2011

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輪廻-saṃsāra-



部屋の収納の奥に一箱の段ボールがある。
その中には今まで友人から頂いた手紙や、
小学校から専門学校の卒業証書や賞状。
思い出の品がひとまとめに入っている。
今回、それを全部処分した。



物には思い出がある。
しかし、それが障害になることもあった。
写真や手紙には強い束縛が残っている。
もうその時には戻れないのに、見える形として保存してしまう残酷なものだ。


僕はそういった思い出を大事にする人間でもなかったが、
今回の掃除では流石に少し躊躇ってしまった。
小学生の時、友達からもらった多くの手紙、記念写真、趣味で集めたコレクション、
自分を形作る要素であったモノを捨てるということ。
それは自分の肉体の一部が剥がれ落ちてしまうかのように痛みを伴い、長年手をつけられずにいた。
しかし、自分自身を変えていくために過去(モノ)を捨てないといけない、
と強く思ったのは新しい自分に出逢うために必要だと思ったからだ。


年月が過ぎ、価値観も変わった。いつまでも同じようには生きられない。
新しい記憶と物を手にしたら、昔のモノは入れ替えて捨てねばならない。
特に自分のように、服や物に思い出を感じるような人間にとってはなおさらだ。
今まで手の付けられなかったモノにまで、嫌悪感を覚えたのは初めてのことだった。
物に思い出を託すぐらいだから、そもそも大切ではなかったのだと思う。


これに近いことは以前にも一度したことがあった。
カメラマンに付いて世界一周の旅に出る前のことだった。
溢れ返るほどに溜め込んだモノを全て捨てるつもりで旅に出た。


その旅では三ヶ月ほどの間、言葉も違う環境下で、手紙も電話も殆ど出来ない、
外部とのやり取りを遮断された環境の中、修行だけに専念した。
旅の最中に時々、様々な過去の、それも随分昔の子供時代から今に至るまでの心に引っかかっていたような記憶が現れては、その時に意識していなかったような心の奥深くに沈殿していた感情が表れて、
そしてそれを解消するようにたち消えて行った。
その時の情景が、行中に突然ありありと現れて、当時心の中にありながら素直になれずにいた
感謝の心や懺悔の気持ちがあふれ出し、しばらくすると心に封印されていたわだかまりが解かれ
捨て去ることが出来たようであったことを思い出す。


旅に出ると自分をとことん見つめ直せる。
捨てることも又、成長するきっかけを作ってくれる。
帰国してから1年3ヶ月。自身の成長の為にそろそろまた旅に出なくては。
着々と準備は整いつつある。



イメージ 1


過去のモノを捨てたことでどんな自分になれるのか、今から楽しみだ。





ise


閉じる コメント(2)

旅の最中って、昔のこと急に思い出したりしますよね。
昔、イタリア旅行中にポンペイに向かう長距離バスの中で、田舎の風景の中に沈んでいく大きな夕陽を見ていたら子供のころのことを急に思い出して、号泣して同行者にびっくりされたことがあります。

2011/10/8(土) 午後 5:11 みえ*

みえさん、
ロマンチックな思い出ですね。
そうなんだよなー、移動時間に見る風景も大切だよって師匠から教えられて。僕はそれまで外の風景に目を向けていませんでした。
無駄に思える見るという行動もみえさんみたくあとになってパッっと思い出して今の行動に影響したり。
大事なことですね。

2011/10/13(木) 午前 1:15 伊勢谷


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