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AIJ投資顧問による年金資産消失問題を不可解な思いでみていた。まずは同社の投資内容が全く不明のまま委託された年金が消失するというようなことが起こりうるのか?
そうであるならば、なぜ同社へ委託していた企業年金がわからなかったのか、監査法人等のチェックがなぜ入らないのか、まったく不可解の極みである。
いろいろネット上の情報を集めてみると、いろいろな問題点が浮き上がってくる。
1.同社は投資先を明らかにしてない、なぜこれが日本の中で許されるのか・・
同社のHP上にある2011年3月に発行された第22期事業報告書をよく見ていくと
(20)投資一任契約に係る業務の状況
①契約件数等
この欄外注記に以下のような文章が添えられている。
「*国内運用資産額のほとんどは、当社と投資一任契約を締結する海外管理会社が設定する外国籍私募投資信託を対象とする」
この文章をよく考えてみると、オリンパスが海外の企業のM&Aを隠れ蓑にして損失とばしをした構図とまったく同じではないだろうか?
2.更にオリンパスとの関連ということでは、
「AIJ代表の浅川氏は、野村時代は熊本支店長まで務めました。実は、野村時代には、オリンパス事件の『損失隠しスキーム』の指南役の一人として金融商品取引法違反の疑いで逮捕された中川昭夫容疑者の部下だった。中川容疑者は外資系証券の東京支店長に転職した際、浅川氏をスカウトするほどの仲でした」 という記事が週刊朝日に出ている。
どうもこれを読むと、少なくとも野村証券内もしくは外資系証券会社でこの種の手法が、損失隠しの定石として使われていた節がありそうである。
野村が本ブログを見ることはないであろうが、そういう懸念を抱かれても仕方ない事態であろう。もしかしたら、他の日本企業の中にもオリンパスと同種の損失隠しを続けていたCEO達がいるという疑いも持ってしまう。
3.そして多くの企業の年金担当者たちが、なぜこうもやすやすとAIJ投資顧問に騙されたのか?
同投資顧問はアクティブ運用で知られ、最近は年金運用成績のトップクラスにランクされている会社であり、同社以外に委託していた年金担当者はAIJの成績を見て、「なぜAIJのような成績があげられないのか」と他の年金委託先を叱咤していたという。とりわけ同社が有名になったのは、リーマンショックの前後を通して利益を上げ、リーマンショック後でも7%超の利益を稼ぎ出していたということである。しかし、これも今となっては損失隠ししたうえでの数字であったことが早晩明らかにされるであろう。
冷静に考えてみて、何千億もの資金を投資していることを考えれば、リーマンで利益を得るということは、当然ショックは予想されないことであるから、リーマン前に売りポジションを立てていたことになる。しかし、それであるならばショック前は損失を出してしかるべきである。買いポジションであれば当然その逆でとんでもない損失をみなと一緒に出したはずである。落ち着いて考えれば当たり前のことなのだが、日本の企業年金担当者は、その運用成績の前に眼がくらんだとしかいえない。
こうしてみてくると、オリンパスやAIJのような海外を利用した損失隠し手法は、意外と広く日本社会をむしばんでいる可能性がある。
同社の追及の中でどういう事実が明らかになるか、また第2、第3のオリンパスが出てきて、善意の投資家がとんでもない損失を被らないように願いたいものである。
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年金消失88万人影響 AIJ委託84基金1850億円
AIJ投資顧問が企業年金から運用を任された資産の大半を消失させた問題で、厚生労働省は28日、AIJに運用委託をしている企業年金の概要を公表した。2011年3月末時点でAIJに委託していたのは84企業年金で、委託総額は1853億円。現役社員などの加入者は約54万人、すでに年金をもらっている人は約34万人だった。一年金での委託額は最大約93億円。総資産の6割近くを委託していた年金もあった。
厚労省が、各企業年金から提出された資産運用業務報告書などを調べた。84企業年金のうち74が厚生年金基金で、その中の73は同じ業種や地域の中小企業でつくる「総合型」。残り10は、大企業1社や同じ企業グループなどでつくる確定給付企業年金だった。具体名について、厚労省は「金融庁などが調査中で、個別契約のため」との理由で非公表とした。
個別の企業年金で運用委託額が最も多かったのは約93億円。総資産額に占めるAIJへの委託割合は9.1%だった。これについては、富士電機が同日、自社の企業年金であることを公表した。 |
株式日記
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会社再建に向けて動いていたエルピーダが、ついに会社更生法を申請した。負債総額は4818億円。台湾メーカとのM&Aやそれにまつわる現役官僚のインサイダー、そして最近は経営再建にむけての原資を打ち出し、かなり追い詰められた感があったが、こういう形で経営陣は区切りをつけることを選択したようである。
恐らく、多くの機関投資家はすでに同社株を売却もしくはポジションを大幅に下げたあとであろうが、まだ300円台で日によって違うものの50億円以上の売買高を持っており、明日行こうどの程度の下げになるかはわからないものの、多くの個人投資家中心に損害が出ることであろう。
エルピーダは下記の記事にもあるように、NECと日立のDRAM部門を統合しのちに三菱も加わり、日本の半導体産業のいわば花形的なスタートをした会社である。メーカーに勤務されている方は、同社のDRAMを使われた方も多いであろう。
台湾勢はじめ海外メーカとの競争の中で、いつのまにか日本の半導体産業はどんどんその地歩を下げていき、ついには昨今の円高で完全にノックアウトした形である。
これは半導体についてであるが、完成品のテレビもある意味同じ運命をたどっており、テレビ専業でないのとデジタルシステムの中心商品であるために、電機各社はテレビ事業を捨てられないが、今の為替環境を考えたときに、独自での生き残りはきわめて厳しく、どこかで株主からのテレビ事業に対する厳しい追及の声が一層高まることであろう。
