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バンドン駅で出発を待つ、KRDE Baraya Geulis KRDE3-08201F 5連
先日、仕事でバンドンを訪れる機会があり、わずかな空き時間を利用して、バンドン駅を再訪しました。バンドン地区のインドネシア鉄道第2地域事業部所属の電気式気動車(KRDE)2編成の、「その後」を見るためです。これら2編成は、いずれもジャカルタ首都圏で電車「Holec」として活躍後、国営鉄道車両製造会社でKRDEに改造されたものです。
結論から述べると、私が出会えたのは、Baraya Geulisと呼ばれる黄色単色に塗色された5両1編成のみでしたが、2年前と変わらぬ姿で活躍していました。塗色はかなり落ちていましたが、引き続き、パダララン−バンドン−チチャレンカ間の通勤列車に使用されていました。ジョグジャカルタの第6地域事業部では、同型車5両編成のうちの1両が女性専用車に設定されているとのことでしたが、バンドンでは女性専用車の設定は認められませんでした。当地は、インドネシア鉄道本社を擁するお膝元なのですが、何故か女性専用車設定には熱心でないようです。激しい混雑とは、無縁なのかもしれません。
そう言えば、駅は2年前と同じく、何とは無しにのんびりとした、佇まいを見せていました。
KRDE3‐08201車(TEC)、半分が機械室であり、エンジンを搭載している。
駅前でブランコ遊びする子供たち・・・歩道なんですけど、まっいいか。
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先日、地元紙に、ジャカルタ首都圏の鉄道に関する標題の社説が掲載されました。いつもながらの辛口記事ですが、今回は批判の対象が鉄道会社だけでなく、政府や地方公共団体にも向けられている点で注目されます。以下に、その要約をご紹介いたします。
2008年にジャカルタ首都圏の鉄道会社が冷房付き列車の運行を開始した時(正確にはエコノミーAC電車の運行を指すものと思われる=訳者注)、多くのモータリストが公共交通機関の利用を始めました。より便利で、信頼できると考えたからです。ところが今、多くの鉄道利用者は、そのサービスの悪化を訴えています。冷房装置は機能せず、ダイヤどおりに運転されないからです。これは由々しき事態と言えます。
現在、国営のJABODETABEK鉄道会社は、2種類の冷房電車を運行しています。運賃4,500ルピアのエコノミークラス(エコノミーACのことと思われる=訳者注)と、8,000〜11,000ルピアの急行です。首都圏では一日に約400本の列車が、通常30分間隔で運転されています。とりわけ近年では、中流勤労者による、パークアンドライドの増加が顕著です。彼らは連日の市内大渋滞を避け、電車利用という比較的速く、信頼できる、快適通勤を始めたつもりでした。
サービスの悪化は、鉄道会社の財務状況の悪化が原因と報告されています。すなわち、会社がオペレーションコストを回収できないからです。鉄道会社は幾度と無く運賃値上げを申請してきましたが、その度に政府は大衆の反発を恐れ、これを却下してきたのです。
いかなる理由があろうとも、鉄道会社がサービスを維持できないことは残念です。政府は鉄道会社に干渉した以上、オペレーションコストを補填するため納税者のお金(国家予算)を投入するなど、解決策も示す必要があります。政府は財務上の理由による鉄道会社のサービスの悪化を許しませんでした。これは、世界中の大都市で公共交通機関の運営が政府責任となっていることが影響しています。であるならば、サービス改善には、中央政府、ジャカルタ州政府の、より積極的な関与が求められています。
いかがでしたか。民主主義は選挙を前提としており、そのことを考えると、どうしても政府が「人気取り型」の施策を取らざるを得なくなる・・・いずこの国も同じですね。目新しい内容とは言えませんが、論点を突いていると思いました。
(注)1ルピア:約0.01円
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2月にジャカルタデビューを果たした東京メトロ東西線05系(計2編成)ですが、02編成については頻繁に見かけるものの、07編成については暫く運用から遠ざかってしまいました。地元ファンの運営するサイトでも、営業運転に関する情報がありません。故障でも発生したのかと心配していたところ、本日、以下のとおり「とんでもない姿」となってマンガライ駅に現れたそうです(地元ファン撮影)。
Foto: Kresna Noviarditya
この車両は、「女性専用車両(Kereta Khusus Wanita = KKW)」です。8両編成中、1号車と8号車に相当します。こんな「側面ピンク塗色」を施すために、運用から離れていたのですね。女性専用車であることを周知徹底するのが目的と思いますが、何ともインドネシアらしい派手さですね。なお、今後その他の編成、その他の車両系列も同様な塗色となるかは、定かではありません。
話題に事欠かない、ジャカルタの電車たちです。
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4月1日付本欄で、同日に予定されていた「幻の改定ダイヤ(再評価のため7月1日まで実施延期)」についてお伝えしました。今回は、年末に計画されている、2011年ダイヤ改定計画の第2弾についてご紹介します。
4月1日に計画されていた改定ダイヤの特徴が、「急行廃止」とするならば、年末に予定されている改定ダイヤの特徴は、「運行系統の整理」にあります。これまで、37系統もあった運行系統を、何と5系統に集約しようというのです。このたびKCJが発表した、その5系統とは、以下のとおりです(現在の路線図は、こちらをご覧ください)。
