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拙稿「租税負担と社会保障負担」が収録された『日本の財政をどう立て直すか』(土居丈朗編,日本経済新聞出版社)が発売になりました。 井堀利宏東大教授の還暦記念出版であり,「先生の薫陶を受けた者が集い,先生の業績にちなんだ分野で各人が執筆した」(はじめに)ものです。構成は, 第1章 日本の財政政策−−これまでの運営の何が問題だったか(川出真清) 第2章 コースの定理で読み解く日本の財政システムの問題点(小西秀樹) 第3章 租税負担と社会保障負担(岩本康志) 第4章 社会保障と財政(宮里尚三) 第5章 地方分権と政府間関係(別所俊一郎) 第6章 財政赤字の政治的要因とその是正−−わが国の年金制度を例に(寺井公子) 第7章 財政健全化に必要な方策(土居丈朗) となっています。 拙稿「租税負担と社会保障負担」の構成は, 1 社会保障負担を考慮に入れて税制を考えるトレンド 2 租税負担と社会保障負担の関係:近年の推移 3 社会保障負担の事業主負担は誰の負担になるのか 4 税・社会保険料と所得再分配 5 税と社会保険料の選択について 6 改革の方向性 となっています。拙稿冒頭部を引用しますと, 「租税理論ではこれまで伝統的に,税制のみに着目して,その負担や所得再分配機能の問題を研究してきたが,現代では社会保障の存在を無視しては,現実に起こっている多くの問題を正しくとらえることができなくなっている。それには,二つの理由がある。 第一に,わが国の多くの個人で社会保険料の負担が所得税(国税)の負担を上回るなど,社会保障負担が大きくなっている現状では,それがもたらす攪乱効果を無視して,税制がもたらす攪乱効果だけに着目することは適切ではない。第二に,税制と社会保障制度はともに所得再分配機能を果たしており,再分配政策を整合的なものとするには,両者を合わせて考えることは必須である。」 との問題意識をもって,税制と社会保障を同時にみることが必要な4つの課題を,以下のこれまでの筆者の研究を土台にして,議論しています。 Hamaaki, Junya, and Yasushi Iwamoto (2010), “A Reappraisal of the Incidence of Employer Contributions to Social Security in Japan,” Japanese Economic Review, Vol. 61, No.3, September, pp. 427-441. 岩本康志(2009),「社会保障財源としての税と保険料」,国立社会保障・人口問題研究所編『社会保障財源の効果分析』,東京大学出版会,13-35頁 岩本康志(2011),「社会保障財政の長期的課題」,『超高齢化社会における社会保障・財政のあり方』(金融調査研究会報告書[47]),金融調査研究会,9月,19-32頁 岩本康志・濱秋純哉(2006),「社会保険料の帰着分析:経済学的考察」,『季刊社会保障研究』,第42巻第3号,12月,204-218頁。 岩本康志・濱秋純哉(2008),「租税・社会保障制度による再分配の構造の評価」,『季刊社会保障研究』,第44巻第3号,12月,266-277頁。 岩本康志・濱秋純哉(2009),「社会保険料の帰着分析」,国立社会保障・人口問題研究所編『社会保障財源の効果分析』,東京大学出版会,37-61頁
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身辺雑記
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2月20日の日本経済新聞朝刊の経済教室欄に拙稿「経済発展の仕組みに光」が掲載されました。「エコノミクストレンド」での私の担当は今回が最後になります。5年間おつきあいいただき,ありがとうございました。 |
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10月22日に成城大学で開催された日本財政学会のシンポジウム「社会保障と財政−今後の方向性−」でパネリストを務めました。用意した原稿の後半(社会保障改革の具体策に関する部分)を以下に掲載します。シンポジウムの後半で各分野の話題についてのパネリストとの議論で話した内容に相当します。前半(税制改革に関する部分)は,「日本財政学会・シンポジウム『社会保障と財政−今後の方向性−』」(http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/36347197.html )に掲載しています。 |
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10月22日に成城大学で開催された日本財政学会のシンポジウム「社会保障と財政−今後の方向性−」でパネリストを務めました。座長は油井雄二・星城大学学長,他のパネリストは京極高宣・全国社会福祉協議会中央福祉学院長,田近栄治・一橋大学教授,橘木俊詔・同志社大学教授でした。 |
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10月3日の日本経済新聞朝刊の経済教室欄に拙稿「負担の時期 望ましいのは?」が掲載されました。 |