本事例は、日本の産業構造を変えなければもはや世界に伍していくことはできないことを暗示するものであり、これに対応した電機・半導体各社の今後の戦略に大きな影響を与える可能性があるものと言えよう。
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エルピーダが経営破綻、会社更生法の適用申請へ 負債総額4818億円産経新聞 2月27日(月)16時33分配信 同社は半導体メモリー「DRAM」の専業メーカーで、NECと日立製作所のDRAM事業部門が統合し、2000年に現在の会社の形になった。さらに三菱電機の同部門も合流し、日本のDRAM製造を代表するメーカーとなった。 しかし海外勢との競争や商品価格の下落、さらに円高で業績が悪化。米マイクロン・テクノロジーや台湾メーカーとの資本業務提携などで生き残りを模索していたが、交渉が不調に終わり、自主再建を断念したもようだ。 同社は09年に改正産業活力再生法(産活法)の認定を受け、日本政策投資銀行が300億円の増資を引き受けたほか、政投銀と14金融機関から1100億円を出資を受けた。 しかし資金繰りが悪化し、4月初めまでの期限内にこれらの社債償還や融資返済を終えるのは困難な見通しとなっていた。 |
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昨夜から今日にかけてマーケットで特徴的なポイントを上抜けて、株高・ドル高/円安が進んでいる。
1.ダウが13000ドルを場中に突破以後利益確定売りに押されて13000ドルを割って引ける
2.円が80円を割って円安が進行、現時点(16:23)で80円台をキープ
3.少しマイナーになるが日経が9500円を超えて続伸
日本の各市場での騰落率はマザーズを除いて130を超えており、相場の過熱感は相当高い。
一方当面の最大のリスクであったギリシア支援は何とか土壇場までもつれながらも、支援決定となり当面のデフォルト回避となったと言ってもいいであろう。
基本的に好材料出尽くしとなり、そろそろ梯子外しの動きに注意が必要なところとなってきた。
当面はイスラエルのイラン攻撃など中東情勢が地雷化する懸念はあるものの、暴落を誘発するような外部環境はないと言えよう。
したがって調整も、値幅になるか時間になるかは別として、そろそろ調整入りを念頭においたトレードがのぞまれるところである。
実際多くの個人投資家は今もって買っているのだろうか?
私はほぼ利確終了状態で、売り玉を積み始めたところであるが、ここで新規の買いを入れる正真正銘のブルの方はどれぐらいいるのであろう?
下の円ドルの日足チャートで見て分かる通り、昨年11月のほぼ10兆円介入を凌駕する円安となっている。
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為替市場の円安(為替水準の是正)、株高の動きは止まらない。
本日も日中に円安が進み、株価も大きく上げたがその後の海外市場では、日中の安値を超えて円安が進んでおり、日経先物も現時点で日中3時時点より60円ほど高くなっている。
下の最近の為替チャートを見てみると、円高から円安へ戻る局面で日銀の1%のインフレターゲット発表されたところから一段の円安、それとともに一段の株高となっている。
今の株価は、ダウというよりもドル-円に相関しながら動いているようである。
何度も言ってきたことであるが、介入では円高は止まらなかった。金融緩和で国債を買う宣言こそが市場の円買い投機を止める唯一の方法であったというわけである。
なお、今回の日銀が表明した額はたった10兆円、それも使ったけではない、用意するだけである。
それに比べて介入ではいったいいくら使ったことであろう。昨年の11月の介入で10兆円使ったではないか。紙幣増刷には紙幣を市中に供給する決意を示すことしか対応手段がないということを今回は証明した形となった。
今後一定の揺り戻しはあるだろうが、少なくとも80円台をまずは目指した展開が続いていくこととなるであろう。
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日銀、10兆円の追加金融緩和2012年2月14日(火)13時24分配信 共同通信 日銀は14日開いた金融政策決定会合で、国債などの資産買い入れのための基金をこれまでの55兆円から10兆円拡大する追加金融緩和を全会一致で決めた。追加緩和は昨年10月末以来、約3カ月半ぶり。政策金利を0〜0・1%とするゼロ金利政策の維持も決めた。またゼロ金利政策継続の是非を判断する際の基準となる「物価目標」のめどについて「当面は消費者物価の前年比上昇率で1%とすることを決めた」とした。
上記の記事の発表を受け、マーケットは円安、株高と好感した。
国債買い入れ基金として10兆円の追加と、1%の物価目標の導入が、日銀発表の骨子であろう。
先のFRBの決定を受け、政治側の強い圧力のもとで今回の決定となったと思われる。
各エコノミストの評価を拾ってみたが、さまざまに評価されているが、公約数的には効果は短期的であること、遅きに失したのではないかということなど、疑問的な評価が多いように思われる。
私としては、とにもかくにも物価ターゲットと10兆円の国債買い入れを積み増したことは、このまま何もせずに放置することを思えば、良しとしたいと考えている。
ただ今回の決定が、次に来る大きな金融緩和の前の先触れ的なものであればいいが、米国でさらなるQE3が実行されたときに、何を手を打つのか、それによって今回の決定の成果が問われてくるのは間違いがないであろう。
願わくば、日銀としての手を出し尽くしたということにならないことを祈りたい。
折しも、日経平均は9060円、為替は78円という節目を迎えている。
今回の日銀の緩和が、両節目を抜ける力となればいいが、ここで腰折れとなると、日銀の次の一手を市場は厳しく見つめていくことになるであろう。 |






