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トカレフ 下書き

2008/08/04 09:33:45 作成


暫く星を眺めていると、小さな地虫の鳴き声か、蛙の鳴き声ともとれる小さな音がした。
先に渡河し、渡った後の危険を排除し安全を確かめる仲間の発する、合図の音だった。
直ぐに下流の方角から、応えるように聞き覚えのある別の合図が聞こえてきた。
其の合図の音に応えるように下流の方からは、聞きなれた舌打つ音がした。

辺りが安全だとの知らせで、心の迷いが消し去られた。




手を中に突っ込んで弄ると、服を掴んで取り出し、濡れた躯のまま急いで纏う。
服を着終わる頃を見計るように仲間が、両側の黒い叢壁から這いながら現れた。

星明かりは、蠢く二人の男の濡れた肌を仄かな明かりで照らします。
裸の背中に斜め袈裟掛けに背負った、同じようにゴム貼り帆布製長物袋を降ろし、
中身を抜き取り出した男が、9:51 2008/07/31

「頼む 」 っと囁き喋りながら、何かが此方にと。

無言で手を伸ばし受け取り、膝の上に置き、帆布袋から乾いた手拭いを取り出した。
鞘を右手で静かに払うと、下弦に反った抜き身が星明かりに照りながら現れる。
手首を切り返し、星明かりに刀身の両腹を照らしながら仔細に眺め、
手拭いで柄元から切っ先へと拭い上げながら言う。



「蝋固めの(鞘口ノ)封印が利いてるから、濡れていない大丈夫だよ 」

青白い抜き身の、反り山の向こうで黒い男の頭影が頷く。

「兵児(ヘコ:フンドシ)ぉ脱ぐぞ 」
「ぁあ、どぉせ暗くて観えないよ 」

もぉひとりの男は、そぉか、ッと呟き言葉で言う前に解き始めていた。 




ると直ぐに、岸辺の叢から近くの星明かりも届かぬ闇な森の中に分け入った。
を、夜行獣のごとく北に向かって半日ほど往くと、
背高い雑草が生い茂るナダラカな低い丘の連なりが、ウネリながら何処までもと、
遥か地平線まで広がっているのが見渡せる、開けた場所にでた。
天高い青空では眩しい夏の太陽が輝き、強い日差しが照りつけていた。
叢の中に棲まうだろう生き物は、容赦ない熱波を浴びておりました。
其処には数人の人間も、獣や虫と同化しながら腹ばいになっていました。



 








1945年8月7日
【人じゃぁナイ、だたの物】


隣で息を殺し伏せていた男が、唇を動かさない微か囁きで。

「大姐御(タァネェ)、貨車は来るだけだよ 」

普段の顔は日に焼け黒ずんでいたが、その上から泥化粧の粉末を、
家禽の油脂で溶き、念入りに擦るように塗り重ねて迷彩化粧を施していた。
だが、伏せた背中に照り付ける容赦ない日差しで、顔中に粒の汗が浮き、
迷彩化粧は濡れ色になり流れ落ち、所々汚く剥げていた。
鼻の下に小さな虫が這っていたが、マッタク身動きをしなかった。 

「そぉだねぇ、来るだけで戻してないよなぁ 」

当時、仲間から大姐御(タァネェ)と渾名で呼ばれていた女が、小さく呟くように応えた。
顔には、隣の男と同じように泥化粧がしてあった。


文字の形がチョッと如何にかならんかなぁ・・・・・・・・・・・




場所は、遠くまでが見通せる少し小高い丘の上。
此処まで静かに匍匐しながら、生い茂る草の茎や根元を折らないようにと、
十分に気をつけて掻き分け、半日をかけヤットの想いで辿り着いた。
大姐と仲間たちは、携行してきた水も呑まずに咽喉の渇きに耐え、t静かにと地面に伏せていた。
大姐は、細い草群れ越しに双眼鏡を覗いてた、軍用双眼鏡のレンズが夏の眩しい日差しを浴び、
光を反射してキラメキ輝き自分たちの居場所を、息を殺して見下ろす目前の、
平原に布陣する赤軍に発見されないようにと、両側から日除けの緑の布を被せてくれている仲間に、
顔を動かさないで言う。

