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今月のテーマ 宇宙と音楽
おはようございます。暑い日が続きますね。
8月8日は立秋、暦の上ではもう秋なんですが、とてもそんな気配はありません。そこで今回は、少しでも涼しい話題を、ということで「宇宙と音楽」です。まず初めに、この曲です。
♪ポンセ エストレリータ(小さな星)
メキシコの作曲家マヌエル・ポンセが1913年に作詞・作曲した歌曲。
今日ではヴァイオリン、サックス、ギターなど、色々な楽器で演奏されることが多い曲。今の演奏は20世紀を代表するヴァイオリニストのひとり、ヤッシャ・ハイフェッツが自ら編曲し、演奏したものです。
「遠い空に輝く エストレリータ あなたは私の愛の灯台 空の上からみているのなら、降りてきて私に言ってほしい。彼が私のことを愛しているって…」
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン) エマニュエル・ベイ(ピアノ)1946年録音
♪モーツァルト きらきら星変奏曲
『きらきら星変奏曲』ハ長調 K. 265。原題『フランスのシャンソン「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲』は、モーツァルトが1778年、22歳の時に作曲したピアノ曲。
当時モーツァルトフリーの音楽家としてウィーンに移り住んだばかりでした。この頃にモーツァルトは流行の音楽をいくつか取り入れています。当時の変奏テクニックがほとんど全て使用されている難曲です。
サンソン・フランソワ(ピアノ)1956年録音
♪コンヴァース 星の界(よ) 杉谷代水作詞 文部省唱歌
明治43年に『星の界(よ)』(作詞 杉谷代水)として『中学唱歌』(田村虎蔵編)に掲載、文部省唱歌として歌われ続けてきました。
昭和45年からは歌詞を変え、『星の世界』(作詞 川路柳紅)という名で音楽教科書に載るように。もともとは1868年にアメリカ人チャールズ・コンヴァース(1834〜1918)が作曲した讃美歌312番(What a Friend We Have in Jesus)のメロディ。
「人智は果てなし 無窮(むきゅう)の遠(おち)に いざその星影 きわめも行かん」
ダーク・ダックス
♪プッチーニ 歌劇「トスカ」より「星は光りぬ」
イタリア・オペラの巨匠プッチーニ作曲のオペラ、『トスカ』の中でテノールで歌われるアリア。第3幕で、間もなく銃殺される画家カヴァラドッシが、明け方の星に、恋人トスカに、別れの手紙を書く場面で歌われます。
「輝く星々 香る大地、きしむ庭の戸 砂を踏む足音 現れた彼女は 花のごとく香り…」
プラシド・ドミンゴ(テノール)
ジュゼッペ・シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団1990年録音
♪ドヴォルザーク 歌劇「ルサルカ」より「月に寄せる歌」
「ルサルカ」は1900年に作曲されたチェコの作曲家ドヴォルザークのオペラ。ヒロインのルサルカは、湖に住む水の精。ある日人間の王子に恋をし、魔法使いに人間の姿に変えてもらう。「月に寄せる歌」は最も有名なアリアで、王子を好きになったルサルカが、人間になりたい気持ちを月にむかって歌うアリアです。
リタ・シュトライヒ(ソプラノ)
クルト・ゲーベル指揮ベルリン放送交響楽団1959年録音
♪フォーレ 月の光
フランスの作曲家ガブリエル・フォーレを代表する歌曲のひとつ。作詞はベルレーヌ。つぶやくように淡白な響きのなかに、繊細なニュアンスを秘めるフォーレの魅力を堪能できる曲です。
「君の心の風景画 そこでは色とりどりの仮面をつけた、華やかな衣装をまとう人々が、リュートを弾き、踊り歩いている。愛の勝利や幸福を歌いながら、それを信じていないかのように、メロディは悲しげ。やがてその歌声は、月の光に溶けてゆく」
ルネ・フレミング(ソプラノ) ジャン・イヴ・ティボーデ(ピアノ) 2001年録音
♪アーレン イッツ・オンリー・ペーパームーン
アメリカの作曲家ハロルド・アーレンが1933年に作曲した歌。
もともとは映画や演劇の挿入歌として歌われ、それなりにヒットしたのですが、第二次大戦末期にエラ・フィッツジェラルドやナット・キング・コール・トリオが録音し、ジャズのスタンダードナンバーに。
さらに1973年にアカデミー賞を受賞した映画『ペーパー・ムーン』で使用されたことがきっかけとなり、再び注目が集まりました。歌詞の内容は記念撮影がテーマ。当時、個人がカメラを所有することがまだ一般的でなかった時代、はりぼての「ペーパームーン」をバックに記念写真を撮るのが流行しました。人生の幸福を約束する験担ぎだったようです。
「たとえ、紙で作られた見せかけの月であっても、あなたが私を信じてくれれば本物に思えるでしょう」
シルヴィア・マクネアー(ソプラノ)アンドレ・プレヴィン(ピアノ) 1996年録音
★蓄音器コーナー★
♪ ドビュッシー 月の光
レオポルド・ストコフスキー指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1937年録音
♪ リムスキー=コルサコフ 太陽賛歌
ミッシャ・エルマン(ヴァイオリン)ジョセフ・ボニーム(ピアノ) 1929年録音
