|
昨日、野田内閣の副大臣、政務官人事が閣議決定された。野田内閣の閣僚は組閣人事に時間が取れなかった
事も有り、身体検査が充分で無い事が予想される。(野田総理ですら外国人献金問題が浮上している位だ。)
また力量不足から舌禍事件を起こさないとも限らない。過去、民主党では辞任した大臣の後任に、副大臣を
昇格させる人事が行われた。赤松農水相の後任に山田農水相、前原外相の後任に松本外相、松本復興相の
後任に平野復興相がこれに当たる。政策の継続性を重視しての起用だが、改造人事においても菅財相の
後任に野田財相、前原国交相の後任に馬淵国交相の例が有る。そう考えると副大臣人事も侮れなかったり
するのだが。
内閣官房副長官 内閣総理大臣補佐官
斎藤勁 衆議院 近藤・平岡グループ 末松義規 衆議院 菅グループ 長浜博行 参議院 野田グループ 手塚仁雄 衆議院 野田グループ 長島昭久 衆議院 野田グループ
本多平直 衆議院 菅グループ 水岡俊一 参議院 横路グループ 内閣府副大臣 内閣府大臣政務官
石田勝之 衆議院 鹿野グループ 阿久津幸彦 衆議院 菅グループ 再任 後藤斎 衆議院 羽田グループ 園田康博 衆議院 羽田グループ 再任 中塚一宏 衆議院 小沢グループ 大串博志 衆議院 野田グループ 総務副大臣 総務大臣政務官
黄川田徹 衆議院 小沢グループ 福田昭夫 衆議院 鳩山グループ 松崎公昭 衆議院 鹿野グループ 主浜了 参議院 小沢グループ 森田高 参議院 国民新党 再任 法務副大臣 法務大臣政務官
滝実 衆議院 谷博之 参議院 横路グループ 外務副大臣 外務大臣政務官
山口壮 衆議院 玄葉グループ 中野譲 衆議院 山根隆治 参議院 川端グループ 加藤敏幸 参議院 浜田和幸 参議院 無所属 財務副大臣 財務大臣政務官
五十嵐文彦 衆議院 鳩山グループ 再任 三谷光男 衆議院 野田グループ 藤田幸久 参議院 鳩山グループ 吉田泉 衆議院 鳩山グループ 再任
文部科学副大臣 文部科学大臣政務官
奥村展三 衆議院 小沢グループ 城井崇 衆議院 森裕子 参議院 小沢グループ 神本美恵子 参議院 横路グループ
厚生労働副大臣 厚生労働大臣政務官
牧義夫 衆議院 鳩山グループ 藤田一枝 衆議院 近藤・平岡グループ 辻泰弘 参議院 鳩山グループ 津田弥太郎 参議院 横路グループ 農林水産副大臣 農林水産大臣政務官
筒井信隆 衆議院 横路グループ 再任 仲野博子 衆議院 小沢グループ 岩本司 参議院 川端グループ 森本哲生 衆議院 鳩山グループ 経済産業副大臣 経済産業大臣政務官
牧野聖修 衆議院 鳩山グループ 北神圭朗 衆議院 前原グループ 松下忠洋 衆議院 国民新党 再任 柳沢光美 参議院 川端グループ 国土交通副大臣 国土交通大臣政務官
奥田建 衆議院 羽田グループ 津川祥吾 衆議院 再任 松原仁 衆議院 鳩山グループ 津島恭一 衆議院 小沢グループ 室井邦彦 参議院 小沢グループ 環境副大臣 環境大臣政務官 横光克彦 衆議院 横路グループ 高山智司 衆議院 小沢グループ 防衛副大臣 防衛大臣政務官 渡辺周 衆議院、前原グループ 下条みつ 衆議院 羽田グループ 神風英男 衆議院 小沢グループ 残念ながら派閥均衡人事が菅第一次改造内閣以降、続いているので、初政務三役入りの方々が大変、多い。
青字の方々が過去に副大臣を経験している方々だが6人と限られている。皮肉なのは国民新党の松下経産
副大臣で、党内に人材が少ない為に鳩山内閣から菅内閣を経て野田内閣まで経産副大臣を務めている。だが
何か鉢呂経産相に有ったとしても、連立政権のポストバランス上、経産相に昇格する事は無いのだろう。また
気の毒なのが福田総務政務官で、国会議員の前に今市市長を三期、栃木県知事を一期務めている経歴にも
関わらず、政務官からのスタートとなった。知事経験者と言えば民間活用で片山善博前総務相や増田寛也
