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最後の日は、台風はそれたのに、とうとう雨になってしまいました。 そこで、対岸に見えていた県立美術館でゆっくり美術鑑賞することにしました。 タクシーから降りると、美術館の様子が変です。 ものすごい混み方です。 しかも、家族連ればかりが、長蛇の列です。 入り口の係の人にうかがうと、年に1度の無料公開日だったのです。 そういえば、初めてルーブル美術館に行った日も、偶然無料公開日でした。 なぜ、家族連れが多かったのかというと、はらぺこあおむしのエリック・カール展をやっていたのです。 そこで、2階の常設展から見ることにしました。 島根県出身の橋本明治などの日本画家を中心に、ほかにも平山郁夫、下山観山など、 見ごたえのある展示です。 写真撮影は、数点を除いて、フラッシュをたかなければOKだったのですが、 ガラス越しの作品は、どうしても反射した映り込みが出てしまってうまく写せません。 出雲出身の石橋和訓という画家の特集をやっていました。 当時としては珍しくイギリスで絵の勉強をしたようです。 これは、美人読詩というタイトルですが、フラゴナールの読書する少女に構図が似ています。 印象派のコーナーでは、コロー、シスレー、モネ、シニャックにまじって、 デュフィの「ニースの窓辺」が目を引きました。 まるで、マチスの絵のようです。それもそのはず、マチスの絵に衝撃を受け、 かなり影響を受けたようで、この絵を描いた場所は、 マチスがアトリエ代わりに借りていたホテルの一室だそうです。 ニースの華やかさ、明るさが伝わってきます。 陶器の展示室では、ほれぼれする作品がたくさんありました。 この作品は、布志名焼 金流し釉耳付花瓶 作者不詳ですが、大正〜昭和初期の頃の作品 布志名焼は、島根藩御用達の窯で、茶道に大きな影響を与えた 松平不昧公のお気に入りの窯元だったようです。 他に類を見ない斬新さと美しさがあります。 この作品は、久村焼 染付菊唐草文徳利 江戸後期のものですが、これも作者不詳 久村焼も出雲から西にちょっと行った海岸沿いにある窯で、 「用と美を兼ねる、馨り高い作品」を創り出してきた窯だそうです。 これだけ全身に菊唐草の文様をあしらった作品も珍しいのではないでしょうか。 かえってモダンな感じがします。 まるで、全身に入れ墨をした人の背中を見ているような錯覚を覚えました。 足立美術館でも見ましたが、河井寛二郎の作品がたくさんありました。 これは「水鳥壺」という、斬新な作品。 いわゆる民芸調の大胆な作品とはやや趣を異にする作品です。 最後の展示室は、大正昭和期の新版画でした。これも映り込みがひどくて、写真になりませんでした。 美人画で有名な伊東深水の版画などもありました。初めて見ました。 伊東深水は朝丘雪路のお父さんです。 その他にも、江戸時代の版画の流れをくみながら、新しい感覚を取り入れた 美しい版画がたくさん展示されていました。 川瀬巴水という作家の作品が特に目を引きました。 彼の作品は、このアドレスで紹介されています。 常設展を見終わった頃、エリックカール展を見終わった子どもたちが、 2階の常設展にもあがって来始めました。 こんなに小さい頃から本物の芸術に少しでも触れられることは、とてもよいことだと思います。 キャーキャーとうるさいなどと言わずに、こういう日は大目に見てあげましょう。
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