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「ネガは作れますよ」「え?」2010-03-15 12:54:36 テーマ:社会
ここ最近の続きである。

3月12日の午後、映画『ポチの告白』の宣伝のために
上映主催者に連れられて、私とジャーナリスト・寺澤君は高知新聞社を訪れた。

そこで私たちを待っていたものは
当地で起きた「高知白バイ事件」について私が触れた
当ブログ記事についての批判である。
批判というよりインネンといったほうが雰囲気は近いものだった。

相手は高知新聞社会部副部長・石井研記者。
彼は一生懸命、「高知白バイ事件は、えん罪とは言えない」と繰り返した。

どちらかといえば、こういう話は寺澤君の専門なのだが
私のブログに過剰反応を示した石井君は
もっぱら私に向かって力説している。

彼の主張のポイントは
「片岡さん支援者の人たちは、県警が証拠をねつ造したと言っているが
その物証(警察側が開示した証拠)を覆せないのだから、憶測でえん罪とは書けない」
というものだ。
まあ、いろいろ言っているのだれども、要点は上記の1点だけといっても良いくらいの
簡単な主張である。
 
私が「バスに乗っていた生徒たちは、バスは止まっていた、と言ってるんでしょう?」と言うと
石井君は、とても不思議な返答を寄越した。

「生徒たち全員に取材して証言を聞きましたよ。いいですか?
3人がバスは止まっていた、3人がバスは動いていた、あとの生徒はわからないと言ってるんです。
これではバスは止まっていたとは言えないでしょう」

・・・えーと。

私は石井君に叱られた通り、頭が悪いので
社会部副部長記者という彼の言っていることが、まるで理解できないのであるが、
仮に彼のいう取材結果が適正であったとしても
バスが「止まっていた」と「動いていた」が3対3でイーブンなんだろ?
で、「わからない」という残りは無効票と同じだよね。

ここで「だから、バスは止まっていたとは言えない」=「運転手・片岡さんに過失がなかったとは言えない」との
仮定を、疑いもなく優先させる者をジャーナリストとは普通言わんでしょうが。
申し訳ないけど、東京じゃ通らないね。

また、当該事件では
運転手・片岡さんが急ブレーキをかけた(バスが動いていた)とするために
路面に残るタイヤのブレーキ痕(スリップ痕ともいう)を記録した写真が
大きな争点のひとつになっているのだが、
これについて同石井記者は・・・

「写真は偽造できても、ネガは偽造できないでしょう。
だから物証は覆らないんです」

・・・と説明してくれた。

あはは、今度は私の専門分野だから簡単に理解できる。
写真のネガは偽造可能なので、石井君の認識は完全に間違いであるということが。

「偽造」という言葉が余計なイメージを与えるから、いかにもややこしそうに思えるが
たとえば、映画におけるタイトル・カットや特撮場面を思い出して欲しい。
風景に重なって、映画の題名がじゃじゃ−んと出てくるやつ、
『スター・ウォーズ』のように、現実にはない宇宙での戦争シーンなどだね。

あれらは、オリジナル・ネガをデュープ(コピー)したものを基に、新たな画像を加えて
加工した新たなネガを作成したもの(第三世代ネガ)によって、
最終的なプリント(上映フィルム)になっている。

つまり、ブレーキ痕が写っている写真ネガがあったとしても
そうした画像加工後のネガが、オリジナル・ネガとは限らないという意味である。
そして、われわれプロであれば、
オリジナル・ネガとDN(デュープ・ネガ)の違いは簡単に判明することができる。
だって、見分けが困難なコピーだと編集作業で間違える危険があるからな。

仮に、なにも画像加工をしない「まったく同じ映像」を記録したものであっても
オリジナルとデュープ・ネガの違いは判る。
どう判るのかは、敵に塩を送るようなことになり兼ねないのでここでは書かないが(笑)。
 
この事件の写真の分析については
専門家が画像自体の嘘を指摘しているので、ネガがあろうがなかろうが
もとから破綻した証拠なのだけれども
注目したいことは、高知新聞社会部副部長記者は、
「ネガがあることを、知っている」ということである。

確か、ネガについて検察は「不見当」(見つからない)と公判で主張したのじゃないかね。
もしも、それがあると確かめたのなら、報道では大スクープになるはずだ。
そして、問題のネガさえ出てくれば
そこにブレーキ痕があろうとなかろうと、オリジナルかDNかの鑑定をすれば白黒つくのである。

まず問題の一点は、
高知新聞がネガの存在を知っていて報じないならば、明白に警察に協力していることになるということ。
第二の問題は
ネガなど存在しないと知りながら「ネガが存在する」と私や寺澤君に言ったのなら
警察からのリークを試みたことになるということである。

しかも、ご丁寧に寺澤君に
「このことだけは、ホンマに外に言わんといて下さいよ」と念を押す。
これがスパイ工作だとすれば、「言うな」というのは「言ってくれ」という意味である。
「言わないでくれ」ということで、「ネガの存在」に信憑性を付与すると考えての駆け引きではないのか?

