ジャズトリガーブログ

ジャズトリガースクール、横山陽一のブログです。サックスやマウスピースなどについて語ります!
 今回はブリルハート、トナリン、アルトマウスピース、5☆の紹介です。
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  ブリルハート、トナリンと言えばやはりCharlie PakerやStan Getzが思い浮かびますね。

 ブリルハートマウスピースの製作者、アーノルド ブリルハートさんは1920年代から大活躍されたスタジオミュージシャンだったそうです。

 1939年から自身の名前を冠したマウスピースを販売し始めます。

 また、色々なモデルも存在しており、白い色が特徴的な素材を使ったトナリン、パーソナリン、ストリームラインやラバー素材のエボリン、メタルのレベルエアーなどがあります。

 さらに同じトナリンでも時代や作られた場所によって分類されており、古い方からグレートネック、カールズバット、イングランド等と呼ばれたりします。

 1966年にセルマーに買収され、ブリルハートの名前も買い取られます。
また10年間は木管のマウスピースを作ってはいけないという契約だったそうです。

 よって1966年以降のブリルハートマウスピースは名前こそブリルハートですが、セルマーが製造していたんですね。

 10年後の1977年にいよいよ契約の切れたブリルハートさんは自分の名前の頭文字をとってARBというマウスピースメーカーを立ち上げます。
ARBについてはまた今度紹介したいと思います。

 今回のマウスピースはどうでしょうか?
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 白い素材はコンパウンドプラスチックだという事です。
何を混ぜているかはわかりませんが年代によって色が微妙に違ったりします。
今回の物は、真っ白ではなくすこし肌色かかっている感じでしょうか。

 グレートネックのマークもなく、イングランドの刻印も無いのでおそらくカールズバットと思われます。

 やはり昔のマウスピースですから中はかなり広いです。
また、バッフルなどもほとんどありません。
中の構造は丸型ではなく、セルマーのような馬蹄形でもなく、なんというか小判型?というのでしょうか。

 コーンのアルトと合わせて吹いてみるととてもメローな感じで、何というか、かわいらしい音がします。
かといってモコモコしているわけでもなく、しっかりした芯もありながら柔らかい印象です。

 あまり開きが広くないのでたくさんの息は入りませんが、きちんとお腹の力を使わないと、音がふにゃふにゃとしてしまうかもしれません。
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 今回のマウスピースの開きは5☆ですがブリルハートの番手は本当にあてになりません。
 同じ番手でも吹いてみるとまるで違っていたりしますので注意が必要です。

 ブリルハートのマウスピースはとにかく音色が特徴的です。現代のマウスピースみたいに音量もあるわけではなく、ゴリゴリした演奏は不得意ですが、好きな人にとってはこれしかない、と思わせる魅力ありますね。

 ぜひ昔のアメリカンビンテージサックスに合わせて吹いてみてください!
 






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 今回はコーン、26m、コンカラー、アルトサックス、28万4千台の紹介です。
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  今回のコーンはシリアルから推測すると、1938年製と思われます。

 この頃のコーンはMモデルと呼ばれるサックスを主に作っていました。

 アルトで言うと6Mというのがスタンダードモデルでその上位機種、カスタムモデルが26Mとなります。  

 それぞれNaked Lady、Connquerorの愛称で呼ばれていますね。

 Charlie Pakerは6mを長く使用していたイメージが強いですが、6mをホテルの窓から投げ捨てた事件?の後、一時期26mを使用していたようです。

 前回の30mの時にも書きましたが、通常のmモデルとカスタムモデルでは大分違うところがあります。
 
 特に、キーシステムやキーの配置はかなり違っていて、特に左手テーブルキーの角度や形状は全然違うので、この辺りは好みが分かれそうなところです。
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 また、 貝が付いている以外のキー、サイドキー、パームキー、低音のC,C#キー、左手テーブルキー、サムフック、オクターブキー等に銀が張られています。
よってキーの耐久性が上がり、見た目の高級感もあります。

