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公明党が衆議院選挙制度改革で提案するとされる小選挙区比例代表連用制、採用された場合に各党の
獲得議席が如何程、変わるのか検証してみた。使用する数値は一昨夏の政権交代選挙の比例ブロックでの
獲得票数、各ブロックの得票数を加算して全国区の数値とする。
総得票数 小選挙区 議席数算出の 定数50議席での 定数100議席での 実際の比例
獲得議席数 基礎数字 獲得議席数 獲得議席数 獲得議席数
民主党 29,844,799票 221議席 134,436 0 0 87
自民党 18,810,217票 64議席 289,388 0 17 55
公明党 8,054,007票 0議席 8,054,007 23 35 21
共産党 4,943,886票 0議席 4,943,886 14 21 9
社民党 3,006,160票 3議席 751,540 5 10 4
みんな 3,005,199票 2議席 1,001,733 6 11 3
国民 1,219,767票 3議席 304,942 0 2 0
日本 528,171票 1議席 264,086 0 1 0
大地 433,122票 0議席 433,122 1 1 1
幸福 459,387票 0議席 459,387 1 2 0
衆議院の全体定数を比例配分する方式の為、先に小選挙区で議席を獲得した政党は配分時の基礎数値が
かなり低い所からのスタートとなる。この方式を採用した場合、仮に比例180議席を100議席に削減したとすると、
民主党は0議席、自民党でも17議席、つまり小選挙区で当選出来なかった候補者が比例復活する可能性は
低くなる。一方、中小政党は議席増の傾向が顕著だ。公明党、共産党は10議席以上の増、社民党やみんなの
党も二桁に議席数を増やしている。注目すべきは幸福実現党で選挙での初の議席獲得となる。80議席を
削減してなおこれだけの増加を大政党の民自両党が黙認するはずも無い。現状維持のラインまで定数を
下げて来るだろう。そのラインは50議席、これならば中小政党の議席増は5議席以内となる。問題は更に
削減した50議席をそのまま削減するか、それとも敗者復活枠として民自両党が残そうとするかだ。比例定数
50議席では民自両党の小選挙区候補者が比例復活を遂げる事はまず無い。しかも比例枠での獲得議席は
両党共、0議席で、民主党は87議席、自民党は55議席を失っている。中小政党が現状維持で彼等だけが血を
流すとはとても思えない。50議席は惜敗率等によって上位50名だけが選抜される枠として残るのではないかと
推測される。それでも80議席減で一票格差が是正されれば、或る程度の評価はしても良いのではないだろうか。
ついでに参議院の全国11ブロックでの大選挙区制もしくは比例代表制についても、議席獲得予想をしてみた。
使用数値は昨夏の参院選で投じられた比例代表の票数だ。まず現行の242議席から42議席が削減される
として、200議席の改選議席、半数の100議席を各ブロックに配分する。
北海道4議席、東北8議席、北関東11議席、南関東13議席、東京10議席、北陸信越6議席、東海12議席、
近畿16議席、中国6議席、四国3議席、九州11議席
一票格差は北海道と東北の間で1.191倍となっている。(公明党の試算では1.385倍とされているが、どの様な
配分をしたのだろうか。)
100議席を全て 100議席を全て 50議席を全国区 実際の選挙での
総得票数 比例ブロックとした 比例全国区とした 50議席をブロック 総獲得議席数
想定獲得数 想定獲得数 とした想定獲得数 (定数121議席)
民主党 18,450,133票 41 33 38 44
自民党 14,071,671票 29 25 28 51
公明党 7,639,433票 14 13 14 9
共産党 3,563,557票 3 6 4 3
社民党 2,242,735票 0 4 2 2
国民 1,000,000票 0 1 0 0
みんな 7,943,649票 13 14 12 10
改革 1,172,395票 0 2 1 1
たちあがれ 1,232,207票 0 2 1 1
100議席全てを比例ブロックとしたケース、100議席全てを比例全国区としたケース、半数の50議席をそれぞれ
全国区とブロックに分けたケースの3パターンをシミュレーションしてみた。全てをブロック化した場合、死票が
