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大阪維新に不興音が鳴り始めている。
事の発端は、大飯原発再稼働を巡る関西広域連合声明とそれに続く連合構成首長たちのてんで勝手な言い訳の嵐あたりからであろう。
橋下の師である大前研一あたりが、停電の政治的責任の重さを指摘したあたりから、橋下の言動が微妙に変わり始め、脱原発を装いながら何とか原発再稼働に道を開くような発言を取り始めていた。
更に、国政進出についても都構想の実現の道筋ができれば考えないと言い始め、選挙費用を自分で持てとか言われた維新塾の存在とは矛盾を呈し始めている。
そこへ、大阪市顧問の飯田氏の山口知事選出馬と、それへの関与否定発言と来ている。
もとより、大阪維新の会そのものが、大阪自民の反主流というよりも民主の躍進で自民では生き残れないと保身に走った連中が担いだものでしかない。
そして飯田氏のような、これ幸いにと売名行為に走る輩や、どうも反経産省しか頭にないような人物の再就職支援、あわよくば議員様になりたい俗物の塾生と、橋下人気にうようよと集まった魑魅魍魎の世界が構成されてきた。この魑魅魍魎たちはやがて、自分の欲望で勝手な動きで顰蹙をかうのであろうが、橋下人気に陰りが出始めれば、それが今後どんどん加速されるであろう。
要は、自分の部下である公務員を苛め抜くことにしか実績はなく、そのカゲロウに踊らされた衆愚の人気を餌に肥え太ろうという輩のやることである。
どれだけ醜いことがこれからおこるか・・・
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<山口知事選>橋下市長が飯田氏支援を否定毎日新聞 6月11日(月)12時59分配信
地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹・大阪市長は10日、山口県知事選に出馬の意向を固めた飯田哲也氏への支援について、「維新の会が関与することは難しい。それをやると国民が一気に離れる」と否定した。松井一郎・府知事も11日、「維新の会としての応援はしない」と述べている。 飯田氏は今年1月に大阪府・市の特別顧問に就任。関西電力大飯原発3、4号機の再稼働や電力需給問題などへの提言をしている。 橋下市長は、「秘書を通じて(飯田氏から)緊急に話したいことがあると聞いただけで、中身は聞いていなかった」と関与を否定。飯田氏が立候補する場合は、特別顧問を辞任してもらうとの見解を示した。また、維新の会としての選挙支援は、「僕らが言っているのは大阪府市の話と、国政全般の価値観。山口県知事選(をやる)と言ったら選挙屋になってしまう」と否定した。【原田啓之】 |
政治
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どうも最近は、一人一票というのが正しいことなのかという民主主義を否定するような考えが浮かんでは消えていく。
産経の社説でも、原発問題に絡んでそういう指摘が出てきている。
ギリシャの再選挙も、どちらを選んでも地獄であろうが、少なくとも緊縮政策を破棄して経済成長をしユーロに残る、などというバカげたことが信じられるはずもないのだが、当のギリシャ国民の半数近くはそれを信じて極左へ投票している。どうみても一番最初に破綻被害を蒙るのは極左に投票する層であるのは間違いのないことであるが、当の本人たちは藁をもつかむ気持ちでいるのであろう。
いや、日本も同じ状態であろう。民主が国を滅ぼし始めた。それも選挙の結果、国民の意思という形で行われたことである。考えてみれば、民主が約束したマニュフェストの実行が、右肩下がりの経済の中で行えるものではないというのは、後になって冷静に考えればわかることであるが、一時の熱狂に国を誤る結果となっている。
