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3月の国債償還を控えたギリシアに対する支援の条件であるギリシアの緊縮財政案は、連立内閣で年金削減率を除いて基本合意に達したという報道が流れ、株式市場も好感してかリスクオン地合いが続いている。
ギリシア発の欧州危機ならびに世界金融危機回避へ向けては、安堵できるギリシア政府の動きと言えようが、この問題を目線を変えてみておくのも必要ではないかと思い、本ブログを記すことにした。
今、全世界で報道されているギリシア問題の目線は、ある意味金融資本主義を守り世界の経済危機を回避したいという、支配層目線であるのは間違いがない。しかし、一方で放漫で能天気な南欧気質とか言われるギリシアの市民の目線ではどうなのか?
元々事の発端はギリシアのユーロ加盟、通貨ユーロ導入から始まったのであろう。もともと高金利であったところへ、ユーロ圏に組み込まれた中で、通貨の信認があがり欧州の好景気に支えられ金利水準がきわめて低いところへ、国の実力とはそぐわない事態から、市民の「放漫な」家計は開始していると言っていい。ユーロ導入後、市民の各種ローンは格段に増え、政府も通貨の強さを前提にまた政治の人気取りで社会主義政権が公務員をどんどん雇い入れ、国家、市民レベルの債務の極端な悪化にふたをしてきたところから始まる。これは、サブプライム、リーマンショックで問題となったアメリカ市民の借金漬けと同じバブル現象であろう。
いったん、国家レベルのごまかされていた赤字が公になった途端、そのバブルがすべてはじけ、国家、市民ともども破綻に追い込まれてはじめているのである。
市民サイドから見れば、このまま欧州の支援を受けて国家破綻の危機を回避できても、そこに待っているのは、今でも賃金カット・失業に加え多額の借金を背負った中で、さらなる賃金カットと失業、取り立ての日々が待っているだけである。おそらくギリシアの多くの市民は絶望と自暴自棄の中にいるのであろう。
デフォルトしユーロを離脱しても、極端なインフレと高金利により多くの市民生活は破たんに追い込まれてしまう、どちらに転んでも、今の現役世代が生きている間に元へ戻ることはないであろう。考えられるのは、ギリシアを脱出して他国に職を求める人々の姿であり、ホームレスがあふれる荒んだ町の光景であろう。
現代資本主義は、その富の偏在化を進め多くの中間層を貧困層に落とし込めることで成り立ち始めている。ギリシアの問題は、たとえ支援を受けるということが実現しても、もはや国としてまともな機能を失った姿を我々に示すことになるのであろうし、それはギリシアに限らず、市場原理主義・新自由主義に基づく現代資本主義が崩壊していく姿なのかもしれない。
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親の失業、こどもの栄養失調―ギリシャ市民の困窮深刻WEBRONZA(有馬めぐむ氏)
ギリシャ国債の大量償還を迎える3月20日を控え、デフォルト回避を目指す債務交換の協議が難航している。ギリシャ政府と民間債権者側の代表である国際金融協会(IIF)のダラーラ専務理事らは、旧債券と交換される新たな債券の利子を巡り、協議を重ねた。安値でギリシャ債を買い入れた一部のヘッジファンドはリターンの最大化を狙い、合意に達する意志がなく、こう着状態が続いているという報道もある。
ブリュッセルで1月30日に開催された欧州首脳会議では、ギリシャへの追加支援の条件として、「ギリシャ政府が権限を持つ予算編成などの財政政策に関する決定権の一部を欧州委員会に委ねるべきだ」とドイツ財務省筋が提案。これに対し、ギリシャ政府側は「主権の侵害だ」と反発した。その後、メルケル首相やドイツ政府高官からは「物議をかもす発言はすべきでない」と沈静化を図る動きが見られたが、依然として予断を許さない状況が続いている。
■各省庁の取り組みに変化
文化観光省は今年に入り、アクロポリスなどの古代遺跡や博物館における映画撮影使用料を1日1600ユーロ(約16万円)に引き下げることを決定した。従来の料金設定においての最高額は4000ユーロ(2005年)であり、高額を理由に申請を見送る団体もあった。商業目的の写真撮影や、国が保有する遺跡や博物館の写真を美術史書籍や百科事典、雑誌等の出版物で使用する料金も値下げを実施する。国内117箇所の遺跡や博物館が対象となった。債務危機の中、観光資源の有効活用を促進し、歳入増を目指す。
1月22日には巨額脱税者4152人の実名が財務省のホームページに公表された。脱税額が昨年11月までに15万ユーロ(約1500万円)を超える脱税者の名前と実際の脱税額を掲載するという異例の措置だ。これらの脱税総額は150億ユーロ(約1兆5000億円)にものぼる。中には有名歌手トリス・ヴォスコプーロス氏の名前もあがっているが、同氏は既に複数の不動産などを政府に差し押さえられ、大半は支払い済みで残金は51万5千ユーロだ。しかしながら大半の巨額脱税者は、数十年の間、政権の中枢と深い関係にあった人々である。リストには既に死亡した人や、国外にいる政治家の家族などが含まれており、全額の徴収は難しいとされている。