発生し、小党の社民党、国民新党、新党改革、たちあがれ日本は獲得議席が0となってしまう。全てを全国区
とした場合、小党は議席を獲得する事が出来るが、逆に大政党は議席を減らしてしまう事になる。足して2で
割るのも政治の世界、半数の50議席を全国区選出、残り50議席をブロック選出とした場合、現行制度での
選挙結果に近い物となるのだが(母数が少なくなるので一票格差は1.384倍と若干、上がるが。)、どうにも
ならないのが自民党。20議席以上の減となってしまう。これは現行の一人区選挙区で公明党から票を回して
貰って議席を確保していて、本来の力以上の結果を残しており、自党のみの比例票での真の実力との
ギャップによる物と思われる。他党が全党、了承する中、自民党は突っぱねようとするのか、注視したい。
衆参同日選まで後2年、国民への選挙制度変更の周知徹底期間と、各党の立候補者選定期間を考えれば、
1年以内に先送りではない結論を得なければいけない。格差が是正出来なければ司法の違憲判決により
選挙は無効、その間に制定した法律もまた無効になる可能性は高い。また議員定数削減を実現しないまま
社会保障制度維持の為の増税を訴えても、国民は拒否するだろう。野田政権は実現出来るだろうか。
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世間に復興増税止む無しの流れが出来つつある中、国民からは増税は歳出削減とセット、特に公務員
人件費の削減と国会議員定数の削減を望む声が多い。中でも国会議員の定数に関しては、司法から
一昨夏の衆院選に違憲状態、昨夏の参院選にも違憲や違憲状態の判断が下されている所謂、一票格差の
是正と併せ、選挙制度其の物を見直す必要性に迫られている。現在迄に各党から示されている選挙制度、
議員定数削減案は以下の通り。
○衆議院
・民主党
1人別枠方式の廃止。厳密な格差是正に因る21増21減案は党内が紛糾し纏まらず。現行は下記、二案。
平岡秀夫案 人口最少県の鳥取に2議席割り当て、東京、長野、岐阜、静岡、京都で各1増、北海道、埼玉、
山梨、福井、大阪、兵庫、徳島、高知、佐賀で各1減の5増9減。一票格差を1.75倍以下に抑える
定数296議席。
石井一案 東京で3、神奈川、愛知、埼玉で各1増、山梨、福井、徳島、高知、佐賀、鹿児島で各1減で一票
格差は1.626倍。定数は300議席のまま。
いずれの案も比例代表議席を80議席減の100議席とし、総数を400議席とする。
・自民党
山梨、福井、徳島、高知、佐賀で各1減とし一票格差を2倍未満とする。0増5減により定数は295議席。比例
代表は120議席を従来通りドント方式で選出、30議席を得票率2割未満の政党に割り振り、30議席を削減。
・公明党
3案で調整中。議員定数削減数は未定だが、30議席程度か。
中選挙区制案 全国150選挙区、定数3の中選挙区制。
小選挙区比例代表併用制 ドイツで採用されている比例代表方式で各党の議席を割り振った上で、小選挙区
での当選者に優先して議席を与える方式。選挙区での議席獲得数が、比例代表
獲得議席数を上回った場合、議席はそのまま与えられ、議員定数を超える。
小選挙区比例代表連用制 ニュージーランドで採用されている比例代表方式で、併用制での問題点である
定数超過を計算式で補正する事により、超過を阻止した物。
・たちあがれ日本
定数2から4の中選挙区制。議員定数を80議席削減。
民主党案にしても自民党案にしても抜本的改革を避けた格好になっている。ならば最も一票格差の是正された
石井一案がベストだろう。後は公明党の提唱する小選挙区比例代表連用制を取り入れ、80議席の削減さえ
出来れば及第点か。そもそも民主党も自民党も選挙に大勝して選挙区の落選者も復活当選させると、比例
単独の国会議員としての資質を疑われる方々まで当選してしまう傾向を、好ましいと思っていない方も大勢、
居るだろう。その様な方々に議席を回す位ならば少数野党に渡しても良い様な気はする。
○参議院
・民主党
隣接する10選挙区(山梨&長野、石川&福井、鳥取&島根、徳島&高知、佐賀&長崎)を合区とし各2減、
また宮城、福島、新潟、長野、岐阜、京都の定数を各2減として、神奈川を2増する2増22減により一票格差は
2.967倍。比例代表も20議席減とする。
・自民党
北海道、神奈川、大阪、兵庫で各2増、宮城、福島、新潟、長野、岐阜、京都で各2減の8増12減により一票
