岩本康志のブログ

経済,財政の話題を折に触れて取り上げます

身辺雑記

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 10月5日の日本経済新聞朝刊の経済教室欄に拙稿「医療費増,経済にプラスも」が掲載されました。

「日経ネットPLUS」に,拙稿に関連した追加記事を書いており,芥田知至,永浜利広,山田久氏によるコメントが寄せられています。また,会員のコメント欄も設けられています。日経ネットPLUSは,新聞媒体と連動して,より付加価値の高い情報を提供するサイトだそうです。会員登録が必要ですが,無料です。

 4年前の2005年10月25日の同紙同欄に「医療費抑制策,個別策拡充を」という記事を寄稿しました。題名だけ見ると今回の記事と矛盾するようですが,そうではありません。
 2005年は,医療費抑制をめぐって経済財政諮問会議と厚生労働省が対立していました。2005年の記事では,対GDP比に機械的な目標を設けようとする諮問会議と,医療費抑制の具体策を十分に示さない厚生労働省の両方の考え方を批判しています。
 今回の記事では,
「医療の貢献による健康寿命の伸びを金銭評価すると,同時期の医療費増加を上回ることが最近の研究で明らかになった」
ことを紹介しています。しかし,この事実は,医療に無駄がないといっているわけではありません。費用以上の便益のある医療行為もあれば,費用を下回る医療行為もあるでしょう。効果のない医療はやめておいた方がもっとよかったでしょう。医療サービスの世界では市場の失敗が大きいため,政府が医療費に大きな影響力をもっていますが,非効率的な資源の使われ方をなくしていくことは政府の役割です。
 また,今回の記事では,
「医療の内容を熟知した賢い消費者が自分でお金の使い方を決めるならば,所得が上昇すると,その成長率以上に医療費は増加するだろう」
ことも伝えています。しかし,どんな医療にでもお金をもっと使えといっているわけではありません。賢い消費者なら選択するはずの有効な医療にお金を使え,ということが意味するところです。同時に,医療費の対GDP比が増加することだけを問題視するのは根拠がないことを意味しており,これは2005年の記事の主張を補強しています。
 医療費は増やすべきか,削るべきか,の二者択一では,議論が単純化されすぎています。増やすべき医療と削るべき医療が混在しているのが現実の姿であり,増やすべきところは増やし,削るべきところは削るべき,というのが政策の目標です。その結果として実現する医療費のあるべき姿が経済成長率以上の伸び率になるのは,経済学的に見て自然な現象だ,ということになります。

(参考)
日経ネットPLUS
http://netplus.nikkei.co.jp/

「医療費抑制策,個別策拡充を」
http://www.e.u-tokyo.ac.jp/~iwamoto/Docs/2005/IryohiYokuseiKobetsusakuKakujuwo.html

「Angry Bear」

 ある人から教えていただいたのですが,拙稿「行動経済学は政策をどう変えるのか」が,米国のブログ「Angry Bear」でひとしきり話題になったようです(http://angrybear.blogspot.com/2009/06/possibly-great-paper.html )。英語版があったらよかったのですが,残念ながらすぐに翻訳する予定はありません。

(参考)
「行動経済学は政策をどう変えるのか」(岩本康志)
http://www.e.u-tokyo.ac.jp/cirje/research/dp/2009/2009cj211.pdf

(関係する過去記事)
「行動経済学は政策をどう変えるのか」
http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/26088440.html

 7月3日(金)に経済産業研究所で開催された,東京大学金融教育センターと経済産業研究所の共催シンポジウム「金融危機と日本経済の行方」で,パネルディスカッションのパネリストを務めました。
 シンポジウムの配布資料と動画が,経済産業研究所のサイトで後日,公開される予定です。
 週明けには,私のサイトでも配布資料を公開したいと思います(2009年7月7日追記:私のサイトで資料を公開しました。
http://www.e.u-tokyo.ac.jp/~iwamoto/offcampus.html
のなかにリンクがあります)。

 今年度補正予算に辛口のコメントをしたのですが,パネリストのうちの3名が政府に関係しており,経済対策を擁護する立場に回りました。多数決で負けては困るので,こちらもがんばったら,議論がだいぶ白熱したようです。

