遠藤@犬猫馬好き普通の獣医師の診療日記&訓練手帳

グリーンピース動物病院院長です。過去の診療記録はリストをご参照下さい。最近の記事の内容は私生活です。

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渓流釣りに行った際に、よっちゃんのためにまたたびを一枝折り取って帰りました。
 
とても楽しんでくれたようです。 以前に乾燥したまたたびの木切れを与えた時にはここまで興奮しませんでした。 やはり生またたびは作用が強いのでしょうか?

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今日は、雨ということもあってか?外来はひどく閑です。
 
そんなこんなで、ブログでもと思い、ダラダラと書いています。
 
5月、6月、から続いていた副腎皮質機能亢進症の子らのその後ですが。 そもそも何で副腎皮質機能亢進症が急に多発しているように感じられるのか?と言えば。
 
やはり、春のフィラリア予防の際に、フィラリア予防健康診断セット検査とでも呼べるような、検査のオプションを設定したために、通常のフィラリア検査だけでは気が付くことも無かったような、アルカリフォスファターゼの高値を敏感に検出することが出来たということなのだと思います。
 
また、健康セット検査を実施したとしても、獣医師が漫然とそれを見逃していたら、異常を追求することも無く、いよいよ重症になってから、「歳のせい」ということで片づけられてしまうということになってしまうでしょう。
 
当院の場合、そんなセット検査を実施したら、当然のことですが。 私が1頭1頭の検査結果に目を通して、異常値に対してコメントを付けて、飼い主様にお送りするようにしております。
 
そんなことで、今期は結果として4頭のワンちゃんに副腎皮質機能亢進症を確定診断を付けて、治療薬を処方するまでになっております。
 
幸いなことに、4頭前部が脳下垂体の良性の腺腫によると思われる、「下垂体性副腎皮質機能亢進症」という結果でした。
 
手術が必要な悪性の副腎癌が出なくて良かったです。
 
どの子も治療は順調で、今日は最後のロブちゃんに、投薬開始2週間後のACTH刺激試験を実施しました。
 
他の子らも、投薬開始2週間で、副腎は最初のサイズの半分の機能的なサイズに縮小しています。
 
今後は、ある程度落ち着くまでは、2週間から4週間の間隔で、ACTH刺激試験を繰り返して副腎の機能的なサイズを評価しつつ、投薬を続けて行くつもりです。
 
そして、副腎の機能的サイズが適正レベルに落ち着いたら、1ヶ月から2ヶ月置きに検査を繰り返しながら、投薬を続けて行くのであります。
 
大変な病気ではありますが。 きちんと管理すれば、ワンちゃんの生活の質は著しく向上すると思いますので、頑張ってやりたいと思います。
 
さて、表題の二つ目。 気管虚脱の手術についてですが。
 
もともと、気管虚脱という病気は、老齢になったワンちゃんが、口や鼻を肺と結んでいる気管というチューブの軟骨のコラーゲンの劣化とか喪失で、フニャフニャ状態になってしまって、空気が通過し難くなるというものです。
 
主な症状は、最初は興奮時の喘鳴なのですが、病気の進行と共に平常時でもゼイゼイ苦しそうな呼吸をするようになって行きます。
 
しかし、この病気。 気管支拡張剤というお薬を使用すると、喘鳴は無くなりはしませんが、かなりコントロールされて、普通に生活出来ることが多いのです。
 
今回の症例は、今年3才になるマルチーズの女の子でナナちゃんといいます。
 
しかし、このナナちゃん。 まことに不運というのか?不思議というのか?
 
生後3ヶ月令からのワクチンアレルギー、食事性アレルギーから始まって。 5ヶ月令から膝蓋骨内方脱臼。 10ヶ月令より微妙な肝障害。 1才半の頃より喘鳴が生じ始め。 
 
エックス線検査により、気管虚脱という診断がついてしまいました。
 
肝機能については、アルカリフォスファターゼが異常に上昇を続け。 最初の頃は総ビリルビンの上昇もありましたので、肝胆道系の障害と判断していたのですが。 
 
気管虚脱の手術を依頼したネオベッツVRセンターの先生が気を利かせてACTH刺激試験をしてくれた結果。 若くして副腎皮質機能亢進症ということが判明したのであります。
 
