
【写真左から1〜5枚目:海の実習。漁船に乗せていただき釣りを!大漁でした。そのあと海で泳ぎます/6〜7枚目:ギネスブックにも掲載された30年間1150回を超える祝島の反原発デモ。といっても、緊張感はあるがのどかなもの/8枚目:今年も大活躍だった有能な農業犬・マキちゃん/9〜11枚目:最終日の報告会。地元の方々との語らいから余興まで/13〜14枚目:自由時間がなかったのですが、最終日にちょっとだけサイクリング/15枚目:祝島を出発します。お疲れ様!】
いよいよ祝島報告も最終回です。
農業実習に続いて行ったのが海の実習です。
既に報告のとおり、今年は漁船2隻に乗せていただき、釣りを体験することができました。大漁だったおかげで豊かな食材をゲットできたのですが、何よりいい天気に絶景、海でもたっぷりと泳げて学生たちも大満足でした。一方で、原発建設現場を海上から間近で見ることにもなり、改めて原発立地の矛盾を目の当たりにしました。
そして2日目の夕方には、ギネスブックにも掲載された、毎週月曜に30年間行われ、ついに1150回を超えた「上関原発反対デモ」を間近で見ることもできました。島の人たちののどかでいて、しかし緊張感を漂わせたデモは、このような社会的事象を初めて見る学生たちの胸を打つものがあったと思います。
最終日前日の夜、地元の方々を招いての食事会・報告会を開催しました。もちろん食材は我々自身がゲットしたもの、調理も学生自身の手によるものです。まさに手づくりのおもてなしでしたが、地元の方々からのご指摘もあって我々自身も態度を新たにしたところもありました。まだまだ学びの過程にある学生にとって、得るものは大きかったと思います。
そして最終日、事故も病気・大きなけがもなく、実習を終了。我々を乗せた予定どおり船は祝島を離れていきました。
参加した2年生のレポートの一部を掲載します。いずれも素晴らしいレポートばかりでしたが、以下の文章が、参加学生の気持ちを代弁している一つだと思います。
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都会で生活する上で必要な大量の電気を賄っていた原子力発電は、島で生活する人たちを三十年間も抑圧してきた。そのことで、原発の恐怖にさらされ、島で重要な人間関係は崩れ、島に深い傷を残してしまった。もし、原発建設の話がなくなったとしても、それはもう孫の代まで消えることはない。もし、自分の住んでいる地域がこんな風になってしまったとしたら、辛いじゃ収まらないだろう。
このような傷をまた増やさないように、私たちが今できることを最大限に行っていかなくてはならないと思った。
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これからの明日を担う学生諸君に、これだけ豊かな自然と、それを声を出してでも守り続け、土と海と風の中で助け合い生きる人たちの姿を見せられたこと、体験させられたことは最高の教育機会であったと思います。
無論、大学としてはこれに留まらず、様々な形での地域支援と連携に取り組み、地域経済の発展に寄与することはいうまでもありませんが、現状で唯一いえるとすれば、こうした体験を経た学生諸君が、祝島の人たちとその運動を忘れず、これからも「脱原発」と「食」の大事さ、資源環境保全の重要性を長期的に意識の中に持ち続け自らの将来を決めていくこと、そしてその思いが実現するような社会を建設していく気持ちを持ち続けること、そのことこそが「連携」の「意義と役割」であり、現地への最大の恩返しではないかと思います。
現地の関係者の方々にはお世話になりっぱなしの状況でした。本当にありがとうございました。この場を借りて、心から御礼申し上げます。
日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋 巌
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