詩:ひとこま画集

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

雪だるまのクリスマス

イメージ 1

(DOBUさんのイラストに文章を寄せたものです。詩というより、童話?  絵本の添え書きのようなものです。DOBUさんとのコラボ第一作です。 長いんですがよかったら読んでください)



クリスマスの準備に忙しいのは、   
雪だるまだって、同じ事です。   
飾り付けのための樅の木、プレゼント、   
おいしい食べ物やおいしいお菓子。
だから雪だるまはこっそり脚を伸ばして?
いそいそと買い物に行くのです。
ことに、樅の木は欠かせません。
クリスマスツリーがなくては、
子供たちが許しませんものね。
 
こんな事は雪だるまたちの秘密です。   
ドスンと丸い体を、雪の上においている姿が、   
一番かっこいい、と思っているからです。

--------------------------------------------------------------------------------
 
ところが今日に限って、
人間に出あってしまったのです。
ちょっとドキッとしましたが、
その人は驚いてもいないようです。
「きれいな人だな」
と、お父さん雪だるまは思いました。  
「今晩は」とあいさつをしました。   
「今晩は」と答えてくれました。   
ミス・・・と呼んだらいいのかな
ミセス・・・? いずれにしてもお母さんの
胴回りくらいはありそうな胸だな。   
と、心の中で呟いて   
お母さんだるまと交互に見ながら   
ソワソワしています。
 
--------------------------------------------------------------------------------
  
お母さんはニコニコしています。
子供はピョンピョン跳ねています。
帰り道お父さんだるまは、
「こんな事は、一生にあるかないかだよ」
と言ってから、
「あのワン公には、気をつけなくちゃな」 と、顔をしかめています。   
 
--------------------------------------------------------------------------------
 
雪が・・・また降り出しました。

--------------------------------------------------------------------------------
 
雪だるまが買い物に行くですって!
おまけに親子で!
信じられない人はクリスマスの朝
戸口の脇に作った雪だるまをよく見てご覧なさい。
彼? 彼女? は恋人に逢いに
行ったのです。
10センチほどずれているでしょう。
うっすらと雪の積もった足元には、
ほら、クリスマスリースが落ちていますよ。

開く トラックバック(1)

イメージ 1

                              イラスト:Dobu


またも再録。
・・・・・・・夏は嫌い。



24時を撃て



24時を撃て!
5分前ではいけない
5分過ぎてはいけない

ピアノソロ始まって
その時刻
最高に高まるはずが
いつも不満だ
音に文句は言いたかないが
24時の音は何とかしてくれ

そのとき俺は裏切ったか?
そのとき俺は眠っていたか?
コーヒーの飲みすぎか?
ウイスキーのやりすぎか?
それとも女を抱いていたとでも言うのか?
いいや、何もなかったのさ

23時55分いつものイントロは始まる
俺は
また不満だ

あのリズムが、あのリズムが取り戻せない

大した事じゃない つまらないリズムさ
何のことはない
隣の部屋から聞こえていた
あの足を揺するリズム

あれは親父の鼓動だったんだ
あれは親父がこの土地に来る前の鼓動だった
親父の足が動き出すと
地球が鼓動しているのが
よくわかったものだ

それが今では聞こえない
それが今ではわからない
裏切りも、飲みすぎも、女たちもいないというのに
大地も空気も光も闇も
感じないと言え!そして怒れ!