元総務相が居る中、国会議員に転身した事がむしろ大臣の座を遠のかせた様にも見える。
この中から大臣に代わるスーパーサブを務める人物は居るのだろうか。
|
無題
[ リスト | 詳細 ]
|
民主党代表選で野田総理は「私が仮に総理に成っても、支持率は上がりません。だから選挙はしません。」と
言っていた。2日の組閣以降、メディア各社は一斉に世論調査を週末にかけて行い、集計結果を発表している。
●内閣支持率
NNN 支持する 60.0% 支持しない 16.4% JNN 支持する 66.5% 支持しない 30.1% FNN 支持する 59.9% 支持しない 17.4% ANN※ 支持する 54.6% 支持しない 17.8% 読売新聞社 支持する 65 % 支持しない 19 % 朝日新聞社 支持する 53 % 支持しない 18 % 毎日新聞社 支持する 56 % 支持しない 14 % 日経新聞社※ 支持する 67 % 支持しない 21 % 共同通信社 支持する 62.8% ※サンプル数が1,000件に達していない為、参考数値。 野田総理の発言は謙遜だった様だ。内閣支持率は菅内閣末期より大幅に改善されている。鳩山総理就任時の
数字には及ばないものの、調査機関によっては菅内閣就任時の数字を抜いた物も有ったりする。これが国民
からの人気が高かった前原氏ならば更に上乗せされ、秋の臨時国会冒頭に解散、総選挙も有り得たかも
しれない。国民以上に選挙の弱い民主党議員が気にしている野田総理の増税姿勢に対する評価はどの様に
なっているだろうか。
○増税方針
NNN 支持する 57.7% 支持しない 33.9% (震災復興限定) JNN 賛成 66 % 反対 33 % (震災復興限定) FNN 適切と思う 60.3% 思わない 31.7% (震災復興限定) ANN※ 支持する 50 % 支持しない 42 % (震災復興限定)
ANN※ 支持する 51 % 支持しない 38 % (社会保障財源限定)
朝日新聞社 評価する 57 % 評価しない 22 % 毎日新聞社 賛成 53 % 反対 43 % 日経新聞社※ 賛成 63 % 反対 28 % (震災復興限定) 日経新聞社※ 賛成 49 % 反対 42 % (社会保障財源限定) 共同通信社 賛成 58.7% 反対 38.3% (震災復興限定) ※サンプル数が1,000件に達していない為、参考数値。 震災復興に限定すれば反対者の約2倍の賛成者が居る結果となった。第三次補正予算案は復興債の発行を
前提に行われるのだが、償還方法を増税としても問題は無さそうだ。更に社会保障財源まで拡げて考えても
反対者より賛成者の方が多い結果となっている。民主党の代表選で増税を明言しなかった野田氏以外の
候補者、或いは民主党内の財源無き社会民主主義政策提唱者や、経済成長重視の自由主義政策提唱者は
どの様な思いでこの調査結果を見ているのだろう。増税反対者には小鳩連合に所属する議員が多いのだが、
野田総理のノーサイド宣言、党内融和姿勢への評価は如何だろうか。
○輿石氏の幹事長起用
JNN 評価する 43 % 評価しない 42 % FNN 適任と思う 39.2% 思わない 39.7% 朝日新聞社 評価する 36 % 評価しない 35 % 毎日新聞社 評価する 41 % 評価しない 46 % 共同通信社 評価する 45.1% 評価しない 41.2% ○小沢氏の党員資格停止処分 JNN 解除に賛成 15 % 解除に反対 78 % FNN 解除すべきと思う 17.4% 思わない 78.8% 毎日新聞社 見直すべき 21 % 見直す必要はない 75 % 共同通信社 解除した方がよい 15.9% 解除しない方がよい 77.3% 輿石氏の幹事長起用に関しては賛否が拮抗しているが、小沢氏の処分に関しては継続を求める声が圧倒的に
多い。未だ小沢アレルギーは健在の様だ。裁判で無罪を勝ち取ったとして、この感情が覆る事が有るとは