中東も春を迎えたあとはいきなり冬の季節となっており、民意の怖さが身に染みる。
選挙民に媚びる政治が続く限り、選挙民は騙され続け、どんどんと暮らし向きを悪くしていくのが、今の絵柄のようである。
やはり、世界が右肩下がりの中では、前向きな約束は、さらなる絶望を呼ぶだけなのだろう。
人気のある政治家は要注意である。冷静に物事を考えたい今日この頃である。
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円高、電力不足、消費増税、終わりのないデフレ、そしてバラマキに興じて統治能力を失った政治、またそのアンチとしてのポピュリズム台頭の予感、など日本という国の将来には何も明るいところがない。
下の記事は、日本の個人マネーが海外へ流出していることを取り上げている。ここでは海外の土地の話が中心であったが、実は投資信託、外貨預金などを通じて円資産の海外通貨化はすでに一般化していると考えてよいであろう。
年金問題はまったく出口が見えない。それもそのはず、年金制度は国家が運営する巨大なネズミ講なのであるから。もうこの日本ではネズミは決して増えない、いや減少の一途であり、このねずみ講の破綻は目に見えている。いずれにしても、納付した金額をはるかに上回る給付を期待するような制度など、経済が右肩上がりで伸びない限り成り立つはずもない。
自助する以外に日本で生き延びる道はないと心したほうがいいのであろう。
政治は票が欲しいために、どんどん増大する貧困層へ媚びていく中で、中流・富裕層はまずは資産を海外においていつでも身を海外へ移す準備を始めるであろうし、すでにその兆候は明確に始まっている。
それはとりもなおさず、記事中にもあるように日本国債の裏付けである国民資産の流出を意味する。
富裕層は海外に資産を置き、日本は債務問題で没落し、バラマキを期待する貧困層が残る、そんな国になりつつあるのではないか。
ギリシャ、スペインなどとあまり変わらない状況もすぐにも近づいてくる可能性がある。
正直、自助を政治が説かない限り、ぼんやりしていたら気が付いたら、金持ちは外国へ逃げて、経済不振の中で貧困にあえぐ大衆だけが残っているということにもなりかねない。
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焦点:広がる「日本脱出」、個人マネーは安全求め海外へ[東京 29日 ロイター] 起業家の小坂博志氏が立ち上げた日本人向け海外不動産購入支援サイト「暮旅(クラタビ)」は、一般的な不動産情報サイトとは、かなり趣を異にする。
「命とお金、しばらく日本を離れてみませんか」という文句がトップページに浮かび、きらびやかなコンドミニアムなど物件情報の代わりに掲載されているのは、日本の公的債務残高や財政破綻シナリオなど、格付け機関かと見間違うかのような情報の数々だ。
こうした「日本からの逃避」を指南するサイトは最近急速に増えており、財政破綻を懸念する預金者が、資金の安全な避難先として海外不動産を探すのに一役買っている。日本経済の先行きに対する悲観論の深まりを背景に、書店では「日本脱出 この国はあなたの資産を守ってくれない(午堂登紀雄著)」などの本がベストセラーとなり、ニュージーランドからマレーシアといった国々では、日本人によるセカンドハウス購入がブームとなりつつある。
クラタビの小坂氏が東京都内でセミナーを行うとき、日本の債務残高が国内総生産(GDP)の2倍を超えたという「恐ろしい統計」が、聞き手の注意を引く。小坂氏によれば「(個人が)お金を海外に出したいのは2つの理由がある。一つは震災がまた起こるかも知れないという点。もう一つが国の財政破綻」だという。