格差は4.481倍。比例代表は18減案と2減案の2案を提示している。
・公明党
衆院選と同様の11ブロック別に個人名で投票する大選挙区制により、ブロック間の一票格差を1.385倍にすると
している。議員定数は42議席を削減する。
・みんなの党
選挙区を廃止して全国11ブロックの非拘束名簿式比例代表制に一本化して議員定数100議席、142議席減。
・西岡参議院議長
全国9ブロックの大選挙区制で42議席減。
自民党は一体、何を考えているのだろうか。違憲状態の5倍に達しなければ良いという思惑と、自党に有利な
地方の一人区を出来るだけ残したいという意図が見え見えだ。こちらは公明党案が格差是正、定数削減共に
一番勝っているので採用し、大選挙区制では候補者に負担が掛かり過ぎるので、非拘束名簿式比例代表制を
採用するのがベストな組み合わせではなかろうか。
まだ他の政党からは提案が無いが、衆議院が小選挙区制と拘束名簿式比例全国代表制、参議院が非拘束
名簿式比例ブロック代表制が良さそうだ。参議院は40議席から42議席の削減が可能な情勢だが、衆議院が
30議席から80議席とまだ振れ幅が大き過ぎる。民主党が小選挙区比例代表連用制で何処迄、公明党から
譲歩を引き出せるかが鍵となりそうだ。自民党は考え方を改めるだろうか。
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先週19日、平松邦夫大阪市長は11月13日告示、27日投開票の大阪市長選への出馬を表明した。一時は
ダブル選となるであろう府知事選への鞍替え出馬で、大阪市長選へ出馬するとされる橋下徹大阪府知事との
直接対決を避け、大阪都構想を打ち破る奇策も囁かれていたが、正攻法で勝負に出た様だ。無所属での
立候補だが、反維新勢力を結集すべく公明党、自民党、民主党の市議団に支援を要請しており、初出馬でも
支援していた民主党と、強力な独自候補者を持たない自民党は要請に応ずるとしている。これで大阪市長選は
平松氏と橋下氏に、共産党の渡司考一氏で争う事になるだろう。
問題は府知事選で、大阪維新の会は橋下府知事の鞍替え出馬に伴い、新たな候補者を擁立しなければ
いけないのだが、その候補者は明らかになっていない。既に目処は付いているとの声も聞こえるが、一方で
経産省を退職するであろう改革派官僚の古賀茂明氏に維新の会の府議団が出馬を打診し、固辞されるなど
まだまだ流動的にも感じられる。他党では共産党が梅田章二氏の擁立を決定し、事務所開きをした位だ。
自民党の谷川秀善大阪府連会長は昨日、二ヵ月後に迫った知事選への独自候補の擁立は困難との認識を
示している。先週、自民党大坂市議団から中山泰秀前衆院議員の名前は挙がったものの、正式な手順は
踏んでいないらしい。政権交代選挙で府内の選挙区では自民党の候補者が大量落選、浪人中な訳だが、
顔触れを見ると1区 中馬弘毅氏、2区 川条志嘉氏、4区 中山泰秀氏、7区 渡嘉敷奈緒美氏、8区 大塚
高司氏、9区 原田憲治氏、11区 井脇ノブ子氏、12区 北川知克氏、17区 岡下信子氏、19区 松浪健四郎
という顔触れ、府下における知名度からすれば中山氏、井脇氏、松浪氏の三氏だが、首長として手腕や能力が
期待出来るかと言えば、ご本人には失礼だが疑問符を付けざるを得ない。府知事選と同じ全府下を選挙区と
する参議院選挙区ならば知名度には問題無いのだが、自民党は候補者を1名に絞った選挙戦を展開してきた
為、浪人中の落選者は居ない。
ならば民主党はと言えば衆議院選挙区には落選者は居ないのだが、参議院選挙区に一人居た。昨夏の
参院選で次点落選となった岡部まり氏である。(この一年間、何をされているのか、全く分からないが。)
知名度は抜群だが、能力は未知数、政治手腕は無いと断言して良いだろう。彼女が仮に人気投票で府知事に
当選したとしても、府議会の過半数は大阪維新の会が握っており議会運営上、何も出来ない4年が過ぎ去るのは
明白だ。現状では大阪維新の会が擁立する候補者と共産党候補者の一騎打ち、当然ながら共産党候補者には
勝ち目は無く、大阪市以外は低投票率で維新の会の候補者が当選する事になる。
昨日のテレビ番組出演で自民党の石原幹事長は3.11の大震災以降、日本の東西に競争し合う都市が有るべき
だと考える様になったと発言していた。谷川府連会長もその発言に違和感は無いとしている。誰しもが主張や
手法は違えど大阪や関西圏を成長させたいとの思いは有るのだが、大同団結とは行かない様だ。大阪市民や
