よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

地域になくてはならい病院になるために.。そして病院職員が安心して患者さんのために働ける病院となるために

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診療報酬改定のあと、多くの病院が進む方向について悩みをもっています。

急性期は急性期として、またケアミックスはケアミックスとして、そして慢性期は慢性期として。どこに進むのかについて悩んでいます。

重要なことは診療報酬そのものだけにとらわれず、その先を読むことです。例えば、7:1でいま起こっていることは、10:1でも起こりうる、ということだけではなく、急性期病床はどのような病床を言うのだろうというところまで掘り下げていく必要があるということをいっています。

どのように結論をだすのかにより、大きく結果が異なります。とても大きな問題であるということができます。何よりも今回の改定は病院病床の抜本的な見直しを行う試金石であるとすれば、道を読み違えた時の代償はとても大きいのではないかと考えています。

さらには、単なる病床見直しということではなく、病院運営の本質的な問題に言及する必要があるということに気がつく必要あります。

人材育成を怠ることがいかなる影響をもたらすのか、また、いかなる損失を生むのかが後でわかります。

また、システムを作らなかったつけがどれ程のものであるのか、思い知ることにならないようにしなければなりません。

単なる診療報酬を遵守するといったことで終わらせないようにする必要がある理由がそこにあります。本質的な病院運営について、しっかりとした戦略を構築しなければならないのだと考えています。

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病院のリートについて

最近、病院の不動産投資信託(リート)が脚光を浴びています。特別目的会社をつくり、投資や借入れ、社債を以て調達を行い信託をかませつつ病院の土地建物を運用することになります。

病院は、対価として資金を得て、次の投資に振り向けたり、また借入の返済を行い事業を継続できるようになります。
ただ、前提としてスタート時点で、家賃を支払うための一定額の営業キャッシュフローがある必要があり、業績の維持が見込めなければなりません。

業績が悪いので、キャッシュを作りたい、といったニーズには応えることができません。
あくまで優良病院か、優病院になる可能性があることが、リートに参加出来る要件です。

こうして考えると、日本の財政が逼迫するなか、社会保障費抑制のため医療制度改革が進捗し、医療環境が悪くなる一方の現状において、良い病院は、更に良い病院になり、良くない病院は益々良くな病院になる構造があります。

では、良くな病院は良くないままで終わるのかといえはそうではないし、良い病院がいつまでも良いままでいれるかといえば、そうでもありません。

環境変化に対応し、その時点のスタッフの力を引き出すことができれば、いかようにも組織は変わることができます(私はそう信じているし、また実際、病院に入りそうした事例を現場で多数見てきています)。

リートでは、その組成や運用にはコンサルタントが不可欠だとしていますが、やはりいくらコンサルタントが頑張っても、限界があります。

改革の正否は当該病院のリーダー次第であることが明らかです。

ブロバティマネジメントや、アセットマネジメント、そして医療コンサルタントは、最後は無力です。

本当に地域医療をなんとかしたい。そのためにリートをうまく活用し、生き延びる。あるいはさらに地域貢献したいという、意志をもったリーダーこそ、リートを利用すべきであり、投資家も安心して、資金を投じることができるのだと思います。

リートの組成を行おうとする人々の役割は、そうした病院トップであるのかどうかを確かめることから始まるのかもしれません。

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 診療報酬改定の内容がほぼ出そろってきました。各病院は、診療報酬がどのように変わるのかにより、大きく収益構造を変えることになります。
 診療報酬の改定の結果をみながら、自院は急性期でいくのか、7:1を維持できるのか、地域包括ケア病棟や病床をどのように活用していくのか、在宅復帰率をどのようにクリヤーしていくのか、あるいは医療療養病床を長期療養型にしていくのか、在宅復帰型にもっていくのかといったことを考えなければなりません。近隣の病院との役割分担や自院の強みを活かしどのような方向に進んでいくのかを決めていかなければなりません。
 
 戦略立案が重要な意味をもちます。何かに拘泥したり、意地をはるのではなく、できる範囲で最大限、自院の成果を高めていける病院方針を提示していかなければなりません。
 外来についても逆紹介を行う、外来をとる、さまざまな方針が打ち出されるし、介護期医療を充実、あるいは新規に進出するなどの政策が必要となることでしょう。
 
 しかし、マネジメントとして重要なことは、診療報酬を得るために行わなければならない事項を徹底して検討し、そのための道筋を組織につけていくことです。こちらの方向に進んでいこうというときに、それを阻害することが必ずでてくるし、それを実施することができないことをもって、何かを明らめてしまうということがあるからです。
超短期、短期、中期で行うことを明確にして、いまはだめだけれども、このようにしていこうとうつところをつくり、そのために時間をかけてもやり抜こうという意志を組織に貫き通すことが求められています。
 