こうした個人金融資産の海外逃避は、まだフロー自体は比較的細い。しかし、日本は国内の貯蓄だけで財政赤字をほぼ100%賄っているためギリシャ型の債務危機は避けられる、という議論には一石を投じるものであり、さらに多くの個人マネーが海外に逃避すれば、日本国債の安全神話が変わる可能性がある。
以下下記URLで。
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民主党の国家戦略のなさは目を覆うばかりである。今日も中国に軽くあしらわれ、外交的にはほとんどアメリカ様頼み。
そして国内に眼を転じれば、エネルギー安全保障に関しては何ら国家戦略を示さず、ひたすら原発再稼働か国民の犠牲かの二者択一の迫り方で、原発推進をただ何となくやってるだけである。
しかし、エネルギー問題を誤れば、外交とエネルギーと二つの安全保障問題で日本の没落は確実になってしまう。
エネルギーに関しては
1)国民生活の基盤であり、企業活動の基盤である。どんな成長戦略を描こうと、デフレ脱却を掲げようと、毎年計画停電がどうのと言ってるような足元では、経済の停滞、日本のガラパゴス化は止まらない。
従って、エネルギーの安定供給は、国家安全保障そのもである。
2)福島の事故は、原子力の事故はその地域だけの壊滅にとどまらず、下手をすれば、東北、関東全域に人が住めなくなるようなリスクを持っていることを示したものである。ロシアや中国のような国土であれば違う考えもあるだろうが、日本の国土で、それだけの地域が壊滅してしまえば、日本人は住む国のない流浪の民化してしまうであろう。
従って、原発の廃炉から廃棄物管理も国家安全保障の骨となるべきである。
上記の2点を考えれば、当然原子力、さらには石油にも変わる代替エネルギー開発の国家的開発計画を工程表として打ち出し、成長戦略の根幹に据えるべきであるが、このような仕事は全く何もしていない。
この件については、再生エネ、メタンハイドレード、そして尖閣にあると言われる石油資源など議論すべきことは多いが、いったん本論ではここでおいておきたい。
問題は大飯の再稼働であるが、実は私は再稼働反対を脱原発の中心に据えるのはあまり賛成していない。むしろ、7月・8月だけ動かしてしまえばいいと思っている。そして、9月には確実に止める、そして夏の電力危機を起こさせない、少なくとも脱原発とエネルギー問題の二者択一的な発想はやめたほうがいい。
そしてやるべきは、大飯とおそらくあといくつかの最高に安全と思われる原発の、必要時期の再稼働を認めつつ、それ以外のほとんどの原発の停止と廃炉を決めるよう迫るべきであると考えていいる。そう、廃炉を決定しない限り、すべての原発の再稼働を問題にせざるを得なくなる。リスク最小限の中で期間限定で動かす原発だけを決めて、あとは廃炉に突き進むべきである。
当然そうなれば、大きな国民負担が生じてくる。エネルギーは最低限の原発で乗り切りつつ、新エネルギー開発の事業化を急げばしのげるが、ほとんどの電力会社は、廃炉費用負担と原発施設、核燃料の減損処理で、債務超過もしくはそれに近い状態になるであろうし、電力値上げもやらざるを得ないであろう。政府が真面目にこの国民負担を計算しないのは、原発廃棄をやる気がないからであろうが、安全保障という限りは、廃棄のための国民負担を認めていかなければならない。
そして、そこで初めて負担しうる限界と具体的な原発廃炉の行程表ができてくるはずである。
消費増税などやめて、脱原発のために負担をすべきであろうと思う。
重ねて言うが、問題は再稼働ではなくて、廃炉を決められないことにあると思うが、いかがであろうか?