 コーンと言えば太くて柔らかい、そして豪快でストレートな音と表現されることが多いです。
 おそらくCharlie PakerやDexter Gordonのイメージだと思われます。
 今回の楽器はどうでしょうか?
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  やはりこの時代のコーンは、セルマーや現代の楽器とは全く違いますね。
アメリカンビンテージ独特の太さと柔らかさがあります。

 太く柔らかい音ですが、きちんと的に当てられれば、さらにスコーンとフォーカスされた気持ちの良い音が出ます。

 重量は6mと比較するとかなり重いです。
そのため6mが太く柔らかく軽やかなのに対して26mはもう少しゴリっとした印象です。
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 コーンのmモデルの彫刻には女性の絵が彫られています。

 今まで数十本のmモデルを吹いてきましたが、職人さんがフリーハンドで彫っていると思われ、全て表情が違います。
 
 そんなところも気にして眺めてみると面白いです。

 今回の女性はびっくりしているみたいですね。









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 今回はコーン、30m、コンカラー、テナーサックス、30万6千台の紹介です。
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 コーンのテナーと言えばやはりLester YoungやDexter Gordonが思い浮かびますね。

 セルマーのサックスが登場するまではサックスと言えばコーンであり、ジャズプレイヤーに最も選ばれていたサックスでした。

 1940年代後半からセルマーのSBAの登場から段々とコーンの人気が衰え、32万台くらいからコストダウンが始まります。

 今回の楽器は30万台前半ですので最も人気がある最後の辺り、1942年製のサックスになります。

 この頃のコーンはMモデルというサックスを作っており、アルトが6m、テナーが10m、バリトンが12mとなりNaked Ladyという愛称でも呼ばれています。
これと並行してMモデルの上位機種、カスタムモデルとしてconnquerorというモデルも生産されていました。
 それぞれアルトが26m、テナーが30mとなります。

ちなみにconnquerorという名前ですがconn+conqueror(征服者)=connquerorということで付けられています。
 
 最近では状態の良いコーンのサックスをほとんど見かけなくなりましたが、カスタムモデルの26m、30mとなるとかなりレアで今までに5本くらいしか見たことがありません。
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 管体は10mとあまり変わらないように見えますが、キーシステムが大分変っており、テーブルキーの角度や形状はかなり違います。この辺はどちらが良いというより好みですね。
 
 キーの開きを好みによって調節できるキーアジャストシステムが採用されています。また、サイドキーやパームキー、テーブルキー、オクターブレバー、ストラップリングなどの摩耗しやすい部分はすべて銀が張られており非常に高級感もあり、耐久性も高いです。
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 コーンの代名詞であるカーリングトーンホールは健在です。
 
 ネックのレバーのデザインは違っていて10mは針金みたいなものが付いていますが30mはなんだか格好良いパーツが付いていますね。

 実際に吹いてみるとやはりアメリカンビンテージに共通したとても太く、柔らかい音がします。
 10mと比べるとキーシステムが複雑になり、パーツが増えたこと、キーに銀が張られていたりしていることからズッシリと重く感じます。
 そのことから吹き心地や音色も10mよりもズッシリ重い印象です。
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 それからこの写真のパーツ、今のサックスにはこんなところにトーンホールは無いのですが昔のサックスには時々見られます。盲腸なんて言う人もいますね。
 音の抜けやピッチを補正するために付けられたものと思います。

 なくても変わらないという人もいますが実際に閉じて吹いてみるとやっぱり抜けが悪い気がしますので私はオリジナルのままにして吹いています。

  サックスは1940年代後半くらいにセルマーのSBAの登場とともに大きく設計を変えて今に至ります。(個人的な考えです。)
 そう考えると、その大きな転換期の直前に作られたこのサックスはアドルフサックスが設計したサックスを純粋に進化させてきたある意味、最終到達点と言えるのではないでしょうか。

ビンテージのセルマーも素晴らしい楽器ですが、この楽器も設計者や作った人たちの音に対する情熱を感じられる素晴らしい楽器だと思います。



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 今回はテッドクラム、ハリウッド、LTD、テナーマウスピースの紹介です。
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 世界的に有名なTed Klumさんのマウスピースです。
 数年前にFocus Toneというテナー用のマウスピースが発売され、作りやなりの良さから一気に有名になりました。

