古代史遊歩

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          ★☆ 多賀大社(滋賀県犬上郡多賀町) ☆★
 
 
滋賀県彦根市の南東に位置する多賀町に多賀大社(たが)は鎮座する。
JR彦根駅からだと近江鉄道の多賀大社前からが近い。
ちょうど名神高速道路の多賀サービスエリアの近くにあり、青龍山の磐座や麓の故宮神社を巡るハイキングコースにもなっている。
 
 
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この神社は、『古事記』による「伊邪那岐大神は淡海の多賀に坐すなり」と記されていることに由来するという。
後に神仏習合が進むと、神宮寺として不動院が建立された。
その神宮寺の坊人がお札を配って全国各地に信仰を広めたため、
 
「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」 
「お伊勢七度 熊野へ三度 お多賀さまへは月参り」
 
と歌われるように伊勢や熊野の参詣に匹敵するくらい賑わったようだ。
 
 
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祭神は伊邪那岐命(いざなぎ)伊邪那美命(いざなみ)を祀る。
摂社の日向神社瓊瓊杵尊(ににぎ)を、山田神社猿田彦大神(さるたひこ)を、多賀胡宮とも呼ばれる別宮の胡宮神社(このみや)は、伊邪那岐命と伊邪那美命の他に事勝国勝長狭命(ことかつ くにかつ ながさ)を祀る。
 
摂社の日向神社が瓊瓊杵尊だというのは、なるほど!とも思えるのだが、瓊瓊杵尊は聖神社として祀られることが多い。(ここの聖神社には少彦名命が祀ってある)
神話の中の国生みでは、筑紫島(つくし 現在の九州)には顔が4つあり、それぞれ
 
     ● 白日別(しらひわけ):筑紫国
     ● 豊日別(とよひわけ):豊国
     ● 建日向日豊久士比泥別(たけひむかひとよじひねわけ):肥国
     ● 建日別(たけひわけ):熊曽国(くまそ)
 
と名付けられていた。
日向国は7世紀に令制国として熊曽国から名称が変更されたもので、その後に宮崎側の日向国と鹿児島側の大隅国・薩摩国に分けられる。
だからもちろん、瓊瓊杵尊の本拠地である霧島神宮は日向ではなく熊曽なのである。
日向三代の痕跡は鹿児島側に多く、それが宮崎側に遷ってくるのは若御毛沼命(わかみけぬ)、のちの神武天皇(じんむ)になってからである。
日向神社はどちらかと言えば神武天皇の方がピッタリとくるのだが・・
 
それと山田神社に祀られているのが、猿田彦大神というのにちょっと引っかかった。
山田という名は「山田の案山子」を連想させはしないだろうか?
もしそうなら猿田彦大神は「久延彦(くえびこ)」ということになるからだ。
経験則から言って、古代史をひもとくヒントは摂社末社に隠されていることが多い。
あぁ〜、また妄想病が発症しそうだ!!
 
 
 
 
  《 多賀大社に関わるよもやま話 》
 
身近な台所器具の中で、柄の先に皿形の部分が付いた道具を「杓子(しゃくし)」というが、本来は汁をよそうものもご飯をよそうものも杓子と呼んでいた。
ところが時代を経るにつれて、汁用のものを「お玉杓子(おたまじゃくし)」、ご飯用のものを「杓文字(しゃもじ)」というようになったという。
そしてその「お玉杓子(おたまじゃくし)」の由来は、この多賀大社にあった。
神社がお守りとして出している杓子を「御多賀杓子(おたがじゃくし)」と呼び、これが転じて「おたまじゃくし」になったとする。
さらにその形状がよく似ていることからカエルの子の「オタマジャクシ」の語源もここにあったようだ。

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