副腎の問題は、その後の当院の検査で、下垂体性副腎皮質機能亢進症と診断が付きまして、投薬により順調に管理されつつあるところですが。
 
気管虚脱についても、VRセンターが、海外に気管に挿入するステントを注文して、6月24日にエックス線透視下で気管にステントを挿入する手術を実施しました。
 
手術直後より呼吸状態は劇的に改善して、1日に来院した時には、ステントがまだ身体になじみつつある段階なので、時々咳は出るものの、随分状態は改善しております。
 
しかし、ステント手術もいろいろあるようで、VRセンターの指示通りにエックス線検査を実施してみたところ。 術後1週間にしてステントが2.5cmほど前方に移動しておりました。
 
イメージ 2
 
上は、手術直後のエックス線検査の結果で、円筒形メッシュのステントの後端が、第3胸椎の前の方にあるのが判ると思います。
 
イメージ 1
 
これは、7日後に当院で撮影したもので、ステントの後端が第1胸椎のところまで前進しております。
 
メールでVRセンターに画像を送ったのですが。 一応許容範囲のものであろうということでした。
 
しかし、ナナちゃん。 若くして病気が多過ぎます。
 
実は、この飼い主様の先代の愛犬もマルチーズの女の子で、いろいろと病気が多かったのですが。
 
いろいろかかった病気の中で、副腎皮質機能亢進症にもかかっておりました。 
 
先代のベロちゃんも、いろいろありながら16才まで生き永らえて、大往生を遂げたのですが。
 
次の代のナナちゃんが、こんなに若くしていろいろと難しい病気にかかるというのに、思わず一種の因縁めいたものを感じてしまいます。
 
しかし、別の眼で見るに、ナナちゃん。 一体どんな理念で繁殖されたワンちゃんなのでしょう?膝の脱臼、アレルギー、気管虚脱などなど、あまりにも多くの病気が若くして噴出するには、遺伝的な問題を考えざるをえません。
 
兄弟姉妹の現在の健康状態の情報が欲しいところであります。
 
 
 

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まず、大学で左下顎を全部切除したラブちゃんですが。
 
イミペネム・シラスタチン(商品名 チエナム)という抗菌剤しか効かないという細菌が検出されたというところまで書いたのですが。
 
その薬剤感受性試験のシャーレ上で、更に半日後には、チエナムを含ませたろ紙の周辺にも、他の部分よりは疎らではありますが、細菌が生え始めて。
その更に半日後には、緑色の色素が産生され始めました。 緑の色素は、一応チエナムろ紙の周辺には出来ていませんでしたが。
 
細菌は、少なくとも2種類は存在していて、そのうち1種類は緑膿菌という嫌な種類であるということが判明しました。
もう1種類については、私の検査室では判別不可能です。 私のやる検査では最近の種類の同定ではなく、どんな薬が効くのか?ということのみを判定しています。
 
ラブちゃんの術創を確認すると、前の方の傷が約2センチ開いてしまっていて、下顎の骨が露出しています。
 
術創の再縫合くらいならば、私でも普通に出来ますが。 今回のように非常に性質の悪い薬剤耐性菌対策については、微生物研究室が間近に控えている大学の方が適切な対策を取れるのではないか?と考えました。
 
手術を実施された教授に連絡を取り、現在の状態を説明したところ、連れて来てもらえれば対応するとのお話しでしたので、飼い主様にお話しをして、2日の午後に連れて行っていただきました。
 
流石に今回の耐性菌にはびっくりしました。
 
同じ動物病院内で、そんな耐性菌を持った動物が居る状態で、大きな傷を作る手術をするのには、衛生管理について相当気を使っているにしても、かなりのリスクを感じますので。
 
2日に予定していた、高齢牝犬の乳腺腫瘍摘出術は延期させてもらったほどです。その乳腺腫瘍摘出術は、少なくとも右側の乳腺を、脇の下から鼠径部の性器のすぐ横まで長い長い傷を作るという大変な手術なので、術後に薬剤耐性菌が感染するリスクを最小に抑えたいのであります。
 
ラブちゃんについては。教授が何とかしてくれると期待しております。
 
次に、膵炎ということで入院していた黒猫ちゃんですが。
 
膵炎の方は何とかなっている?というようなことで、一生懸命治療をするのですが。
 
平均中1日で実施する血液検査で、どんどん貧血が進行するのです。 当院では血液検査で血球数を計数するのに、アイデックスラボラトリーズのレーザーフローサイトメーターを使用していますので、全ての血球や血小板数が正確に実数で上がってくるのですが。
 