 当時価格が10万円を超えるというところも注目を集めましたが、現在ではハンドメイドの高級マウスピースで10万円を超えるものはちょくちょく見かけるようになりました。

 現在では様々なモデルも発売されており、世界中でアマチュアからプロまで多くの人に支持されています。

今回のTed Klumさんのマウスピースは有名なFocus Tone ではなく、Hollywood LTDという非常にレアなマウスピースになります。

 Focus Toneモデルはオットーリンクのビンテージマウスピースを研究して作ったという事ですがこれは名前からわかるようにDukoff Hollywoodをモチーフにしているという事です。
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 非常にレアなモデルで、まず楽器店で見かけることはないと思います。
この固体はいつもお世話になっている高知の楽器堂さん(サックスファン)を通してTed Klumに注文していただきました。

 注文を受けてからハンドメイドで製作するという事で半年以上かかるかもとのことでしたが運よく2か月くらいで作っていただきました。

 素材は真鍮でメッキはTed Klum独特のロジウムメッキです。銀と違い白金の仲間のロジウムでメッキされていますので銀よりも暗くて重い感じに光ってますね。
 耐久性もあり、音色にも影響を与えてそうです。
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 受注生産モデルという事もありFocus Toneと比べると刻印やTKマークの入ったティースガード等はなにも無く、見た目はとてもシンプルですね。

 中を見てみると、バッフルの部分がまっすぐではなく少し丸みを帯びています。
これはDukoff StubbyやOtto Link Four Star等1940年代くらいの古いマウスピースにみられる特徴です。
 ただし、バッフルは昔の物よりは長く付いている印象です。
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 実際に吹いてみるとやはり作りのよさが際立っていてとても気持ち良い吹き心地です。

 Otto Linkのビンテージと比べると吹いた時の気持ちよさ、反応が適度に良いところなど良く似ていますが、少し音の太さをなくした代わりに音に味を足したような印象です。

 Dukoffの昔のマウスピースと全く同じでは無いですが良く再現しているなと感心してしまいます。

 Dukoffのビンテージに比べると少しふくよかさが無いような気もしますが、もしかしたらロジウムメッキによる影響かもしれませんね。

 昔のDukoffは古いサックス(connや古いKing等)に付けた時に最高の力を発揮しますが、これはMarkⅥ以降の楽器に付けた時に同じようなフィーリングになるように設計されているようです。

 ちなみにTedさんのマウスピースは超精密ですので、リードを付ける位置などキチンと決めないと、明らかに鳴りが悪くなります。
そういうことに無頓着な人は要注意ですね!




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 今回はヤマハ、62、テナーサックス、第4世代の紹介です。
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 世界3大サックスメーカーの1つであるヤマハですが世界最大の総合楽器メーカーでもあります。

 ヤマハと聞くとあまり良くないイメージを持っている人もいるみたいですが、実際使用してみるとそんな事は全くありません!
どの楽器も良く考えられておりまた、しっかり作られています。

 世界で一番きれいなサックスを作るのがヤマハという人もいますね。

 さて、今回の62というサックスは1970年代から作られており、時代に合わせた音色等を目指し少しづつ改良を加えられ、2013年に第4世代となりました。
 
 1970年代の発売当初はヤマハのサックスの中で最上位機種のプロモデルという位置づけでした。
その後カスタムシリーズが発売され、最上位機種の座は明け渡したものの、現在でもプロモデルというコンセプトは変わりません。

さて実際のところどうでしょうか?
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 さすがヤマハでとっても作りがきれいですね。
今回のマイナーチェンジでネックが62専用ネックとなりました。
また、C#ーBbの連結の設計が変わったそうで、とてもスムーズになったようです。

 実際の吹き心地はやはりどの音域でもバランスよく音程も非常に取りやすいです。
とにかく普通!しかしこの普通という意味は、なんだかパッとしないという意味ではなく、どんなポイントもしっかりできていて高い次元でバランスがとられているという意味です。