 人は楽な方向にどうしても進んでしまいます。何かをすることは骨の折れることですし、また面倒な何かをしないkとおが許されるのであれば、何かをしようと思わない傾向にあることもありえます。何かに対する思いが強くなければ、何かを続けていくことができない現状をしっかりと認識して、改めて思いを強くする誰かの存在が必要な理由です。
 
 自院は何をする病院なのか、ということについては医師が入れ替わったり、看護師の入退職があるなかで、なかなか難しいところもあります。とりわけ総合病院的な病院で、いくつかの実質的な診療科が病院を支えている
場合には外科が悪くても、整形外科があるし、消化器内科がよくなくても循環器がある、といった免罪符的な発想がある傾向にあります。
 確かに病院の医業収益は、多くの診療科があり、それぞれの毎月の医業収益が上下しても、必ず同じような水準に収斂することが一般的であり、組織のなかで自然な各科の結果としての調和が保たれていることが多いのも事実です。しかし、そうであったとしても気を抜くことなく、自院の進む方向をより鮮明にし、そのための行動を地道に行っていくことが大切です。
 
 この部分を外すと、診療報酬改定のたびに、自院の構造を変え、重点活動を変え、そして成果を挙げづらい組織が生まれる結果を出すことになります。
 
 今回の改定からは、定められた平均在院日数の観点から、病院病床は削減するか、増患する。そしていわば中継基地を経たとしても、在宅に戻すといったことを国が目指していることが容易に理解できます。そうであれば、よほどの医療資源をもっていない組織であるのであれば、そのながれをどのようにうまくつかみ、そのなかでの自院の医療看護サービスをどのようにつくりあげていけばよいのかに焦点を当てた戦略を立案することが有効です。
 
 病床を転換し、その病床を維持するために必要な医療資源を集め、自院の各部署が連携をとり、円滑に業務が進められるよう指導していくことが当然のように行われることになります。
 これらが円滑に進むよう、マネジメントが徹底して現場とあるべきかちの乖離をなくす調整を行い、期日までに
成果をあげる体制をつくることが求められています。
 
 人、情報、時間、カネ、モノといった経営資源一つ一つが活性化できるよう、仕組みをつくり教育を行い、リーダーシップをもって成果をあげていかなければなりません。
 
 人には何が必要なのか、人と人が衝突なく関係性を高いレベルでもつためにはどうすればよいのか、情報とは何か、どのように収集するか、またそれら得た情報をうまく管理する方法は何か、時間をどのように活用すればよいのか、カネはどのように調達し、運用していけばよいのか、キャシュフローはどのようにコントロールするか、さらにはモノはどのような設備投資が必要なのか、既に投資した設備はどのように活用していくのか、そのためにはどのような活動が必要なのか…。考えれば考えるほど、詳細かつ仔細な活動が必要となります。
 
 各部署のそれぞれの行動が病院の胆であり、最重要な事項です。しかし、それらをどのように目標に向かって勝翔していくのかはマネジメントの巧拙に依存しています。診療報酬改定を受けた、組織活性化について議論する必要があるし、そのための仕掛けをつくっていかなければなりません。
 
 質が高く合理的な医療を行い、多くの患者さんに来院していただき、しっかり治療を行ったのに、早期に退院していただく。これは、受け皿づくりをも視野にいれた行うべきkとを行うということでもあります。
 急性期だけではなく、精神科医療も、高齢者医療も同じです。病院病床削減を志向するながれを止めることはできません。
 これから1年が正念場です。皆で熟考し、地域医療をそれぞれの地域でどのように護っていくのか真剣に議論すべき時代がきたと理解しています。
 
写真は、二子玉川メディカルクリニック、の伊井先生です。
 
 
 
 
 
 
 

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医療の体制について

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 病院を運営にするにあたり、必要なことはその病院が地域で役割を果たしているかどうかです。
他の医療機関と連携し、病院の業態に合せた役割を果たしていれば、地域で質が高い病院とし、評価され残っていくのだと思います。
 役割を果たすということの定義が重要です。
 
 その業態に見合った成果をあげることができることが、役割を果たすこと。
プライマリーの役割をもつ医療機関には診療所がありますが、病院でもまたプライマリーが必要な業態もあります。外来は診療所、日本では未だ病院は入院という区別を完全にできるほど、仕組みはできていないし、また、今の日本の医療はそのような環境にはないからです。
 
 ただ、連携と言う意味で言えば、診療所。診療所では、患者さんに少しでも疑わしいところがあれば、紹介状を書き病院に紹介をする。病院は自院で診ることができる患者であれば自院でしっかりと診て治療をする。そうでなければ他に転院させるというながれが正しくできあがることで、患者さんの治療がスムーズに進みます。
 
