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とうとう読み上げました。これは作者増田俊也氏が、木村政彦という偉大な格
闘家について書かれたノンフィクションです。増田さんは本の中でも書いてお
られるように明らかに木村政彦さんや柔道側に立って書いておられます。これ
でみると木村政彦さんのまさに鬼と言っていいほどの強さが描かれておりま
す。ただそれだけではなくて、木村さんの弱い面と言うか人間的な面も描いて
あるし、牛島辰熊さんとの尋常ならざる師弟関係、また柔道界で他の会派が
消えていき講道館柔道が残る過程も書いてあります。また、プロ柔道がうまく
いかなかった訳や、力道山、木村政彦、山口俊夫のプロレス3団体がしのぎを
削って、その中で力道山が残っていった経過もよくわかります。また、牛島さ
んと木村さんとの関係とはまた違う、木村さんと岩釣兼生さんとの純粋な師弟
愛は感動的ですね。
「巌流島の決戦」については、増田さんは「騙し討ちでなければ木村さんが
勝った」と言う立場で書こうとしておられるけどコンデションなどを考える
とそれを完全には言い切れない苦悩を正直に表しておられますね。
私は中学、高校時代柔道部で、中学時代は相撲もやりました。格闘技狂で、木
村政彦さんの「柔道教室」と言う本は中学入学と同時にすぐ買ったぐらいで
す。しかし、その私でも木村さんが熊本の私が住んでいるところのすぐ近くの
出身であることを当時知りませんでしたし、高校の柔道部にはその町から通っ
ている人もいましたが木村さんの話をしたことはありませんでした。「巌流島
の決戦」後は木村さんに触れるのがタブーみたいになっていたのかな〜。
木村さんは今地元のお寺の墓に眠っておられます。そこも年がら年中通るとこ
ろなのにネットで調べるまで知りませんでした。
この本によって木村さんの全盛期の強さは今まで知らなかった人も知ることに
なったと思うし、youtubeにもエリオ・グレーシーを大外刈りで倒し腕
がらみを決めて圧倒的な強さで破っている試合も出ています。
木村政彦という偉大な格闘家が新たに評価されるのは大変いいことだと思いま
す。
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