考え難い数値にも見える。党員・党友が参加する来秋の代表選も厳しい結果に終わりそうだ。そして厳しい
結果は自民党にも向けられている。
●政党支持率
NNN 民主党 27.4%(↑ 8.9%) 自民党 27.3%(↓0.1%) JNN 民主党 22.7%(↑ 8.3%) 自民党 18.8%(↑0.5%) FNN 民主党 22.4%(↑10.3%) 自民党 22.7%(↑3.8%) ANN※ 民主党 34.8%(↑10.6%) 自民党 26.6%(↓8.0%) 読売新聞社 民主党 28 %(↑11 %) 自民党 23 %(↑3 %) 朝日新聞社 民主党 31 %(↑17 %) 自民党 17 %(↓2 %) 毎日新聞社 民主党 19 %(↑ 6 %) 自民党 16 %(↓6 %) 日経新聞社※ 民主党 36 %(↑11 %) 自民党 30 %(↓2 %) 共同通信社 民主党 27.2% 自民党 23.6% ※サンプル数が1,000件に達していない為、参考数値。 一社を除いて民主党が自民党を逆転してしまっている。自民党も内閣が代わっただけで、此処まで回復する
とは思っていなかったろう。民主党が党内政局に終止符を打った事が高評価に繋がっているのだろうか。また
国民は党内政局だけでなく党外政局にも手厳しい様だ。
○自民党の三次補正予算案成立後の解散総選挙を求める対決姿勢
NNN 評価する 28.9% 評価しない 59.8% ○自公両党は野田総理の呼び掛けた震災復興、円高、税制改正の与野党協議に応じるべきか
FNN 思う 90.7% 思わない 4.9%
○総選挙の実施時期
NNN できるだけ早く 10.0% 今年中 11.6% 来年 17.9% 任期満了 53.8% JNN 今すぐに 5 % 年内 12 % 来年以降 26 % 任期満了 54 % FNN できるだけ早く 8.4% 年内 9.6% 来年 24.4% 任期満了 54.0% 毎日新聞社 できるだけ早く 18 % 今年中 11 % 来年 23 % 任期満了 43 %
衆議院の任期満了の二年後迄、総選挙は行わなくて良いとする意見が約半数を占めており、国民は選挙よりも
政治を前進させる事を望んでいる様だ。民主党政権は、そして野党自民党はこの国民の期待や要望に応える
事が出来るだろうか。
|
|
よしひこジャパンとはなでしこジャパンがW杯で優勝した際に記者からコメントを求められた当時、財相の
野田氏が発した言葉(当然ながら笑いは起こらず。)だが、ようやく閣僚人事が発表された。
・首相 野田佳彦 54歳 衆議院議員五回生 野田グループ 元財相
・総務 川端達夫 66歳 衆議院議員八回生 川端グループ 元文科相 幹事長人事や官房長官人事で既に名前が挙がっていた川端氏、中間派の大物では有るが此処まで名前が
出続けるのは、表向き自主投票だったグループが実は野田支持に纏まった論功行賞人事か。何故、総務相に
治まったのかが全く分からない。
・法務 平岡秀夫 57歳 衆議院議員五回生 近藤・平岡グループ 前内閣府副相
一時は代表選出馬も検討した平岡氏、菅グループとの兼任だけにこちらも論功行賞人事か。弁護士出身
だけに適任では有るが、検察審査会の在り方を巡って小沢グループとの対決が待っている。
・外務 玄葉光一郎 47歳 衆議院議員六回生 玄葉グループ 前国家戦略相
地方分権に精通しているだけに本来ならば彼が総務相として相応しいだろう。政策通とは言え、外交は
未知数なだけに防衛相も代えて2+2に臨む位ならば、前任者の松本剛明氏で良かった気もする。松本氏は
野田グループを離れて行った人物が故に許さなかったのだろうか。
・財務 安住淳 49歳 衆議院議員五回生 前原グループ 前国対委員長
前日迄は岡田前幹事長が就任するとされていた。(その様に報道した新聞も有る。)蓋を開けてみれば
安住氏だったのだが、彼は先日、漆原公明党国対委員長から軽いと窘められた人物、発言内容で株価や
