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 中離宮の客殿の後ろ側へ回ります。

 上の写真では、左側が客殿で右側は楽只軒になります。こちら側から見ると二つの建物の建っている場所の高さの違いが良く判ります。
 二つの建物は、方形の角同士でつながっています。写真では、中央の右側にある廊下の突き当りにある格子の部分です。
 こちらは内部が階段になっていますが、ウィキペディアによれば

・・・楽只軒南東の板縁と客殿入側の間は矩折に位置する2つの階段で結ばれている。階段は楽只軒側が4段、客殿側が3段で、段差が一定の高さでない、特異な階段である。・・・

 段差が一定の高さでないとは、使いにくそうな階段です。

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 「矩折」という言葉が説明に出てきますが、「かねおり」と読むようで、直角に曲がった形のことだそうです。楽只軒内の階段は、南へ向って4段上りその先で客殿に入り、東へ向ってさらに3段上ると言うのです。

 良くある鉤の手に曲がった階段であれば、よく見かけますがそんなものなのでしょうか。

 下の写真は、楽只軒の東側です。ところで、今まで2つの建物は、ちょうど寺院建築のように正確に南向きに建っているような書き方をしてきましたが、正確には楽只軒も客殿も、方形をしており、対角線が東西南北になっています。従って東側と書いたものは、正確には、南東側となります。楽只軒の南西側が前庭になります。客殿についても同じです。

 写真の部屋は、ウィキペディアの説明によれば、手前の部屋が一ノ間で奥似見える部屋がニノ間です。
 中央の二つの部屋の長押の上に掛かる額は「楽只軒」と書いてあり後水尾院の筆です。

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 上の写真は、客殿の西側にある林丘寺へ通じる石段で、普段は通行止めになっています。
 
 林丘寺とは、もともと後水尾上皇の第8皇女・光子内親王の朱宮(あけのみや)御所を、上皇の死後、お寺に改めたものです。明治に入り楽只軒と客殿塔境内の約半分が、宮内省に返還されて修学院離宮の中離宮となりましたが、半分になった林丘寺も、明治以降も門跡尼寺として存続し続けてきました。

 地図を見ると中離宮の北側に林丘寺はあるようですが、参観している限りではまったくどこにあるのか感じさせません。
 唯一、この石段が林丘寺を思い出す場所でしょうか。

 2枚目中段の写真は、二の間の襖絵ですが、ウィキペディアの説明によれば、狩野永敬の四季絵と言うことです。金泥で画かれた雲と、松林が画かれており、拡大すると太鼓橋や小舟などが、松林の間に見えています。四季の絵なのでしょうか。

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 写真では小さすぎて全く判りませんが、襖の引手は尾長鳥丸紋のデザインとウィキペディアの説明にありましたが、写真を拡大してみると丸い輪の右上半分に大小ななめの突起が見えています。多分それらが尾長鳥の頭だったり羽根だったり、尾羽だったりということなのでしょうね。

 下の写真は、一の間の軒先です。楽只軒の部屋と比べると、客殿の方が天井が高く、広さも広い部屋が多いようです。

 楽只軒は、もともと朱宮御所の一部だった建物ですが、客殿の方は、東福門院(後水尾天皇女御、徳川2代将軍秀忠娘)の女院御所の奥対面所を移築したものですから、立派なのも当然でしょう。

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 今回の写真は、修学院離宮の中離宮にある客殿の前庭です。

 前に客殿の前庭は、東から西へ横断する遣り水の庭だと書きました。お庭の東側には、滝があってそこから遣り水は始まります。滝口と言うのだそうですが、ここを始点として客殿の一の間の前を西へむかって流れ、庭の端から斜面を下り楽只軒の前庭の池へ注ぎます。

 上の写真は、滝口ですね。多分・・・・。

 客殿の前庭の遣り水には、石橋が二本架かっていますが、この写真に見える橋は、東側のもので通行止めがしてあります。楽只軒から上ってきてこのお庭入るときに渡った石橋は、もっと西の方にあります。

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 下にある楽只軒の前庭からみると一方の視界が開けているので、明るくて開放的な感じがします。

 また、ごつごつした感じの石組があまり無いので、その分穏やかな印象もします。全体に優しげな印象を受けるのは、前身が女性宮のための御所だったからでしょうか。

 この日は、朝から雨が降り続き、午後になっても雨脚は衰えず、この客殿のように軒下が広いところに来るとほっとします。
 それでも、風が強くないことをありがたいと思います。これで風も強かったら、残念ながら途中リタイアです。

