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 今日のしんぶん赤旗日刊紙の記事をご紹介します。
2019年8月11日(日)

主張

4〜6月期GDP

成長率鈍化の中で増税は無謀


 内閣府が発表した今年4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価上昇分を差し引いた実質成長率が、前期(1〜3月期)に比べ0・4%のプラスにとどまりました。前期の確定値0・7%よりも大幅な鈍化です。安倍晋三政権が強行した2014年4月の消費税増税以来の消費の不振が続くうえに、米中貿易紛争などの影響を受けた輸出の低迷によるものです。経済情勢の悪化は隠しようがありません。このような中で、今年10月からの消費税率の10%への引き上げは許されません。

貿易紛争で輸出が減少

 実質経済成長率の0・4%は、この伸びが1年間続くと仮定した年率換算でも1・8%にしかなりません。1〜3月期の年率換算2・4%よりかなり鈍い伸びです。事前の予測では一部で「マイナス」になるとの見方すらありました。鈍化はしたものの、かろうじて「プラス」になったのは、4月末から5月初めにかけての「10連休」があり、個人消費が思ったより堅調だったためと言われます。
 主な費目別では、GDPの約6割を占める個人消費(民間最終消費支出)が前期のプラス0・1%からプラス0・6%になったとはいえ、引き続き低迷している実態は変わりません。民間企業設備投資は前期のプラス0・4%からプラス1・5%となりました。期間中に発表された大企業の決算が好調だったことなどが背景です。
 一方、米中貿易紛争などの影響を受けた輸出は前期の2・0%減に続く0・1%のマイナスでした。輸入圧力が強まっていることや設備投資が伸びたことから輸入は前期のマイナス4・3%から一転して1・6%のプラスです。その結果、輸出から輸入を差し引いた純輸出は前期のプラス0・4%からマイナス0・3%になりました。
 個人消費は14年4月に消費税の税率を8%に増税してからの低迷が打開できていません。家計の年間の消費支出は、増税前に比べ、25万円も落ち込んでいます。6日発表された6月の家計調査報告でも、実質消費支出は5月の前月比5・5%増から一転して2・8%の減です。同日発表の毎月勤労統計調査でも、実質賃金は5月の前月同月比1・3%減に続き、6カ月連続で0・5%の減でした。
 所得が増えず、消費が上向かないのは、安倍政権の経済政策では、大企業や富裕層がうるおうだけで、庶民の暮らしにその“恩恵”が回らないからです。安倍政権下での、貧困と格差の拡大は深刻です。いま必要なのは、10月からの消費税増税を中止し、消費税に頼らず国民の暮らしを応援する道に転換することです。

強行すれば混乱は必至

 安倍首相は、消費税の増税に伴う消費の落ち込みには「十二分の対策」を取り、「海外発の下方リスク」が顕在化する場合は、「機動的なマクロ経済政策を躊躇(ちゅうちょ)なく実行していく」としています。経済情勢の悪化を認めたものです。「対策」に巨費を投じるなら最初から増税しなければいいだけです。
 政府が売り物にしている増税と同時に実施するキャッシュレス決済でのポイント還元に必要な登録をした中小商店は、数百万ある対象商店のうち先月末でわずか約24万店にすぎません。これで増税を強行すれば、混乱拡大は必至です。増税の中止は待ったなしです。


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