日々これ新たなり

安倍相場から本格的な円安・株高になるか、政治の安定にかかっているだろう

株式日記

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日本国債は5年物で0.3〜0.4%ときわめて低水準で推移しながらも、クレジット市場では日本国債のCDSの保証料が過去最高になるとみてCDSが買われ続けているという奇妙な現象が起こっていると、ブルームバーグが報じている。
 
そこに見られるのは、欧米の債務危機の逃避先として一貫して買われてきた日本国債が、欧米の危機脱出後は債務危機の標的となるという信用市場の日本売りの姿である。
 
背景には当然であるが日本の債務の異常さがあるが、それ以上に政治が機能しないことが、ヘッジファンドなどに狙われる要因としてあげられる。
 
野田内閣の進める一体改革である、これは二つの観点から市場の信認を得られないであろう。
 
① 野田内閣の一体改革案は、消費増税だけを実現するためのつじつまあわせであり、財務省主導らしく単年度決算の改善を志向する域を出ず、日本の抱える構造的問題、デフレ、円高、少子化、景気刺激策など長期にわたる経済回復がまったく視野にないこと。したがって、誰の目にもあきらかに消費増税後は景気の冷え込み、GDPの落ち込み、経常赤字化への歯止めが見えない、ということであり、今の収益構造の中で増税ができれば単年度の改善にはなるであろうが、必ず増収に伴い、それ以上の減収がまっており、かつ放漫な垂れ流しの支出はつづけれれるということで、増税後1年も持たずに財政赤字は拡大すると、マーケットからは見られていること。(これは明らかに経営者の視点ではなく、経理部門担当者の視点での一体改革であるから当然ではあるが)
 
② 更に悪いことには、野田内閣の増税案は与野党対立よりも先に与党内でまとまらないのも衆知のところであり、本来なら景気回復と同時にあげるべき消費税も上がられず、むしろ今後の縛りとなり、以降政治的には増税を言えない環境を作り出す恐れがあることである。
(これは普天間問題と同じ構図であろう。力のない政権が増税を言ったがために簡単には増税できない政治環境が出来上がってしまう)
 
ということで、マーケットのリスクヘッジ機能が働き、信用市場ではすでに日本国債は下落を始めており、将来の暴落を見越した投機的な動きが広がり始めている。また、そういう健全なマーケットの機能を利用しようと言うヘッジファンドの動きも今後活発化するであろう。マーケットの合言葉は、ギリシアの次は日本なのかもしれない。
 
政治がまったく機能しないことが、事を悪い方向に導いているのは明らかであり、早急な民主党政権の下野と、総選挙による信認された政権作りが、ギリシアのような国民的な危機を回避するためにぜひとも必要なことであり、4月時点での解散総選挙と国民が真摯にどの政権を選択するかがなによりも必要である。
 
 
 
 
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【クレジット市場】ヘッジファンドが日本の財政懸念でCDSに「買い」
 
