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新年第1号の記事は何にするかと考えますと,新年に相応しいというキーワードが思い浮かびますが,貧困の哲学じゃありませんけど,どうもそのような結論が得られません。
新年おめでとう。めでたい,ハッピーだ。ハッピー=脳天気? なるほど,そういうアルバムあるねーと思いましたが,まだ記事にするには,ほど遠い。それをいっては奏者に失礼にあたる。
というわけで,悩みに悩んだ結果?,昨年に手がけた記事でお茶を濁すという妥協策となりました。新年に相応しくない誠に遺憾なことではあります。
これが今年の暗雲を暗示するかと思うのは,考えすぎでしょうね。勿論,元旦には初詣に行きましたよ。
えっ,何を願ったかって。内緒,内緒。ジャズのことじゃないですよ。
何だと,「ジャズがもっとよくわかるようになりますようにと願かけるべきだ。」と?
う〜ん,そうか。でも,それは他力本願じゃないか。自分が努力しないで神仏を頼りにするのは間違い。本人が努力して,努力して,その結果,まだその成果が得られないときに,神仏に祈るというのが正しいことなんだよ。
「ふ〜ん,新年早々エラソーなこというねー。」
エラソーなことじゃない。当たり前だろ。全てのことは努力の結果なんだよ。本人がどんな努力をしたか,その程度に応じた結果がある。まー,因果関係だ。だから,自力による努力が必要。音楽は慣れだよ,慣れ。慣れるには聴くしかない。聴いてわからにゃきゃ聴き足りないんだよ。
「わかった。わかった。もう能書きはそれくらいにして,早く本題に入れ。」
新年早々,険悪な空気が流れていますねー。それでは本題。
このCDはお茶の水にあるDU(ディスク・ユニオン)で,一山幾ら的な現品処分特価(新品)として安価で売られていたものです。
「また,安物買いか。」
ちょっと,横からチャチを入れないでよー。
ジャケットは一時代前の街角で写されたような古びた被写体ですが,これが中々の趣きを感じさせますね。
若きチェットは今でいうイケメンですが,ジーンズの裾を上にめくっているのはこの時代のスタイルなんでしょうか。今ではそういう人はいないと思いますが。
左手に持っているものはよくわかりませんが,新聞のようでもあります。また,右手にはタバコのようなものを指に挟んでいます。
まあ,頭にはマリンハット(船員帽)のようなものをかぶり,コートもかっこいいし,この時代としては粋なスタイルだったのでしょう。
チェットは1929年12月23日生まれですから,この写真は31歳くらいのときのもののように思えますが,これがナウいスタイルだったのかどうかは,知る由もありません。
さて,CDの中身ですが1から4までのトラックがメインで,あとはボーナス・トラックとなっております。
何れもライブ・レコーディングですが,メインは1962年イタリアのボローニャでの,ボーナス・トラックは1959年イタリアのトリノでのものです。
ウィキペディアによりますと,「1950年代半ばにおいては時代の寵児とも目され、マイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇っていたが,1950年代後半から1960年代にかけてヘロインに耽溺し,ドラッグ絡みのトラブルを頻繁に起こす。米国や公演先のイタリアなど複数の国で逮捕され,短期間であるが服役もしている。」と書かれていました。
というわけで,これはヘロインでヘロヘロだった時期の演奏かということになりますが,演奏からそのようなことは感じられません。
ここで聴ける演奏は「Donna Lee 」しかないのが惜しまれますが,聴衆の拍手からするとボローニャの方は小さな会場,トリノは大きな会場での演奏のようです。
チェット・ベーカーというと中性的なボーカルとトランペットの演奏というイメージがありますが,このアルバムでは,「My Funny Valentine 」のみボーカル入りとなっております。
CDはトータルで80分近いので,通して聴くにはシンドイという向きには,メイン・トラックとボーナス・トラックに分けて聴かれた方がいいと思います。
チェットはクールな演奏といわれているようですが,私のこれまでのイメージからすれば,比較的ボーナス・トラックの方にその抱いていた印象と合うものを感じます。
これに対するボローニャの方は同じライブであっても約2年の隔たりによる演奏の違いというべきか分かりませんが,クールな演奏を基本としつつ演奏スタイルの変化があるように思われます。
また,同じライブでもメインの方が長丁場となっており,このため各ソロの時間が長く,各ソロの優れた演奏を楽しむことができます。
メイン4曲中,「Donna Lee 」が一番短く,他の3曲に比べチェットの演奏にやや激しさがありますが,本当は2と3曲目がいいと思っております。
まあ,このアルバムの素晴らしいところはチェットのみならず,サイドマンたちの演奏も寄与しており,それがチェットの音楽性とよく調和した演奏となっているので,どこか心温まるというかじっくりと聴くことによりゆったりとした安心感のようなものに浸れるところではないかと思います。
今回これを聴いて思ったのは,チェットのボーカルの延長線上に中庸的なトランペット演奏があるのではないかということです。
というわけで,少しはチェットがチェット分かったかなーと思いました。因みに,ボーナス・トラックもサイドマンたちの演奏がいいので,オススメのアルバムです。
「オススメとかいってるけど,オススメだから書いてるのだろー。」
もう,やめてー。
1. Our Delight ( 14:52 )
2. Solar ( 22:07 )
3. Pennies from Heaven ( 10:55 )
4. Donna Lee ( 7:12 )
5. My Funny Valentine ( 5:43 )
6. Bernie's Tune ( 8:24 )
7. All the Things You Are ( 7:46 )
Chet Baker ( tp )
Renè Thomas ( g )
George Gruntz ( p )
K.T. Geier ( b )
Eberhard Stengel ( ds )
Chet Baker with Renè Thomas
Bologna(Italy), Cantina
April15, 1962
#5-7- bonus tracks:
Chet Baker ( tp, vocals (#5))
Lars Gullin ( bs )
Glauco Masetti ( as )
Romano Mussolini ( p )
Franco Cerri ( b )
Jimmy Pratt ( ds )
Recorded at RAI broadcast live from Teatro Alfiari, Torino, Italy on November 8, 1959.
FORGETFUL RECORDS 448250 Made in EU
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