高橋巌ゼミブログ

農・食・地域・生活破壊の原発、TPP、改憲、全ての戦争策動、特定秘密保護法廃止!!311被災者支援を!【8.9万アクセス感謝】

高橋 巌【研究・フィールド活動】

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本ブログの主催者・日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室(高橋ゼミ)の教員=高橋巌による、調査研究、学会活動、フィールドワークなどの記録です。地域経済に関連する政策や現地の動きなどの話題もここで取り上げます。
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 教員です。
 
 標記のとおり、本年度も11月30日(金)〜12月1日(土)にかけて、「全国農村サミット」が本学部で開催されます。
 
 昨年の報告書は以下のとおり↓
 
 本年度の内容は以下のとおりですが、作家・池澤夏樹氏の講演をはじめ、私たちの研究室は、昨年に引き続いて正面から「脱原発」を掲げ、山口県祝島の氏本長一氏とともに、12月1日(土)午前中に報告します。
  多くの方の参加をお願いします。
 
               日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋  巌
 
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                     日本大学 全国農村サミット2012
 
 日本大学生物資源科学部等の主催により、近年の大学に強く要請されている社会貢献の一助となる教育・研究の推進を目的として、「全国農村サミット」を1999 年度から毎年度開催し、本年度で第14 回目となります。参加者は、農山漁村地域振興に尽力されている知事・市町村長をはじめ、自治体職員、NPO法人、農林漁業関係者、一般市民および本学教職員・院生・学生等です。
 2011 年3月11 日の東日本大震災を受け、昨年度は「地域の復興再生力と大学の役割」をメインテーマとして、被災地の関係者に参加いただき、大災害の実態、支援、復興再生の方向と大学の果たす役割について考えました。2012 年度は、震災関連のみではなく、より広く農山漁村地域の復興再生を考えることをメインテーマとして、復興再生の課題と展望、エネルギー転換・地域エネルギー確立、地域復興再生力と大学の役割などについて考えます。地方との連携、情報発信を目的に、生物資源科学部の演習林のある北海道八雲町と学部キャンバスのある神奈川県藤沢市の2会場で開催します。
 
開催日時:2012 年11月30日(金)、12月1日(土)【本サミットのみ】
会  場:日本大学生物資源科学部本館
     (小田急江ノ島線 六会日大前駅徒歩3分)
主  催:日本大学生物資源科学部、
     日本大学大学院生物資源科学研究科・
     獣医学研究科
後  援:藤沢市
参 加 者:全国市町村長等現地組織関係者・本学教職員・大学院学生・学生・NPO・一般参加
参加費用:無料、申込み不要
■ 本サミット2012  in 神奈川県藤沢市
地域の復興再生力と大学の役割 パート2
【11月30日(金) 本館・NUホール】
13:00 〜 開会挨拶  
13:15 〜 講演
     1.「東日本大震災からの復興再生」
       ・・・・・・・・・・・宮城県議会議員 小野隆氏
     2.「再生可能エネルギーによる地域再生」
       ・・・・・・・・・・・プレサミット報告 八雲町
     3.「地域振興と大学の役割」
       ・・・・・・・・・・早稲田大学教授 堀口健治氏
15:45 〜 パネルディスカッション (講演者、参加市町村長)
17:30  閉会挨拶 
18:00 〜 19:30
  交流会/連携市町村からの物産による交流飲食等(カフェテリア)
【12月1日(土) 本館・大講堂】
9:00 〜  開会挨拶  学部長、運営委員長
9:15 〜  基調講演 「東日本大震災後の日本社会と農の役割」
      ・・・・・・・・・・・・・・・・作家 池澤夏樹氏
10:30 〜 地域連携報告         
     1.「脱原発による地域の再生と大学の支援」in 祝島
       ・・・・・・・・・・山口県上関町祝島 氏本長一氏
         食品ビジネス学科地域経済論研究室学生・教員
     2.「多様な新たな公共組織による地域再生と大学
       の支援」in 旧藤野町
      ・・・神奈川県相模原市旧藤野町アートビレッジ代表
                         中村賢一氏
      生物環境工学科建築・地域共生デザイン研究室学生・教員
     3.「野生鳥獣による地域振興の試みと大学の支援」
       in 富士宮市
           ・・・・ NPO 法人富士森林施業技術研究所副理事長
                         竹川将樹氏
      動物資源科学科畜産経営・マーケティング研究室学生・教員
12:45  総括・終了挨拶 学部次長
13:00  終了
 