2月13日(ブルームバーグ):社債などを投資対象としたヘッジファンドで2011年はベンチマークを上回る運用収益を確保したMAMの丸山担氏は、日本国債のクレジットデフォルトスワップ(CDS)の保証料が過去最高になるとみて購入を続けている。日本の財政問題の解決の難しさが、いずれ市場に認識されると予想しているためだ。
  日本は主要国最大の債務を抱えるにもかかわらず、国債は欧州危機からの逃避先として海外投資家などに買われ、昨秋以降の5年債利回りは0.3%−0.4%と安定して推移している。一方、CMAによれば国債を5年間保証するコストは昨年10月初旬に155bp(1bp=0.01%)と最高値を更新。13日時点では125bp近辺で取引されている。
丸山氏は、この国債金利とCDS保証料のかい離幅に注目し、11年末から日本国債のCDSを買っている。国債取引はまだ安定しているものの、CDS市場での国債の信用力は先に低下していることの表れと受け止め、この傾向は当面、続くと予想している。かい離幅は現在94bp近辺で、直近3年間の平均32bpから大きく拡大している。
日本の公的債務はGDP(国内総生産)の2倍。12年3月末には1000兆円を突破すると見込まれている。ただ、9割以上が国内投資家で支えられ、海外投資家に左右され難いことが現在の安定した国債取引の背景にある。しかし、丸山氏は「欧州の債務問題が落ち着けば、外国人投資家の目は日本の財政問題に向けられることになる」とみる。
200bp超の見方も
丸山氏は、野田佳彦内閣が進める消費税引き上げ議論の行方次第では、市場に社会保障と税の一体改革を通じた財政健全化は困難になるとの見方が広がる可能性があると見込んでいる。その上で「100bp程度なら払えないことはない」とし、100bpを下回るようなことがあれば購入を続けていく意向を示した。
一方、RBS証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは消費税引き上げの関連法案が今国会で成立しなければ、国債の格下げリスクが発生し、「海外勢が主導するソブリンCDS市場では保証料が上昇方向になりやすい」と指摘。「200bpを一時的に超える可能性もある」と予想している。
CDS取引は保証料が安いときに購入して値上がりした後に手放せば売却益が見込めるほか、仮に保証対象の国債などが債務不履行(デフォルト)となれば、引き受け元から元本などの支払いを受けることができる。保証目的でなくプレミアムだけを取引する投資家もいる。
国債価格上昇にも期待の両面戦略
モルガン・スタンレーMUFG証券の広瀬智之クレジットストラテジストは、日本の国債の信用力について「ファンダメンタルズの観点から、日本の財政は持続可能であり、クレジット・イベントが発生する確率は極めて低い」と分析。その上で「欧州周辺国と同じ軸で日本のソブリンリスクを論じることはできない」とその安全性を指摘した。
  MAMの丸山氏は、当面は上昇を見込むCDS保証料の売却益に期待している。しかし、仮に予想に反して保証料が値下がりした場合は保有を続けて購入時の保証料を固定コストと位置付け、逆に信用力の向上を背景に国債価格が上昇(金利は低下)するのを待ってその売却を狙うこともできると考えている。
  丸山氏のMAMは、約92億円(1億1800万ドル)を運用する。11年の年間収益率は5.9%と、ユーリカヘッジ日本指数のマイナス1.7%を上回った。2012年1月は2.4%程度となる見込みだ。

円安への備えの勧め

円高が一服して77円台後半を推移している。当面の動きは再度の円高を警戒する流れになるのであろうが、この時期にふと円安の備えがそろろいるのではないか、と考え始めている。
 
もちろん、今すぐ円安ということを言うつもりではなく、あくまでリスクヘッジとしての円安への備えであるが。
 
いくらかの今出ている円安への兆候であるが
・日本貿易収支の赤字化、並びに経常黒字の大幅減少→経常赤字化が見え始めている。
 
・海外の危機的状況がそろそろ回避しうる基盤が整い始めている。
アメリカは金融の緩和の時間的継続をコミットし、インフレターゲットを導入し始めたが、背景には景気は回復基調であり、今後住宅価格の回復などが進めば、逆に金利を上げる状況も遠い先にはあり得そうである。
欧州も、この間の格下げ問題などを通じて、危機回避に向けた取り組みは強まり、体制は逆に強固なものになりつつある。いずれにしてもユーロは緩やかではあっても回復への道を歩み始めることであろう。
 
・日銀がFRB決定に刺激を受けて日本版インフレターゲットを議論せざるを得ない状況になっており、日本の金融緩和が進む可能性が出てきたこと。
 
・安住失言で、当面の日本の通貨当局の為替ボッス相場観が明るみに出てしまい、海外債権など外貨投資がしやすい環境になるのではないか、安住発言を受けて外貨を買う決断をされた向きもあるのではないか?
 
・消費増税はおそらく政治混乱となり日本売りとなる場面が出てくるであろう。
 
などなど、円安側の因子が出始めている。今までは1ドル50円という目線で、円を売りにくい感があったが、仮に1ドル75円というリミットが機能するならば、投機的には円売りであろう。
 
そして一番の心配は今後の国債の暴落によるハイパーインフレであるが、
1)日本の政治状況を見ると、年金問題などはっきり言ってお先真っ暗、富裕層にとっては住みにくい国となり、更に一般庶民の個人金融資産は貯蓄の減と相まってどんどん減っていき、国債の買い手が国内で不足する事態になるであろう。
2)日本国債の買い手としては企業の収益に依存すること大になっていくが、はたして今の状況で国内に利益を残せる企業はどれだけ残るのか、企業の海外移転が進めば雇用・失業問題とともに、日本企業の富が全世界に拡散し、日本国債を買い支える力が企業部門でも、あまり期待できない事態になるのではないか。
 