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TPPに入らないと韓国勢に負けるとか言う前に、日本人の技術者を
本当に大切にしないと、と思う記事である。
サムスンが狙うのは、日本が最先端を行く技術をほぼ生き字引のように知っている技術者、したがって20代とかそんなところではない。ある時は60過ぎのこの人がというようなこともある。技術開発の初期(事業になるかどうかも分からないころから)から、世界に冠たる技術になった今までを中心的に担ってきた30代、40代、50代が多いようである。
そういう人たちは、管理屋偏重の日本企業にあっては、ある意味頭打ちを感じ、あるいはすでにリストラを迫られたりとい冷遇状態の人が多い。
給与も記事にあるように、最低でも現職以上、位置づけの高い場合は億単位の年収と役員待遇が出されてくる。
そして、かつての日本のお家芸(半導体など最たるものだが・・・かつての東芝・ソニーの技術者たちだが)であったものが、糸も簡単に打ち負かされるのは、彼ら引き抜かれた技術者の力が大きい。まさに研究開発をすっ飛ばしていきなり事業へ持ち込んでくるわけだから、製品に乗る研究開発費もただ同然、どんどん投資しても日本企業のかけた固定費よりはるかに小さな投資規模で、日本製品を凌駕してくる。
経済界も政治家も出口に貿易だけを見ているが、入口のなぜ韓国勢は強いのかについては目をつぶってしまっている。
大手電機は、またしてもリストラに必至であり、今年も相当数の世界レベルの技術者が、スオンに集まることであろう。
人を大事にしなかったことの付けが、電機業界を襲っている。まさに自業自得である。
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韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速、人材戦略弱い国内勢[東京 23日 ロイター] 韓国サムスングループが日本人技術者の引き抜き攻勢を強めている。巨額の赤字に苦しむ国内電機各社による事業縮小と人員削減。開発環境や処遇が悪化すれば優秀な技術者が自ら会社を離れても不思議はない。
日本が先行する技術が人材とともに流出すれば、大きな競争力格差が生じかねず、逆境の今こそ持ち前の技術をビジネスに活かす人材戦略が必要だ。
<年収10倍の提示も>
「ここ半年、人事担当役員が直接、コンタクトしてくる」――。某大手ヘッドハンターがサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)などサムスングループによる日本人技術者引き抜きの様子を打ち明ける。これまでは日本に常駐するヘッドハンティング専門部隊が打診してきたが、最近は給与を即決できる役員からの「一本釣り」も多いと語る。
ハイテク業界で10年以上のキャリアを持つこのヘッドハンターによると、普段は東京、横浜、大阪に常駐している各10人前後のサムスンのヘッドハンティング部隊が独自に作成した人材候補リストを手に定期的に電話をかけてくる。だが、このところは役員が直々にヘッドハンターに働きかけ、年収の交渉に応じるなど採用のスピードを早めているという。
ロイターが独自に入手したサムスンの人材候補者リストには数十人の名前が並ぶ。社名、所属部署、年齢(30―50代)、会社と自宅の電話番号、メールアドレス、実家の住所まで入っている人もいる。技術者の担当分野はリチウムイオン電池、太陽光発電、エアコンのインバータ技術などで、いずれも日本企業が最先端の領域。勤務先はパナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)、シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)、東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)、ダイキン工業(6367.T: 株価, ニュース, レポート)、三菱電機(6503.T: 株価, ニュース, レポート)などだ。
ある技術者に提示されたサムスンの処遇はこうだ。役職は取締役。年収は6000万―1億円で、契約期間は3―5年。年収とは別に、転職に伴う契約金が数千万円支払われる。専属秘書と運転手付きの車が支給されるほか、30坪超の家具付きマンションが無償貸与される。日本への帰省費用、家族の韓国への招待等も会社が実費負担する。
ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)やパナソニックの技術者らによると、部署や職種、残業の有無などによって多少違いはあるものの、両社の40代技術系社員の年収は800万―900万円前後。人員削減にとどまらず、業績悪化に伴う一律賃金カットも優秀な人材ほど士気が下がるという。所属部署の縮小が決まったある国内メーカー技術者は「将来が不安。好きな研究が続けられてグローバルな製品に採用されるチャンスがあるなら、条件次第では韓国勢への転職もありうる」と漏らす。