大阪府民を幸せに出来るのは一体、誰だろうか。
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野田総理は代表選終了後、党内融和を掲げ、派閥均衡人事を行った結果、党内抗争は小康状態となっている。
これで後は自民党を始めとする野党と協調関係が構築出来れば、震災復興も加速化されると思いきや、どうも
今度は野党である自民党で党内不和が表面化しつつある。
自民党の参議院議員会長は中曽根弘文氏が務めているのだが、1年前の会長選では町村派、古賀派、
額賀派の推す前参議院幹事長の谷川秀善氏と争い、獲得票が両者同数でのくじ引きで決定された経緯が、
未だに尾を引いている。中曽根氏は参議院幹事長に父、康弘氏の秘書を務めていた小坂憲次氏を
起用したが、小坂氏が衆議院からの転身組で参議院では一回生と言う経歴が反執行部側の反発を招き、
この1年間に渡り両者の溝は埋まらなかった。1年の幹事長任期を終え、再任か新任かを巡って争いは再び
表面化した。反執行部側は古賀派の溝手顕正元国家公安委員長の幹事長就任を要求、人事に関する相談が
無いとして古賀派の林芳正参議院議員副会長は辞表を提出した。更に中曽根氏の解任を求める特別総会の
開催に必要な過半数の参議院議員の署名も集めたと言われている。
反執行部側の町村派、古賀派、額賀派のベテラン議員と言えば、
町村派 四期生 山崎正昭 三期生 鈴木政二、世耕弘成、谷川秀善、橋本聖子、松村龍二、岩城光英
古賀派 四期生 溝手顕正 三期生 林芳正、岸宏一
額賀派 四期生 尾辻秀久 三期生 山崎力、脇雅史、関口昌一
とそれ程、人数が多い訳でも無く、国会議員歴20年を超えるのは僅か尾辻氏唯1人、彼は参議院副議長で
中立な立場、世耕氏は明快な中曽根氏支持者だ。背後には各派閥の領袖の意向が働いているのだろう。
町村氏は派内の安倍元総理が推す中曽根氏を追い詰める事で安倍氏の勢いを削ぎ、古賀氏は名誉職的な
副会長よりも実質的な権限の大きい幹事長職を自派内に取り込み、額賀氏は自派の小坂氏に序列を守らせる
事により派内で総裁候補として名前が挙がる石破政調会長を牽制しようと言う処か。かつて参議院の首領、
青木幹雄氏が君臨していた頃には、何人たりとも衆議院議員には何も言わせなかったのだが。
党人事は衆議院側でも波紋を拡げている。谷垣総裁は任期を迎える党三役人事に関し、石原伸晃幹事長に
関しては国政補選や統一地方選で勝利を収めた功績から続投させる意向らしいが、麻生総裁を選出した
総裁選以降、派閥の領袖やベテラン議員の茶坊主と化した石原氏に対し、党内での中堅、若手議員からの
評価は良くない。また二期連続で政調会長を務めた石破茂氏は交代の時期を迎えているが、国民からの
人気は谷垣総裁以上に大きいものの、党内からは出戻りの経歴も手伝ってか評判は芳しく無く、処遇が
注目される。同様に小池百合子総務会長も国民への発信力は高いのだが党歴は短く、町村派からも
脱会して無派閥の為、交代を望む声も上がる可能性は有る。しかし彼女の党内最大のライバル、野田
聖子氏が今年、出産したばかりで休養宣言をしている事は、小池氏には追い風かもしれない。
問題は谷垣総裁の出身派閥、古賀派の領袖である古賀誠氏の意向だ。谷垣総裁は元々、派閥の領袖達の
操り人形として派閥の合同候補として擁立され総裁に選出されたのだが就任以降、人事に関して派閥の
領袖達に意向を確認する事は無かった。以前から古賀氏は谷垣総裁から相談が無い事に不満を漏らしていた。
今回の人事も独断で決定すれば、来年の総裁選で谷垣総裁は各派閥からの支持を取り付ける事は難しい。
出身派閥の古賀派は加藤の乱で分裂した加藤派の再統合で出来た派閥、旧谷垣派の面々が谷垣氏を
支持しようとも、旧古賀派の面々が見殺しにする事態も有り得る。谷垣総裁は国民からの支持が薄いだけに
国会議員からの支持が無ければ再選は難しいだろう。
自民党が下野してから2年、未だに派閥の呪縛から抜け出せていない様だ。
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今週月曜日に放映されたTVタックルの1コーナーでエコノミストの門倉貴史氏が、ベーシックインカムなる社会
保障制度について解説していた。この制度は国民一人に付き毎月7万円が給付される代わりに、国民年金、
雇用保険、生活保護が廃止されるという物で、番組では制度の長所として、
・人口の分散化