政治がガラパゴス化した日本にあって、脳のある企業は必要であれば日本を脱出して企業活動のベストな選択をできるが、日本に住む一般の国民にとっては日本を捨てるか、日本とともに沈没するか、そういう選択をせざるを得ない日が来ないとも限らない。
 
(*維新の公約にある、掛け捨て年金や資産への課税など行えば、はっきり言って日本の富は海外へ相当流出することも起こり得るであろう。誰が貯金して日本国債なんか買うか・・・・ みんな貧困層へ仲間入りを勧める政策が横行しそうである。)
 
 
昨年の円売りドル買い介入以来ささやかれていた、日本の通貨当局の覆面介入の規模が明らかとなった。
 
昨年10月、11月の介入規模は、ほぼ9兆円、そのうち覆面介入の規模は1兆円ということが外国為替平衡操作の実施状況で明らかとなった。
 
安住は閣議後の記者会見で「国益を守るために必要な処置を取っただけだ」と発言したそうであるが、何の国益を守ったのであろうか?
 
9兆円もの税金を使い米ドルを買い、そして為替差損を発生させただけのことであり、明らかに国益を損なったと言ったほうが正しいであろう。
 
いつもの日本の通貨当局の、投機筋の行き過ぎた円高というのはもう聞き飽きた。どこに、GNP世界3位の国の通貨当局より圧倒的な資金力を持った投機筋がいるのか?
 
明らかに円が買われる理由が存在しているはずである。それは投機の問題ではない。金融緩和量の差が、自然の法則で円を高めているだけである。日本の通貨当局は、真摯に為替変動の理由に向き合うべきである。
 
今の円が相対的に高くなる内外金融緩和差を放置すれば、経常赤字国への転落=円安=国債の暴落というコースで破壊的な解決をのぞむのか、ちゃんとした経済政策に基づいた為替対応を行わなければ、税金の無駄遣いの好きな民主党である、湯水のごとく日本の富が消えていくことであろう。
 
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昨年11月の「覆面介入」1兆円超、安住財務相「国益守るため」

ロイター 2月7日(火)9時29分配信
2月7日、政府・日銀が昨年11月1日から4日にかけて、外為市場で円売り介入の実施を公表しない「覆面介入」を、1兆円規模で実施していたことが明らかに。
[東京 7日 ロイター] 政府・日銀が昨年11月1日から4日にかけて、外為市場で円売り介入の実施を公表しない「覆面介入」を、1兆円規模で実施していたことが明らかになった。

財務省が7日に発表した2011年10―12月の外国為替平衡操作の実施状況によると、安住淳財務相が会見で介入を公表した10月31日の8兆0722億円に続き、11月1日に2826億円、2日に2279億円、3日に2028億円、4日に3062億円のドル買い/円売り介入を行っていた。

財務省が昨年11月に発表した10月28日から11月28日までの介入額が9兆0916億円と巨額だったことを受け、市場では政府・日銀が介入を正式発表した10月31日以降も、断続的に為替介入が行われている可能性を指摘する声が出ていた。

安住淳財務相は7日の閣議後会見で、歴史的な円高に対応して昨年11月に覆面介入を実施したとの報道に関連し、投機的な動きから国益を守るために必要ならいかなる措置も取ると述べてきたとし、それを行動に移しただけだと語った。

安住財務相は、覆面介入について、当時から「あらゆる選択肢を排除しないし、やるときはやると申し上げている」とし、「投機的な動きがはっきりし、実体経済とかけ離れて投機筋が自己利益を得るために市場を歪めることがあれば、国益を守るために必要ならいかなる措置も取ると申し上げている。それを行動に移しただけだ」と述べ、覆面介入を行った背景を説明した。