「今までアンナニ沢山の貨車、観たことないぞ 」

言う声、緊張の極みだった。
 
少し遠くに窺えるのはシベリア鉄道からの支線の一つで、単線の線路は其処で終わっていた。
其処は駅とは違い、タダ広い荒野に見渡す限りと、観たことも無い大きさの戦車や、
数を数えられないほどのトラック、梱包されて送られてきた大砲や弾薬などの軍需物資が、
アッチコッチにと堆く集積された場所でした。
鉄道の本線から支線にと切り離された貨物車は、此処まで逞しい軍馬に引かれきて、
多勢の兵士が荷物を降ろすと貨車は線路から持ち上げられ、離れた所に置かれた。
その場所には多くの貨車が遺棄されていて、次々に到着する貨車で新たに埋まっていった。

大姐と男たちは、尽きることなくかと物資が次々に到着し続けるのを観ていると、
心の奥底で、畏怖するもの、産まれる感じがしてきます。

「シッ! 」 近くからの合図で、布が静かに双眼鏡を覆うように沈む。

丘の麓辺りから賑やかな声が聴こえてきて、直ぐに数人の赤ら顔の兵士が現れた。
全員が肩から、銃身などの金属部分を綺麗に磨き上げた短機関銃を提げていた。
銃は、使い古されているようだったが、手入れが行き届いていた。
軍服や履いてる軍靴も、長年着用してる感じだけど、コザッパリトしている。


白系ロシア人
子供
  

幼さは、知りたくないものを選ぶことはできなかった。  



七月がに為り、本格的な暑い夏が遣って来ようとしたら母は、
よく何処か遠くを見ているような眼差しをしていました。

八月が近づきだすと母は、次第にふさぎ込み無口に為っていた。

八月に入りお盆が近づき出すと母の顔には、思い詰めたような険しさがありました。


幼かった自分は母が、また何時あの話をし出すのかと。
自分には兄弟が二人居ます。兄と弟です。だけどもあの話を聞かされるのは自分だけでした。

幼かった自分は、母から聞くものを兄弟や他人には、決して言いませんでした。
聴いたものを人に話せば、幼心でも母が困ると想ったからです。
何故に、幼い子供の自分にだけ、母が話したかったのか大人になった今でも解りません。
自分が大人になり、中年を過ぎ老境に差し掛かった頃、老いた母に何故かと尋ねてみようと。

だけど結局は何も聞けませんでした。

母はアルツハイマー症を患い、記憶が無くなってきています。物事の判断もアヤフヤナ感じです。
そんな老いた母に、忌まわしい過去の記憶を呼び覚ますような質問なんかできなかった。


夏の亡くなった人らを偲んで弔う儀式、お盆。

自分には、子供の頃からあまり宜しいような記憶が御座いません。

タブン自分はお盆が近づき出すと昔ぃ母がしていたような、
何処か遠くを見つめるような悲しい眼をしていることでしょう。



暗闇は、なんの救いにもならなかったそうです。

当時、最も貴重な保存食缶詰。其の缶の蓋を取り払い作った即席のカンテラの中で
小さな蝋燭の炎が瞬き、輝きは暗闇では手元しか照らさない様な仄かなものでした。

囁く仔悪魔

  