■逼迫する市民生活
ギリシャ市民の生活は日に日に逼迫してきている。民間企業においてリストラや給与カットが増え、多岐に渡る増税によって中間層の生活が苦しくなっている。特に不動産税は場所によっては3倍近くとなった。夫婦共稼ぎだが、両者とも大幅な給与カットで、住宅ローンの支払いが困難な知人のカテリーナさんは「持ち家を売却するしか手段がない。不動産価格は急落しているけれど、それでも買い手がつかない」と途方にくれている。
ギリシャ全域で、貸ビルや集合住宅の所有者の半数が、不動産税を払いきれない。銀行へのローンの支払いが滞っている所有者も半数近いという。6割近くの物件の賃貸料がここ数年で20〜30%近く値下がりしているが、入居していた店舗が閉店した後、新たな賃貸契約がなく、94%の貸ビル所有者の収入が激減している。
都心シンタグマのショッピングストリート、エルムー通りでさえ、昨年から貸し店舗募集の張り紙が目立つようになったが、そのような店舗の跡に貴金属を売買する商店や質屋が急増している。宝石類や金のアクセサリーなどを持ち込み、売る人が多い。2010年度と比べ、そのような店舗は首都圏周辺で4倍に増えた。
都心の貧困層の多いエリアの公立小学校では、共稼ぎの両親が2人とも失業し、学校で食べる軽食すら用意する余裕のない家庭が増えている。ギリシャの公立小学校に給食制度はないが、栄養失調の児童が確認されており、数校が市役所や教会などの組織に援助を求め、食べ物を与えているという。
大手スーパーマーケットは数カ月前から、日々の食事にも困る人たちのために、買い物にきた人々が生鮮食品以外の食品や衛生用品などを購入して、出口付近に設けたコーナーに寄付できる試みを開始した。寄付された物品はクリスマスまでに150トンに達し、現在も続行され200トンを超えている。この寄付による食品等は、教会を通じて貧しい人々に支給されているが、寄付に頼らざるを得ない人々は約25万人にものぼるという。
人々による善意の救済活動が進む一方、前政権の閣僚の無駄使い体質が次々と明るみになっている。
パパコンスタンティヌ財務相(当時:現在は環境相)が政府専用機を頻繁に使用、民間機のファーストクラスに比べ10倍の費用がかかっており、非難を浴びたことを以前に書いたが、その後も昨年10月の欧州首脳会議に出席したパパンドレウ前首相とヴェニゼロス財務相が、2機ある政府専用機を別々に使用していたことが、国会の質疑で明らかになった。アテネから3時間ほどの飛行時間のブリュッセルへ、なぜ民間機のファーストクラスを使わないのか。両者のスケジュールの違いはあったにしろ、なぜ2機ある専用機を別々に飛ばして、多大な経費を無駄使いするのか、公共サービスが破綻している中、非難は頂点に達した
■総選挙は更に延期か
11月の就任当時は7割近くの支持率があったパパディモス首相の支持率は急落している。経済紙に掲載された世論調査(1月26日)では支持30%、不支持が58%、わからない、回答せずが12%。膨れ上がった公的部門に対する抜本的な構造改革は遅々として進まず、パパディモス内閣の能率性についても23%が評価する、64%が評価しない、わからない、回答せずが13%だった。
2月19日に予定されていた総選挙は4月に変更されたが、さらに延期される可能性もある。ニュース誌に発表された支持政党の世論調査(1月26日)では、与党である全ギリシャ社会主義運動(PASOK)が5位(12%)に転落。新民主主義党(ND)が1位(30.5%)で、選挙ではPASOKに圧勝すると予測されているが、躍進したのは民主主義左派党(DA)で2位(13%)。続くギリシャ共産党(KKE)、急進左翼連合(SYRIZA)がともに12.5%という結果で、左派支持は40%近くを占め、前回調査と比べて約2倍に。左派の政党は欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の政策に反発する姿勢を強めている。
選挙結果次第では、連立政権樹立の可能性も高く、構造改革の実行がますます危ぶまれるという懸念もある。
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政治
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民主党にまた一人バカな大臣が現れたようである。
古川経済担当大臣が、自民党磯崎氏の円高に関する質問の答えとして「自国通貨を安くして競争力を高めようとするような、不公正な競争状況の強化を図るべきではない。公正でフェアな競争をしないといけない」と答えた。
事実認識からして誤っているのではないか?
