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【逮捕】
我が国は法治国家であり、みだりに国家権力によって身柄の自由を拘束されないというルールが、日本国憲法上保障されています。憲法で身柄拘束を許されているのは、唯一、現行犯逮捕だけです。
現行犯逮捕は、法執行官だけではなく、犯罪を現認した民間人にも許されています。現行犯逮捕を執行する民間人に対しては、不当な逮捕・監禁の犯罪には問われません。
刑事法上、緊急逮捕というものが認められています。これは、法執行官のみに認められているもので、被害者もしくは犯罪を現認した者からの通報により、即時に被疑者の身柄を確保する必要があると思料される場合、逃走・証拠隠滅を避けるために執行される法的措置で、当然のことながら、事後的に裁判所から逮捕状を得なければなりません。
一般的に言われる逮捕は、通常逮捕です。通常逮捕というのは、犯罪者であると被疑される者に、警察官が任意での事情聴取を求めた上で、容疑が固まったという段階で、予め裁判所から得た逮捕状を執行して行うものです。通常逮捕の場合は、事前に裁判所から令状を取り、家宅捜索等を行って証拠を収集した上で行われるのが普通です。
逮捕は、日本国民の権利を著しく侵害する行為ですので、運用は慎重にされなければなりません。公権力を伴う逮捕の場合、実際に手錠をかけられ、所持品を全て没収され、拘置所に拘留されます。
逮捕された場合、一件の逮捕状について、最大で20日間拘留されます。
再逮捕という言葉は、いわゆる“逮捕前置主義”に根差すもので、罪状が増えるたびに、官憲は裁判所に対し、逮捕状の再請求をして、判事の判断を仰がなければなりません。注意すべきは、逮捕状が出される度に、拘留期間が延びるということです。
官憲がその気になれば、被疑者に対し、何度も逮捕状を取り直し、1年以上にわたって合法的に日本国民を身柄拘束することが出来ます。実際、鹿児島県警察は、これを行い、裁判所は、その請求に応じて逮捕状を出し続けました。
逮捕。それは重大な人権侵害に繋がりかねない行為です。根拠の無い逮捕・監禁は犯罪であるということを、法執行官に強く訴えたい。そして、今般の鹿児島県警察の不祥事に関与した元志布志警察署長、警察官に対しては、刑事罰を適用するよう、鹿児島地検、司直にお願いしたいと思います。
【デファクト・スタンダード】
JISという言葉があるのをご存知ですか。日本工業規格(Japan Industrial Standards)とは、我が国の旧通産省(現経済産業省)が所管する工業製品の規格を定めたものです。ドイツのDINや、独立組織である国際標準化機構=ISOなどが、工業製品の標準として参照されています。我が国でも、JISネジと言えば、広く建築・製造現場で使用されており、どのネジを使用しても互換性が保たれています。JISネジには鋲頭に刻印が打たれており、一目で識別できます。因みに、米国で多用されるインチネジは、ネジピッチがJISネジと異なるため、互換性はありません。
音楽用のカセットテープに、国際的な統一規格はあるのでしょうか。実は、無いのです。かつて広く使用されたカセットテープは、オランダのフィリップス社と日本のSONYが共同開発した独自の規格で、これが全世界的に普及しました。
かつて、ベータ対VHSというビデオ競争が展開されました。世界が採用したのは、VHSでした。これにも国際的な統一規格は存在しません。
現在のCD、DVDメディアにも、統一規格はありません。また、パソコンのOSに関してすら、統一規格はありません。
これらは、事実上の世界標準=デファクト・スタンダードと呼ばれる特定企業の策定した規格に準拠して、製造・販売されています。いわゆる業界団体が合従連衡しつつ、覇権争いをした結果、消費者の支持を勝ち得た規格が、デファクト・スタンダードになるのです。
