JABOTABEK RAILNEWS コラム

ジャカルタの電車を中心に、インドネシアの鉄道をご紹介しています。

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 環状線エコノミーAC「Ciliwung 号」のうち、外回り(反時計回り=右側通行のため)電車の運行が6月以降休止されていました。Ciliwung 号は、2007年11月30日に内回り電車の運転を開始、ジャカルタ都心部で、20年ぶりの環状運転が実現しました。その後2008年7月1日ダイヤ改正で外回り電車も登場、各々1日8列車が運転されていました。

 ところが、乗客の利用は伸びず、2008年4月に公表された乗車率はわずか16%、その後も大きな変化は見られないようです。その結果、外回りの運転が6月から休止に追い込まれ、運行は11か月の短命に終わりました。結果的に、20年前の環状線電車運転廃止と同じパターンを繰り返してしまいました。利用率が低い理由として、環状線電車と他の交通機関との乗り換え利便性の悪さがメディアなどで指摘されています。

 それでは、近い将来に内回りの運行も休止され、環状運転は消えてなくなる運命なのでしょうか?幸いなことに、今のところ、そうではないようです。というのも最近の報道では、環状線の有効利用についてジャカルタ特別州が大きな関心を寄せており、KCJと共同で改善計画を策定中だからです。これは、計画中のMRT(Lebak Bulus - Dukuh Atas 間)の都心側ターミナル(Dukuh Atas)が環状線のSudirman 駅付近となるため、両者の接続利便性向上が課題となっているためです。そのため、環状線改良が検討されており、目標完成年度は2012年とされています。その内容は、運転ルートを、Tanah Abang - Jakarta Kota - Pasar Senen - Dukuh Atas(= Sudirman)にするというものです。具体的な計画、例えば、Tanah Abang からJakarta Kota へスイッチバックなしに進入できる短絡線を建設するのか、Jatinegara のスイッチバックをショートカットする短絡線を建設するのかなどは明らかにされていません。

 最後に、外回り電車運行休止に伴う車両運用の変更ですが、これまで外回り「Ciliwung 号」に使用されてきたKRL-I 系電車1編成4両は、Bekasi - Tanjung Priok 間のエコノミーAC電車に転用されています。
 
 
 インドネシアにおける全国規模の鉄道ダイヤ改正は、ほぼ年1回の割合で行われてきました。2006年2月、2007年8月、2008年は7月です。ところが、これとは別にJABOTABEK 圏では、電車ダイヤが極めて頻繁に修正されています。かつて、JABOTABEK レポートNo.5 でも触れましたが、問題が生じればすぐに修正されるという点で極めてフレキシブルなのですが、何の前触れもなく突然に修正されることも多く、利用者泣かせとも言えます。日本の鉄道のように、駅、車内広告、インターネットなどを通じた事前の「お知らせ」は、ほとんど見かけません。JABOTABEK RAILNEWSでは、このたびSerpong 線、Tanjung Priok 線から時刻表修正に着手しました。以下に、作業を通じて見えてきた、最近のダイヤ修正について、気のついたことを述べてみたいと思います。

(1) 増発続くエコノミーAC、減便されるエコノミー
 最大の変化は、エコノミーACの増発です。Serpong 線では、朝夕1往復づつ、計4列車が増発となりました。一方、これとは対照的に、同線では午後9時以降のエコノミーが、いつのまにか廃止されていました。通勤時間帯、深夜時間帯を中心にエコノミーACが増発されていることは、マスコミ報道などで知らされていましたが、その陰で非冷房のエコノミーは、ひっそりと姿を消しつつあるようです。

(2) ようやく明らかになった、Serpong 線各列車の運転日、運休日
 Serpong 線は、利用者泣かせの路線です。その一例として、運転日、運休日が挙げられます。時刻表では運転日に関する特記がないにも関わらず、駅へ行ってみると運休のことがあるのです(特に土曜、日曜日)。駅の時刻表にも明確な運休日の記載がありません。最近アップデートされた、KRL JABOTABEK のインターネット時刻表では、ようやくこの点が改善され、運休日がほぼ明らかとなりました。