春ぉ乱れさすよな嵐な宵 桜花眺めれば散り際かと

白さで闇に咲き誇りし花は 潔くと散り堕ちまするたびに微かな音

確かに暗闇に隠れし其の聴こへぬ音(ネ)ぉ 真似たよぉな囁き声



梢触れ合う風が舞いし春の裏山 夜の冷たき空気

秘めて幽かに震えさせ 吾に聴こへさせます


星影望めぬ漆黒暗さなで 観へぬ天空

其処には何も無きものなれど 見つめ続けられゝば

はたしの胸に伝わりきます


其れゆへに消せぬは物事は 意識の裏側にへと 九十九囁かれして幾度も

叶わぬは互いの想いの丈 そして永久(トワニ)と交じり合うこともなし


届かぬならばと斃されました 堕ちました

果ても無き 怨みな想い暗さ支配し深海の

其処の意識凍りして果てもなくと 何処までもと

暗黒界の無様な暗さに追われ 突き当りのどん底までも堕ちました


眠りもせずに夜も咲き乱れし桜の花 其処を取り囲みしは酒精に狂いし遊興人

夜桜饗宴 桜樹の根元土 酔って候な幾人もの者ドモにて踏み固められ

為に土下に沈み泥の中にて棲み 互いに絡みあいし根枝

踏みつけられし痛さは計り知れずに 限りなきことかと


我想う 長き寒き冬を堪へて漸くな 春の初めでヤット咲く桜

ナのに 早々と桜花散りしは 痛くとも口を持たぬ故の声なき叫びかと

一度 踏み固められし根っこ覆う泥 再び柔らかくは為りがたく

人ならば 縊死寸前


君 痛み知りへるならば 疑似でも体験してみろ

っと 囁きごとでも喋らぬかと 静か咲く桜花ども


「先に逝って待ってゝくれる 」

「何処でぇ 」

「何処でもぉ 」


「きっとなんだね 」

「きっとですから 」


闇に閃き輝く匕首の 鋭き切っ先ゆっくりと沈みしは

冷たき汗かきし胸板の 人の芯の臓器が納まりし辺り

刺さりして刹那で襲いし苦しさは さらにトドメをと匕首抜かれしとき

君両の手で構へ握りし刃(ヤイバ) 真紅で塗れさせ濡れておりました

我の胸膚 我の躯から吹き出しゝ 赤く流れし我の血で染められた


地面に斃れ横臥する我は 流れる粘る血の赤き温もりな暖かさで覆われ

其れとともに躯の温もりは 優しげな土の冷たさにと誘われて代わり

求めし想像な 不義の纏めで創りましょうな 密通許されし理想郷世界


密通姦通は許されざることなれど 死しては何方も追っては



できぬこと






造られ始めましょぅ

  

 

hitobann (トカレフ)

  



大陸の夏の夜、国境を漸く越え、星を眺めながら横臥し、夜の空気に曝した胸は黒い影で大きく波打っていた。
激しかった胸の鼓動は如何にか治まりかけていたが、夜の漆黒な静寂の中に迸り出そうな、
堪えようとしても出てくる悲鳴じみた喘ぎ息を鎮めるのには、暫くの時を要した。
酸素の希薄さに喘ぐ肺、鍛冶屋のフイゴみたいに大量の空気を求め続け、
喉奥の気道を何時までもと、空気の流れで押し開け続けていた。


息が荒げるのを堪え、濡れた躯で背高い草を押し倒した隙間に横臥し、
其処から覗ける限られた視界の中、夏の夜空で煌めく星々を下から眺めていた。
星明かりだけの闇に潜んで横たわる、内地では見たこともない背高い草が生い茂る河原辺りには、
夜が緊張感で騒ぎ出し、煌めき輝く黒が勢いよく奔り出すかと想われる雰囲気が漂っていた。

喘ぎを鎮めながらナニか不自然な物音がしないかと、狂うかとな溢れる警戒心で静かすぎる暗闇の何処かにと
不審音を求め続けていた耳は、
夜のシジマな世界に、次第に地虫どもの鳴き音が戻ってくるのを聴きつけた。

直ぐ傍の耳元近く、草の根元辺りからもな鳴き声が聞こえだす。

鳴き音は、静か夜では大きく聞こえ、未だ河の水が抜けきらず聞こえ難くなっていた鼓膜。


喜んだ。

想わずな快さで



夜が黒色で凍りつくかと張り詰めていた緊張感がなくなりかけ、柔らかさな星降る夜になってきていた。
観えぬ虫たちの競い合って鳴く様は、無数の壊れかけのサイレンが、暗さの中で互いに忍びなきあっているようだった。

