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5月31日 火曜日
アメリカで医者になるための情報は山のように流れていますが、イギリスで医者になるための情報ってほとんどないですよね。今日はちょっとそのお話。(ちなみにアメリカ留学についてためになるブログをみつけたのでお気に入りのブログっていうところにリンクしておきました。ぜひ見てみてください。)
日本で医学部を卒業した場合
まずは、IELTSというTOEFLのイギリスバージョンのような試験を受けなくてはなりません。これにはListening, Reading (Academic), Writing (Academic), Speakingの4つのパートに分かれていて各パートごと及び全体平均に0-10点まで0.5点刻みで点数がつきます。これの全体平均で7.0かつSpeaking7.0以上、その他各分野も全て6.0以上を出さなくてはならないそうです。この点数はTOEFLのCBT213点より若干難しいと思います。全ての分野がマルチョイでは無く筆記で、WritingにはData interpretationなどテクニック的な記述方法を知る必要があるものもあり、またListeningも当然イギリス英語なのでアメリカ英語に慣れていてもイギリス英語を知らない人には事前の準備が必要です。ちなみに僕は3年前にこちらで英語のコースに入っていたので全く準備せずに受けたのですが平均6.5点でした。それでも6.5です7.0、、僕にはちょっと厳しいです。。
次に、PLABというテストを受けなくてはなりません。これは医学の試験です。これにはPart1とPart2があってPart1はマルチプルチョイス、Part2はOSCEです。Part1の内容はチラッと見ましたが、臨床です。5つくらい2行程度の症例と病名が書いてあって、どの症例がどの病名にマッチするかを選ばせたりするような問題です。アメリカのStep1とは全く違います。マジ臨床です。この辺からもイギリス医療が病院から始まったPatient orientedなものだということが見て取れます。で、Part1はイギリスに来なくてもインドやパキスタンでも受けられるそうです(←パキスタン人の先生に聞いたからそうやって教えてくれたけど、そんなとこで受けるならイギリスに来るヨ。。。) それほど難しくない印象です。しかも、アメリカのように高得点を取る必要はなく、合格・不合格の二つに一つだそうです。OSCEについてはまだ詳しく調べてませんがこちらはイギリスに来て受験する必要があるそうです。
そのパキスタン人の先生曰く、PLABテストを通すことはさほど難しくない。ところが、それが原因で非常に多くの人がPLABに通ってしまい結果、現在jobを得るのが非常に困難になっていると。その先生はパキスタンの医学部を卒業して現在はイギリスに来て10年近くが経ち、Registrarになっているので優秀な人であることは間違いないのですが、彼もイギリスに来て2年間は試験を受けたり仕事探したりで全くの無職になってしまったという。しかもSenior House Officerのポジションを得ても6ヶ月契約だったりするらしく、半年働いてまた職探しに少し浪人、また半年働いて、ということをしばらく繰り返したとの事。イギリスも個々の教育はすばらしいけど一貫した教育は受けられないかもしれないっとのことを仰ってました。もし君がイギリスで働くつもりなら時々刻々と変化するイギリスの経済、職の状況を調べながらにしたほうがいい、と教えてくれました。
さらに、Do you need economical support?っとか聞いてきて、はあ?っと思ってると、「留学生が遠い国から出てくるのは経済的に大変なことなのは俺もよく分かってる、しかも今はイギリス通貨が強くてさらに大変だって事もよくわかってる。だから、もし、お金が必要ならいつでも俺に言え、返す必要は全く無いから。」「俺もたくさんの人の助けを借りてここまで来た、今の俺はお金の心配をする時期は完全に通り過ぎたんだ」涙が出そうになるくらいしびれる話だ。苦労に苦労を重ねて手にした現実を自分と同じように苦労している人に分け与えようと。もちろん俺は断った。俺は十分幸せだ。日本と言う国に生まれたこと、ある程度裕福な家に生まれたこと、医学部に入れたこと、留学まで出来たこと、そしてたくさんの出会い、、、俺も本当にたくさんの人に支えられながらここまで来た。一人で自分の殻に閉じこもってたら絶対この場を踏むことは無かった。勝者の歴史は美しい、しかし勝者あるところに敗者あり、さらに勝負の土俵にすら上がれなかった人もたくさんいる。自己満足では終わりたくない。必ずやこの経験を還元しよう、そう誓った。
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