(3) それでも残る謎
 謎の多いSerpong 線ダイヤ、実は未だ残る疑問があります。かつてSerpong 駅で見かけた「2008年12月23日からエコノミーAC列車増発(珍しく、駅に列車増発が予告された)」のお知らせに記載された列車が、上記インターネット時刻表では、検索しても見つかりません。本当に増発されたのでしょうか?次回、駅員さんに確かめるまで、結論は持ち越しです。
(4) 早くも修正されたTanjung Priok 線ダイヤ
 かつて、ある鉄道利用者のブログに、「Serpong 線は複線化完工(2007年7月)以来1か月経つのに、いまだにダイヤが確定していない」と書かれているのを見て、「本当にそんなことがあるのかなあ」と思っていました。けれども、どうも真実のようです... と言ってもTanjung Priok 線の例ですが...。4月23日に電車運転が開始されたばかりであるにも関わらず、上記インターネット時刻表を見ると、早くもダイヤが微修正されています。それはわずか数分ではありますが、途中駅の発着時刻がオリジナルのものと変化しています。しかも、列車番号も変更になっています。例えばオリジナルではAL75-4列車だったものが、修正後はAL108-6列車になっています。どうなっているのでしょうか?

 ともかく、この鉄道のダイヤは謎に満ちています。今後もダイヤ修正に目が離せません。
 
 
 ジャカルタの電車に乗車する楽しみの一つとして、「日本の鉄道システムとの違いを発見すること」が挙げられます。車両は日本製中古電車でも、その運行システムは、日本とは大いに異なる点があります。「所変われば、品同じでも、技変わる」のです。今回はそんな独自システムの一つである、「扉扱い」についてご紹介します。

 日本の電車、特に東京など大都会の通勤電車では、(ワンマン運転の場合を除き)車掌さんが最後部車両の乗務員室に乗務して、ドア開閉を行っています。ところが、ジャカルタでは、最後部車両の乗務員室には、通常誰も乗務していません。いや実は、誰かがいることも多いのですが、勝手に入り込んだ乗客であることがほとんどで、少なくとも車掌さんではありません(笑)。それでは、ドア開閉はどこで、一体誰が行っているのでしょうか?
 
 答えは、「先頭部車両の乗務員室で、運転士と助手が行っている」が正解です。ジャカルタでは、日本製中古電車の先頭車乗務員室に、通常2名が乗務しています。進行方向に向かって、左側に運転士、右側に助手です。そして、駅に停車中は、この2名が各々の側のドア開閉を行っています。運転士さんは、通常の運転に加えて左側の扉扱いまで行わなければならず、大忙しです。何故このようなシステムになっているのでしょうか?職員さんに質したことはありませんが、私の推理は以下のとおりです。

1. ドア開閉を行う車掌を最後部乗務員室に配置すると、先頭車乗務員室の運転士とのコミュニケーションが取り難い ... インドネシアでは、車内電話などの故障が多い?

2. かと言って、運転士が一人で左右両側のドアスイッチを操作して扉扱いまで行うのは、いくら何でも重労働過ぎる。

3. そこで、右側扉扱いを行う助手を先頭車乗務員室に配置すれば、運転士とのコミュニケーションの問題がなく、かつ、走行中、前方警戒も行わせることができる。なお、左側のドア開閉は、運転士に行わせた方が、効率が良い。さもないと、助手が、いちいち運転士に移動してもらった上で、空いた運転席に入り込み、左側ドアスイッチを操作しなければならなくなる。

