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国家運輸安全委員会(KNKT)のクルニアディ委員長は、このたび2010年のインドネシアにおける鉄道事故について、事故件数50、死者60、負傷者189と発表しました。このうち10件が「重大事故」に分類され、同委員会は11件の提言を、運輸省鉄道総局およびインドネシア鉄道に対して行ったとのことです。
インドネシアにおける「鉄道事故」の定義は必ずしも明確ではありませんが、各種資料によると、件数は、2007年156件、2008年139件、2009年82件、そして2010年は上記のとおり50件でした。件数のみで言えば、年々減少しています。ところが、死者は、2007年34名、2008年45名、2009年57名、そして2010年は上記のとおり60名で、「右肩上がり」の上昇を続けています。このことは、多くの死者を出すような重大な事故の割合(あるいは件数)が増加していることを示しています。特に昨年(2010年)は、34名の死者を出した10月2日のジャワ北線プタルカン駅列車衝突事故が記憶に新しいところです。
問題点としてメディアで指摘されているのは、運転士、機関士の信号見落としなどによるヒューマンエラーを始め、その背景となっている保安施設の不備、運転士、機関士不足による超過勤務などです。また、これだけ多くの事故が発生しながら、2010年に国家運輸安全委員会が実際に調査を行ったのは、50件中10件のみ(提言は11件)であり、調査の行われなかった小規模事故や、事故となる可能性があった事例などが、検討もされずに見落とされているとの批判も見受けられます。
事故のない、安全、快適な鉄道に生まれ変わる日が来ることを願ってやみません。
下図は、2007年から2010年のインドネシアにおける鉄道事故件数と死者、対照的な変化を示している(データ:国家運輸安全委員会HP)。
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