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  当日の模様を報道する日本農業新聞記事(2012年8月24日)
 ☆原稿部分は写真ファイルです。右下隅の「+」印をクリックすると、別ウインドウで拡大させて読むことができます。
 
 教員です。
 すでに 本ブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53154046.html )でお知らせしたとおり,東京都内で8.23「TPPを通して「日本」を語る(仮)」シンポジウムが開催され,私も参加・発言(報告)してきました。
 
 この企画は,ツイッター上でTPP問題に懸念を表明し,実際に各方面で情報収集を行ったり反対運動を行ってきた有志が,ネット上での情報交換をもとに集まり,シンポジウム開催にこぎつけたというもので,「ネット社会」ならではのアクティブな企画でした。
 当日は,開催前の短い期間での告知であったにも関わらず,50名以上の方が参加,熱い議論を繰り広げました。ツイッターでの主催だけに,パネラー全員がツイッターアカウントを明らかにしての話となりましたが(私は@IWASHI77),これもなかなかの光景でした。
 また,IWJでネットの同時中継も行われ,会場に来れない多くの人がネットで視聴してくれました。ここに御礼申しあげます。
 
 ※録画の動画は,8月26日現在,以下のアーカイブで視聴可能です。
  
http://www.ustream.tv/recorded/24903515
  http://www.ustream.tv/recorded/24904513
 
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【出演者とテーマ・ツイッターアカウント】
(司会)楠静子(河合塾地理科講師) @Labrobin
 
 渡部直人(農学博士・農業経済学)
 「モンサント!私の体験から、そして日本農業と水について 」
 @peacebuilder_nw
 
 京野公子(国民の生活が第一衆議院議員)
 「TPP・日本の農業政策について」
 @kyonokimiko
  
 にゃんとま〜(自由業・元河合塾英語科講師)
 「TPP前史・TPPの本質・日本モンサント茨城農場について」
  @nyantomah
 
 高橋巌(博士(農学)・日本大学教授)
 「TPPが協同組合・共済に与える影響−自治とセーフティネットを守るために−」
  @IWASHI77
 
 早川行雄(ものづくり産業労働組合(JAM)副書記長)TPPと国際労働運動
 @MilitantL
 
 Y家の母妻(農家)農業の現場から モンサントと日本農業
 @yhahatuma
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  詳しい内容は,上記URLをクリックしてもらうとして,私は「共済・協同組合に与える影響」を中心に,農業分野での問題にも言及しました。
 TPPが農業分野から,医療,金融保険など生活の全てに影響するばかりか,我々が暮らすこの国の形全てを変えてしまう,しかもそれがグローバル企業の利益ばかりになって,我々のためには決してならないということが改めて浮き彫りになるものでした。
 
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 TPPや原発再稼働に反対し,民主党から離党した京野きみこ衆議院議員(秋田県選出/国民の生活が第一)は,民主党がTPP推進に回り苦しんだが,ここに至っては不退転の決意で闘うことを表明されました。大いに期待するものです。
 
 
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 また,「サルでもわかるTPP」の著者・安田美絵氏をはじめ,ブラジルで若者の政治意識の深さに驚かされたという若いNGOの方々など,会場には多彩な発言者が詰めかけ,最後まで熱を帯びた議論が続きました。
 
 今,TPPをはじめ,大事故を経ても全く改められない原発推進政策や,デフレ下で行われようとしている正気の沙汰ではない消費税増税,危険な国家主義的な動きなど,私たちが暮らすこの社会は一体どうなってしまうのかという恐ればかりが拡がっています。まさに「ショック・ドクトリン」のもとにあるといえます。
 
 一刻も早く,これらの危険な動きを止めねばと思います。
 
  ※ほかのブログでの紹介記事↓
 
 
              日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋  巌
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教員です。

 6月30日に、前から予告していた標記のイベントがありました。
 http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/52938266.html

 この日私は、一部で講演を行い、二部では何とTRIO-JAZZの演奏するという(!)二足のわらじで対応しました。

 会は、生活クラブが秋田県にかほ市に建設した風力発電のセレモニーから始まり、関係者の挨拶などがありました。

 その後、私の方から「生活クラブ風車建設・稼働記念イベント−脱原発・エネルギー自治・CO2削減〜エネルギー自治社会にむけて〜−」と題した基調講演を行いました。
 3.11の事故の情況、原発の構造的な問題点と原発の即時停止・廃絶が不可避な緊急課題であること、などをまとめ、中長期的な目標である再生可能エネルギーの可能性を多面的に論じました。