 第三世代の62も所有していたことがありますが吹き心地を比較すると、第4世代はさらに音程の境目がはっきりした印象で、音の粒がより立つような印象です。
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 カスタムモデルである82との違いを比べると、キーが貝ではなくプラスチックになっていたり、ベルが1枚取りではなく2枚取りだったりといったこところでしょうか。
(もちろん管体のテーパーの違い等もあるでしょう。)

 それにしてもこの価格でこれだけのサックスを作ってしまうヤマハはスゴイ!
 アマチュアからハイアマチュア、プロまでどのレベルのプレイヤーでも安心して使える楽器だと思います。

 それから、もう一つ大きく変わったのがケースです。
最初から付いてくるサックスのハードケースって重くて持ち運びがつらいので軽い
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ケースを別に購入したりしますが、このケースは非常に軽く丈夫です。
 
  さらにリュックタイプで使用できるためこのままで十分使用可能です。
 
  ちなみに、ヤマハのラッカーってとても丈夫?なのかなかなかはがれてこないですね。
 ラッカーがベロベロになっているヤマハってあんまり見たことが無いですが、個人的にはラッカーが少し剥がれてきたくらいの音が好きなので、そうなったときヤマハがどんな音になるか楽しみです。


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8 今回はバンドレン、V16、ハードラバー、テナーマウスピース、8番の紹介です。
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 50年代60年代辺りのハードラバーのオットリンク、いわゆるスラントと呼ばれるマウスピースは非常に吹き心地が良く、現在作られているオットリンクとはレベルが桁違いで、今でもファンが多く、なかなか状態の良いものは無いのが現状です。

 このV16は、その頃のリンクのサウンドを目指してバンドレンが作るリンクの復刻マウスピースです。

 バンドレンのV16マウスピースシリーズは昔の伝説的なマウスピースのサウンドや構造を研究して設計されたマウスピースです。

 V16メタルマウスピースはラージチャンバー、ミディアムチャンバー、スモールチャンバーの3種類が発売されていますがハードラバーは1種類になります。

では見ていきましょう。
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 やはりバンドレンのマウスピースは作りがきれいです。
ディップもレールもとてもきれいに作られていますね。

シャンク部分に細いメタルのリングがはめられていますがトナリンのように割れ防止という事もないでしょうし、飾り?。音にはあまり関係なさそうですね。

 スラントと比べるとバッフルが高いというか中が少し狭い感じがします。
レールも少し細目で、コントロールの幅は大きそうです。
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 バンドレンのマウススピースはどのモデルも共通して音が出しやすいです。
このV16もやはりどの音域でもきちんと音が出せる印象です。
これは当たり前の事のようですが、意外とここまでキチンと作りこんでいるマウスピースは少ないです。
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  まして量産品でコストも抑え、作りの個体差がここまで少ないマウスピースはバンドレンだけかなとい思います。
 ビンテージのリンクと比べるとやはり音色は違います。
もちろん個人的な感想ですが、スラントは柔らかい音から硬い音までコントロールの幅が大きい感じですがこのV16は常に硬さを感じます。
  この辺は作りの違いというより素材の違いが大きく影響してそうです。

 ただし、やはり現在のサックスに合わせた時にスラントっぽい音が出るように設計されているでしょうから、現行のサックスに合わせるとなかなかそれらしい気持ちが良い音が出ます!
 
 ちなみに昔のラバーはどのメーカーのものもバチっと鳴るものが多く、とても気持ちが良いものが多いです。

 何とか昔のラバーを再現してもらえませんかね〜?


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 今回はバンドレン、V16、メタル、ラージチャンバー、8番、テナーマウスピースの紹介です。
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 バンドレンが作る、ビンテージオットリンクの復刻にあたるV16ですが3種類のチャンバーが用意されており、今回はラージチャンバーを見ていきましょう。

 昔のサックスのマウスピースは基本的にラージチャンバーです。
中が大きくバッフルがないタイプがほとんどでした。
これは現代のマウスピースより劣っていたとかいう事ではなく、昔の設計で作られたサックスにはラージチャンバーが非常に良くマッチします。

 1940年代後半くらいを境にサックスの設計は大きく変化したようで、それによりマウスピースの設計も大きく変わっていったようです。
よって、現代のマウスピースを大昔のサックス、例えばキングVoll Trueとかconnなどに付けて吹いてみるとやはりシックリきません。

