憂国烈士

政治はこの国をどこへ導き、社会は何を求めるのか。

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世襲の検証 幹事長編

総理編、両院議長編に続く世襲の検証、第三弾は幹事長編、55年体制以降の自民党幹事長、09年政権交代
後の民主党幹事長を追ってみた。幹事長を経て総理や両院議長に就任した方々は除外している。
 
●自民党
川島正次郎     世襲無し
橋本登美三郎    世襲無し
二階堂進       世襲無し
内田常雄       世襲無し
斎藤邦吉       世襲無し
田中六助     > 甥   武田良太    衆議院議員              ※現在も血統は継続中。
金丸信        世襲無し
安倍晋太郎  < 義父  岸信介     総理                   ※現在も血統は継続中。
           > 子   晋三       総理
小沢一郎    > 父   佐重喜     建設相                 ※本人現役。
梶山静六     > 子   弘志       衆議院議員              ※現在も血統は継続中。
三塚博        世襲無し
加藤紘一    > 祖父  幹雄       西田川郡議              ※本人現役。
           > 父   精三       衆議院議員
野中広務     > 弟   一二三     園部町長
古賀誠        世襲無し                              ※本人現役。
山崎拓        世襲無し
武部勤        世襲無し                              ※本人現役。
中川秀直    > 義父  俊思       衆議院議員              ※本人現役。
伊吹文明       世襲無し                              ※本人現役。
細田博之    > 父   吉蔵       運輸相                 ※本人現役。
大島理森    > 父   勇太郎     青森県会議長            ※本人現役。
           > 叔父  夏堀源三郎  衆議院議員
石原伸晃    < 父   慎太郎     東京都知事              ※本人現役。
           > 弟   宏高       衆議院議員
 
●民主党
小沢一郎       上記
枝野幸男       世襲無し                              ※本人現役。
岡田克也    > 義父  村上信二郎  衆議院議員              ※本人現役。
           > 義兄  村上誠一郎  規制改革相
 
頂点迄、後一歩の所まで辿り着いた方々だけに無念の思いから、子孫に夢を託すのかと思いきや、意外にも
世襲をしていない方が多かったりする。また多くは今も現役で今後の身の処し方が焦点となるであろう。親子に
総理就任者が居る安倍氏だが、彼の場合はリクルート事件と自身の病という個人の能力とは別次元の問題
だけに不運だっただけとも言える。一方、石原氏は今後、総理に就任する事が有ったとしても、父君を越える
成果を残すのは難しい様に見える。彼もまた最近の世襲総理同様、世襲政治家の評判を落としている一人と
言えるだろう。
 
三回に渡って検証して思うのは、世襲と中選挙区との関係だ。戦後まもなくは戦前に大政翼賛会参加の
議員が公職追放され、選挙制度も改正された為、新人候補者が大量に流入した。公職追放が解かれて
選挙に出馬しようとも地盤は既に他人の手に渡り、しかも国を誤った方向に導いたと評価されていては、
当選するのも難しかったろう。その後、55年体制により自民党独裁となった状況下での中選挙区は、自民党
候補者同士が議席を争う場と化した。政党では差別化が図れないので、政治家個人を売り込まざる得なくなり、
その為には高度成長も手伝ってかインフラ整備という名の地元への利益誘導で、優劣を決める様になった。
また選挙の際の活動資金の提供や応援弁士の派遣など選挙指南役として派閥の役割が重要となったのも、
この中選挙区における党内競争に端を発する部分が大きい。その様な環境で議員が政界引退を決心した時、
今迄、氏名を売り物にして来た以上、事務所を支えた秘書や地元を支えた系列地方議員では役不足と
後援会が判断し、同じ氏の親族を担ぎ出して世襲は常態化した。
 
小選挙区が導入されて15年、中選挙区時代に地元に根を張った世襲制は、劇的に当選議員が入れ替わる
事により、段々と世襲議員が淘汰されて行く事になるだろう。また選挙区割りにより既得地盤を奪われた議員が
居た様に、今度の一票格差是正に伴う選挙制度改革で更に地盤を奪われる議員が出て来るに違い無い。
有権者が思考力、判断力を取り戻し、政党の実行力や政策の優劣、候補者の能力を見極めて、自らの代表を
選ぶ時代を望みたいものである。

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