市場では「1ドル76円ちょうどのところは意識されているので、そこを攻める際には一定の歯止めにはなるだろう。ただ、思ったよりも小粒という印象があり、これでさらに疑心暗鬼になるかどうかは微妙だ」(みずほ証券FXストラテジスト、鈴木健吾氏)との指摘があった。
円高・ユーロ安が上値を圧迫する中、自動車など輸出株の買いがやや優勢となり、日経平均株価は前日比7円28銭高の8809円79銭と小幅続伸した。東証株価指数(TOPIX)は同2.69ポイント高の757.96と、5日ぶり小反発。東証1部の58%の銘柄が値上がりし、34%が値下がりした。出来高は21億5014万株、売買代金は1兆1549億円。
 
そろそろ節分の声を聞くころとなってきた。海外マネーが7割を占める中で、節分天井というのは過去のものであろうが、それでも2月に入ると下落がどうしても頭をよぎる。
 
日経平均は、上値を追うこともないがかといって底抜けもなく、日柄調整に入ったかのようである。
 
ただ、今までの経験上、ここでの買は高値掴みのことが多かったようである。
 
物の見方ではあるが、下記の条件を一度読み込んで今の状況を見たらどう見えるか、そういう頭の体操も面白いかもしれない
 
1)東京市場の売買の7割は海外マネーである。
2)1月末から、円が再び買われる展開で、1ドル75円台 1ユーロ100円割れが目の前。(ユーロは割れてるか・・)
 
そう、海外投資家になってみたら日本株はどう見えるか?
 
恐らく日本の株式市場の方向を決めるのは海外マネーであり、円ではないとしたら・・・
 
2月後半から3月前半、日本の機関投資家は売りに回る、為替は円高、当然株は売り、しかも為替の利が乗っている、
 
やはり、売り崩しのリスクを感じてしまうのだが、実際はどうであろうか?
 
いずれにしても、2月は悩ましい月である。

 
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意外に底堅い日本株、円高進行なら8000円前半に逆戻りも

 
[東京 1日 ロイター] 調整局面とみられていた日本株が意外な底堅さをみせている。国内企業の業績悪化が目立つほか円高が進行しているものの、行き場を失った海外短期筋の余剰マネーが流入しているという。
ただ、日経平均の8800円―9100円には生保など機関投資家による持ち合い解消売りが控えており、上昇局面となっても上値を追う展開は想定しにくい。円一段高なら株価も下値を模索する展開も予想されている。
日本株の上昇をけん引してきた米株に過熱感が強くなっているほか、国内企業業績の下方修正が相次いでいる。きょう前場の取引では2012年3月期が最終赤字に転落するとの見通しとなったリコー(7752.T: 株価, ニュース, レポート)が昨年来安値599円を割り込んだ。東京海上アセットマネジメント投信シニアファンドマネージャーの久保健一氏は、企業決算について「想定通りではあるが、総じてよくない」との認識を示す。市場では下方修正は織り込んだとの見方も出ていたが、来期以降の業績回復は依然として不透明要素が大きい。
業績だけでなく、外為市場で円高に傾いていることも、本来ならマイナス要因だ。ドルは、米連邦準備理事会(FRB)が前週、2014年終盤まで超低金利政策を維持するとの方針を示したことで圧迫。一方、ギリシャの債務減免協議が合意に近づいているとの期待が薄れたことで、ユーロはさらに売られる地合いとなっている。ドル/円は一時、前日海外でつけた3カ月ぶり安値と並ぶ76.14円まで下落。ユーロ/円も100円を割り込んだ。
しかしながら、日経平均は前週から8800円前後で推移し、「意外な底堅さ」(大手証券の株式トレーダー)をみせている。今期の営業利益見通しが市場予想を下回り売りが先行したホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)も前場は終盤から切り返しプラス圏に浮上した。邦銀系の株式トレーダーは「行き場を失った海外短期筋の余剰なマネーが、仕方なく日本株に入ってきている」との見方を示す。TOPIX先物では商品投資顧問業者(CTA)を扱っているとみられている欧州系証券の買い手口が目立っている。
とはいえ、この水準から上値を切り上げる展開は想定しづらいとの声も多い。CTAは短期的に売買を繰り返すことで知られており、今後、売り越しに転じる可能性も大きいためだ。また邦銀系の株式トレーダーは日経平均8800―9100円は生保による持ち合い解消売りが待ち構えており、今後上昇局面となっても上値を抑える公算が大きいと指摘する。予想株価収益率(PER)は相次ぐ業績下方修正で上昇しており、割高感も高まってきている。
株式市場では目先為替の動向が焦点だ。先物には買いがみられるがまとまった売りもみられている。このまま一段の円高が進めば企業業績への不安感がさらに強まり、日経平均は8000円前半に逆戻りし、下値を模索する展開になる可能性もある。東京海上AMの久保氏は日本株について「米国株のラリーが遅れて表れている」としたうえで「目先は弱含みではないか」との見方を示している。
(ロイターニュース 吉池 威 編集:伊賀大記)
最近増税問題で識者の目をそらしているかもしれないが、この機にドル−円の為替レートがまたぞろ75円台突入目前に迫っている。
 
