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☆原稿部分は写真ファイルです。右下隅の「+」印をクリックすると、別ウインドウで拡大させて読むことができます。
教員です。
18年前の1993〜1994年当時、私は(社)中央酪農会議の職員の立場で、GATT(WTOの前身)
がコメ・乳製品等輸入「自由化」を決めた「ウルグアイラウンド」の対応に忙殺され、情報収集だ
の、国会議員への要請だの、その合間に原稿や報告文書を書くだので、国会、農水省、大手町(職
場のあったJAビル)などを、日夜駆け回っていました。
ささやかな「奮闘」虚しく、日本政府はGATTのいう「自由化」(関税化)を受け入れ、「ウ
ルグアイラウンド」は「成功」とされました。
この「成果」に基づき、各国はGATTの組織的脆弱性とサロン性を「克服」し、「自由貿易」
ルールを国際的にも強固なものとしていくために、現在のWTO設立に向けて突走っていくことに
なります。
まさに、今の自由貿易原理主義=FTAやEPA、さらに昨秋から首相(自称)が妄想・妄動す
る「TPP」の原型がここにあります。
ここに掲載するのは、年末に掃除したときに出てきたもので、17年前に私が書いた小論文です。
立場は、(社)中央酪農会議職員ではなく(団体の一般職員でしたので、職員個人としては書き
ずらかったこともあります)当時交代でつとめていた労組委員長の立場で、労組の機関誌の求めに
応じて書いたものです。
今改めて読み返してみると、自分の立場や論調は18年後の今日も何の変化もないこと、また、当
時と全く同じような環境に、農業者と消費者のいずれもが、今また(いやもっと凶暴な風に)曝さ
れようとしていることに、改めて慄然とします。
この当時、日本中のほとんどのメディアは『狂った』ように、朝から晩まで「GATTを受け入
れないと日本は孤立する」と喚き散らしていました。
これが全くのデマであったことは、私が掲載する小論で書いたとおりです。
そして現在、産経新聞、読売新聞はもとより朝日新聞を含めたメジャーの全メディアは、積極的
にその役割を全うしています。もちろん、18年前の罪を反省する記事など一つもありませんでした
が、今日も同様です。
こうしたメディアの犯罪的愚行について、GATT当時の日本政府の交渉担当者、塩飽二郎氏は、
「前に向かって交渉しているのに、弾が後ろから飛んできて、本当に難渋した」と語っていました
が、まさに日本のメディアは、結局、国民を煽り戦争に突き進んだ過去など、美徳としか思ってい
ないのでしょう。今日吹き鳴らされているメディアの「進軍ラッパ」の嵐の中にあって、本当に恥
ずべきことと思います。
今の「TPP」問題を考える上で、参考になれば幸いです。そして、私たちが取るべき進路を、
真剣に考えるべきだと思います。
(全農協労連『労農のなかま』1994年3月号,pp.57-60 掲載)
※2011年1月の「TPP」に関する論考は、以下に掲載しました。ご一読ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/51498480.html
日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋 巌
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