ゲーム業界には、ファミコンという我が国ニンテンドーの策定した独自規格がありましたが、現在では、ゲームに特化した製品にデファクト・スタンダードは存在しません。敢えて言えば、PC向けゲームソフトに事実上の統一ルール(プログラム記述の作法)があるだけです。テレビ放送の送受信方式も、我が国では米国が策定したNTSCが採用されていますが、欧州のPAL、フランス語圏のSECAMなどが混在しています。当初、次世代のテレビ放送規格としてNHKが開発したアナログハイビジョンは、国際的な支持を得ることが出来ず、現在ではデジタル化が進められています。
PCに関しては、Wintel(Microsoft・Intel合同陣営)がデファクト・スタンダードで、独自規格を堅持し続けたアップル社ですら、Intel製のCPUと、Microsoft製のアプリケーションを採用するに至りました。ご存知のとおり、Linuxは、IBM社のPC/AT互換機を前提に記述されています。
映像媒体として、Pioneerが推進したLaserdiskは、既に駆逐されました。次世代の映像メディアとして、Blu-rayとHD-DVDが覇権を争っていますが、いずれは一方が淘汰されるでしょう。SONYはBlu-ray規格普及のため、自らのエンターテインメント部門傘下にあるコロンビア映画の資産を総動員して、映像ソフトを
Blu-rayディスクで出荷しています。
デファクト・スタンダードという名の覇権争い。何時の時代になっても、止まるところを知りません。戸惑うのは、いつでも消費者です。
【日米同盟は誰のためか】
米国は、北朝鮮がマカオの金融機関に保有されている2,400万ドルのうち、最大1,200万ドル分の口座について、経済制裁による凍結の解除を検討し始めました。理由は、これらの口座が、米国の問題としている米ドル札偽造や、マネーロンダリングに関与していないというものです。
米国は、対北朝鮮との二国間交渉の打開を図るために、北朝鮮に対する敵対国指定(テロ支援国指定)まで外そうとしています。
我が国にとって、北朝鮮は、同胞を拉致したという敵対的な国家です。その上、最高指導者である金正日は、自国民に対する電力供給停止・食料配給の大幅カットなど、人道に反する施政を敷いている可能性が指摘されています。勿論、父親である金日成時代から、国際社会との約束である核開発凍結・放棄を、現在でも行っていません。
ブッシュ米大統領は、何を考えているのでしょうか。イランで手一杯、支持率低下のことだけを考えているのでしょうか。我が国が米国にとって、アジアで最も重要な同盟国であると表明した言葉は、リップサービスだったのでしょうか。
米国の外交政策は、これまでも同盟国から見て、首を傾げたくなる面がありました。特に中近東への軍事介入については、疑問無しとしません。イスラエルへの執拗と言える軍事協力、イラクへの根拠の無い軍事侵攻、そして今般のイランに対するチェイニー副大統領の不穏当な発言。
その上、米国は我が国を、対アジア軍事戦略の踏み台にしています。ミサイル迎撃用のPAC3の日本への持ち込み、F22ステルス戦闘機の嘉手納基地への配備、米最新鋭原子力空母“ロナルド・レーガン”の佐世保寄航。全て米国益に適うものであり、互恵関係にあるはずの我が国にとって、メリットの無い行動を繰り返しています。
米議会は最近になって、またしても自国産牛肉に関する日米との約束を問題にし始めました。日本は不当な規制を設けて、国際ルールに従っていないというものです。ルールを破ったのは、あなたたち米国であるということを、全く反省していません。約束に反して危険部位である背骨の混入した牛肉を日本に売る、生後20ヶ月以下の牛肉であるかどうかの証明が無いものを輸出する。そのようなことが繰り返されるようでは、あなたたち米国人を信用することは出来ません。
諸外国は我が国をどう見るでしょう。極東アジアに浮かぶ米国の51番目の州と言われたら、わたくしには反論出来ません。
日米同盟とは、一体誰のためのものなのか。我々の国益を守る立場から、この問題を考え直さなければならないと、わたくしは考えます。
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今日はこれでおしまいです。では今日も、みなさんにとりまして良い一日になりますように。
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