貧血の診断の際に、われわれ獣医師がまず判断しなければならないのは、その貧血が、再生性のものか?非再生性のものか?ということです。
 
何で判断するのか?というと、普通の動物病院では全部の赤血球数に対する網状赤血球という幼弱な赤血球がどれくらいそんざいするのか?というのを検査の担当者が顕微鏡で勘定して判断するのですが。
 
グリーンピース動物病院ではレーザーフローサイトメーターで全血球計算をやっていますので、網状赤血球数が実数でプリントアウトされて来ます。
 
その網状赤血球数から判断するに、黒猫ちゃんの貧血は非再生性です。
 
しかし、単に赤血球が造られないにしては、貧血の進行速度が異常に速いです。骨髄抑制が存在しているにしても、もしかして、体内で出血とかあるのかも知れません。
 
もし、体内で出血とか存在するのであれば、例えば腫瘍性の病変が、別途にそんざいするのか?あるいは、膵炎そのものが出血の原因になっているのか?
 
もともとが排便困難?あるいは便秘?を主訴として来院されていたことを考えると、もしかして腸管の通過障害を起こすような腫瘍が育ちつつあったということも可能性としては存在します。
 
そんなこんなを飼い主様に説明して、今後のことを、別の頭でアプローチをするのも意味あることかと思い、二次診療施設への紹介も含めてお話ししてみましたが。
 
とりあえずいったん連れ帰って、家族で相談して今後を考えるということになり、昨日2日に退院されました。
 
どうも、猫の膵炎の症例は、最近、分が悪いです。
 
黒猫ちゃんの数日後に、激しい嘔吐で入院していたキジ虎斑の雄猫ちゃんは。膵炎ではなくて、経過良好です。
 
本日午後に目出度く退院の予定であります。
 
イメージ 1
 
猫トイレでくつろいでいる子がその子であります。 元気になって良かったです。
 

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10才になるラブラドールレトリーバーの男の子の話しですが。
 
5月末頃に、口の中から出血があるということで来院されました。 歯周病もそこそこ悪かったのですが。 口の中を覗いて見ると、右下顎の歯肉に腫瘤が出来ています。
 
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翌日麻酔下で腫瘤を切除し、周辺をレーザーで焼きました。
 
イメージ 2
 
取った腫瘤を病理検査に出したところ、「起源不明の肉腫」という相当悪そうな結果です。
 
飼い主様と相談したところ、まだ10才という年齢でもあり、出来れば根治手術にチャレンジしたいということでしたので。
 
大学の獣医臨床センターに紹介して、教授先生に片方の下顎を完全に切除するというかなり思い切った手術を、この26日に実施しました。 
 
昨日大学の獣医臨床センターを退院して、グリーンピース動物病院で術後の管理をすることになっています。
 
手術としては相当破壊的な手術でしたので、術部周辺はまだかなり腫れてますし。 昨晩は術創からかなりの出血もありました。
 
しかし、その腫れが単に破壊的な手術を行なったためだけなのか?それとも?
 
私は何事も疑いの心を持って見る癖があります。
 
今朝は、念のためですが、術創を点検し、滅菌綿棒で術創の上を拭って、寒天培地に拭い液を塗り拡げて、そこに抗生物質を染み込ませたろ紙を、12種類のお薬分を乗せて、孵卵機で培養してみました。
 
ラブちゃんの食事は、退院サポートという流動食を、更にミルサーで粉砕してトロトロにして、顎の後ろから胃のすぐ前まで入れた食道婁チューブから注射器で押し込むように入れてやります。
 
イメージ 3
 
これが、体重30キロを超える大きな犬ですから、結構な手間なのですが。 まあ頑張ってやることです。
 
夕方になって、外来の合い間に細菌培養と薬剤感受性試験の結果を見てびっくりしました。
 
どう見ても多剤耐性菌が生えております。ほとんどの薬は無効であります。
 
唯一効果がはっきりと現れているのは、イミペネム・シラスタチン合剤というえらく高価なお薬でした。
 
幸い、このお薬は、もしかの時のお守りとして、薬棚に大切に置いてありました。
 
現在、静脈カテーテルを前脚の静脈に留置して、輸液剤に溶解したお薬の点滴を始めています。
 
ラブちゃんは、下顎の悪性腫瘍以外については、基本的に健康で元気な子ですから。 術後感染で取り付いていると思われる性質の悪い細菌さえコントロールしてやれば、頑張って治ってくれることと思います。
 
