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リッチー・バイラーク・トリオによる「NoBorders 」というアルバムを聴いた。 全9曲中最後の曲がバイラーク作となっている以外は,全てクラシックの作曲家による曲をテーマとしている。
キャッチ・フレーズに「リッチー・バイラークが最も得意とするクラシックの名旋律を素材に,自身のピアノ・トリオでスインギンに,またロマンティックにジャズ化した傑作! フォーレのパバーヌ,モンポウの哀歌など全編もの哀しくも美しい短調の曲で統一され,一層の哀感,哀愁を伴う印象的なアルバム。」だと書かれています。
このうち7曲目の作者は,20世紀スペインの作曲家(1893年4月16日〜1987年6月30日)フェデリコ・モンポウという人ですが,全く知りませんでした。
因みに,7曲目の「ImpressionsIntimas 」は内なる印象と訳され,哀歌となっていますが,これがそのままアルバム名となっており,横文字では,「NoBorders 」と書かれています。 YouTubeには,6曲目のシシリアーノしかありませんでしたが,どれもいい演奏です。
中でも7曲目の「哀歌」は,一番インパクトがありました。
1.Scenes From Childhood-Op15 #1 ( 5:44 ) 2.Pathetique -C Minor Slow Movement ( 6:56 ) 3.Gnossiene #1, F Minor ( 5:08 ) 4.Pavane-G Minor ( 5:35 ) 5.Footprints In The Snow - Prelude For Piano Bk. 1- #6 D Minor ( 7:38 ) 6.Siciliano -G Minor ( 4:10 ) 7.Impressions Intimas - #1 A Minor ( 8:04 ) 8.Prelude For Piano -#4 E Minor ( 7:47 ) 9.Steel Prayers - Ballad For 9/11 WTC. ( 5:22 ) RichieBeirach ( p ) George Mraz ( b ) Billy Hart ( d ) GregorHuebner (Violin); 5&9 2002年5月7&8日
Venus TKCV – 35168 SICILIANO-gminor |
Richie Beirach
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リッチー・バイラークの演奏に興味がでてきましたので,DUを物色中,このアルバムを発見,ゲットしました。
この「ロマンティック・ラプソディ」は,「恋とは何でしょう」に続く,バイラークの第2弾ということになります。
今回は何と,全曲バラードで,「恋とは何でしょう」にあった,あのアグレッシブな演奏は影を潜め,美しいピアノの響きと叙情美溢れる音楽が心に沁み入り,バイラークの描いた美学の世界ともいえなくもない,正に音楽に浸りくつろぎ感動するという素晴らしいアルバムだと思います。
全9曲とも期待外れの演奏はなく,どれを聴いてもいい演奏であることは,このアルバム全曲がYouTubeで聴くことができますので,ご確認いただけるものと思います。
因みに,「Flamenco Sketches 」と「Blue in Green 」がマイルスとエヴァンスの合作,「Prelude No. 20 in C Minor 」はショパンの曲,「Hudba」と「The Last Rhapsody 」はバイラークの曲となっています。 勿論,この5曲はとりわけ素晴らしいのですが,しかしまあ,あの「恋とは何でしょう」と対照的なアルバムを出したものですね。
ジャズ的な魅力は前者なのかもしれませんが,「ロマンティック・ラプソディ」のほうが親しみやすさはあるのだろうと思います。
このバイラークの音楽というのは,美というものに溺れることなく,知的にコントロールされた美が表現されているとでもいったらいいのでしょうかね。
1. Flamenco Sketches ( 6:53 ) 2. Spring Is Here ( 7:00 ) 3. Blue in Green ( 7:09 ) 4. Old Folks ( 10:39 ) 5. Young and Foolish ( 6:47 ) 6. Prelude No. 20 in C Minor ( 6:21 ) 7. Hudba ( 5:24 ) 8. I Wish I Knew ( 6:11 ) 9. The Last Rhapsody ( 5:06 ) Richie Beirach ( P ) George Mraz ( b ) Billy Hart ( ds ) 2000年11月18,19日録音