ユーロと米ドルの通貨安は、景気回復に向けた金融緩和の結果として起こってきた話であり、通貨を安くするために紙幣の大増刷を各国が行ったわけではないであろう。結果としての通貨安を是認しているだけの話である。むしろ通貨安政策をとっているのは、日本の通貨当局であろう。景気回復へ向けた金融緩和でもなく直接市場に介入して円を売りたたいているのは、自国通貨を安くする以外の何物でもない。
リーマン以降の為替水準の変化は、そのままリーマン以降の金融緩和の差でしかない。リーマン後当時の日本の政権は、日本の金融システムは大丈夫、日本の金融危機克服の話を偉そうにアメリカに話していたではないか? 日本はリーマン以降金融を緩和しなかったしできなかった唯一の先進国である。だから、それがそのまま為替水準の変化となって表れているのであり、どこも自国通貨安を誘導した結果ではなく、金融緩和の結果を容認しているだけの話である。
古川氏の話は国際舞台では、唯一為替に介入しマーケットをゆがめる先進国として一笑に付されるのが落ちであろう。
ことの本質は20年来続くデフレの中で、紙幣増刷によるインフレターゲット意外に日本の金融を実質的に緩和できる道が残されていないことにある。今の日銀では、日本だけがインフレターゲットを採用していないという国際環境においても相変わらず相対的に緊縮した金融政策をとり続けるであろう。政治が本格的に金融に関与すべき時であるが、あまりの民主党の面々はおバカで素人でありすぎる。今もって、世界に例を見ないほどの逆進性に満ちた消費税を、財務省の言うとおり増税しようとしているぐらいだから。
経済担当であるならば、他国の愚痴を言わずに日本経済が上向く政策を真剣に立案しろよ、と言いたい。
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自国通貨安で競争力高めるのは不公正、日銀と緊密連携=経財相[東京 6日 ロイター] 古川元久経済財政担当相は6日午前の参院予算委員会で、最近の円高に関連して、自国通貨安で各国が競争力を高めることは「不公正」だと指摘した。同時に、政府は日銀と緊密な連携を保って行動しているとも述べた。自民党の礒崎陽輔氏への答弁。
経済相は最近の円高について「世界的に円以外の通貨に対する信用が落ちて、円が決して状況から見たら強くなるはずはないのに、ユーロやドルの価値が下がり、結果的に円が高くなっている」と現状を説明。一方で、他国が通貨安を自国景気の回復などに「利用しようとする動きもないわけではない」と指摘した上で、1月にスイスで行われた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「自国通貨を安くして競争力を高めようとするような、不公正な競争状況の強化を図るべきではない。公正でフェアな競争をしないといけない」と主張したことを披露。「日本政府としても(そうした国に)しっかり言っていきたい」と述べた。
日銀との連携に関しては「密接な連携を行って、財政金融両面から、デフレ脱却に向けて全力を挙げている」と表明。「随時、意見や情報を交換をして、1日も早くデフレから脱却しないといけないとの認識を共有し、それぞれの立場でしっかりやるべきことをやる。連絡を密にして情報交換し、意志を合わせて行動している」と述べた。
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中東の火種がまたぞろ爆発寸前である。
イスラエルがこの春にはイランを限定的に攻撃するという情報がまことしやかに流れ、オバマがそれを打ち消す発言を行っている。
どうもその背景には、アメリカ大統領選に対するイスラエルのネタニエフの干渉があるようである。右派のネタニエフはオバマの再選を阻止しギングリッチなどの共和党保守派の大統領就任を願い、イラン攻撃をちらつかせながら、アメリカを牽制しているようである。
詳しくは英文であるが、下記を参考にされたい。
いずれにしても、欧州の債務危機と並んで中東の爆弾が世界を揺るがすリスクとして顕在化してきており、当面はホルムズ海峡近辺がきな臭くなりそうである。
増税一色の日本政治であるが、アメリカ大統領選を巡っての様々な国の思惑がうごめいている外交にももっと注力しておかなればならないであろう。
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イスラエルはイラン攻撃「決断していない」 米大統領、原油価格に「破壊的」な影響と懸念産経新聞 2月6日(月)11時19分配信 【ワシントン=犬塚陽介】オバマ米大統領は5日、NBCテレビのインタビューで、イスラエルはまだ、イランの核施設攻撃を「決断していないと考えている」と語り、「できる限り外交的」に解決するため、米国はイスラエルと歩調を合わせていると強調した。