 それでは、車掌さんは一体何をしているのでしょう。ジャカルタの車掌さんは、検札など乗客相手の業務がほとんどです。これは、駅構内の改札が必ずしも十分に機能していないためと思われます。一昔前、国鉄やJR
の特急列車で数多く見かけた「乗客専務車掌」に近い業務と言えば分かりやすいと思います。ところが、この検札業務、車掌さん1名で行うことは、まずありません。必ず助手が1〜2名同行し、右側、左側の座席に別れて検札を行います。助手を2名伴う場合には、車掌さんは、後ろに控えて監督するだけで、自ら検札を行うことは、まずありません。車掌さんは偉い(?)のです。

 まとめると、日本製中古電車の運行に際しては、1編成当たり4〜5名の職員さんが乗務していることになります。「ワークシェアリングができていて、勤労者に優しい職場だね」と思うか、「余分な人件費がかかる、非効率な職場だね」と思うかは、人それぞれかと思います。
 
 全長160kmを超える多くの路線と、複雑な線路網を擁するJABOTABEK 鉄道には、数多くの運行系統が存在しています。それらの中から、特に変り種と言える列車を、以下に3系統ご紹介しましょう。

(1) ジャカルタの「箱根登山鉄道」
 まずは有名な、Wisata Ancol 急行からご紹介しましょう。ジャカルタ随一のテーマパークAncol へは、日曜日にBogor、Bekasi から、直通急行列車、Wisata Ancol 号が運転されています。中でも、Bogor 発の217および237列車は、2回のスイッチバックを伴う複雑なルートを経由することで知られています。

 Bogor を出発した列車は、まず中央線(Bogor 線)をManggarai へと向かいます。ここで1回目のスイッチバックをして、西線をJatinegara へと進みます。さらにそこで2回目のスイッチバックを行って東線を北上します。そしてRajawali からTanjung Priok支線(?)に入り、Ancol へと向かうのです。スイッチバックに伴う停車時間が加えられるため、Bogor からAncol まで、約1時間半の長旅となります。スイッチバックの多さは、箱根登山鉄道のようですね。

 なお、下り列車も、逆ルートで、日曜日に2列車運転されています。

(2) 環状部を逆回りする急行
 西線のTanah Abang からBekasi 線のBekasiへ行くとしたら ... 通常考えられるのは、西線でJatinegara へ行き、そのままBekasi 線へ乗り入れてBekasi へ直行するルートですね。実際、このルートで運行されている急行列車が、1日に5本存在しています。ところが、これとは異なり環状部を逆回りして、Tanah Abang から西線でKampung Bandanへ、そこから東線に乗り入れてPasar Senenに停車、さらに東線を南下してJatinegara からBekasi 線に乗り入れる急行列車が、1日に1本だけ存在しています。Tanah Abang 7.10発、Bekasi 急行314 列車です。

 この列車は、東京に例えて言うと、「新宿から横浜方面へ向かう湘南新宿ラインの列車が、新宿発車後通常のルートを経由せず、わざわざ山手線外回りを経由して上野に停車、さらに南下して品川経由東海道線に乗り入れて横浜に向かう」と言えば分かりやすいと思います。

 遠回りするおかげで、通常ルートならTanah Abang - Bekasi 間を約30分で結ぶのに対し、この変り種ルートでは50分を要します。何故このような特殊な運行系統が存在するのか、謎です。なお、この列車には、上りの逆ルート列車はありません。

(3) 「く」の字運転する急行
 最後に、Serpong 線から都心部へやって来た上り列車が、今度は下り列車に化けて中央線(Bgor 線)に乗り入れる例をご紹介しましょう。Serpong 6.30発 Sudirman 急行377列車 Depok Baru 行き、 18.35発 Sudirman 急行381列車 Bogor 行きの2本です。

 Serpong を出発したこれらの列車は、まずSerpong 線をTanah Abang へと向かいます。ここで、スイッチバックして西線をManggarai へと進み、そこから中央線(Bogor 線)へ乗り入れ、それぞれDepok Baru、Bogor へと向かいます。ちなみに、これらの列車は車両こそ直通運転されていますが、Tanah Abang で列車番号が変わるることから、正式には別列車とされているようです。なお、これら列車にも、逆ルート列車がありません。中央線下り方面のみ存在するのは、Depok、Bogor 各電車区への車庫入れと関係しているものと考えられます。

