んでみたいです。
ついでに『日の名残り』も買ってこよおっと。
介護士になれると免除されるのかと思ってましたが、そんなことは許されないのですね。その日を待つばかりなんて、死刑執行を待つ身のようで、辛いです。
僕も最近死について考えることが多くなりました。
この映画で登場する若者たちより、かなり長生きしている訳ですが、僕の人生の方が内容が薄っぺらな感じがしてしまいました。
残り少ない人生、もっと充実させたいと思っております。

2011/7/15(金) 午前 6:12 出木杉のびた

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あ、ポチッ。

2011/7/15(金) 午前 6:23 出木杉のびた

のびたさん
この設定は、かなりツライものがありますね。
映画を観て、原作を読んで感じたことは、過去のノスタルジックな記憶を忘れたくないということ。
繰り返される日常が、いつかは、過去のものとなって、また懐かしい記憶となる日がやってくること。
ということかしら。
ほんと、一日、一日を大事にしたいなって思いますよね!
ポチ、ありがとうございます!

2011/7/18(月) 午後 4:58 iruka

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原作を読んでやっとDVDを見る事が出来ました。いやぁー原作に忠実。見事な映像美じゃなかったですか!?切なくて悲しくて・・・何が残ったのかな???やはり人類への警笛?かな。TBお願いします。

2011/11/3(木) 午後 6:23 dance

danceさん
原作のあの雰囲気をどんぴしゃりと映像にしてましたね。
あの音楽がまた良かったですよね。
>人類への警告
本当そうですね。切ないんだけど、キャシーの強さが心に残りました。TBありがとうございます。

2011/11/4(金) 午前 8:34 iruka

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