為替が乱高下する財相が無事、務まるかは甚だ怪しい。田中角栄氏以来の40代での財相と聞いて不安は
高まるばかりだ。
・文部科学 中川正春 61歳 衆議院議員五回生 羽田グループ 元文科副相
日本新党繋がりだろうか。或る意味、昇進人事でも有る。
・厚生労働 小宮山洋子 62歳 衆議院議員四回生 参議院一期 前原グループ 前厚労副相
こちらも昇進人事なのだが、小宮山氏は野党時代のネクストキャビネットで各所に名前が挙がっており、
(厚労相は無いのだが。)早くから入閣願望を示していた。念願が叶った訳だが厚労省は今や最も予算を
消化する省庁、業務も多岐に渡っており、前任の細川氏は力量不足も指摘されていた。相当、心して
掛からなければならないだろう。
・農林水産 鹿野道彦 69歳 再任 衆議院議員十一回生 鹿野グループ 元農水相、元総務庁長官
代表選に対する明解な論功行賞人事だが、彼は代表選を機に自らのグループを立ち上げた。所謂、反TPPの
農水族議員集団で有り、その代表者を農水相に就けたのは誤りだったかもしれない。震災や原発事故で
東北の第一次産業が風評被害も含め壊滅的なダメージを受けており、復興には欠かせない人材で有るのも
事実では有るのだが。
・経済産業 鉢呂吉雄 63歳 衆議院議員七回生 横路グループ 元国対委員長
農協出身の農政畑の鉢呂氏を何故、経産相に就けたのか、甚だ疑問だが、考えられるのは一点、TPP推進に 際し、大ダメージを受けるとする農業を如何に救済するか、模索しようと言うのだろう。しかし経産省自体、
景気浮揚策も検討しなければならないし、原子力エネルギーに代わる新エネルギーも模索しなければ
ならない状況に彼で良いのかと問えば答えは否かもしれない。鹿野氏と入れ替わった方が良い気もする。
・国土交通 前田武志 73歳 参議院議員二回生 衆議院四期 羽田グループ 参議院予算委員長
建設省出身、国土政務次官も務めており、遂に頂点に達した感は有る。明らかに震災復興に力を入れる為の
布陣と言えよう。
・環境・原発 細野豪志 40歳 衆議院議員四回生 前原グループ 前原発相
前任の原発相に加え、経産省から環境省管轄とした原子力安全庁整備の為、環境相も兼務する事となった。
当初、内閣府下に置く案が優勢だった原子力安全庁だが、経産省からの出向役人が管理したのでは何も
変わらないとした細野氏の主張が通った以上、当然の成り行きと言える。原発事故が終息するまで、総理が
何度、代わろうが彼が大臣を続ける事だろう。 ・防衛 一川保夫 69歳 参議院議員一回生 衆議院三期 小沢グループ 参議院政審会長
一川氏は野田氏と親交が有ると言われているが、主流派と反主流派のバランスの中で生まれた人事と
言える。
・官房 藤村修 61歳 衆議院議員六回生 野田グループ 元厚労副相
当初は岡田前幹事長で調整されていた人事だが本人が固辞した為、野田氏と日本新党での同期にして 側近の藤村氏に白羽の矢が立った。内閣のスポークスマン以外に各省庁や野党との調整力が問われる
ポストだけに彼の働き如何で野田内閣の評価が決まると言っても過言では無い。
・国家公安・消費者・拉致 山岡賢次 68歳 衆議院議員五回生 参議院二期 小沢グループ 元国対委員長
小沢氏の側近である山岡氏、本人も以前から入閣を希望しており、念願適ったバランス人事と言える。ただ
国対委員長時代から小沢氏のイエスマンとしての存在でしかなく、忖度政治も的外れだった為、行政手腕は
全く期待出来ない。
・金融・郵政 自見庄三郎 65歳 再任 参議院議員一回生 衆議院七期 国民新党 元郵政相
比例区選出の自見氏は、国民新党が昨夏の参院選で一議席も獲得出来なかった事から二年後の落選は
必至。政治余生を満喫するだけの為に閣僚に居座られても困るのだが。
・国家戦略・経済財政 古川元久 45歳 衆議院議員五回生 前原グループ 元官房副長官