穏やかさが、満ちていました。




ジッと身動きせず息を整えながら耳をソバダテ、辺りを警戒する。
黒色な、群生する背高い草の谷間から覗ける夜空は、狭い視界の中で観えていた。
星は、取り囲む草の先を仄かな影で見せるように、白く輝き煌めいていた。
目の前に手を翳すと、峡さな視界で瞬く星影の中に、自分の手形の分だけ星が消えた。
胸の中では心拍鼓動が、馬橇馬場競争のときに打ち鳴らす早鐘のように奔っていた。

此の時、怯えはなかったけど、その代りに想うことがあったそうです。
「巧くやれるさ、教授に教えてもらったからな 」 っと。
そっと声を出さずに呟けば、これから先の計画事が巧く運ぶかも。っと。

「いつまでも、こんなことばかりやってると、いつかは死にやがるなぁ 」

不覚にもそぅ想えば、人の胸の内では、我が身でも気づかない何かが生まれるんだわさぁ。
心細くはなかったけれど、自分は此の時代に面白いように弄ばれているなぁ。
見知らぬ土地で、星を眺めるような深間な時刻に、暗闇に反芻する知恵者の教えは、
巧くいくかどうかは確かめようがないけど、素直な気持ちで受け入れるしかなかった。



白系露西亜人教授:。

悟られないように物見に出かける際には、賢い狼を狩るときのように相手に感づかれたらいけません。

っと、帝政露西亜時代の着古した冬季用将校服で身を固めた、
老いた白系露西亜人の狩人が、物静かに喋りだします。
その語り慣れた口調、懐かしくて頭を深く垂れ聞き入ると、随分昔な感じで想い出す、
今の生活なんか想いもつかなかった頃の、某学び舎で講義を聴いているようだった。

斥候兵は、ケッシテ音も立てずにと静かにし、生き物に為る事を拒みなさい。
其処に生えてる草木や、獣道があれば其の獣道と同じ気持ちになりなさい。
四つ脚の獣のようにと歩けば、直ぐに見つかりあなたは狩られますからね。
用心しなさいよ。

ぇッ、じゃぁどんな風にって? だからね、地面を這うんですよ。
地面に張り付く苔のようになりながら、獲物に忍び寄る蛇のように音ナク進むんですよ。
其の時に肝心なのは、時間なんか気になさらない方がいいかな。
気持が逸ってしまい焦りますからね。 

焦りは、観えるものが視えなくなり危険だよ、命取りだね。

目指す目的地に、あなた方が辿り着いたらね、息もしないで無口にお為りなさい。
喋るのなら、其処の風よりも静かにしていなさい。
あなたが、そぉぅッと囁やくように呟いてもね、アンガイ遠くまでと渡ります。
其れを人の耳の鼓膜は、自然が発てる音と人がなす音とにですよ、ケッコウ聞き分けられます。

極意? そんなものはありゃぁせん。ほぉっほっほっほほぉ・・・・・

老人が唇を窄めて笑うと、窄めた唇から支那煙草の小さな煙の輪が連続して生まれた。

いゃッ 笑ろぉてごめんなさいな、そぉだなぁ、ぅ〜んぅ。
あるとするなら、最後の最後まで、誰にも見つからないことなんだよ。
戻ってきても、あなたが何処かに往っていたなんて想われないことかなぁ。

其処に居たと悟られないで、誰にも感づかれずに見られたと思われない。
要するに、誰にも判らずに黙ったまま盗んで必ず戻ってくるんです。
自分が眺めて見届けたものをね、盗んでだよ。
 