ルート1: ボゴール‐マンガライ‐タナアバン‐ドゥリ‐ジャカルタコタ‐ジャティネガラ
ルート2: パルンパンジャン‐スルポン‐タナアバン
ルート3: タンゲラン‐ドゥリ
ルート4: タンジュンプリオク‐ジャカルタコタ
ルート5: ブカシ‐ジャティネガラ‐ジャカルタコタ
(いずれも、郊外から都心方向へ記述しています。)
以下に、解説します。
ルート1は、中央線(ボゴール線)郊外部分と環状線(西線+東線)を直通させるものです。「question mark (?)状運転」とでも呼ぶべき運行系統が出現します。日本で言えば、地下鉄大江戸線の光が丘-新宿(新宿西口ではない)間で、折返し運転するようなものでしょう。ジャティネガラからマンガライへと、あと一駅延長できれば、都心部は完全な環状運転になるのですが …。そのためには、現在の線路配置ではジャティネガラでスイッチバックしなければなりません。そこで完全環状運転を断念、この区間はルート5(後述)に譲ることとしたようです。なお、この系統は「ジャカルタコタ」を経由すると記述されていますが、コタへの直接乗り入れはないと思われます。何故なら、カンプンバンダンでスイッチバックの必要があるからです。おそらく、「環状線改良計画」などで報じられている、「ニュー・コタ」経由ではないでしょうか。「ニュー・コタ」とは、アンケ‐カンプンバンダン間の既存の環状線上に設置が計画されている、新駅のこと(建設は将来の話?)を指します。
ルート2および3は、スルポン線とタンゲラン線です。これら線区から環状線(西線)への乗り入れが廃止され、枝線として、完全独立すると思われます。ルート2では現在、ランカスビトゥン、メラックなど郊外から、中距離客車列車も都心へ乗り入れています。これらの列車も、タナアバン止まりになるのかもしれません。
ルート4は、タンジュンプリオク線です。この系統の運行には、休止区間の復活が必要です。すなわち、ジャカルタコタ‐アンチョール間の線路生活者の排除と、軌道、架線、橋梁改良工事です。運転が復活すると、カンプンバンダンが環状線(東線)との接続駅(立体交差)となるため、ルート1から「従来のジャカルタコタ」へは、同駅乗換えで行くことができるようになります。
ルート5は、ブカシ線から環状線(西線)のジャティネガラ - マンガライ間を経由して、中央線へ至るものです。現在の「ブカシ急行」ルートそのものです。また、バンドン、ジョグジャカルタ、スラバヤなどからの長距離優等列車ルートとも一致しています。
以上が、各ルートの概要です。
さて、5ルートへ整理統合する目的、基本思想は何でしょう。それは、運行系統同士が、平面交差しないことにあります。現行ダイヤでは、マンガライおよびジャティネガラ駅で、多くの列車が離合集散しています。構内への進入待ちのため、列車が長時間停車する事態が生じています。「ボトルネック駅」化しているのです。ダイヤ改定後は、この問題はほぼ解消され、列車の遅れは大幅に解消されると思われます。
一方、新たな問題点として、運行系統の分断による、乗換の増加が挙げられます。マンガライ、ジャティネガラ、タナアバン、ドゥリ、そしてカンプンバンダンが乗換駅となります。インドネシアでは、原則として列車を乗り換えるたびに、乗車券の再購入が必要となります。つまり、多くの乗客が、実質的な運賃値上げを余儀なくされるのです。運賃を、完全な距離制にするなどのシステム改善が行われない限り、乗客の理解を得ることは難しいと思われます。特に、これまで本線格であった中央線(ボゴール線)ユーザーからの強い反発が予想されます。何故なら、同線のボゴール - ジャカルタコタ間の列車運行が、マンガライで分割されてしまうからです。同線ユーザーはジャカルタ首都圏電車乗客の60%を占め、最大勢力です。円滑なダイヤ改定実施には、彼らの理解が不可欠となるでしょう。
2011年ダイヤ改定第2弾、次の正式発表を待ちたいと思います。
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Foto: Kresna Noviarditya
今回は予告内容を変更して、先月にジャカルタへ到着した、東京メトロ6000系の現地化改造工事について、お伝えします。
改造が行われているのは、去る3月1日にジャカルタ郊外のタンジュンプリオク港に到着した、東京メトロ千代田線6000系6115F、6126Fの2編成です。このうち6126Fは現在、ブキットドゥリ電車区において、工事が佳境に入っています。
改造内容は、同じく東京メトロから導入済みの7000系におおむね準じており、前面は排障器を含め赤色を基調とし、黄+白色の帯、側面は赤+黄+白帯化されています。7000系との違いは、6000系の前面車両番号が黄色文字(7000系では黒色文字)化していることです。その他、側面の、1両2箇所のドアステップ取り付け、ドア脇の手すり取り付け、窓ガラスへのスモークフィルム貼付などは従来どおりであり、ジャカルタ首都圏の「標準的現地化改造」が施されています。
今後、改造工事完成後の、マンガライ‐ボゴール間本線試運転を、まずは楽しみに待ちたいと思います。
冒頭写真は、ブキットドゥリ電車区にて現地化改造工事中の6126F6026車、正面画像、行き先表示は「準急、相模大野」、下写真は同じく6126車、斜め前からの画像、行き先表示は「多摩急行、取手」 (Foto: Kresna Noviarditya)
Foto: Kresna Noviarditya
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