オバマ大統領は、米国が軍事攻撃も含め「あらゆる選択肢を排除しない」との立場を示したが、これまで通り、国際社会が一体となった「外交的解決」を優先させる姿勢を繰り返した。 ペルシャ湾での軍事行動は原油価格に「破壊的」な影響をもたらすと指摘。駐留米軍約9万人が展開するイランの隣国、アフガニスタンにも問題が波及する可能性も示唆し、攻撃の効果を疑問視した。 また、イスラエルがイラン攻撃を米国に事前に伝達すると思うかとの質問には「これまで以上に軍事面や機密情報をやりとりしている」と述べるにとどめ、直接的な回答を避けた。 イランによる米国への報復についても「現時点で、そのような意図や能力を示す証拠は見当たらない」と語った。 イスラエルのイラン核施設攻撃をめぐっては、今年4〜6月にも踏み切ると、米国のパネッタ国防長官が分析していると米紙ワシントン・ポストが報じた。 記事によると、イスラエルは「短期間の戦争」を想定し、限定的な攻撃をイランに加えた上で、国連の仲介で停戦に至るシナリオを描いているとされる。 |
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田中防衛大臣の素人っぷりはとどまるところを知らないようである。
今回は防衛の専門家石破氏から、自衛隊合憲の根拠はと問われて答えられなかったという。
国民の税金を使って、大臣の基礎学力テストもどうかとは思うが、玩具にされやすい人でもあるようだ。
まあ、大臣になったことがうれしくて仕方ないというところだろうが、国家の危機そのものの人事であろう。
せめて、「 国際紛争を解決する手段としては 」という憲法の条文は、回りくどくいっそ憲法改正してはどうか、今や日本の危機管理には自衛隊はかかせないのが国民周知のところだ、とか言って憲法改正をぶってくれた方が骨があるというものだ。
野田さん、ええ加減にせなあかんで。。
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自衛隊合憲の根拠答えられず=芦田修正「理解していない」―田中防衛相時事通信 2月2日(木)17時50分配信 衆院予算委員会は2日午後、野田改造内閣で新たに入閣した5閣僚に対する質疑を行った。資質が疑問視されている田中直紀防衛相に質問が集中。「自衛隊が合憲とされる根拠は何か」との自民党の石破茂前政調会長の質問に、防衛相は明確に答えられず、「素人」ぶりをまた露呈した。 石破氏が「憲法9条2項の『芦田修正』が根拠ではないのか」と助け舟を出すと、田中氏は「私自身は理解していない。ご知見を拝聴しながらよく理解したい」と述べた。 |
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アメリカのグレグソン前国防次官補はワシントンでの講演で、自衛隊のグアム駐留を提案したという話である。
このことはアメリカのアジア戦略の中での、日米の防衛の在り方を論じたものであろうから、それはそれとして聞いておけばいいのだろうが、
こではたと思ったのは、アメリカ側からはこの種の防衛戦略(アメリカからしたら極東戦略、アジア戦略であろうが)の話はでるが、日本政府からは、特に民主党政権になってからは、日本の防衛戦略の話がついと出てこないことである。
普天間問題も、日米同盟という言葉は出てくるが、その中で日本としての防衛の在り方、こうするんだという話は辺野古移転しか中味がない。
で、巷では素人防衛大臣が頓珍漢な話ばかりして、確かにあれでは日本の防衛戦略なんてとてもとてもできなくて、どの国が日本のPKO部隊を守ってるかとか、中学生の試験の暗記レベルで国民の前で恥をかく始末である。
普天間、辺野古の問題の前に日本の防衛戦略を是非聞かせてほしいものである。どじょう内閣にはアメリカ従属はあっても日本国の防衛という言葉はないのかもしれないが・・・・・
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自衛隊のグアム駐留を 前米国防次官補2012.2.1 13:49
オバマ米政権で米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題など在日米軍再編を担当したグレグソン前国防次官補は1月31日、ワシントンで講演し、普天間移設とセットとされる在沖縄海兵隊の移転先であるグアムに自衛隊を継続的に駐留させ、海兵隊などとの合同訓練を実施するよう提案した。
グレグソン氏は自衛隊常駐が「自衛隊の能力向上へ大きな一歩となる」と指摘した上で、海兵隊のグアム移転実現のほか、訓練施設建設などグアムの基地機能充実が必要との認識も表明。陸上自衛隊が米本土で海兵隊と合同訓練を実施しているものの「(移動費など)多くの経費が掛かる」と述べた。
普天間移設をめぐっては、実現しなければ「日米同盟への打撃となる可能性がある」と述べ、県内に移設するとした現行計画の進展を求めた。((共同) |





