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2008/08/04 09:33:45 作成 暫く星を眺めていると、小さな地虫の鳴き声か、蛙の鳴き声ともとれる小さな音がした。 先に渡河し、渡った後の危険を排除し安全を確かめる仲間の発する、合図の音だった。 直ぐに下流の方角から、応えるように聞き覚えのある別の合図が聞こえてきた。 其の合図の音に応えるように下流の方からは、聞きなれた舌打つ音がした。 辺りが安全だとの知らせで、心の迷いが消し去られた。 手を中に突っ込んで弄ると、服を掴んで取り出し、濡れた躯のまま急いで纏う。 服を着終わる頃を見計るように仲間が、両側の黒い叢壁から這いながら現れた。 星明かりは、蠢く二人の男の濡れた肌を仄かな明かりで照らします。 裸の背中に斜め袈裟掛けに背負った、同じようにゴム貼り帆布製長物袋を降ろし、 中身を抜き取り出した男が、9:51 2008/07/31 「頼む 」 っと囁き喋りながら、何かが此方にと。 無言で手を伸ばし受け取り、膝の上に置き、帆布袋から乾いた手拭いを取り出した。 鞘を右手で静かに払うと、下弦に反った抜き身が星明かりに照りながら現れる。 手首を切り返し、星明かりに刀身の両腹を照らしながら仔細に眺め、 手拭いで柄元から切っ先へと拭い上げながら言う。 「蝋固めの(鞘口ノ)封印が利いてるから、濡れていない大丈夫だよ 」 青白い抜き身の、反り山の向こうで黒い男の頭影が頷く。 「兵児(ヘコ:フンドシ)ぉ脱ぐぞ 」 「ぁあ、どぉせ暗くて観えないよ 」 もぉひとりの男は、そぉか、ッと呟き言葉で言う前に解き始めていた。 ると直ぐに、岸辺の叢から近くの星明かりも届かぬ闇な森の中に分け入った。 を、夜行獣のごとく北に向かって半日ほど往くと、 背高い雑草が生い茂るナダラカな低い丘の連なりが、ウネリながら何処までもと、 遥か地平線まで広がっているのが見渡せる、開けた場所にでた。 天高い青空では眩しい夏の太陽が輝き、強い日差しが照りつけていた。 叢の中に棲まうだろう生き物は、容赦ない熱波を浴びておりました。 其処には数人の人間も、獣や虫と同化しながら腹ばいになっていました。 1945年8月7日 【人じゃぁナイ、だたの物】 隣で息を殺し伏せていた男が、唇を動かさない微か囁きで。 「大姐御(タァネェ)、貨車は来るだけだよ 」 普段の顔は日に焼け黒ずんでいたが、その上から泥化粧の粉末を、 家禽の油脂で溶き、念入りに擦るように塗り重ねて迷彩化粧を施していた。 だが、伏せた背中に照り付ける容赦ない日差しで、顔中に粒の汗が浮き、 迷彩化粧は濡れ色になり流れ落ち、所々汚く剥げていた。 鼻の下に小さな虫が這っていたが、マッタク身動きをしなかった。 「そぉだねぇ、来るだけで戻してないよなぁ 」 当時、仲間から大姐御(タァネェ)と渾名で呼ばれていた女が、小さく呟くように応えた。 顔には、隣の男と同じように泥化粧がしてあった。 文字の形がチョッと如何にかならんかなぁ・・・・・・・・・・・ 場所は、遠くまでが見通せる少し小高い丘の上。 此処まで静かに匍匐しながら、生い茂る草の茎や根元を折らないようにと、 十分に気をつけて掻き分け、半日をかけヤットの想いで辿り着いた。 大姐と仲間たちは、携行してきた水も呑まずに咽喉の渇きに耐え、t静かにと地面に伏せていた。 大姐は、細い草群れ越しに双眼鏡を覗いてた、軍用双眼鏡のレンズが夏の眩しい日差しを浴び、 光を反射してキラメキ輝き自分たちの居場所を、息を殺して見下ろす目前の、 平原に布陣する赤軍に発見されないようにと、両側から日除けの緑の布を被せてくれている仲間に、 顔を動かさないで言う。 「今までアンナニ沢山の貨車、観たことないぞ 」 言う声、緊張の極みだった。 少し遠くに窺えるのはシベリア鉄道からの支線の一つで、単線の線路は其処で終わっていた。 其処は駅とは違い、タダ広い荒野に見渡す限りと、観たことも無い大きさの戦車や、 数を数えられないほどのトラック、梱包されて送られてきた大砲や弾薬などの軍需物資が、 アッチコッチにと堆く集積された場所でした。 鉄道の本線から支線にと切り離された貨物車は、此処まで逞しい軍馬に引かれきて、 多勢の兵士が荷物を降ろすと貨車は線路から持ち上げられ、離れた所に置かれた。 その場所には多くの貨車が遺棄されていて、次々に到着する貨車で新たに埋まっていった。 大姐と男たちは、尽きることなくかと物資が次々に到着し続けるのを観ていると、 心の奥底で、畏怖するもの、産まれる感じがしてきます。 「シッ! 」 近くからの合図で、布が静かに双眼鏡を覆うように沈む。 丘の麓辺りから賑やかな声が聴こえてきて、直ぐに数人の赤ら顔の兵士が現れた。 全員が肩から、銃身などの金属部分を綺麗に磨き上げた短機関銃を提げていた。 銃は、使い古されているようだったが、手入れが行き届いていた。 軍服や履いてる軍靴も、長年着用してる感じだけど、コザッパリトしている。 白系ロシア人
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