初代国家戦略室長だけに順当な人事と言える。民主党政権になって二年、そろそろ明確な国家戦略を示して
良い時期に来ているのは間違い無い。
・行政刷新 蓮舫 43歳 参議院議員二回生 野田グループ 元行政刷新相
水槽にどじょうばかりなので金魚を入れようとしたのだろうが彼女はピラニア。彼女の手法は菅前総理同様、 他者を貶めて自身を浮かび上がらせるスタイルで、事業仕分けでは官僚を叩きのめす事で国民の支持を得て
来た。しかし案件によっては副大臣や政務官が官僚側に同席する事も有り、当然ながら彼等の怒りや恨みを
買う、正に共喰い状態。これでは党内融和に逆行し、反発も大きかろう。彼女の様な殴る蹴るの打撃スタイル
ではなく、枝野氏の様な理詰めで落とす寝技、関節技の方が求められるのだが。
・復興・防災 平野達男 57歳 再任 参議院議員二回生 小沢グループ 元内閣府副相
棚ぼた状態で平野氏に堕ちて来たこのポストだが責任は重大。野田総理は交代も考えたが、各自治体との
良好な関係性の継続を重要視し、再任となった。細野氏同様、被災地が復興を遂げたと言える迄、平野氏は
大臣を続ける事になるだろう。一刻も早く復興庁の創設が待たれる。(何故か原子力安全庁の方が先に出来て
しまいそうだが。)
派閥均衡人事という評価が有るが、菅グループ、鳩山グループからの入閣は無い。海江田氏は代表選時の
三党合意見直し発言が尾を引いたか、初回投票で最多得票をしながらポストは得られなかった。グループの
前会長、大畠前国交相が鹿野グループの立ち上げに参加した事も有り、鳩山グループは分裂寸前の状態だ。
またベテランと若手のバランスを取った人事とも言われているが、70代、60代の面々を見るに安定感が有ると
言うよりは、在庫一掃の印象が強い。参議院議員の比率が高いのもその為か。
如何に小沢氏の党員資格停止処分(この処分、国民からは軽過ぎるとの評価で二月の菅内閣支持率は
下がった。)の責任者とは言え、岡田氏が入閣を固辞したが故に微妙に各ポストのバランスが崩れてしまって
いる様に思える。ポスト野田を狙う為にあえて外れたかとも思われたが、本人の表情を見るにどうも菅総理に
酷使されて疲れ切ってしまった様だ。小沢批判の急先鋒だった仙谷氏は論外として、批判発言の記憶の無い
枝野氏あたりは入閣させても良かったのではという気はする。
さてこの布陣で結果は出せるだろうか。
|
|
今日、民主党の新役員人事が両院議員総会で承認された。昨日から内定人事は報道されているのだが、
改めて顔触れを見てみよう。
幹事長 輿石東参議院議員会長
慣例では幹事長は衆議院議員が就くものとされているが、異例の参議院からの登用、しかも議員会長である
輿石氏の起用は党内融和の象徴とも言えよう。トロイカ+1の鳩山氏、菅氏、小沢氏、輿石氏で、二人は総理
経験者、一人は党員資格停止では残る選択肢は一つしか無かった事になる。小沢グループでも鳩山グループ
でもない点も中立性を保つには重要、あえて参議院からなのも衆議院からでは不平不満が言い難いという
利点も有る。反主流派の大物議員が、党の要に就く事に反主流派としては異論は有るまい。これが噂に
上がった川端前文科相では抑える力が弱く、鹿野農相では代表選の遺恨がそのまま持ち越されたのは
間違い無い。
ただ輿石氏にも問題は有って、参議院議員故に衆議院の特に選挙区事情については詳しく無い。また選挙
其の物も落選経験が有り、昨夏の参院選も自民党新人に詰め寄られるなど、決して強い訳ではない。更に
政策に関して明るいという印象は無い。彼の口から政局の話を聞く事は有っても、政策の話を聞いた記憶は
無いと言って良いだろう。そしてあのルックス、野田総理共々、国民受けするビジュアルでは無い。これが何を
意味するかと言えば、選挙を戦う布陣には程遠く、総選挙は全く考えていないというメッセージが込められて
いると読んで良いだろう。
