救急医学

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こちらに出てきて早2ヶ月くらいになります
ここでの仕事は当初思い描いていたものとは少し様相が違って、少し困惑しています

どう違うかというと、、
ここに来る以前に思っていたのは
臨床80%、教育10%、その他10%

だったのですが、、

実際に期待される仕事は
教育40%、研究30%、臨床20%、その他10%

というイメージでしょうか

臨床面は確かに救急の医者は少ないけれど、それで困っているというよりは、その状態が常態化して出来る範囲のことしか手を出さない、周囲もそれをそれなりに理解している。
多発外傷の患者を整形外科やら、耳鼻科やら、精神科(!)が入院させたり、窒息CPA蘇生後を循環器内科が診たり、と。

その代わり私達に求められているのは自分たちがいなくても同等の診療ができるように院内でACLSなどの講習会を開いて指導すること、だそうです。
救急・集中治療を専門にするものの端くれとしては、ACLSだけが救急のすべてじゃない!と強く主張したいのだが。。実際、ER、ICUの診療をみていると専門じゃない人がやっている、、と思わざるを得ない管理もしばしば。ただ、上手に伝えなくては。。
良くも悪くも、野戦病院状態でルールも秩序もない状態でなんとか均衡をとりながら、意外とうまく、やっているという感じなので、その均衡を壊すともっとひどいことになりそうで。

ということでこれからやろうと思ってること

教育
去年は確かに臨床のみで学生や研修医は基本的に無視していたので、今年は回ってくる研修医には1週間に最低2本は文献を提示しながら正しい救急、集中治療を指導したい。
ACLS他のインスト活動も少しずつ。

臨床
自分が患者を診るのはもちろん
ERマニュアル、外傷初期対応マニュアル、CPA対応マニュアルを作成中。少しずつでもルールと秩序を作らないと。。ER関係が落ち着いたらICUにVAPバンドル、セプシスバンドルのキャンペーンをしに行こうと思う。

研究
良くも悪くも時間は少しあるので、学会発表や論文作成をしようと思う。
そして、それを材料に院内にER、ICUの専門性をこっそりアピールしようかと。

さて、明日はICUの引っ越しというイベントがあります
現在のICU4床→ICU6床+HCU14床という、突然のあり得ない拡大。。ICU立ち上げに立ち会えるのはうれしいけど、明日から一体どうなることやら期待と不安でいっぱいです。。
もし、そこで将来性が見えなかったらそろそろ相模原に帰ろうかなぁ。。

求められる場所へ

ということで、明日か明後日に引越しします
(部屋の片付き次第ってことです。。)

この1年間、3次救命救急センターで、本当に貴重な経験をさせてもらいました
何度かここの日記にも書きましたが、
CPA蘇生後の低体温療法は10例近く(14歳の子も診ました!後遺症なく無事に一般病棟へ送り届けました)
PCPS(人工心肺装置)のほぼ全例に関わり、PCPSといえばいわした、っと言われるようになりました
重症熱傷は助からない人も多かったけど、5例くらいは関わったかな
重症外傷も多数
RSTとしてICUでの急性呼吸不全での死亡例はほぼなかったと思う。
ICUには当直以外の日も積極的に泊り込み、あまり、確立されていなかった集中治療医という立場を確立して、他科の患者にも積極的に関われた
ICUの看護師やPT、MEと良好な関係を持てたおかげで、チーム医療ということの真の意味が理解出来た気がする。
その事はICUの看護主任が最も理解してくれてる
その人は、俺を外に出さないように救急の教授に直訴したらしい。本当に、うれしい限りだ。

でも、俺はやはり、ここを出ます
ひとつは、やはり、かねてから思ってたこと。ここには、多くの医者がいる、でもその数に比してとる患者の数が少なすぎる。ベッド数の問題、その他諸事情あるのもわかる。でも、やはり、患者、救急隊、医療機関からの要請を「それは3次じゃないから他に行って」と断るのは俺の理想の救急ではない
それに、地方の救急はやはり来るところまで来ている。島根は救急の教授が辞任する。鳥取は救急の教授、助教授、助手、医員の4人が一斉退職する。
「救急医療に夢と希望が持てなくなった」「救急を時間外の番人としか思っていない」と

ということで、4月からは山形に行きます。
夢も希望もない、奴隷のように働き、患者からはクレームつけられ、院内の他科からは「何も専門のない医者」と罵られる、でも、世間が今最も必要としている「地方の救急医」「振り分けしか出来ない医者」になるために。「時間外の番人」それもいい響きじゃないか。

うれしい訪問者

おひさしぶりです

最近の僕は、PCPS(人工心肺)の入った患者を毎日泊り込みで管理してます。

先日、そんな僕の前に、うれしい訪問者が来てくれました。
その人はまさに2ヶ月前、今の患者と同じ位置で、ECMO(人工肺)を入れていた患者です。
その人はまだ30代。某難病にかかっていてその疾患の急性増悪をきたし、緊急手術、術後にARDSを発症し
普通の人工呼吸器では全く呼吸を保てず、人工肺を導入してようやくICUに搬送できた患者。
当然ながらARDSに対するECMOは効果がないというエビデンスがある。後に出てくるNO療法も。
これだけやっても見通しは厳しいという病状説明に、泣き崩れる家族