 このマウスピースは40年代のサウンドをイメージして作られたもので、オットリンクで言うとトーンマスターや4スターモデルなんかの頃でしょうか。

実際はどうでしょう?
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 緩やかなバッフルが僅かにみられます。
基本的には前回紹介したV16ミディアムチャンバーとそんなに変わりませんがバッフルの中心が少し丸く削られています。
4スターモデルやデュコフのスタビーなんかにもみられる特徴ですね。

 レールの下もV16ミディアムチャンバーと比べると少し深くえぐられている印象です。
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 実際に吹いてみるとやはり大昔のリンクとは全く違う印象です。
前回紹介したV16ミディアムチャンバーに比べると少し中が大きくなっているので多少音が深くなった印象です。
 
 マスターリンクというよりフロリダリンクに少し近づいたような感じがします。

 ただ、ビンテージリンクに比べ重量がかなりあるので重めの吹き心地ですね。
突き抜けるような吹奏感はありません。
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 ただし、このマウスピースは後期MarkⅥ以降の現在のサックスに合わせて設計されていると思われますのでセルマーserieⅢや、ヤマハなどと組み合わせると力を発揮しそうです。 
  
  V16は40年代、50年代、60年代に分かれますがむしろこのラージチャンバーこそ50年代のサウンドイメージに近いのではないでしょうか。

 なかなか良く出来たマウスピースですが、マスターリンクや4スターの代わりにはならなそうですね。




 

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 今回はバンドレン、メタル、ミディアムチャンバー、7、テナーマウスピースの紹介です。
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 ビンテージのオットリンクのコピーや復刻マウスピースが多くのメーカーから販売されていますが、今回はバンドレンが作ったビンテージオットリンクの復刻版です。

 以前にもバンドレンからV16メタルマウスピースは販売されていましたが、スモールチェンバーの1種類だけでした。
このV16メタルシリーズは3種類発売されており、ラージチャンバー、ミディアムチャンバー、スモールチャンバーとなります。
それぞれ40年代、50年代、60年代と名付けられており、何をイメージして作られたかわかりやすいですね。

 今回のマウスピースはミディアムチャンバー、50年代となります。
ちなみに説明書きを見ると50年代60年代のサウンドと書いてありますので、オットリンク、フロリダ、初期、中期辺りをイメージしているものと思われます。

 素材はベルメタルで24金メッキが施されています。

さあ見てみましょう。
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 まず持った印象はズッシリと重いです。
重さを量ってみると120グラムありました。
ちなみに初期フロリダリンクを量ってみると約100グラムあり、V16の方が2割ほど重くなっています。

 バッフルは緩やかですが長く付いています。明らかに初期、中期リンクより長いバッフルであり、後期よりも少し長いかもしれません。
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 さすがはバンドレンで作りは非常にきれいです。
機械で作り、手で仕上げるというやり方で、均一性と鳴りの良さを両立していますね。

 フロリダリンクと比べて中があまり大きく削られていない印象で、レールの下もそんなに深く削られていません。
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 実際吹いてみるとフロリダリンクとは全く印象が違います。
まずフロリダに比べ非常に重いのであまり突き抜ける感じがなく、吹いた感じも重い印象です。
 バッフルも長くついており、あまり大きく掘られていないので明るい音です。

 今回のマウスピースは恐らく、完全にフロリダをコピーしたというわけでは無く、昔のマークⅥとフロリダリンクの組み合わせで得られる音を最新のサックス(シリーズⅢあたり)で何とか出ないかなと、考えた結果できたデザインかなと考えられます。
 
 なのでヤマハの62と合わせてみると非常に良く鳴ります。
ただし、フロリダ後期よりももっと明るい音色で現代的な音ですね。

 今使っているフロリダリンクのスペアに、とか思って買うとちょっと違うかもしれませんね。


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 今回はラファエルナバロ、バヒアⅠ、マーブルハードラバー、8、テナーマウスピースの紹介です。
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 最近Bob MintzerやWayne Shorterが使用していることで有名になりましたナバロのマウスピースです。