「月の光」はストコフスキー編曲による濃厚な演奏です。。ミッシャ・エルマンは、カルーソーとともにレコード産業誕生の立役者となったヴァイオリニストで、甘美な音色とうねるような歌いまわしが個性的です。
♪ヨーゼフ・シュトラウス ワルツ「天体の音楽」
ウィーンの売れっ子ヨハン・シュトラウス二世の弟、ヨーゼフ・シュトラウスが作曲したワルツの代表作。映画『会議は踊る』(1931)のテーマ曲として使われたことでも知られます。
ヨーゼフは当時、医学生らをメンバーとする「医学舞踏会」の音楽監督を務めていました。1868年1月に開催された「天球の奏でるハーモニー」をテーマとした舞踏会で初演。この日、会場は星を散りばめた青色の布で飾りつけられていたそうです。曲はワルツの枠を超えた交響詩のスケールを持ったもので、幻想的な雰囲気に満ちています。
カルロス・クライバー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1992年録音
♪ホルスト 組曲「惑星」から「火星」「金星」「木星」
組曲『惑星』(The Planets)は、イギリスの作曲家グスターヴ・ホルストの作曲した管弦楽曲。1914年から1916年にかけて作曲されました。
7つの楽章から成り、それぞれローマ神話の神に相当する惑星の名が付けられています。これは天文学ではなく、占星術(星占い)からのアイデアでした。今日はその中から特に有名な3曲をフィラデルフィア管弦楽団の華麗な演奏でお楽しみください。
第1曲 火星、戦争をもたらす者
原題:Mars, the Bringer of War
日本では「木星」に次いでよく知られている曲。第一次世界大戦の頃の作品のため、その時代の空気が反映されているという説も。不明確な調性、「ダダダ・ダン・ダン・ダダ・ダン」という変則的な拍子など、ストラヴィンスキーの『春の祭典』からの影響が大きいといわれています。
第2曲 金星、平和をもたらす者
原題:Venus, the Bringer of Peace
たいへん抒情的な音楽で、随所で聴かれるハープやチェレスタのオブリガートがいかにも宇宙的。中間部ではヴァイオリンやチェロのソロも活躍します。
第4曲 木星、快楽をもたらす者
原題:Jupiter, the Bringer of Jollity
組曲中、最もよく知られ、特に中間部Andante maestosoの旋律が非常に有名です。オーマンディの指揮では、途中からぐっと弱音にする、粋な演出が聴かれます。
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1997年アカデミー・オブ・ミュージックでの録画
♪ジョン・ウィリアムズ 「スター・ウォーズ」メインタイトル
1977年に5月にアメリカで公開されて以降,世界的に大ヒットした映画「スター・ウォーズ」。
このシリーズに欠かせないのがジョン・ウィリアムズの音楽です。特に冒頭「遠い昔,はるか銀河の彼方で…」という言葉がロールアップした後,バーンと出てくるメインタイトル曲は有名です。ダイナミックな序奏に続いて,飛び上がるような音の動きを含むトランペットによるファンファーレ、続く弦楽セクションの響き,華やかな打楽器の響きなどオーケストラ音楽の楽しさを十分に味わえます。ホルストの「惑星」の影響が強く、「火星」をそっくり引用したようなリズムが出てきたりします。
サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 2015年ワルトビューネ・コンサートでの録画
最後にナット・キング・コールの歌で「スターダスト」を聞いていただくつもりだったのですが、時間切れでした。私がこの回を引き継いで最初の「時間切れ」。なにしろ「宇宙の音楽」は数が多くて、絞りに絞ったつもりだったのですが…機会があれば第2弾をやりたいと思います。
次回はこれです。
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外は、暑かったですね。
「コンヴァース 星の界(よ) ダーク・ダックス」が氣になり文部省唱歌集成を調べてみましたが明治44年からの小学生唱歌しかなく・・・気になりますね。家内は、高校の時に讃美歌で唱っていたそうです。
ヨーゼフ・シュトラウス ワルツ「天体の音楽」楽器ハープの特色が生きていて良かったです。
ホルスト 組曲「惑星」大楽団の演奏は迫力がありました。
2019/8/11(日) 午後 1:38 [ チャラン ]
> チャランさん
暑い日にようこそおいでくださいました。奥様にも感謝です。
改めて調べてみると『中学唱歌』(田村虎蔵編)に収録されたものは「文部省唱歌」には当てはまらず「翻訳唱歌」と言われるものということが分かりました。ネットの記述を鵜呑みにしたネコパパの失敗です。
いわゆる文部省唱歌が初めて発表されたのは同じ明治43年『尋常小学読本唱歌』からですが、これらは作詞作曲ともオリジナル作品で「替え歌」はなく、匿名での公表でした。まだまだ勉強が足りません。
「宇宙」の音楽は思ったより多くて、多彩でした。「惑星」はどの曲にしようか、かなり悩みました。映像作品がほとんどないのも意外でした。
2019/8/11(日) 午後 10:43 [ yositaka ]