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先々月、民主党に離党届を出しながら受理されず、先月の内閣不信任案採決で賛成に回って除籍された
横粂勝仁衆議院議員、無所属で活動中だが先頃、次期衆院選での出馬を神奈川11区から東京18区に
変更すると表明した。神奈川11区は自民党の小泉進次郎衆議院議員が父、小泉元総理から引き継いだ地盤、
横粂氏には政権交代選挙としての民主党への追い風や世襲批判が味方したものの、選挙区では落選、比例
ブロックで復活当選に留まった。その後の2年間で小泉氏は新人議員としては異例の安定度を見せ、野党
ながら露出も多く、冗談ながら総理候補に挙げられる迄になった。一方の横粂氏は民主党を離れる事を自ら
要望し、結果的に除籍となった関係上、地元の民主党支持者は全て失い、また党からの資金や選挙協力
などの援助も一切、無くなった。もはや民主党対自民党という対立軸も使えない今、この地に居ても存在が
埋没するだけと考えたのだろうか。
自民党候補者に代わって対民主党姿勢を打ち出すには、民主党の大物議員の選挙区から出馬する以外に
道は無い。それは2年前に小泉元総理の地盤から出馬したのと同じ手法でも有る。(神奈川11区からの出馬を
打診したのは小沢氏だが。)対決候補は鳩山前総理、菅総理そして刑事被告人ながら党内に支配力を有する
小沢氏のトロイカ三人衆が考えられたが、横粂氏は菅総理を選んだ。それは何故だろう。
鳩山前総理が地盤とする北海道9区は小選挙区制度が導入されてから鳩山氏が5期連続当選だが、現苫小牧
市長の岩倉博文氏と2000年の総選挙で対峙した際は、300小選挙区の最後に当確が出るなど、決して地盤は
盤石では無い。更に総理退任後の総選挙には出馬せずと公言していた時期も有り、地元としても支持基盤が
緩んでしまったのだろう、3月の自民党内調査でも鳩山氏に落選判定が出ている。相手としては組し易いの
だが、逆に自民党候補者に既に固められてしまった訳でも有り、新参者の横粂氏が付け入る隙は無い。
小沢氏が地盤とするのは岩手4区で、こちらは小選挙区制になる前の中選挙区制岩手2区時代での小沢氏の
父、佐重喜氏からの地盤でも有り、小沢氏は14期連続当選を誇っている。中選挙区時代の9回の選挙で、
小沢氏は7度のトップ当選、1度の2位当選を誇り、落選が危ぶまれたのは1回のみ、小選挙区に移行してからも
常に2位に8万票前後の差を付けて、12万票前後の得票での圧勝振りだ。今は民主党の党員資格停止処分を
受けている為、公認候補者扱いにはならないが、元々、個人の力で当選している小沢氏には全く関係無い
だろう。この様な選挙区に出馬するのは横粂氏にとって自殺行為なのだが、問題は小沢氏の圧倒的強さだけ
ではない。
神奈川11区有権者数 395,059人
北海道 9区有権者数 412,530人
岩手 4区有権者数 283,336人
東京 18区有権者数 413,901人 いずれも総務省 2010年9月2日発表データ
岩手4区だけ有権者数が10万人以上も少なく一票格差是正対象選挙区とされるのは明らかだ。区割りが変わる
選挙区では事前の政治活動ではカバー出来ず、政党の支援を受けていない横粂氏には大きなハンデとなる。
そして菅総理の地盤、東京18区だが、こちらも小選挙区制での5回の総選挙ではいずれも菅氏が11万票以上の
得票で当選している。鳩山元総務相と土屋正忠前武蔵野市長が各1回、比例復活を遂げており、鳩山氏との
票差は5万票以上有ったが、土屋氏との票差は郵政選挙だった事も有り8千票しか無かった。その土屋氏も
政権交代選挙では落選、自民党の支部長を今も務めるが69歳と高齢の為、次の選挙で魅力的な候補者として
有権者の目に映るか如何かは微妙だ。また東京18区は武蔵野市、府中市、小金井市の3市のみ、人口が
密集しており、北海道9区や岩手4区と異なり面積が限られるのも、政治活動には好都合だ。また地方と違い
東京は日本各地から人が集まる分、新参者にも寛容だったりする。横粂氏は愛知県出身で東京は大学入学後
からだが、北海道や岩手に比べればむしろ馴染みが有ると言っても良いだろう。次の衆院選で注目区となるのは
間違い無い。
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2011年07月22日
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