だからね、あなたはね、人じゃぁなくなるんですよ。ただの写真機か映写機にね。
ご自分のふたつの眼で観たものを、ケッシテ絵に描こうなんて想わないことだよ。

タァネェ、アンタには息子たちが世話になってる、だから儂が行ければいぃんだろうけどなぁ。
今はもぅ、時期がわるい。すまんことよ。
向こう(国境の北側)じゃぁ、儂も散々悪さをしすぎて今度見つかれば、チト具合がわるい。
それになぁ、ダイタイ儂の躯がもぉぅ、満足にゆうことを聞いてくれんようになった。


宝石、銃、服装 士官服


此れが、国境から向こうまでの絵(地図)じゃよ。
別れ際に、済まなさそうな顔をしながらだった。


それじゃぁ、お気をつけて、おやりなさい

ット、老獪そうな、雇われ狼狩の猟師が言いました。

「じぃさん、もぅ此の土地には戻らんのか?」
「そぉさなぁ、時期が悪いのはアンタも承知しておるんだろぉ、違うか?」
「此の国の雲行きは、昔から悪かったさ 」
「アンタは賢い、お互いに身の振り方には気をつけねばな 」
「お達者で、ジィ様 」

「息子たちを頼むよ 」

立ち去る後姿は、可也な歳とは思えぬシッカリとした足取りで、
背中には銃身がイヤに長い、古式な猟銃を袈裟懸けに背負い、
手には後ろから着いてゆく驢馬の轡の紐を巻きつけていた。
暫く先ほど教えられた事を、胸の中で反芻しながら見送くっていると、
何処までもと続く畑の向こう側に沈みかけの太陽が、
驢馬と人間を赤色に包み込んで呑みこみそうな感じがした。

「あのじいせん、今は雇われ猟師ですけど、昔はココら辺りの軍閥に請われ軍事顧問として雇われ、
ケッコウナ待遇だったと聞いとります。ナンデモ蒋介石の国民党軍にも関わっていたそうですよ 」
「そぉかぁ、だから下の息子が赤(ソビエト軍:赤軍)から脱走したお陰で、協力してくださったのか 」
「じぃさんの絵が手に入らなかったら、今度の計画はドオニモならんとこでした 」
「じゃぁ、イッパイ呑んで今夜に備えて寝るか 」
「じぃさんにも、一本も土産で持たせてやればよかったですね 」
「ぁあ 」

大陸の夕陽は、沈む際が特に美しいと、綺麗だと。
遠のくじぃさん、コチらにと驢馬と揃いの長い影を引きながら、でした。









暫く星を眺めていると、小さな地虫の鳴き声か、蛙の鳴き声ともとれる小さな音がした。
先に渡河し、渡った後の危険を排除し安全を確かめる仲間の発する、合図の音だった。
直ぐに下流の方角から、応えるように聞き覚えのある別の合図が聞こえてきた。
其の合図の音に応えるように下流の方からは、聞きなれた舌打つ音がした。

辺りが安全だとの知らせで、心の迷いが消し去られた。




手を中に突っ込んで弄ると、服を掴んで取り出し、濡れた躯のまま急いで纏う。
服を着終わる頃を見計るように仲間が、両側の黒い叢壁から這いながら現れた。

星明かりは、蠢く二人の男の濡れた肌を仄かな明かりで照らします。
裸の背中に斜め袈裟掛けに背負った、同じようにゴム貼り帆布製長物袋を降ろし、
中身を抜き取り出した男が、

「頼む 」 っと囁き喋りながら、何かが此方にと。

無言で手を伸ばし受け取り、膝の上に置き、帆布袋から乾いた手拭いを取り出した。
鞘を右手で静かに払うと、下弦に反った抜き身が星明かりに照りながら現れる。
手首を切り返し、星明かりに刀身の両腹を照らしながら仔細に眺め、
手拭いで柄元から切っ先へと拭い上げながら言う。