今の日本では都市部に人口が集中化しているが、物価が安いのは地方なので同じ金額を給付されれば、
地方への移住が始まると言うのだが、如何に月額7万円の所得保障が有るとは言え、仕事の少ない地方へ
人々は移り住む事が出来るだろうか。
・自由な働き方
最低限の所得は保障されているので職業選択の幅が拡がるというもので、これは確かに生活の為に諦める
事無く自分の夢にチャレンジしたり、過酷な労働環境から脱する事は出来たりする。
・貯金から消費へ
一生涯に渡っての最低所得は確保した事になるので、老後に備えての貯蓄を案じ無くとも、消費にその分を
回す事が出来るという事で、同様の傾向は北欧型の社会民主主義社会でも見受けられる。
・少子化の解消
年令を問わず国民全員に給付される制度なので、民主党の実現出来ない2.6万円の子ども手当の2倍以上の
支給額は明らかに効果的だろう。またこの制度では単身者は徴収額の方が支給額より高く付く傾向になる為、
早婚化も進むと思われる。
・役所業務の簡素化
各種手当や保険、給付金、交付金が一本化され、雇用促進を目的とする公共投資も不要になる事から、役所の
業務が減少して、組織も縮小化、公務員数も縮減され人件費の圧縮にも繋がるとされ、小さな政府が実現する。
が挙げられていた。他にも給付基準が窓口次第の生活保護が一律化し、生活保護支給額が最低賃金を上回る
逆転現象も解消してワーキングプアが一掃される事だろう。一方、制度の短所としては、
・労働意欲の低下
生きて行く為に止むを得ず低賃金で就業している人々や、家計の助けにとパート労働をしている方々が何も
しなくても年収84万円が保障される事になるので、離職して無職でも良いと思う人は当然、出て来るだろう。
・過酷な労働の担い手不足
生活の為に止むを得ず就業していた方々が、過酷な労働条件を避け仕事を選ぶ為、条件の悪い仕事の
担い手は明らかに減るだろう。
・富裕層への支給
国民の平均収入を大幅に上回る高所得者や、多くの資産を抱える資産家など全く給付が必要とは思われない
人々にも給付は平等に行われる。
・不法移民の流入
大阪市で入国後直ぐに生活保護を申請したケースや、海外に在住しているとする大人数の養子に対する
子ども手当を申請したケースからも、この制度が施行されれば海外から制度目当ての外国人が日本を
目指す可能性は高い。番組では給付者を日本国籍保有者に限定するとしたが、永住外国人を対象とすべきと
する人は出て来るだろう。
の四つを挙げている。
この制度の最大の課題は民主党のバラマキ政策が行き詰まった様に、やはり財源の一言に尽きる。番組で
門倉氏は試算として全国民が受領するには107兆円が必要としている。現状の予算編成で社会保障費の内、
医療、介護を除く予算は66.7兆円で、これに生活保護費3.4兆円が加わり、足りない分を増税で賄うとした場合、
所得税を一律45%に設定すれば賄えると言う。現行の所得税制度は年収195万円以下5%、330万円以下
10%、695万円以下20%、900万円以下23%、1,800万円以下33%、1,800万円超40%となっており、どの
所得層でも増税なのだが、年収500万円の三人家族のシミュレーションでは、ベーシックインカム制度下の方が
可処分所得は多い結果が示されていた。実際は制度導入後に離職者も出て所得税収が下がる事から、税率
アップや他の税収での補填も必要だろうが、手の届かない数値では無さそうだ。問題は貨幣価値の変化と
支給額の変化との連動に有るかもしれない。
海外での制度導入例は無い。日本では田中康夫氏率いる新党日本がマニフェストに掲げているが、実質
一人の発信力では、制度内容が国民に周知されてはいない。一方、みんなの党もミニマムインカムなる
制度を掲げているが、これは全国民に無条件での現金支給は謳われていない。支給対象から富裕層を
外すなど、新自由主義政策下におけるセーフティーネットの色合いが濃い物と思われる。ただ社会民主主義
政策を掲げる政党と、真反対の新自由主義政策を掲げる政党が類似した社会保障制度を提唱している点は
大変、興味深い。民主党の小沢鋭仁氏は北欧型の社会民主主義政策の勉強会を、羽田雄一郎氏などと
立ち上げたが、中負担高福祉を掲げるなど、まだまだ夢物語感が漂っていたりする。政府の税と社会保障の
一体改革もベーシックインカム位の大胆な検討をして欲しいものだ。(権限が減る官僚は大反対だろうが。)
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