
【写真左から1〜2枚目:学生とともにJR宗谷本線・音威子府(おといねっぷ)駅へ。ラッセル車と恒例の「日本一の」立ち食いそば!/3枚目〜:npo法人ecoおといねっぷのヒアリング。金児理事長らと。街中から移転して統合された羊羹工場、味噌づくり、麹の説明、最新機械による木工品製造(ウッドクラフト)の状況など。木工品は、熟練の技に加え2年前に導入した最新式の機械で、さらに精緻な作品ができるようになった。サブゼミ卒業生への追い出しプレゼントは、ここの特製木製名刺入れとしました】(写真はSさん、M君撮影のものも利用しました。深謝)
教員です。
大変遅くなりましたが(1年近く遅れたので季節は合ってますが)、2013年の3月上旬に、当方の大学院生Sさん、ゼミ生M君、と3人で訪れた北海道・道北ヒアリング調査とXCスキー体験記の報告です。
これまで、この地の訪問記は、このブログでも度々取り上げてきました。この地の詳細なこと、私のこの地との関わりの経過などは、よければ以下でご覧ください。
2012年の報告(音威子府編)↓
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/52940238.html
2012年の報告(浜頓別編)↓
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/52959781.html
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/52959810.html
2010年の報告(音威子府編)↓
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/50312469.html
2010年の報告(浜頓別編)↓
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/50313976.html
このように、私自身は何度も訪れている北海道ですが、今回若い学生2名と同行したのは理由があります。
私自身が若かった当時は、自由な学生など若い旅人で溢れていた北海道も、国鉄の分割民営化とそれに伴うローカル線廃止、その後の周遊券廃止などで旅人は足を奪われ、特に経済的に余裕のない若者は、北海道を旅しようがなくなってしまいました。
さらに1980年代半ば以降は円高も進んだこともあって、旅する若者は海外へ、あるいは到着すれば長距離の移動を要しない沖縄などへ流れていき、かつての「活気溢れる若者の北海道の旅」は、一部を除き、壊滅的ともいうべき有様です。
もちろん、ここでいう「旅」とは、ツアー観光などのものではなく、自分で計画を立て自由に行動する旅行、という意味です。
また、1987年の国鉄分割民営化による不当な組合差別と、それによる1047名もの被解雇者による大争議=国鉄闘争は、今国中を、いや世界を席巻する新自由主義的政策の全面化を告げるものであり、未来を生きていく学生たちにとっても、決して人ごとではありません。
今回、こうしたフィールドで、この国鉄闘争解決後も過疎の村に留まり生産活動を継続し自活する元闘争団員の人たちの話をきくとともに、限界的ともいえる過疎地域の状況と冬の北海道の厳しさ(と同時に楽しさ)を体感することによって、色々なものを吸収して貰おうと思い、サブゼミのメンバーに呼びかけたところ、2名の学生と同行できたという次第です。
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現在の北海道行きは本当にお金がかかります。
これは学生にとって大変なことですが、最近は、旭川往復飛行機で1泊ビジネスホテルに泊まればあとの3泊は自由という、格安な「出張一泊プラン」というのがあり、3名ともこれを利用することにしました。昔なら、時間のある彼らは周遊券でゆっくり旅するところでしょうが、現在ではこうした「ビジネス出張」並みの行程もやむを得ません。
ヨーロッパの学生たちなら、ユーロパスなどで安く長く旅ができるのに、日本の若者は自由に旅する権利すら奪われている。こう思うと、本当にやりきれない想いです。
ということで、小春日和の東京から大雪の旭川に移動・前泊し、翌日、音威子府を目指します。
2013年は、JR北海道において分割民営化による人員削減等を主因とする不祥事、事故が頻発しましたが、この日も軽微な車両故障(ワイパー故障)で下り特急が数時間も遅れるという状況。国鉄当時では考えられないような遅延ですが、余裕を持った日程が幸いし、ほぼ予定どおり、音威子府に到着できたのは幸いでした。まずは、「日本一」といわれる立ち食いそばで腹ごしらえです。
そして、第一の目的地・npo法人ecoおといねっぷ事務所へ。
このecoおといねっぷ(前身は、国労・音威子府闘争団を母体とする生産組織:労働者協同組合おといねっぷ)の人たちの苦闘については、是非とも、過去の報告をお読みください。
また、私は2010年時点での、音威子府の調査を英文論文にまとめております。もしよければ、これもご一読ください。
http://www2.dokkyo.ac.jp/~doky0016/etc/encounters/march2011_05.pdf
この日は、初めての学生が訪問するということで、旧知の理事長・金児さん(木工担当)のほか、味噌担当、羊羹担当の方も同席して詳細に説明してくれました。国鉄闘争の経過と苦労、自活体制による闘争団の運営とその過程から生まれた労働者協同組合、その事業としての木工品製造、羊羹と味噌づくりなどの経過、現在の製造状況などを改めて伺うことができました。
事前に、サブゼミでは国鉄闘争に関するビデオなどを鑑賞するなど勉強会をしてきたのですが、実際の当事者からヒアリングできたということは大きな経験だったでしょう。
彼らが感じ取ったもの、これは彼らの将来に必ず生きるものがあると思います。
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これをご覧の皆さんも、味噌・羊羹・木工品を是非お買い求めください。羊羹は北海道産小豆使用、味噌は北海道産大豆と米、米麹使用、木工品は長年の熟練作業による手づくりです。
我が家でも味噌は長年愛用し、職場で共同購入していますが、好評であり本当に美味しく絶品です。
皆さんも是非どうぞ!
☆味噌・羊羹・木工品の申し込み↓
http://www.otoineppu.com/index.htm
■販売業者 NPO法人 ecoおといねっぷ
■所在地 〒098-2501 北海道中川郡音威子府村音威子府179番地
■電話番号 01656-5-3243
■FAX番号 01656-5-3243
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http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/54192467.html(書庫【自然・旅・アウトドア】)につづく。
日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋 巌
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