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オバマ大統領が韓国系キム博士を次期世界銀行総裁候補に指名
目良浩一
3月23日、オバマ大統領は、韓国生まれの米国人、ジム・ヨン・キム氏を次期世界銀行の総裁候補に指名したと、ホワイト・ハウスで発表した。キム氏は、5歳のとき家族と共に米国に移住し、ハーバード大学で医学を学び、医師の資格を取り、その後人類学で博士号を取得し、その後開発途上国において結核の治療方法について画期的な方法を開発し、世界保健機構(WHO)においてAIDS関係の局長を経験し、3年前からダートマス大学学長として活躍していた。アジア系としては始めてのアイビーリーグ大学の学長である。正直に言って、この方は、非常に優秀な方のようです。開発途上国の事情に詳しく、健康を通じて開発を助ける努力を長く続けてきた人です。今まで、金融系の人が総裁として指導をしてきた機関に、今回は人類学・医学の専門家をトップに立てて、進めて行こうという構想です。もし、この選択に問題があるとすれば、彼がどの程度金融・経済の専門家と共に、開発協力を進めていけるかということです。
今まで、米国人が総裁のポストを独占してきた世界銀行であるが、近年はそれに対してより公正な選択をしようとの他の国からの要求が強く押し出されているので、米国大統領の指名者が直ちに、総裁に任命されるわけではない。既に他に二名が推薦されている。しかし、昨年フランスの財務大臣をIMFの専務理事にすることに賛同した米国は今回はヨーロッパ諸国の支持を得て、さらに多くのアジア諸国の支持も得て、総裁に就任することは、ほぼ確実である。
しかし、日本人や日系人にとってこの選択は一つの衝撃である。それは、日本の方が韓国よりも近代化において先進国であるという意識があるからである。観かたによっては、米国または、オバマ政権が韓国をえこひいきしていると考える人もいるかもしれない。ただし、オバマ大統領は、日本と韓国の違いや二国間の相克関係は正直のところ、あまり分かっていないでしょう。「東アジアに、まじめで優秀な人々がいる、彼らは、人類開闢以来の経済成長を成し遂げた」程度の理解で、その中で、韓国の方が、最近特に積極的で、取り付きやすい。李明博氏の方が、安定感があり、親しみやすい。そこで、韓国と付き合う内に、韓国の美点が見えてきた。素晴らしい学校教師を持っている、愛国心が強い、向上への意欲が明白である、などです。そこで、オバマ大統領は、昨年の年頭の教書で韓国を褒め上げた経験があります。、それに対して、日本は、えらそうにしているが、何を考えているか不明で、一旦主張したことを実行しない、国家の首長が頻繁に変わる、などで、愛想をつかしたのでしょう。衰退してゆく国には、誰も見向きをしないといった状況でしょう。
それと、日本の外務省は、日系アメリカ人を日本人と認めません。日系アメリカ人に優秀な人がいても、積極的に推奨しません。それに反して、きっと今回の場合は、韓国からの後押しもあったのではないかと思います。
この指名でオバマ大統領としては、思い切った人種差別排斥の手を打ったと思います。アジア系アメリカ人にとっては、大歓迎すべき事柄です。アメリカにおいて、アジア系の人が表座敷に始めて出てきたといったところです。この選択によって、アジアの多くの国は、キム氏を支持するでしょう。勿論、日本も支持するでしょう。米国の外交としては大成功です。しかし、これを、韓国系の人たちは、積年の反日運動が実を結んだと思うかも知れませんし、韓国人の優秀性の証明であると考えるかもしれません。日系の人には、複雑な感情が残るでしょう。
しかし、この判断も日本の現在の状況からして導かれた結果として考えるべきでしょう。現在の国家の指導者層の貧困さ、日本人一般が現状に満足して、改善意欲が乏しくなっていること、政治家が個人の利益を国家の安全や繁栄よりも重視していることなど問題は山積しています。慰安婦問題のように、国家の名誉が傷つけられても、何の公式声明も出さずに、抵抗しない政府のもとに、問題を回避し続けてきた国家には、黎明は訪れないかもしれない。日本再生研究会の使命はいかにも大きい。
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