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世界No.2のコーヒー

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時計を見るとバイクタクシーの運転手ヨンさんにガイドをしてもらってから、もうすぐ2時間になろうとしていた。
特にガイドも必要なくなっていたので今日の最終目的地、ベンタイン市場に向かってもらうようにお願いした。
「もう帰るのか。その前にオススメのコーヒーが売っているお店があるから連れて行ってやる。」
この人はいつも強引だ。
僕はコーヒーが好きではないし、普通こういったガイドが連れて行くお店は売り上げの20〜30%のバックマージンがガイドに入るのでその分、商品価格が高くなるというのを知っていたのでもちろん断る。
しかし一歩も引かず終いには人の意見など無視して強引にバイクを走らせた。
連れて行かれたのはチョロンから程近い普通の民家のようなお店。

店先の椅子でのんびりしていた店主が僕を見るといそいそと店の中に入っていった。
「ただでコーヒーとハーブティーを飲ませてやるから。」
「ベトナムのコーヒーは世界でNo.2だ。一位はブラジルだね。」
「せっかくだからお土産にひとつ買っていきなよ。」 次々と会話が進んでいく。

しばらくして店の奥からおもてなしのハーブティーを店主が持って戻ってきた。
それを一気に飲み干す。ハーブティ−の味は悪くはなかった。
コーヒーは安ければ買ってもいいかなという気持ちになり値段を聞くと、ランクで値段が違うらしい。
豆のみ入っているものと、見た目には分かりづらいが巧妙に黒く焦げたコーンが混ざっているもの。
ランクによって豆の種類とそのコーンの入っている割合が違う。
コーンが多く入ったコーヒーなど不味くて飲めたものではないらしい。
一番良いものは500グラムで20ドル。でも、あなたなら18ドルにしてあげる、と。
あなたなら、、か。。ここに来てまだ5分程度。特別扱いされるようなことなど未だ何一つしていないのだが。いきなりディスカウントしてくるあたり、値段設定自体がかなり怪しく思えてくる。
しかし、、高い、思ったより全然高い。
コーヒーの相場など分からないのだが、期待した値段と一桁違う。20ドルあれば中級ホテルに一泊出来るではないか。2ドルなら全然買っていってもよかったのだが。

そんなことに使う20ドルなど持ち合わせていなかったので「ここはもういいから市場に向かってくれ。」そう伝え、ようやくバイクを市場に向かわせた。

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