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震災後の菅総理の被災地や被災者に対する言動に心が無いと野党議員は批判して来た。親分が親分なら
子分も子分なのか、昨日、岩手県庁と宮城県庁を訪れた新任の松本龍復興相の現地での発言が物議を醸し
出している。
岩手県庁で達増知事に対し、
「知恵を出したところは助けるけれど、知恵を出さないところは助けない、その位の気持ちを持って。」
助けてくれと差し出された手を払い除けて、助けられ方を考えたら助けてやろうという姿勢が、今の被災地に
必要なのだろうか。被災地では被災者は元より行政担当者も、被災以来の苦労で精も根も尽きているのでは
なかろうか。弱っている者に平気で鞭を振るう、その神経には誰の理解も得られないだろう。
「九州の人間だから東北の何市が何処の県か分からん。」
松本氏は復興相以前に震災前から防災相を務めていた。震災発生以降、防災相としての会見も行わず、
被災地視察も他の閣僚に比べて遅かったと言っても良い。何をしていたかと言えば、官邸に籠り切りだったので
被害状況の把握と救援手配に掛かり切りだったとも思えたのだが、ならば被災地の市町村が何処の県下に
有るかは、多少、物憶えが悪くとも頭に入るだろう。震災前の状態、現在の状況が把握出来ていなければ、
復興などとても出来ないはずだ。
宮城県庁で村井知事に対し、
「県の中でコンセンサス得ろよ。そうしないと我々、何もしないぞ。だからちゃんとやれ。」
他人事感、上から感、一杯のコメントと言えよう。村井知事は漁港の集約化、企業の参入を巡って漁協と意見
対立をしている訳だが、県側が復興での新しい漁業の在り方を模索し、漁協は復旧での従来の漁業様式での
一日も早い回復を望んでいる訳で、復興相としては双方の調整に入り、妥協を促し、着地させる事を試みても
良いでのはないだろうか。そっちで決める事を決めたら、遣ってやるからという一歩、引いた姿勢を見せる様では
被災者どころか国民の期待にも応えられていないと言えよう。ちゃんとやれ等という表現、見下した失礼な言い
回しを平気で使う処に松本氏の人間性を疑わざるを得ない。
「お客さんが来る時は、自分が入ってから呼べ。」
確かに仲井眞沖縄県知事は政府要人を迎える際、先に部屋に居たりする。また達増岩手県知事は庁舎の
玄関前で松本氏をお出迎えした。一方、村井知事は今日の会見で会合に遅刻はしていないとしており、
松本氏の到着が予定より早かった可能性も否定出来ない。また客人を応接室に通してから主が現れる
様式も有るだろう。要は松本氏に迎えて貰うのが当然という意識が有るが故の発言に思える。村井知事も
会見で言及しているが、国と地方自治体に主従関係は存在しない。橋下大阪府知事は「地方は中央の
奴隷。」と表現して憚らないが、官僚だけではなく、政府や国会議員にもその様な意識が有るとすれば、
民主党の言う地域主権など紛い物以外の何物でも無い。
「書いたら、もうその社は終わりだから。」
冗談めかして言ってはいるものの、報道各社に対して終わりとは、記者クラブからの除名を指しているのか、
それとも企業そのものを政府の力で潰そうとするのか、何れにしても報道内容に対する圧力と受け取られても
致し方無い。村井知事の行為を皆の前で叱責した事が公になる事が不憫だと思うならば、最初からしなければ
良い迄の話だろう。
何でもかんでも国に頼ろうとする姿勢は確かに諌めるべきだろう。しかし物には言い方と時と場所が有る。
報道陣が構える中、命令口調で発言する事が相応しいのか否か、国民の代表である国会議員として、また戦後
最大の国難に対処する大臣として相応しいのかと言えばそうでは無かろう。松本氏は60歳、衆議院7期目で
ベテラン議員の部類に入る。だが二世議員で有数の資産家と言う点では、過去、何人か見て来たお坊ちゃま
政治家の域を出ていないかもしれない。今の国民は上から目線を極度に嫌う。が故に民主党は国民目線の
政治を掲げた訳だが、松本氏の言動を見る限りそれが体現出来ているとは思えない。国民目線からすれば
国会を軽視したとされる柳田前法相より問題発言とする方は多いだろう。復興相のポストは米国でブッシュ
政権からオバマ政権に交代した際に続投となったゲーツ国防長官の様に、総理や与党が代ろうとも被災地が
復興を遂げる迄は人材を代えない方が良いはずだ。その意味ではポスト菅が民主党主流派の野田財相に
なろうが、反主流派の小沢傀儡政権が誕生しようが、自公両党との大連立政権になろうが、復興相就任の噂の
有った亀井国民新党代表の方が続投は可能で、能力面や苦労人の生い立ちから見ても適材適所だった様に
思う。被災地の首長達と信頼関係が築けなければ復興は有り得ない。松本氏は着任早々ではあるが、手腕
以前の資質という点で更迭した方が、場を収める意味でも最善の策ではないだろうか。
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