 東京に例えると、「高尾発中央線経由で新宿に至り、そこからスイッチバックして埼京線に乗り入れる大宮行き」と言ったところでしょうか?まさに「く」の字運転ですね。

 以上、変り種列車のご紹介でした。これからも、Tanjung Priok 線の旅客運転再開、Bekasi 線の複々線化完成などにより、思わぬマニアックな運行系統が出現するかもしれません。興味の尽きないJABOTABEK 鉄道です。
 
 インドネシア鉄道JABOTABEK 事業部が7月10日からホームページを開設したことは、以前お知らせしましたが(新着情報 8月3日)、この中にある運賃検索機能を用いると、いろいろと興味深いことがわかります。以下に、そのうちのいくつかをご紹介しましょう(注: 1ルピア=0.0111円)。

(1)乗り換えると(原則)別運賃
 東京の地下鉄で、路線を乗り換えるたびに乗車券の買い替えを要求されたらどうなるでしょう?面倒な上に大変な額の出費になりますね。しかし、それが行われているのが、JABOTABEK 鉄道です。複雑な路線を有するこの鉄道では、いくつかの列車を乗り継いで目的地に行く場合が想定されますが、そうなると乗り換える度に運賃を支払わなければならなくなります。つまり、乗車距離と運賃は連動しないということです。日本のシステムに慣れた者には、容易には受け入れ難いシステムです。

 しかし、よく調べると、例外もあります。例えば日曜日にSerpong からAncol まで行く場合、Serpong 急行217列車に乗車すると、終点Manggarai で Bogor 発Ancol 行き Wisata Ancol 急行に乗り継ぐことができます。この乗り継ぎは、実質的に1列車と想定されているようで、運賃は12,000ルピアで済みます(実際は、アンチョール観光施設の入場券、7,500ルピアが加算される)。

(2)最低額運賃と最高額運賃
 最低額運賃は、1,000ルピアです。日本人の感覚からすると、この運賃は安いですね。Jakarta Kota から Tangerang まで、30km近い距離を乗車しても、日本円にして、わずか11円ですから ...。1km あたり 0.4円弱です。ただ、面白いことに、この運賃はTangerang 線系統のエコノミー(冷房なし各駅停車)のみに適用されており、他の線区の最低運賃は、1,500ルピアとなっています(2008.10.26当時)。わかり難いですね。

 一方、最高額運賃は、15,000ルピアです。(1)でも触れた Wisata Ancol 急行のBogor - Ancol 間運賃に適用されています。この列車、途中駅Depok からも乗車できますが、割引はなく同運賃です。そのため、Depok - Ancol 間、約40kmの乗車距離で、日本円にして167円かかります。1kmあたり4円強となり、Tangerang 線系統エコノミーの10倍以上の運賃単価になります。

(3)定期券の値段は?
 JABOTABEK 鉄道には「abunemen」と呼ばれる定期券があります。これは通用1ヶ月で、毎月1日から翌月の4日まで使用できます。最低額は、35,000ルピア、この料金で、もっとも遠いケースではJakarta Kota からPasar Minggu まで、エコノミーを利用することができます。同区間の通常運賃は1,500 ルピアなので、24回乗車、つまり12日間往復すると元がとれます。かなりお得ですね。

 一方、最高額は495,000 ルピア、この料金で、Jakarta Kota からBogor まで、毎日、急行を利用することができます。同区間の通常運賃は11,000 ルピアなので、45回乗車、つまり23日間往復すると元がとれます。こちらは割引率が小さいですね。平日のみ通勤に利用するのであれば、いちいち乗車券を購入する手間が省ける以外、お得とは言えないようです。

 以上、JABOTABEK 鉄道の運賃について述べました。日本とのシステムの違い、そしておおよその運賃について、ご理解いただけたかと思います。

(2010. 9. 29加筆修正)
 
 
 

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