俺もピアノを前にして
思い出そうとしているんだあの鼓動を
この土地に来る前の鼓動を そうすれば

俺は音がわかるはずだ
24時の音が生きて
ピアノの鍵盤が踊り
地球の音で回るだろう
俺は始めて生きるだろう

イメージ 1

                           イラスト:Dobu

トコの歌


1

原野は朝露ぬれている
心もすっかりぬれている
さて旅の始まりだ
風が吹いたら始まりだ

トコトコトコ
歩けば荷物が揺れる
荷物なんてのは名ばかりだ
揺れる心が分かれ道

さて旅の始まりだ
風が吹いたら始まりだ
トコトコトコ

2

かげろう地平に揺れている
心も時には揺れるのさ
さて旅の始まりだ
逃げ水追って始まりだ

トコトコトコ
嫌なことにはおさらばだ
楽しいことはやめないぜ
つまらんことなどないものさ

さて旅の始まりだ
逃げ水追って始まりだ
トコトコトコ

3

夜雨が彼方をにじませる
心も思い出ににじむのさ
さて旅の始まりだ
帽子のしずくがきっかけだ

トコトコトコ
あの女や男はどこ行った
わん公だけは行きゃしない
にゃんこは夜に隠れてる

さて旅の始まりだ
帽子のしずくがきっかけだ
トコトコトコ

イメージ 1

                                        イラスト:Dobu


Dobuさん、またイラスト描いてね。
暑いけどね。例によってエアコンもかけず、仕事場で描いてんの?
(文章はマイナーチェンジしてます。漢字をひらがなにした程度でごんす)



『In the starbright bar(今宵、すべてのバ-の片隅で)』


眠っていやしない   

酔ってはいるけれど   
聞いている 君の話しの続きだね

星が降って来ては 炭酸水のように
消えてゆく話しや
星のとんがりが 山に刺さった話
聞いているよ  君の話しの続きを
 
僕は眠いよ
 
ちょっとばかり 星ならぬ 街の放つ光りを見ていたんだ
ここは都市の真ん中だもの
都市の放つ光りが すべて見えるよ
あれだって星の光り 規則正しく 運行する惑星
戸惑っている彗星  
不安げに瞬く恒星もある
 
--------------------------------------------------------------------------------
 
もっとも 地上の星なんて
言わば二次元上の お話しだ
比喩でない 星ならば
地球の大気圏外の天文台
ハッブル宇宙望遠鏡が
地上に送る 画像の数々 オリオン座大星雲―次々と
生まれ来る星の子供たち
惑星状星雲NGC6543―死に赴く
星のガスの繭
超新星1987A―消滅した星の暈
 
--------------------------------------------------------------------------------

星の誕生から死まで 抱いて
激しく息ずく 僕らの知らない 宇宙の身ぶるい

--------------------------------------------------------------------------------
 
何よりリアルな事像が
何よりファンタジ-だよ
アンドロメダ銀河だって 
二百四十万年前の光
まさか 君はアンドロメダ? それなら僕は 酔いどれの
ペルセウスで  
君の唇は見えていても
くちづけするには 
天文学的時間がかかる
 
--------------------------------------------------------------------------------
 
僕はいつの間に 眠ったのだろう
君を前にふと饒舌に なったのだった

--------------------------------------------------------------------------------

バ―は 僕一人を残して 森としている
高層ビルの 最上階の この場所に
朝の光りが 射し込み始めた
僕の手の ウイスキ-グラスは
なくなっていて
林檎の形をした ガラスの
ぺ-パ-ウエイトが一個  

--------------------------------------------------------------------------------
 
これは 昨夜 隣のスツ-ルに座った
神様が  僕らに一つずつくれた物だ
エデンの林檎も ガラス製だったら
楽園喪失もなかっただろう

陽射しはやたらに 強くなって
僕の頬に突き刺さり
僕はガラスの林檎を手に取り
「痛いな」と呟いた
 

イメージ 1

題して 「ひとこま画集」 
この作品はDobuさんの絵が先にあって、僕が言葉を添えたものです。
了解を得て、Doveさんのサイトから転載いたしました。



赤い靴




空は忘れている。

堕ちていく海鳥がいることを。



海は忘れている。

昔むかしの海の事故を。



空のおごりはあの夕日。

あの逆巻く紅と紫の光は容赦なく人の眼を射て

大げさな身振りで太陽を抱えている。



海のおごりは朽ちゆく難破船をなぶる。

カキガラとフジツボで船をおおい 腐るものは腐らし

遠慮のない大波の一撃を食らわす。



その空と海の間でたたずむ者がいる。

たった一人で波音を聞くその人の頬は

夕日に彩られている。



ああ だからその人の顔色は血の色を刷いているのだ。

ああ だから日が沈めば その人の顔は青ざめ

やがてその人の姿も周りの樹々と見分けが付かなくなるだろう。

    
     *


ねぐらを失った海鳥が丘の上で

赤い靴を見る。

しかしそれも瞬間視界をよぎっただけだ。

夜の不安の中で海鳥はもう

赤い靴のことは忘れている。

全1ページ

[1]


[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事