昨年10月末の介入効果がそろそろ切れて、日本の通貨当局の手の内が投機筋にバレバレになってきているようである。
 
政策的には、アメリカFRBが金融緩和の延長・継続と2%のインフレターゲットをコミットし、日銀の金融政策が先進国で唯一インフレターゲットを持たない、相対的に緊縮した金融政策になっていく中で、本来債務危機リスクのある円が、緊急避難的にまたぞろ買われ始めている。
 
政府は、増税一点張りで、まったくバランスの取れない偏向した政治運営を行っており、安住も能なしで野田泥鰌の言うことだけしかできそうもない体たらくである。
 
今、この時に為替の問題を誰が真剣に考えているのか?
 
このまま放置すれば、さらなる企業の海外移転、日本の貿易収支の恒常的赤字化、更に失業率の拡大は目に見えている。
 
とにかく、全般的な金融・経済政策が取れない民主党政権は早々の政権の座から降りていただかなければ、本当の日本売りが足音立ててやってきそうである。
 
イメージ 1
 
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FRBがインフレ目標…日銀メンツ失う
 
 1月25日、ついにFRB(米連邦準備制度理事会)が2%のインフレ目標を導入した。食料とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)価格指数で2%を長期的な目標とするとした。これは歴史に残る大方針である。

 インフレ目標は金融政策の枠組みとして広く世界各国で導入されている。数年後のインフレの目標を設定して、金利の上げ下げの幅・タイミングなど具体的なオペレーションは中央銀行に任せるというものだ。

 インフレ目標の枠組みでは、「目標」は政府が関与するが、「オペレーション手段」の選択は中央銀行がやるので、中央銀行には、目標の独立性はないが手段の独立性が確保されるという言い方がなされる。

 バーナンキFRB議長は、インフレ目標が中央銀行の行う金融政策に透明性を与え、またインフレ目標を設定することは市場と中央銀行のコミュニケーションになって経済を安定化させるというインフレ目標の理論の世界的権威だ。

 私は1998年から2001年までプリンストン大学に留学し、当時彼はプリンストン大教授だったので個人的にかなりお世話になり、親しくさせていただいた。

 彼のインフレ目標論について、彼との単独インタビューを掲載した本を出版するなどいち早く日本に紹介してきた。個人的に話したとき、彼の静かな決意を感じたものだ。9年ほど前に、彼がFRB理事に就任したときに、いつか必ずインフレ目標が米国で導入されると思っていた。

 インフレ目標の枠組みを先進国で取り入れていないのは、日本と米国だけだった。もっとも、日本と米国ではパフォーマンスに差がある。

 新日銀法が施行された1998年4月以降2011年11月までの164カ月でそれぞれのパフォーマンスをみよう。日本ではCPI(除く生鮮食品)の対前年上昇率が0〜2%、米国ではPCE価格指数(除く食料とエネルギー)の対前年上昇率が1〜3%にそれぞれなっていれば合格としよう。日本の合格率は16%、米国は98%だ。日本の場合、81%はマイナスかゼロになっているので、デフレターゲットとも揶揄されている。

 今回のFRBのインフレ目標は、日銀の物価安定の理解と同じとの声も聞こえるが、決定的にパフォーマンスが異なっている。また、かつて日銀はインフレ目標を採用しても、手段がなく金融政策で達成できないといっていたが、声明文に「長期的なインフレ率は主に金融政策によって決定されるため、FOMCはインフレの長期的な目標を具体的に定める能力がある」と書かれている。

 日銀はメンツを失ったが、はたしてインフレ目標を採用するのだろうか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)


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