 続いて、パネラーの方々から貴重な報告が続きましたが、生活クラブ福島の方からの、汚染状況の報告などは、依然として厳しい現地の実態を伝えるものであり、とりわけ、福島県北部でりんごの生産に携わっている畠さんからは、苦労してりんご生産に取り組んできた経過とそれが一瞬にして放射能汚染されてしまった理不尽さ、悔しさが語られ、私もまた農業・農村に関わる者の一人として、怒りを新たにした次
第です。
 食の安心と農の再建に取り組む生協が、脱原発の事業に取り組む意義は大きいことを再認識させられるイベントとなりました。

 会場では、生活クラブに関係する物産展が開かれ、大変賑やかな雰囲気でした。

 第二部の演奏は、http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53172463.html で報告します。
           
             日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋  巌

 

 

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【写真左から1枚目:河野学部長の挨拶/2〜5枚目:原発が不要である根拠を経済学の立場から明快に論じた円居先生のスライド(一部)/6枚目:円居先生の発言/7〜8目:総合的な自然エネルギーを町全体として推進する高知県檮原町・矢野町長の報告/9〜14枚目:私の報告】

   ☆資料の無断転載を厳禁します☆

http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53171725.html からつづき)

 さて、これまでの小水力発電所の調査を踏まえ、すでに、
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/52727597.html で開催を予告していたシンポジウムの報告に臨みました。

 重複になりますが、このシンポは非常に画期的なものだったこともあり、そのプログラムを改めて掲載しておきます。

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平成23年度 日本大学学部連携研究推進シンポジウム(国内)
       21世紀における新たなエネルギーシステムの構築に向けた総合的研究
     
開催日時:平成24年2月24日(金).25日(土)
 会  場:日本大学法学部101 1講堂(10号館1階, JR水道橋駅より徒歩5分)
 主  催:再生可能エネルギ-シンポジウム実行委員会
 後  援:新エネルギー財団,日本大学法学部法学研究所
 参加費無料・申し込み不要

 【2月24日(金) 9:45-17:35】

9:45-10:00  関係者あいさつ
        日本大学生物資源科学部長  河野 英一
        日本大学法学部法学研究所長 池村 正道

10:00〜12:00  【セッション1】原発事故の教訓とエネルギー転換への制度改革・熱源選択のあり方
        オーガナイザー:円居 総一 (日本大学国際関係学部) 
        原発事故とその対策            池村 正道(日本大学法学部)
        原発事故の民事法的検討〜東電の再生に向けて〜
                             松嶋 隆弘(日本大学法学部)
        原子力と電力供給体制改革への課題と展望  原 案史((株)政策工房)
        エネルギー転換に向けた熱源選択への現実解  
                          円居 総一 (日本大学国際関係学部)

13:00-15:00  【セッション2】バイオマスエネルギー創出技術の現状と課題
        オーガナイザー:小林 紀之(日本大学法科大学院)
        わが国の木質バイオマス利用の現状と日本大学の取り組み 
                       井上 公基(日本大学生物資源科学部)
        梼原町の再生可能エネルギー活用の取り組み
                             矢野 富夫(高知県梼原町)
        川崎バイオマス発電株式会社の現状     小山  聡(住友林業(株))
        海藻バイオマスを利用した水素生産のフィージピリティ 
                            谷生 重晴(バイオ水素(株))

15:15-17:35  【セッション3】自然エネルギー創出技術の現状と課題
        オーガナイザー:増田 光一 (日本大学理工学部)
        太陽光発電技術の現状と課題  西川 省吾(日本大学理工学部)
        風力発電の現状と課題   長井 浩(日本大学生産工学部)
        わが国の地熱エネルギー開発利用の現状と課題
                         江原 幸雄(九州大学工学研究院)
        小水力発電の現状と課題  小林 久(茨城大学農学部)
        潮流発電の現状と課題  塩野 光弘(日本大学理工学部)
        世界と日本の波力発電研究と今後  居駒 知樹(日本大学理工学部)
        水素エネルギー利用技術  西宮 伸幸(日本大学理工学部)