Venus TKCV-35143 |

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p { margin-bottom: 0.25cm; line-height: 120%; } きまぐれ親父さんから,「お城のエヴァンス」を記事にした際に,『この盤を聴いた後は、”Nardis”が聴きたくなり,リッチー・バイラークのヴィーナスレーベル邦題「恋とは何でしょう」を聴きます。
ここでのバイラークの”Nardis”がエヴァンスに勝るとも劣らない位に,凄くカッコイイんです。』というコメントをいただき,私もこれを聴いてみました。
因みに,「リッチー・バイラークに”Nardis”があったんでしたっけ。」というリコメをしましたが,バイラークの初リーダー作が”Nardis”だったようです。
ライナーにはエヴァンスとの若かりし頃の写真(1977年7月)が載っていますが,バイラークは1966年のミシガンのコンサートで初めてエヴァンスと話して以来,疑問は何でも彼に聞き,常にアドバイスしてもらったので,エヴァンスは自分にとってスピリチュアル・ティーチャーであり,何回も彼の家に呼ばれたが,エヴァンスはよく言われるような変人ではなかったし,常によき先輩であり,師であったと言っております。
バイラークとエヴァンスがそういう関係であったということは知りませんでしたが,バイラークがポスト・エヴァンスといわれたのは,なるほどそうかと思わせるエピソード?ですね。
ライナーによれば,バイラークは,「かつてのどの作品よりも猛々しいエネルギーに満ちあふれている。
かつてはカミソリのようにシャープだった音の切れ味は,斧のようなたくましさをも獲得し,聴き手の耳を圧倒せずにはおかない。失われたジャズへの情熱の完全復活。」と書かれております(バイラークは80年代中期〜90年代にかけて,ジャズへの情熱が失せてしまったようだとも書かれております。)が,復活だなんて,これじゃまるで,きまぐれ親父さんみたいじゃないですか(笑;失礼)
なお,アルバムはスタンダード中心ですが,唯一「Leaving」だけはバイラーク作の曲で,この静謐な曲想はどこかエヴァンスとの精神的な接点を感じさせるものがあり,感傷を誘う実に素晴らしい演奏だと思います。 きまぐれ親父さんの推奨?される”Nardis”は,エヴァンスのこだわりとこれの継承?ということだけあって,一際,他の演奏に対して異彩を放っているところがあり,そこが実にカッコイイと思われる演奏ではないかと思います。
このアグレッシブな演奏は,最初の「What Is This Thing Called Love 」にもいえるところで,ドラムスの刃物を研ぐようなアクションは,「Nardis」と共通するものがあります。 この「Nardis」の圧倒されるような演奏の後に,続く「On Green Dolphin Street 」を聴きますと,どこかホッとするところがあって,アルバム構成の妙を思わせるところです。 さて,アルバム全体としてはスタンダード中心ということもあってか,とても聴きやすく,演奏の途中,曲想の変化するところもあって,凡庸に流れる演奏と一線を画しているというか,それが新鮮な感じを与えているものの一つではないでしょうか。
それでは,その聴き手の耳を圧倒せずにはおかないといわれるこのアルバムをYouTubeでお聴きになってください。
1. What Is This Thing Called Love ( 4:51 ) 2. Leaving ( 6:18 ) 3. Night and Day ( 5:30 ) 4. Goodbye ( 4:04 ) 5. Autumn Leaves ( 6:08 ) 6. All the Things You Are ( 6:05 ) 7. Pinocchio ( 3:48 ) 8. Oh, What a Beautiful Morning ( 5:21 ) 9. Nardis ( 7:20 ) 10. On Green Dolphin Street ( 8:02 ) Richie Beirach ( p ) George Mraz ( b ) Billy Hart ( ds ) 【録音】1999年6月18,19日 ニューヨーク,シアー・サウンド・スタジオ VENUS VHCD-78090
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