これは参議院の選挙制度改革を進めるに有効とされた人事にも見える。一般に参議院は衆議院からの指図を
嫌う。衆議院の優位性に対する反発が根に有ると思われるが、菅前総理が議員定数削減に言及した時も
西岡参議院議長は不快感を示した。参議院の一票格差は違憲状態に有り、この二年で選挙制度を大きく
改める必要に迫られている。其処に民主党のマニフェストに記載されている定数削減を盛り込む(野田総理も
代表選での演説で言及している。)には、輿石氏に旗振りをして貰った方が良いと判断していると推測出来る。
幹事長代行 樽床伸二元国対委員長
昨日迄の内定人事では幹事長代理だったが、代行に昇格させた様だ。やはり輿石氏では衆議院の勝手が
分からないという事になったのだろう。樽床氏は鳩山内閣退陣後の代表選に小沢系議員の応援を得て
出馬したが、以降は自前のグループを結成し、小沢氏とも一定の距離を取る中間派とされている。本人は
入閣希望だったと思われるが、今回もその思いは叶わなかった。樽床氏も松下政経塾出身でかつては民主党
七奉行の一人だったが、他の6人は全員、閣僚を経験する中、未経験。本人が焦るのも無理は無いが、その
意味ではこの人事、問題が無いとは言い切れない。彼もまた郵政選挙で落選するなど、選挙は強い方では
無い。やはり総選挙は野田総理の念頭には無い様だ。
政調会長 前原誠司前外相
民主党は政権交代後、小沢氏の意向により政策調査会を廃止した。これは自民党の様に族議員を輩出しない
為の措置だったのだが、鳩山内閣の政務三役との連携が上手く行かず、また幹事長室が巨大な権力を握って
しまった為、政府入りも幹事長室入りも出来ない国会議員は政策の検討、決定に関わる事が出来す、党内に
不満を溜め込む結果を招いてしまった。其処で菅内閣では政策調査会を復活させ、調査会長を国家戦略
大臣が兼務する制度に変更した。が政府が決定した政策を連絡する機関に過ぎなかったので、党内に異論が
噴出していた。今回は従来型の党内で政策を立案し、政府に答申するスタイルに改められ、政調会長と閣僚の
兼務も解かれ、専任とした。また政調会長の承認無しには各政策の閣議決定が出来ない事になり、以前の
政策決定プロセスの内閣一元化をした大統領スタイルから、党の意向を強く反映し内閣独自では政策決定が
出来ない様に改められ、政調会長の権限が強化された。其処に前原氏を持って来たのは、前原氏も代表選の
公約としていた衆議院の一票格差の是正と議員定数の削減を行わせたいからか。彼の外国人献金問題に
関しては自民党が引き続き追及の構えを見せたため、各委員会に出席しなければならない閣僚には据え
難かったとも言える。しかし彼を要職に起用する事で、代表選に出馬した他の候補者も要職に就けない事には
党内融和を体現出来ないのだが、三党合意の見直しに言及した海江田氏は閣僚に就任して委員会の答弁は
無事に済むのだろうか。
国対委員長 平野博文元官房長官
官房長官経験者として実務能力を評価しての人事と思われるが、一方で民自公の三党合意を巡って、民主
党内の主流派が取決めた合意に反主流派が反発した経緯を踏まえ、反主流派である鳩山前総理の側近を
交渉役として矢面に据えて責任を応分しようする狙いが有るのだろう。自分の身内が関与していれば、批判の
声はトーンダウンせざるを得ない。野党の頑強な抵抗の情報も反主流派に入り、自分達が主流派で衆参で
過半数を得ていた頃とは様相が違う事を、身に染みて分からせようとする作戦を平野氏は理解しているの
だろうか。(そもそもねじれ国会になった責任は菅前総理に全て有るのだが。)
要職適齢期の国会議員が民主党には少ないので、段々、使い回し人事になって来て新鮮味が無くなって
しまっているのだが、閣僚人事では初入閣組が出て来るのだろうか。
|
|
前原氏が民主党代表選に出馬表明をする前、前原氏に協力要請をした野田氏はこう言われた。「あなたで