 そのためには、診療所にはしっかりとした診断をできる医師がいなければならないし、また、紹介を受けた病院ではその疾病について治療ができる体制がなければなりません。医師や看護師の個別のスキルだけではなく、病院全体がシステムとして円滑に、連携し患者さんの治療を行えることが必要です。
 DPCを意識すると、一度に一人の患者さんで複数科にわたる連携ができづらい状況もありますが、院内でのコンサルティングをも含めた体制がとれる病院は役割を果たしているのだと思います。
 
 もちろん、高齢者医療においても、同様です。連携病院が回復期であったり医療療養病床であったりするわけですが、それぞれケアの質が高く役割を果たす病院は、目的達成のために、それなりの質を維持する病院でなければなりません。
 医療療養病床であれば、急性期病院の後を受けて、あるいは直接急性増悪した患者さんの治療を行い、一定の療養を経て自宅に帰ってもらうことができる機能や、ターミナルの患者さんのケアをするという役割を果たすということもあるでしょう。

何れにしても、米国ではできない、患者さんや家族、そして医師の判断により、その段階でベストの役割を果たす病院を選択し、連携のなかで役割を果す医療機関の提供する医療を日本では受けることができます。
 ただ、医療戦略の本質(マイケルポーター)日経BPに書かれているように、病院毎の病態のデータの比較がまだまだできていないところが、米国だけではなく日本でもあり、患者さんからみて十分な選択ができていない可能性はあります。

身近な知り合いの病院に、あるいは懇意にしている地域の病院に紹介をすることで診療所の医師の役割が果たされているからです。この治療については、この病院、この疾患であればこの病院という選択のデータが開示されていないのです。
 救いはDPC病院のデータは開示されているので、詳細にみていけばさまざまな情報が日本にはあり、米国と比較すれば間違いなくよい医療の仕組みを持っているのだと思いますが、患者さんや家族が、それらのデータを分析し病院を選択することは、意外と難しいのではないかと思います。。

より詳細に、また簡便に利用可能なシステムができあがれば、患者さんの選択する対象病院(ターゲット)が明確になります。

そうすれば多くの病院がそのターゲットとなろうとネガティブな課題をクリアし、役割を果たそうと日々努力することになると考えています。患者さんにも医療界全体にとっても、有効な結果を得ることができます。
 
 何れにしても私の見てきた診療所や病院のあ医師や看護師、スタッフの大半はとても献身的で、プライドをもち医療を行っています。

役割を果たしている病院の職員が報われる、そして患者さんが安心できるよりよい医療の仕組みや体制に、さらに磨きがかかればよいと思っています。

(写真は、病室から見た夕暮れ。三日月がでています)

 
 
 
 
 

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台風と医療

いま、私を乗せた空港バスが、少し小雨になった夜の街を懸命に走っています。

最終の便に間に合わせるためです。

病院をで出て他の場所でミーティングをしたのち慌ててバスに飛び乗ったときには、台風で高道路がへ閉鎖されているという噂や、雨で車が混んでいて身動き取れないという話に惑わされ、気もそぞろではありました。

しかし、しばらく立つと、運転手さんの様子から、安心できる状況であることが分かり、気持ちはとても落ち着いています。

このままいけば台風がこの地方を飲み込む前になんとか離陸できそうな状況です。

医療においても多くの病院が、先程までの私の状態にある気がします。先の見えないなかで、いまでできることを懸命に行うことしかできない環境に置かれているからです。

バスをどう運転するのか、(目標達成のために)空港に着くまでに何をしなければならないのか。速く走る方法はないのか、運転手さんをかえたらどうか、万が一のために別の乗り物を用意しなければならないのかなど皆で考えて抗おうとする姿は、病院経営そのものです。

しかし、こうして落ち着いてみると、目的地を変えたり、手前でゴールしたりすることをも含め、何かを懸命に行えば結果は良い方向に向くといった帰結もあるのではないかと思っています。

今日もバスに乗るまで、何人もの人にお世話になり協力をいただきました。その結果がいまであることにも、もちろん感謝しています。日頃の対応、関係づくり、体力、要領等、あらゆることへの取り組みが必要であり、皆の協力をいただいての成果であるという認識が必要なことはいうまでもありません。

まずは、日々やれることをやりきりさえすれば、うまくいくし、目標も達成できる。台風をかろうじて避けることもできると考えています。
ほんの小さな体験でしたが、とても勉強になったひとこまでした。

いま、あと少しで空港に到着すると、アナウンスがありました…。

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