 Bob Mintzerが使用しているモデルはBob MIntzer Bebop Specialだったと思います。
ナバロのマウスピースはBob Mintzerが以前使用していたFreddie Gregoryのマウスピースをコピーしたもののようです。

 外見を見るとほとんどGregoryとおんなじに見えます。
シャンク部分についているメタルのリングの形状が違うかなというくらいでしょうか。

 今回のモデルはバヒアといい、ナバロのラインナップの中では一番ハイバッフルでミディアムチェンバーのモデルになります。

 素材は一般的なハードラバーとは異なり、色々な樹脂を混ぜたマーブル素材を使用しています。
Gregoryのマウスピースにも同じラインナップがありましたね。

さあ今回のマウスピースはどうでしょう?
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 ハイバッフルではありますが、デュコフの階段のようなばっちりしたバッフルではなく、緩やかなバッフルが長く付いていますね。

 ディップの形状はとても奇麗です。

 レールは割と細目でコントロールの自由度が高そうです。
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 ハイバッフルとはいえ、そこまで極端なバッフルではないのでなかなかマイルドな音がします。
ラバーの材質のとメタルのリングせいか重さと硬さ感じもします。

 デュコフのようなギンギンなイメージとは少しちがい、オールマイティなスタジオモデルといったような感じでしょうか。
よって、コントロールが上手な人が使えば様々なジャンルで活躍しそうです。
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 アメリカのミュージシャンでChad Lefkowitz-Brownという方がこのモデルを使用されています。
もちろんコントロールするテクニックがあってのことですが、ブライトな音から柔らかな音まで非常にうまくコントロールされていますね。

 個人的にはダブルカットの少し柔らかめなリードと合わせるとちょうど良さそうな感じがします。

 それにしてもGregoryのマウスピースそっくりすぎませんか…。



      

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 今回はオットリンク、フロリダ、スーパートーンマスター、8、テナーマウスピースの紹介です。
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 今回のオットリンクはフロリダ時代に作られたメタルマウスピースです。

 ビンテージのスーパートーンマスターは、大きく分けて、ニューヨークからフロリダ初期までのダブルリング、フロリダ中期のNo USA、フロリダ後期のUSAに分かれます。(実際にはもっと細かく分類できるのでしょうが)
さらにその後バビット社が製造するようになりますがその頃の物をアーリーバビットと呼んでいます。

 どの時代のモデルも素晴らしい作りで、現在製造されているマウスピースにはない吹き心地と音色を持っているため、現在でも多くのミュージシャンが使用しています。


 それぞれ何が違ってくるかというと、色々ありますが一番大きいのはバッフルです。
バッフルの微妙な付き方で息のスピードや量のバランスが変わってきますので、それによって音色や吹き心地が大きく変わってきます。
 古いものほど低く、短いバッフルが付いており後期になるほど少し高く、長いバッフルが見られるようになります。

さあ、今回のリンクはどうでしょうか?
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 USAの刻印が無く、シングルリングです。シリアルも見られないためフロリダ中期、1960年台の製造と思われます。
 
 初期よりも少しだけしっかりしたバッフルが見られます。
やはり作りは非常に良く、ディップの作り、レールの太さも絶妙ですね。
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 実際に吹いてみると、やはりリンクに共通した音色はあるものの、初期に比べて輪郭がややはっきりしています。

 初期は柔らかく、太いですがきちんと圧力をかけないとちょっとモコモコするところがありますが、この中期は普通に軽く吹いても軽くフォーカスしてくれるという感じです。
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  結果、音は太くリンクらしい音色ですがバッフルのおかげで少しフォーカスされ、音の中心にザワッとしたエッジというか密度を感じる音色と言えるでしょうか。
 そのフォーカスしてくれる加減が絶妙で、初期よりもむしろ中期の方が好きという方も多いのではないでしょうか。

 非常に良く出来たマウスピースですが、どんなサックスに付けても最高の力を発揮するわけではなく、やはりバランスの取れた組み合わせで真価を発揮します。

 中期のマークⅥなんかと組み合わせたら最高ではないでしょうか?




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