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自分の住む町で、何を誇れるかというアンケートをすると、「歴史がある」という回答が必ずある。
結構なことであるが、その歴史をきちんと調べている所は、そんなにない。
当てにならない回答である。
知多半島にある半田市は、新美南吉を押している。
南吉のことは詳しくないので、その内容について言及できないが、その調べる姿勢は立派である。
と個人的には思っている。
来年は新美南吉生誕百年だそうだ。
ぼくが描いたポスターを捧げたい。
ごんきつねのシッポ、おじいさんのランプなど南吉作品をデザイン。
※印刷物・ホームページ等に利用する場合は、本ブログまでご一報ください。一応ね。
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愛知県の話題
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愛知県美浜町に河和城という中世城館跡がある。
渥美半島田原にいた戸田氏が、知多半島に進出して築いた城と言われている。
廃城は江戸時代の一国一城令によってではなく、秀吉の小田原征伐の頃である。
城の立地は、すばらしく三河湾は監視できるし、知多半島西岸に続く谷の入口も抑えている。
河和城の下に、新江川という川が流れている。
きっと、この川も防御施設として考慮されていたことだろう。
現在の新江川は三面がコンクリートで張られた人工的な川である。
川としては、さみしい川であるが、おもしろい場所がある。
透明な水と濁流が混ざる地点である(日によってどちらも濁る場合もある)。
先日、写真を撮っていたら、通りかかった老婆に何を撮っているのか尋ねられた。
桜ではなく、合流地点を撮っていた。
また、川沿いには「旧跡さん」と呼ばれている五輪塔があり、戸田氏の墓と推定されている。
いつも、旧跡さんには花が挿してある。
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半田市運動公園の駐車場を造る時、古窯が発見された。
市は、発掘調査後に8基中のうちの3基を保存した。
天井と四面を囲った恒久的な保存施設が造られ、来館者はいつでも窯体を見ることができる。
焼き物の窯をイメージしやすいように、焼成中を再現した展示がされている。
実際の遺跡では、窯体内の製品は運び出され、失敗品を焚き口の下に捨てている。
焼成中に窯の天井が潰れない限り、このような状態で発掘されることはない。
大池古窯のパンフレットによると、知多半島には3,000基以上といわれる古窯が分布している。
しかし、現在の知多半島で、発掘調査後の窯体が保存されている古窯は数基しかない。
文化財保護行政では、発掘後の遺跡の多くは、ほとんど全て破壊される。
遺跡上で建設などの開発が行われるので、行政は発掘をするのであって、発掘が終わると開発によって破壊されるという流れは、ある意味必然なのである。
それ故、発掘後の遺跡保存は難しい。
土地の権利関係も難しい。
大池古窯は、たぶん市有地内で発見されたこともあり保存が検討されたのであろう。
排水と雑草・コケは、遺跡の展示では大きな問題である。
樹脂で固めていても、コケが付くし、構造物を造って囲っても雑草は生えてくる。
古窯に限らず、自分の住む市町村で、その歴史の実物を見る場所というのは必要である。
特に、子どもたちには必要である。
どうして、必要かというと、「強制的に作られた郷土愛」ではない郷土愛の基幹になるからである。
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(左側が後円部?)
(前方部側?から見る)
二子塚古墳(知多郡阿久比町)は、知多半島唯一の前方後円墳と言われている。
かなりの破壊を受けている、
発掘調査で墳形を確認していない、
ことから前方後円墳と断定できないのが実情である。
知多半島の古墳は、古墳時代後期に造られた円墳である。
それも、ほとんどが日間賀島に集中するという特異な分布である。
唯一、二子塚古墳だけが古墳時代中期の前方後円墳(と推定される)である。
山かと思ったら古墳だったと思ってしまったほど巨大な仁徳天皇陵と比べれば、二子塚古墳は小さいが、知多半島という地方の歴史における位置付けは大きいと思う。
それは、中央の巨大古墳と同形である前方後円墳だからである。
二子塚古墳は、昭和55年に阿久比町指定文化財(史跡)に指定されている。
阿久比町の条例によって保存のための土地の利用規制がかけられている土地ということになる。
拙速な調査をせずとも、慎重に調べて保存せよ、と先学が言っているようである。
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愛知県吉良町には、「赤馬Go!」とういレンタサイクルがある。
コミュニティ公園にあるその案内看板を要約すると、
放置自転車を使い、レンタサイクルを始めた。
吉良上野介義央が赤馬(農耕馬)に乗って領地を巡視したという話にちなんで「赤馬Go!」と名付けた。
保証金も利用料もなし。
だそうだ。
我々ガンダム世代は、シャア専用かと言ってしまう赤色。
地元の歴史上の人物などを使って、施設名やイベントに冠する手法は、全国津々浦々にある。
地域おこしであったり、顕彰事業の一つであるようだ。
しかし、一番の地域おこし・顕彰事業は、その人物や出来事をきちんと調べて記録することだと思っている。
「赤馬Go!」は、名前を冠しただけの二流イベントとは一線を画す事業である。
地味だけど、とてもいい事業である。
どれだけの利用があるのか知らないが、無責任に言わせてもらうと、
・ 無駄なお金を使ってなさそう。
・ ナチュラルに歴史事象を現代に取り入れている。
最後に、乗馬と自転車をつなげたアイデアには、脱帽。
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