ラブちゃん。 早く治って飼い主様を安心させてやって下さい。
 
イメージ 4
 
なお、誤解を生じてはいけませんので、追記しますが。
 
ラブちゃんの術創に付着していた多剤耐性細菌が何処に由来しているのかは、現時点では不明であります。
あるいは、彼が従前から持っていたものかも知れません。
 
私が自分の動物病院で手術をする時にも稀な事例ですが。 恐らく患者様が元から保持していたとしか思えない薬剤耐性菌による術後感染が生じることもあるのです。
 
したがって、現時点では手術の清潔不潔とかを云々するレベルの話しではありません。 また、私はそこのところを追及するつもりも全くありません。
 
ただ、術後4日の今朝の時点で、彼の術創にえらく怖い菌が付着していたということは事実なのであります。 

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06/30 膵炎黒猫その後

膵炎の黒猫ちゃんのその後ですが。
 
入院後嘔吐は観察されず、下痢もありません。 というか排便そのものがありません。
 
当初静脈カテーテルからの輸液と輸液ラインを使ってお薬を投与していたのですが。 途中でカテーテルを留置していた方の手が腫れて来ましたので。
反対側の手にカテーテルを留置して、カテーテルは投薬経路として使って、輸液は皮下輸液に切り替えました。
 
食事ですが、膵炎に有用とされるヒルズの猫 i/d 缶フードを少量の水と一緒にミルサーにかければ、すごく滑らかになって、注射器で吸えるようになりますから。 それを強制的に食べさせています。 ちょっと機嫌は悪いですが、何とか受け入れてくれて、食べた後は吐いたりしていません。
 
ただ、彼の体重が入院当初5.5キロありましたので、i/d 缶で1日の必要量を満たそうとすると、1.7缶の量が必要になるのですが。
現在食べることが出来ている量は、正直その約4分の1というところです。
 
ただ、膵炎という厳しい病気を患っている状態で、1日必要量の4分の1なりとも食べることが出来ているということは、異常なまでに絶食に脆い猫の肝臓という臓器をいたわる上ではよくやっている方だと考えております。
 
黒猫ちゃん、家に帰って自力で食べることが出来るようになるのかどうか?
 
正直、入院させられている猫は、余程友好的で物怖じしない子でない限り、ある意味仮面をかぶっているような状態ですから、本当のところどこまで治療効果が上がっているのか?判り難いところもあります。
 
それなりに吐かないで、下痢も無い状態が続いているようであれば、来週に一時帰宅してもらって、家での状態を観察することも必要かも知れません。
 
黒猫ちゃんの入院から数日後、同じような消化器症状を呈した猫ちゃんが来院して来まして。
 
この子も大概重症なのですが。この子の場合は猫膵特異的リパーゼの値は正常値以内に止まっていました。
 
腹部エックス線検査では、消化管閉塞の所見は見当たりませんでしたが。 何か?胃の辺りの写り方が気に入りません。胃壁が変に分厚いような感じを受けます。
 
当初内服薬をお渡ししてあったのですが、自宅では投薬後ひどく吐くし、食欲廃絶ということで。 2日後に来院した時には、肝機能の悪化が見られました。
 
でも、腹部エコー検査では胃にも肝臓にもこれといった決め手になるような異常を見つけることは出来ませんでした。
 
肝機能の悪化は、食べないこと自体が原因ではないか?と考えています。
 
自宅での投薬は不可能ということもあって、飼い主様のご希望で入院ということになっていますが。
 
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静脈輸液は、ちょっと眼を離すと、大暴れして静脈カテーテルも何もかも引っこ抜いてしまいますので、この子も皮下輸液をやりながら、数種類の投薬は静脈カテーテルを使用し、胃腸に優しい食事を流動食にして強制給餌というやり方で治療しています。
 
入院初日には、強制給餌した後、家で吐く前にしていたと同じように気分悪そうに鳴いていましたので、少々強力な嘔吐止めと、胃酸分泌を強制的に抑え込んでしまうお薬を使用しています。
 
その後は、吐くような素振りは観察されていません。
 
今のところ暫定診断では急性胃炎かな?という感じですが。
 
果たして、どんな結果になるのでしょうか?

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