 このブログでシンポジウムを知って参加申し込みされた方もいたようです。どうもありがとうございました。

(参考)
経済産業研究所での開催案内
http://www.rieti.go.jp/jp/events/09070301/info.html

 6月1日の日本経済新聞朝刊の経済教室欄に拙稿「インフレ目標 容易ならず」が掲載されました。
 見出しは字数が制限されて意を尽くしにくいですが,すべての状況でのインフレ目標に反対しているのではありません。流動性の罠の状況ではとりわけ難しいことを,インフレ目標が必要とされる基本原理に立ち戻って解説しています。
 また,インフレ目標とは,インフレを起こすことを目標とするのではなく,物価の安定を図ることを目標とするものです。

「日経ネットPLUS」に,拙稿に関連した追加記事を書いており,岡野進,永浜利広,山田久氏によるコメントが寄せられています。また,会員のコメント欄も設けられています。日経ネットPLUSは,新聞媒体と連動して,より付加価値の高い情報を提供するサイトだそうです。会員登録が必要ですが,無料です。

(参考)
日経ネットPLUS
http://netplus.nikkei.co.jp/

Korea-Japan Seminar

 15日に,韓国・釜山で開催された「Korea-Japan Seminar on The Fiscal Policies of Korea and Japan to Meet Ongoing Global Economic Crisis」に参加して,同題のパネルディスカッションの討論者を務めました。会議は,韓国財政学会と日本の財政学者研究グループの主催です。
 私の報告では,クルーグマン教授がかつての日本にインフレ・ターゲットの導入を提唱したが,現在の米国に対しては財政刺激を主張しているため,日本で戸惑いが見られることを紹介したところ,参加者にうけていました。
 整合的な説明はきちんとクルーグマン教授にしてもらいたいところです。私の受け止め方は,米国では政府債務は小さく,デフレも現実のものではない状況なので,状況が違うとアドバイスも違うのだろうというものです。

 新型インフルエンザが騒動になる前に会議への参加を決めていたのですが,勤務先では4月30日に,患者発生国への渡航は自粛,他の国への渡航も再検討,真にやむを得ず渡航する場合は十分な対応をとるよう通知が出ました。韓国は,7日に3人目の感染者が報告されて以来,新規の感染者は出ていません。韓国側の主催者からは,日常生活に影響はないので,予定通り開催するとの連絡が会議前にありました。
 自粛要請にもかかわらず渡航して,万が一感染して勤務先を休業に追い込む原因を作ってしまったら大変です。しかし,日韓の財政学者で現状の経済危機と財政政策について意見交換できる貴重な機会ですし,猛毒性ウイルスを前提にした日本の対処マニュアルを今回の弱毒性新型ウイルスに杓子定規に適用することには疑問も感じていたので,リスクをとって渡航することにしました。ただし,手洗い,うがいに勤め,感染を防ぐ努力はきちんとしないといけません。
 14日。韓国入国の際は検疫質問書に記入して,耳穴に体温計を挿され,体温の測定です。一方,セミナーの会場となった海雲台では,マスクを着用する人はもちろん誰もいません。
 滞在中は用心していましたが,16日の帰路でふと気づいたことですが,新型インフルエンザに感染すること自体を恐れているのではなく,それによって社会的制裁を受けることを恐れて行動していたようです。
 4月30日の通知では,帰国後10日間は,体温を記録し,勤務先ではマスクを着用するように要請されています。人ごみを避けるようにという指示もありますが,人ごみを避けると通勤することもできないので,これは難しい。国内の状況も変わって,通知の意味にも現状ではいろいろと疑問もありますが,リスクをとったことで行動の責任が問われる立場にありますので,通知にしたがって行動せざるを得ません。
 今日の体温 35.9度。

(2009年5月19日追記)
 昨日,15日付けの通知が回ってきて,帰国後の体温記録・マスク着用の期間が7日間に短縮されました。
 関西方面への出張の自粛,出張後の体温記録・マスク着用は求められていません。
 今日の体温 35.8度。

(2009年5月19日追記・2)
 今日,18日付けの通知が回ってきて,内容がだいぶ変わりました。
 教職員すべてに出勤前に体温の測定が要請されています。
 患者発生国からの帰国者は検疫や保健所の指示に従うことになりました。妥当な内容に変わったと思います。


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