
【写真左から1〜3枚目:農業班は自転車に乗りまずは生ゴミの回収。そして農場に向かいます/4〜7枚目:愛嬌を振りまく豚にびっくり!/8枚目:豚が開墾しつつある様子が分かるが、もう少しマンパワーがあれば・・。そのためにも原発問題の収束が必要。/9、12枚目:ジャガイモの作業/10枚目:草刈り用?に和牛もいます/11枚目:長崎被曝稲。被曝の恐怖を教える氏本さん。原爆・原発許すまじ/13枚目:放牧豚を囲んで】
食事づくりが続きましたが、農業と海の実習の報告です。
2日目から、2班に分かれて農業/海の体験実習を行いました。まず農業体験では、昨年に引き続き、Uターン者で地域おこしに取り組む氏本長一さんの「放牧養豚」のお手伝いをしました。
これは、耕作放棄地に豚を放牧し、草木を食べて貰って農地復元を行うとともに、島内の生ゴミや農業残渣を回収して豚に飼料として給与し、資源の循環を行うという農法です。豚の放牧は全国でも珍しく、野を走り回る豚の姿に、学生の皆さんは最初戸惑いながらも大喜びでした。
全員で自転車に分乗し、島内の家庭から出た生ゴミの収集を行い、豚の「ゴチソウ」をゲット。この島の豚たちは、これら島内の残飯や、豆腐店のオカラ、ビワなどの農業残渣、そして耕作放棄地を開拓するために、生い茂った草木を「主食」としているのです。輸入配合飼料で育つ一般の豚とは全く異なるものです。
自由に放牧され、自然交配で生まれた豚の子供も野の中で育ちます。豚たちは残飯ほかは耕作放棄地で草木を掘り返し、これが農地復元になっているわけです。
但し、やはり島のマンパワーが不足しており、豚が開墾してもなかなか畑にまでは手が回らないところもあるとのこと。惜しい限りで、行政などによるIターン対策などが組み合わされればもっと力を発揮するのに・・。このためにも、一刻も早く原発問題が収束し、農漁業を基軸に据えた地域づくりが必要であると改めて実感しました。
集めた生ゴミを唯一の島外からの資源であるフスマと生ゴミを手でミキシングし、豚に与えます。今回訪問した学生の中にも、既報の「食料生産実習」で、大学農場の養豚を経験した学生もいましたが、ほとんどの学生は豚の側に行くのはおろか、間近で見るのも初めての者ばかり、それも日本では極めて珍しいケージの中に居ない放牧された豚とあって、びっくりしていましたが、愛嬌を振りまく豚にすぐ慣れていました。
このあと、豚が開墾した畑でじゃがいもの植え付けを行います。ここも、一切の農薬・化学肥料は施さず、除草もしない有機農法で耕作しています。そして、氏本さんから1945年に被曝した稲の説明を受けました。これは1945年に長崎で被曝した稲を毎年作り続けているもので、67年経った(つまり67代後の世代)今も、実がほとんど入っていないのです。放射線によりDNAを傷つけることの恐怖を改めて実感するもので、原爆の恐怖はもとより原発と人類が共存できないことを立証するものです。
このように学生たちは、土にまみれ爽やかな汗を流しながら、色々な学びを重ねていきました。
(つづく)
日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋 巌
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