 客殿前の軒下では、少しほっとしました。

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 修学院離宮の中離宮(中御茶屋)の客殿を見ていきましょう。

 まずは、ウィキペディアの説明の引用の続きからご覧ください。

・・・一の間は12畳で、北側西寄りに床(とこ)、その東に幅1間半の棚を設ける。棚は5枚の欅板を高さを違えて設置し、霞のたなびく様に似ることから「霞棚」と称され、桂離宮の桂棚、醍醐寺三宝院の醍醐棚とともに天下三名棚の一とされる。棚の下方の地袋には友禅染の張り場の風景を描く。その上には細長い三角棚がある。地袋小襖の引手は羽子板形、三角棚の小襖の引手はぶりぶり(玩具の一種)形である。床壁の腰貼りは群青と金箔の菱形を交互に並べた幾何学文で、襖の腰貼りも同様である。床、棚、襖を通して金泥で雲を描き、その上に和歌・漢詩と水墨画の色紙を貼り交ぜている。和歌は親王公家、漢詩は五山僧の筆になるものである。室内の長押には七宝の釘隠14個がある。・・・

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 引用を続けます。

・・・二の間は10畳で、狩野永敬の四季絵がある。襖の引手は尾長鳥丸紋のデザインとし、長押には七宝の竹葉形釘隠8個がある。南側の畳縁の杉戸には一の間側に鯉と鮒、二の間側に大鯉を描く。これらの魚の絵には画面全体を覆うように漁網の網目が描き込まれ、網目がところどころほつれている様子も描写されている。伝承では、この魚たちが夜な夜な絵から抜け出して庭の池で泳ぐため、漁網を描き加えたという。
 他に10畳の「三の間」と6畳の「仏間」があるが、後者は女院御所を当地へ移築した後に付け加えたものである。仏壇上方の欄間は波の文様を下向きに表したもので、「逆波の欄間」という。仏間北側には鉤の手に板縁(榑縁)を設けるが、その手摺の意匠は斜めの直線数本を組み合わせた独特のもので、「網干の手摺」と称される。西面入側の北端、楽只軒に通じる階段との境の杉戸には祇園祭放下鉾と岩戸山を描き、これらの裏面には2枚続きで祇園祭の船鉾を描く。・・・

 写真は、一番上が、祇園祭放下鉾と岩戸山を描いた杉戸です。
 中段と、下の写真は一の間の「霞棚」です。色使いとか模様がモダンで古さを感じさせません。

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 上の写真は、中離宮の楽只軒の前庭ですが、奥に見えている建物は客殿です。楽只軒の前からの写真なので、写真の手前にある池の縁を回って右端に見える石橋を渡ります。
 石橋を渡ると右に曲がり、その先の石段を登ると客殿の前庭に出ます。

 上の写真を目をこらして見ると右端に見える石橋の先に石段がかろうじて見えています。もしもそのあたりに灯籠が見えたなら、生込灯籠と呼ばれる灯籠で、客殿の前庭にある灯籠です。

 写真中央よりやや右寄りの池の畔の、白っぽい目立つ石がありますが、この石の脇に客殿の前庭を流れる遣り水からの水が、落ちてきて、池に注ぎこむ小さな滝が見えています。この写真のサイズでは判らないでしょうね。

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 2枚目の写真は、上の写真に見える石段を登ってきて客殿の前庭の入り口です。奥に見える建物は、もちろん客殿です。

 手前に見える橋が渡されている流れが、遣り水です。
 見ての通り、石組もあまりツンツンと立ててある石はなく、落ち着いた感じの穏やかなお庭です。
 この辺りは、離宮内でも紅葉の美しさでは屈指の場所だそうです。

 お庭の側から客殿の全景を捉えた写真はありませんが、取りあえずウィキペディアの説明を引用させていただきます。

・・・客殿 - 楽只軒の南東に接して建つ。東福門院の女院御所の対面所を移築したものである。楽只軒より客殿の方が若干高い地盤上に建っており、楽只軒南東の板縁と客殿入側の間は矩折に位置する2つの階段で結ばれている。階段は楽只軒側が4段、客殿側が3段で、段差が一定の高さでない、特異な階段である。建物は入母屋造、杮葺とし、南面と西面に1間幅の入側(畳縁)があり、その周囲に板縁をめぐらす。西側の南が「一の間」、その東が「二の間」、その北が「三の間」で、一の間の北には仏間(御内仏の間)がある。・・・

と云うことは、下の写真は一の間と思われます。

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