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正直、もう過去の人だと思ってた。
たしかに、あの「全日本合唱コンクール」で自由曲に選ばれることは、もうほとんどないかもしれない。
松下
三善
鈴木(輝)
高嶋
千原
コチャール
ブストー(もちろん順不同…笑)
なんかと比べれば、圧倒的に登場度は低い。そして、これが「過去の人」の原因。
でも。
1年間高校生と合唱をやってきて、木下作品がどれほど合唱人に愛されているのかを知った。木下作品を歌ったことのない合唱人は(曲を「鴎」「音楽」「いっしょに」「うたをうたうとき」「春に」だけに絞っても)きっとほとんどいないだろうし、この曲たちを今も大切に歌い続けている方も多いことだろう。もちろん、
音がさして難しくなかったり、
少人数でも取り組める小品が多かったり、
歌詞が、例えば高校や大学の合唱団の卒団やコンサートの〆として相応しいものが多かったり
ってことでついつい「お手軽ソング」的に歌っちゃう、って側面は否めない。
でも。
木下作品は決して「お手軽」なんかじゃないと思うし、1億歩譲ってお手軽だったとしても、それだけでこんなに多くの人が愛してるとは、到底考えられない。
……って、いまここで「こうだからだー」なんて答えを出すつもりはありません。凡人の僕が「あーだこーだ」ない頭をひねって書く文章よりずっとずっと、曲たちは輝かしいですから。うまく逃げましたかね。え?みえみえ?いいんです。
それにしても、木下作品、本当に難しいって思います。どれだけやっても終わりがない、っていうか。ある程度までは簡単に(……でもないか)いくんだけど、それ以上になかなかならない。センスと音楽観が問われる、みたいな。あんまり感情移入してうたうのも「何か違う」って思うし、そうかといって、さらさらと水のようにうたうのは全然おもしろくないし。
うーん。やっぱりお手軽なんかじゃ、ない。
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