勝てるか。」この言葉は野田氏と野田陣営を奮い立たせたに違いない。
今日、行われた代表選、まずは5人の候補者による最後の立候補演説だった。届出順に前原氏、馬淵氏、
海江田氏、野田氏、鹿野氏と持ち時間15分で行われる。前原氏と海江田氏は原稿を読み上げ、馬淵氏、
野田氏、鹿野氏は諳んじての演説、此処はやはり実質的には日本の総理を選出する選挙、原稿無しで語って
欲しかった。海江田氏と鹿野氏は現況の諸問題を滔々と語るのだが、相手は国会議員、既に理解はしている
だろうし、彼等はそれぞれ経産相と農水相、本来ならば問題よりも実績を語るべき処なのだが、それが聞ける
はずも無かった。馬淵氏と野田氏は生い立ちや政治家を志した初心を語った。この手法、かつて菅氏と
前原氏が代表の座を争った際に前原氏が用い、土壇場の投票会場での逆転を齎したとされている。確かに
聴衆は引き込まれたろう。二人の違いは馬淵氏が田中角栄氏の総裁選勝利と実績を讃える論調だったのに
対し、野田氏は浅沼稲次郎刺殺事件を取り上げて命懸けの政治を印象付けた点。田中氏が整備した制度や
成立させた法律は今日の日本を形成してはいるのだが、破綻が懸念される社会制度や問題視されている特別
会計など、現在では修整すべき点が多い事は誰もが認識している。田中氏の愛弟子の小沢氏や愛娘の
真紀子氏は喜んだろうが、会場内には要らぬ憶測をする者も居たろう。野田氏は落選時期の苦労や支持者の
温かい支援についても語る。これも会場の国会議員には共感を呼んだろうが、決め手は総選挙はしないだった
かもしれない。前原氏は外国人献金問題について詫び、政権を離れてから発生した大震災に対し、一与党
議員の立場としての限界を感じる共に、今迄、政権入りをしていない民主党議員の気持ちが理解出来たと
述べたが、何処迄、彼等の心にその言葉は届いたのだろうか。
そして投票が行われる。党員資格停止者9名を除く398名の内、横路衆議院議長、西岡参議院議長が投票を
辞退し、他に1名の辞退者(今朝、掛けゴルフを認めたと報じられた横峯良郎参議院議員だろうか。)がおり、
395名の投票によって争われた。過半数は198票だ。
海江田万里 143票
野田佳彦 102票 前原誠司 74票 鹿野道彦 52票 馬淵澄夫 24票 1回目の投票で過半数を目指した海江田氏だったが届かなかった。そして野田氏が驚異の追い上げを見せる。 前原氏の得票数を上回り、3桁の得票数に乗せて来た。一方、一時は二位もと言われた鹿野氏は四位に 終わり、馬淵氏は推薦人に4票(横峯氏が推薦人なので5票か。)、上乗せしただけだった。 規定により上位2名による決選投票が行われる。結果は、 野田佳彦 215票 海江田万里 177票 無効 3票 となり、野田氏が新代表に選出された。野田氏と前原氏の間で決選投票の際は連携をする申し合わせは 成されていた。前原氏が上位の場合に野田陣営が素直に応ずるのか疑問視する声も有ったが、野田氏が 上位だった事でその問題は解消された。実はこの二人の連携に鹿野氏も加わっていた。一時は党内の 主流派と反主流派の対立激化を嫌う人々が中間派の野田氏に集約されて二位の差を確保するとの情勢 分析が拡まり、海江田陣営では決選投票で鹿野氏へ主流派も加わって負けるとの分析が成され、切り崩し 易い鹿野氏の票を引き剥がして、初回の投票で過半数を獲得する作戦を展開した。小沢派の山田正彦 前農水相らが実際に抜かれて鹿野陣営は激怒、かくして二位、三位、四位連合となった。 今回の代表選は如何に人の怒りを買わないか、がポイントでも有った。仙谷氏は小沢氏に前原氏への支持を 要請したが、彼等に排除された小沢氏は色良い返事をしなかった。菅氏は仙谷氏に菅下ろしの行動を取られた ので、前原氏ではなく野田氏を支持した。海江田氏は小沢氏の代わりに皆の怒りを買って代表選に敗れた、 次は党役員人事と閣僚人事、今度は野田代表が怒りを買ってしまうのだろうか。 |