どちらであっても、警察や石井君が「写真のDNAはネガだ」という
拙い光学知識しか持っていないがための誤算となるわけだ。

私が「ネガは偽造できますけど」と言うと
石井君は「え?」と一瞬、表情を止めた。
たぶん、知らなかったのだろう。

もしも、私への抗議という場面を利用して
警察リークをこちらに刷り込む意図だったのなら、素人演出も甚だしい。
私ら映画屋こそ「偽造」と「ねつ造」のエキスパートなのであり
いくら頭が優秀でも、経験値が乏しい人間の工作は簡単に見破られる。

ネガの存在について石井君に「あなたが見たのか?」と聞くと
「自分ではないが、ふたりの記者が確認した」という。
それで、どうして放っておくのか、まったく不思議な新聞社ではないか。

さらに興味深いのは、私との口論が一段落ついてから
石井君は、この日の取材が映画『ポチの告白』についてではなく
「白バイ事件のことで、監督が乗り込んできたのだと思った」と口を滑らせた点である。

映画の上映については、
すでにこの数日前、同紙学芸欄にイベント情報が写真付きで掲載されていたので
社会部副部長記者は、
「映画情報を掲載したのに改めて来たというのは、白バイ事件を探りに来たのだ」と
勝手に戦闘モードになったわけである。
道理で、開口一番で「これはどういうことですか」と私に詰め寄ったはずである。

そして、彼は「映画のことですか」と言いながら
初めて取材メモをめくりながら、まあ、どうでもいいような質問をするという顛末になった。
実際、私との面談記事が、上映当日の朝刊に掲載された毎日新聞と違って
高知新聞ではポチの「ポ」の字も出なかった。

要約すれば、高知新聞は映画のことでなら応対するが
白バイ事件についてなら受け付けないという態度に等しい。

一方で、『ポチの告白』の情報を「警察犯罪を描いた映画として掲載しているのだから
反警察的なものを排除しているわけではない」と言いたげでもある。

石井君の「私たちも警察と対立しているんだ」という言が本当ならば、
たとえ小物とはいえ反警察の映画監督が出向いているのだから
映画と連動させての事件追及を企画しても悪くはないはずだ。

しかし、このぶんだと片岡さんの再審公判が始まることになっても
高知新聞は書かないだろうな。

部屋を出るときの最後まで、石井君は
「支援者の人たちが言ってる証拠のねつ造なんて、漫画のような話ですわ」と
とにかく「あり得ない」と強調する。
その言葉は、同事件の会見で釈明を求められた高知県警・黒岩交通部長のそれと同じニュアンスだ。

どう見たって、諸君らの迷走のほうが漫画だけどな(しかも、笑えない)。

もう一社挙げておけば、
朝日新聞高知支局も、当初、私のインタヴューが企画されながら
「本社からの通達」により、急遽、取り止めになっている。
東京の朝日だって書いたよ?
書いたから怒られたのかな、警視庁に(笑)。

私は今後も映画作家の立場として片岡さんを支持するし、
この事件に限らず、
ジャーナリズムを騙る偽新聞記者らの欺瞞を
私独自の方法で追撃していくつもりである。

で、そんな映画『ポチの告白』は、
本日15日、DVDで全国リリースされた。
未見の人は、これらブログ記事も参照のうえお楽しみ下さい。

 
↑クリックするとカレンダー画面になり10/30をクリックすると魚拓した画面になり前頁の

想像力の死角

が見られます。 
 
※重要な記事なので復元させてもらった。誰かが魚拓しておいたのだろう。リンクとして載せたかったがうまくいかないため全文載せた。
しかし、このブログの名作を闇にしたくない。
あの時(午後三時)高知新聞は事故現場にいた。
片岡さんもどきがバスの運転席に乗せられていた時間帯だ。
しかも白バイからガソリンらしき物が流れており爆発の可能性のあるバスにだ。
高知新聞に問う。
あの時(午後三時)片岡さんはスクールバスに乗っていたか?。

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