でも僕らはいつものように、戦う。スタッフ一同で毎日レントゲンをチェック
医師、看護師、理学療法士がそれぞれの立場から思ったこと、意見を自由に出し合って、積極的な体位交換、加圧吸引を行った。ECMO導入中にも側々位もとった。当然、MEも日夜問わずこまめに機械を点検してくれる。

毎日熱心に通う家族、クリスチャンの一家で面会のときに毎日祈りを捧げてる。時に教会のお偉いさんも来て祈ってくれる。
そして、小さい子供の声を毎日録音してくる妻。

4日程で、ECMOからなんとか離脱。
これも予後改善効果がないといわれているNOも使いながらではあったけど、NOで酸素化を保っている間に、腹臥位を中心とした計画的な呼吸器理学療法で肺はみるみる改善
ICU入室1週間程度で抜管、次の週には病棟へ笑顔で帰っていった。
その時点で十分、感動だったけど
そんな患者が何と、自分の足で歩いて来たんです!
その日が退院だと報告に来てくれた。

僕が病状説明の際に
「毎日の祈りが通じたとしか思えません、今度からはICUにいる他の重症患者さんたちも良くなるように祈ってくださいね」
という話をしたのを覚えててくれて、教会で皆で本当に祈ってくれたという報告もしてくれました。


でも、当初はこの患者、僕は担当したくないと思ってた。
この患者が来るわずか数日前に僕は同じ30代の重症患者を管理していた。
その人も同じように超重症で深夜に緊急手術をしたが、助けることができなかった。結果論だが前医での診断の遅れが不幸な転機につながった理由のひとつであろう。
悲しさと、さびしさと、やるせなさと、無力感と。

わずか2週間のうちにみた天国と地獄、うれし涙と悲しい涙
これが僕らの仕事、責任、そして醍醐味


さぁ、明日は今の患者のPCPS導入後8日目
機械はもう限界。明日のPCPS離脱、奇跡は起こす。

夏休み?

この土日は久しぶりに連休をとりました。

。。んで、仕事と勉強しか趣味のない僕が何をしたかというと、、

7/5 東海大学でISLSコースの指導をしてきました
http://www.isls.jp/
ISLS:脳卒中診療の初期対応のコースです。
今後も医療の標準化とOff the job trainingの推進に携わりたいと思います。

7/6 画像診断セミナー
http://www.jcr.or.jp/kensyu/kensyu.html
http://www.jcr.or.jp/
大半の話はマニアックでよくわかりませんでした。。
でもまあ、この日本放射線科専門医会というところではいろいろなセミナーを開催してくれています
また機会があれば行ってみたいと思います


『臨床だけしていても名医になれない、勉強だけしていても良医にはなれない』と、我思う。

さーて、明日からはまた働きづめだー

俺はScientistだから神も仏もアラーも信じない、お前らのやってることは無駄だ、っと言ってイスラム教徒とケンカをしたことのある僕ですが、

「まさに、奇跡が起きたといっていいでしょう」
という、病状説明をしたことが2回ほどありました

最近、3回目を経験しました。
60代の方のVFによるCPA。(⇒心肺停止、心臓が一度止まったということ)
消防署で救命講習を受けたことがあるという息子さんが、すぐに救急要請、3分ほどで救急隊現着、その3分後にAEDつかって心拍再開、当院搬送となる。
そして、ここからが僕らの出番。
最近の救急集中治療領域で最もHotな話題、それが低体温療法。
来院直後から4℃に冷えた輸液を開始、心カテ直行して治療、ICUでクーリングマットで冷やしまくり、6時間で体温34度の世界へ。
低体温の全身管理は体温調節はもちろん、電解質の小まめなチェック、筋弛緩の影響の無気肺、肺炎などの感染症の管理とやることは一杯あるけれど、電解質、感染症治療はまあ、集中治療医がやるとしても、
ここの病院は看護師、理学療法士を中心に完璧な無気肺管理をしてくれる。
家族も毎日の短い面会で必死に声をかけてくれる。

ということで、24時間の低体温して2日かけてゆっくり複温

そして、、

運命の鎮静終了後、、、

目が覚めた!手が動いた!こっちの指示に従った!
そして、抜管!
「いやー、職業がら、病院に人を運ぶことはあっても自分が運ばれるとは思わなかったよ。」
っと、笑って話すタクシー運転手。
意識回復後の家族の涙の面会。
そして、冒頭の病状説明。ほかに言葉は必要ない。
3日病院泊まり込みで管理したかいがあった!

「いいか、岩下、80-90%の確率で治る治療をして治るのは当たり前だ。うまくいく確率が30−40%の治療をして、どうやってその30%に転がらせるか、それが臨床医の本当の力だ」
と、教えてくれた先生がいます。
今回うまく行ったのは、病院前−ER−ICU、医師−看護師−コメディカルの連携の賜物と言えるでしょう。

「救命科」は「命を救う科」と書くのに、実際にはどこの科よりもたくさんの人が死んでいる、「命を救えない科」
だけど、時々、こんな奇跡も起きる。いや、起こす。

これからも奇跡を起こすための努力は惜しまない。

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