 【2月25日(士) 10:00-15:45】

10:00-12:00  【セッション4】再生可能エネルギーの産業化に伴う新ビジネスの
       展開と課題
        オーガナイザー:村井 秀樹(日本大学商学部)
        再生エネルギーの導入と環境経済・経営・会計問題
                         村井 秀樹(日本大学商学部)
        クリーン・イノベーションのシナジー効果    
                         石橋 春男(日本大学商学部)
        再生可能エネルギーにおける農山村の役割
                         高橋 巌(日本大学生物資源科学部)
        国内版クレジット制度における再生可能エネルギープロジェクトの事例と
        課題
                         向井 征二((樵)日本環境取引機構)
        環境経営における再生可能エネルギー利用の実践と課題
                         川村 雅彦((秩)ニッセイ基礎研究所)

13:00-15:00   パネルディスカッション
        「再生可能エネルギーによる原子力発電代替に向けた展望とプラン」
        オーガナイザー:贋海 十朗(日本大学生物資源科学部)
                    円居 総一 (日本大学国際関係学部)
                    水谷 広(日本大学生物資源科学部)
                    大久保 拓也(日本大学法学部)
                     村井 秀樹(日本大学商学部)   
                    西宮 伸幸(日本大学理工学部)
                    長井 浩(日本大学生産工学部)

15:15-15:45   総括
        研究代表者:大賀 圭治(日本大学生物資源科学部)

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 このシンポは、ご覧のように、本学の再生可能エネルギーに関する総力を結集した内容となっており(学外の報告者もいますが)、再生可能エネルギ−・新エネルギーのほぼ全領域を本学の研究者が取り組んでいること、それも自然科学から法学・経済学など社会科学まで広範な立場で論じたことが特徴といえます。

 何といっても明快であったのが、長年エコノミストとして活躍されてきた国際関係学部・円居先生の報告で、「原発が経済的に成立しない根拠」を多角的に論証されており、全ての脱原発を志向する方々に聴いてほしい素晴らしい内容でした。
 また、全ての再生可能エネルギー・新エネルギーの可能性について論じたこと、特に波力、潮力、水素エネルギーなどは一部で注目されながらも、国が原発推進のため研究費を大幅に削減し、研究推進が本当に苦しい中で、本学の理工系の先生方が長年コツコツと取り組んできた実績と、それが2001年以降改めて着目されたというその社会的意義が改めて理解されました。無論、私は理工系の専門的な領域の知識は欠如する立場ですが、先生方の研究にかける姿勢には深い感銘を覚えました。改めて、本学の力というか総合力を感じた次第です。

 私はこれまで本ブログで紹介した事例を中心に報告しました。
 なお、当日資料のうち拙稿部分を写真ファイルに変換したものを、
http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53171764.html
に掲載しています。是非ともご一読ください(一部読みずらい箇所がありますがご容赦ください)。

 当日の広報体制もあって、もっともっと多くの人たちに聞いてもらいたかったのが残念ですが、遅くなったものの、その一端をこのブログでお伝えできて幸いです。
 
 小水力発電の調査研究は、これまでの私の研究分野からは、新たな領域に踏み出すものでしたが、シンポ資料にも書いたように、改めて小水力発電の可能性と将来性を確信させるものでした。今後とも、私の立場から調査研究に取り組んでいきたいと思っています。

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 本シンポ報告の場をご提供いただき小水力発電の調査研究に取り組むきっかけを与えてくださった大賀先生、シンポの実現に尽力された広海先生ほか、ご指導いただいた各先生方に、このばを借りて改めて御礼申しあげます。

※なお、本ブログのレポートは、調査研究成果の一部を要約して報告しています。
 詳しくは、高橋巌(2012a)「原発事故と食料・資源・エネルギー問題に果たす協同組合の意義」『協同組合研究』31巻1号,pp.31-37、同(2012b)「再生可能エネルギーにおける農山村の役割−脱原発・オルタナティブとしてのエネルギー地域自給に着目して−」『日本大学学部連携研究推進シンポジウム:21世紀における新たなエネルギーシステムの構築に向けた総合的研究報告資料』(http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53171764.htmlに掲載)、の両論文、及びこれを要約・加筆修正した、同(2012c)「協同組合セクターと再生可能エネルギー−エネルギー分散・地域自給としての小水力発電に着目して−」『協同組合研究誌 にじ』(JC総研:近刊印刷中)、をご一読ください。

          日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋  巌

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【写真左から1、13枚目:農協等発電所で使われている水車と同型の製品の展示/2〜4枚目:イームル工業が開発した水中タービン発電。建屋不要で小水力発電の新たな可能性を開く商品/5枚目:自家用マイクロ発電用のスクリュー/6〜12枚目:横浜市水道局の水力発電】

http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53169399.html からつづき)