<日本技術を研究、独自に発展>
1994年からサムスン常務として約10年勤務し、現在は東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員の吉川良三氏はサムスンに「一本釣り」された1人だ。64年に日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)に入社後、ソフトウェア開発に従事。89年には日本鋼管(現JFEホールディングス)のエレクトロニクス本部開発部長として次世代CAD/CAMシステムを開発していた。87年にサムスングループ2代目会長の李健煕氏から直接誘いを受けたが、いったん断った。それから数年経った後、再び李氏から自宅へ直接、電話があり決めた。
サムスンでは97年のアジア通貨危機以降、李会長の命令で日本企業の設計技術者を積極的に採用する「ジャパン・プロジェクト」が動き出した。日本の設計思想を吸収し、その技術にキャッチアップすることでより高いレベルの開発を進めるのが目的だ。吉川氏がサムスンに入った当時も、顧問として働いていた100人以上の日本人の大半が技術者だった。93年ごろのサムスンは先行メーカーの技術を吸収して同じものを作っていたが、現在ではすでに先行メーカーの製品に独自機能を付けたり、先行メーカーとは違った新しい仕組みや開発もできるようになっているという。
ただサムスンは現在でも多大な時間とコストを要する「開発設計(科学技術の開発)には力を入れておらず、その部分は先行メーカーをキャッチアップすることで補っている」(吉川氏)。何年もかけて生まれた新技術でも製品化されるものは少なく効率が悪いためだ。日本企業の開発設計レベルは高く、ここに日本人技術者が必要とされる意味がある。技術者1人を引き抜いても開発が進まないことも多いため、開発チーム丸ごとを引き抜くケースもあるという。ロイターはサムスン側に同社の人材引き抜き戦略について問い合わせたが、広報担当者はコメントを控えている。
<次の10年を生き抜く種>
今やサムスンは薄型テレビで世界トップの座を不動のものにし、NANDやDRAMといった記憶用半導体でも首位。リチウムイオン電池では昨年四半期ベースで日本勢が長年守ってきた首位に浮上、年間でのトップも射程圏に入れた。スマートフォン販売台数でも昨年は世界首位。携帯電話全体でも1―3月期には、14年間首位のフィンランドのノキア(NOK1V.HE: 株価, 企業情報, レポート)を初めて抜く見通しだ。その勢いはとどまるところを知らない。サムスンは「次の10年を生き抜くための種」(吉川氏)として過去も今も人材を引き抜いている。
サムスンの引き抜きが強まっている背景には金融業界の凋落も間接的に影響している。先のヘッドハンターによれば、一般的に転職者の契約年収の30%前後がヘッドハンティング会社の成功報酬で、これまでは億単位の年収がザラだった金融業界の人材紹介で稼いでいた。仮に2億円プレーヤーが動けば、ヘッドハンティング会社には紹介料として6000万円が入る計算だ。だが、リーマンショック以降こうした景気の良い話はすっかり減り、代わりに年収の良いサムスンなどへ積極的に人材を紹介する傾向が強まりつつある。
一方、サムスンでは、すでに年収アップを狙う転職者も現れている。実際、韓国では転職者による技術流出が今月発覚した。現地の警察当局は5日、サムスンの有機EL技術を流出した疑いで、LGディスプレーに転職した元サムスンモバイルディスプレー研究員の逮捕状を請求した。中国企業に同技術の製造工程に関する極秘資料を提供した疑いだ。有機EL技術はテレビなどに使われる次世代ディスプレーとしてサムスンが強化している。吉川氏は、転職者が増えているサムスンが「10年後、生き残っているかどうかわからない」と危惧する。関係者の間では、サムスンの日本人技術者引き抜きにはそうした事情もあるとみられている。
<手薄な日本勢の人材戦略>
「リストラの嵐」が再び吹き荒れている日本の電機業界。2008年秋のリーマンショック後に1万6000人の人員削減を実施したソニーは12年度中に1万人削減に踏み切る。パナソニックは三洋電機とパナソニック電工の完全子会社化に伴い、10―11年度の2年間で3万人以上を削減した。再建に向けて事業の選択と集中はやむを得ないが、「優秀な人材まで敵に流れることにはならないか」(業界関係者)との懸念も出ている。
先のヘッドハンターは、「その場しのぎのリストラは自らの首を絞めかねない。やむを得ず手放す技術者でも、せめてグループ内の子会社やサプライヤーに再配置するなど自社に利益を還元できる場への移籍にとどめるべきではないか」と話す。経済産業省・知的財産政策室の石塚康志室長は「今は自分たちに必要なくても、競合にとって価値ある技術を持つ人材かどうかを分析するなど、日本企業は目に見えない人的資産の棚卸をもっと緻密にすべきだ」と指摘する。
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