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長い夜が明けた。 久しぶりに陽が昇るのをみた。 空気は申し分ないほど澄んでいる。 二度と朝など来なければいいと 泣くこともできず、心を亡くしたあの日、 泣きあかし腫れたまぶたが重かった朝、 ただ項垂れ顔をあげる力さえなかった朝、 長い夜は今までに何度もあった。 きっとこれからもあるのだろう。 夜との付き合い方を憶え、その中で やり切れなさを、無力さを、 嘆くのではなくやり過ごす術を 少しずつ覚えていくのだろう。 いつでも朝はうつくしい。 |
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