4.農協等小水力発電を支える地域企業・イームル工業(株)−中国地方に小水力発電が集中立地した背景−
 中国地方でこうした小水力発電が定着し、今なお存続している背景には、これまで全国で73か所の小水力発電を手がけた、小水力発電機器製造業者・イームル工業(株)(1947年創業、資本金5千万円、従業員103名、年商約30億円)と、創業者の元社長・織田史郎氏の存在があります。
 先日の調査の際には、同社の本社でお話を聞き、工場を見学することもできました。この時のメモをもとにその概要を記します。

 同社は、中国地方の規模の大きな水力発電所のメンテナンス、施設更新などを受注しながら、農協等の運営する小水力発電の支援を長らく行ってきました。
 そもそも 同社の小水力発電事業への参画は、織田氏が敗戦直後から小水力発電による農村振興と食料増産が戦後復興の道である、と確信し多方面に働きかけたことにあり、促進法制定も織田氏の活動の成果です。織田氏は、全国の山間地域を回って小水力発電の適地を探索しましたが、中国電力以外は、小水力発電のように地域事業者に発電を委ねることに抵抗があり、同社の社史によれば、「(織田氏のように)電力会社と交渉する力のある人が他地方にはいなかったから、測量調査はしたけれども、実現するまでには至らなかった」とされ、伸び悩みました。水力発電自体、1960年代に火力発電に主役の座を奪われていきますが、中国地方の各発電所が、今日まで事業継続してきた背景には、同社の長期的な技術支援が大きかったことは疑いがありません。
 改めて興味深い事例であり、今後調査研究を深めなくてはと思いました。
 
5.都市部の小水力発電所/横浜市水道局・川井発電所
 小水力発電所は、一定の水流と落差さえあれば、農村部だけでなく都市部でも発電が設置・運営が可能です。これには、ビル内の落差をいかした発電(NHK放送センタービル)などが知られていますが、水道の浄水場においても豊富な水を利用した発電が行われています。

 横浜市水道局川井発電所においては、横方向の水流を活用した「横軸円筒プロペラ」方式の水車により発電を行っています。稼働は2011年2月で、出力270kw、予想発電量1,150,000kwh(一般家庭消費換算335世帯)の規模となっています。この方式は、機械稼働の騒音が発生するため、住宅地では密閉型施設が必要になります。現在は売電せず、浄水場内の自家消費(約3割に相当)に充当しているが、将来的にはグリーン電力などでの売電も検討したいとしています。
 浄水場の場合は、従属水利権(内部の水利用)が発生しますが、通常よりも簡易ですが、所定の手続きが必要になる。建設資金は約3億3千万円で、うち約1/3を補助金により賄っています。
 横浜市水道局ではほかに、港北配水池に民設民営の小水力発電施設があるほか(出力300kw)、青山浄水場(出力50kw)でも小水力発電所を建設中で、ここでは売電を行う予定です。横浜市内の浄水場ではこの3か所が概ね適地ではないかとしており、当初排水を利用した発電も計画しましたが、効率の面で断念したとしています。

 このように、小水力発電は、農山村・都市を問わず、電力の「地産地消」を行いうるという可能性を秘めた存在であり、脱原発を進める上でも支援策を強化すべき発電方式といえます。

           (http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53171754.html につづく)

※なお、本ブログのレポートは、調査研究成果の一部を要約して報告しています。
 詳しくは、高橋巌(2012a)「原発事故と食料・資源・エネルギー問題に果たす協同組合の意義」『協同組合研究』31巻1号,pp.31-37、同(2012b)「再生可能エネルギーにおける農山村の役割−脱原発・オルタナティブとしてのエネルギー地域自給に着目して−」『日本大学学部連携研究推進シンポジウム:21世紀における新たなエネルギーシステムの構築に向けた総合的研究報告資料』(http://blogs.yahoo.co.jp/iwashizemi/53171764.htmlに掲載)、の両論文、及びこれを要約・加筆修正した、同(2012c)「協同組合セクターと再生可能エネルギー−エネルギー分散・地域自給としての小水力発電に着目して−」『協同組合研究誌 にじ』(JC総研:近刊印刷中)、をご一読ください。

         日大食品ビジネス学科:地域経済論研究室/高橋  巌


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