「蝋固めの(鞘口ノ)封印が利いてるから、濡れていない大丈夫だよ 」

青白い抜き身の、反り山の向こうで黒い男の頭影が頷く。

「兵児(ヘコ:フンドシ)ぉ脱ぐぞ 」
「ぁあ、どぉせ暗くて観えないよ 」

もぉひとりの男は、そぉか、ッと呟き言葉で言う前に解き始めていた。 




ると直ぐに、岸辺の叢から近くの星明かりも届かぬ闇な森の中に分け入った。
を、夜行獣のごとく北に向かって半日ほど往くと、
背高い雑草が生い茂るナダラカな低い丘の連なりが、ウネリながら何処までもと、
遥か地平線まで広がっているのが見渡せる、開けた場所にでた。
天高い青空では眩しい夏の太陽が輝き、強い日差しが照りつけていた。
叢の中に棲まうだろう生き物は、容赦ない熱波を浴びておりました。
其処には数人の人間も、獣や虫と同化しながら腹ばいになっていました。

イメージ 1

  上の画像は、お話とはマッタク関係オマヘン。アシカラズ。


以下、可也な前の お話し の終わり頃のぉぅ・・・・・。

「なんや、金ちゃんきてたんかぁ 」
「・・・・・・ジッちゃん、ドッカおかしぃ為ったんかぁ?」
「誰がや? 」
「ジッちゃんがぁ・・・・」
「ワテがぁ? 」
「・・・・・爺ぃボケたんかぁ?!」
「ナンがや、誰に言いクさってるんやッ!コラ、ナメとんかぁ、ワレッ!」

アラアラ・・・・如何したものか爺様、トッテモ野生にお戻りでッ! トッ、此処でババァ一声挙げハッタ。

「リセット完了ぉ〜!ッ」

中編の後編の終わりごろ、此処まで。 ≪其の六≫にへと、つづく。


ッテ、上記のところで、随分前(オオカタぁ一年前)にお話が中断いたしております。

ッデ、お久しぶりなことに中編の終わりごろ ッの終わり辺り。

のッ≪其の六≫ッテのは、下の書き込みの終わりころからです。ハイ


コッカラ下の書き込み。

「はたくしが深くお慕い申し上げまする、あの(例の:ジジババ様)おふた方がお住まわれいたしまする。

清々しい夏の夜に、晴れやかなお宙に綺麗な青色に輝いてポッカリと浮かんでいます地球星は。

はたくしがあそこで産まれる以前から、あの様な事に為るようにとお決まりしてましたのを。

はたくしめは大人となり、此の異界に戻されましてから知りました。」


「だからはたくしめは、愛するおふた方を此方の世界にへと、お招きしてお連れしようといたしました。

だけどもおふた方にはキツク拒まれてしまはれ、如何にも出来ず後は儘よと想う次第なんです。」


「よびたくも うつつな世では叶えるも むりにというは易きことなれど

ひごと心惑わせし 夜もなきかと胸内は穏やかなれざれば

悲しみごとなどおこらぬようにと 眠れぬままに明け方までも願いつづけし」


 上記かぐや姫さま騒動後の談


ッデ以上が、下の書き込み此処まで。

サテ、コッからが ≪其の六≫ です。


丁度一年くらい前に≪リセット完了〜!≫ッテ、スッカリバチバチのご新規なお躯に御成りに為った婆さまが。

「爺さんや、使える物はありんすかぁ?」 ッテ、燃え堕ちてしまった家の後始末中にオッシャッタ。

ッデ婆さまの連れ合いの爺さま、チョット野性的な沈んだ声で

「ないなぁ、墜ちた衝撃でタイガイ壊れてるでぇ 」 ット。

其処へ、デッカイ裸の躯に赤丸の地の中に「金」の一字の腹掛けをして、
焼跡をブラブラとホッツキ歩くだけで何も手伝わない男衆が、

「ジッちゃん、売ッパラったらえぇやんけッ 」 ッテお抜かし遊ばした。

ッチ!・・・コレ例の、ホレ、鉞担ぎ(マサカリカツギ)の金太郎ッの熟れの果ての・・・・・

っと、当分は此の三人の登場人物で、なんとかお話しをお繋ぎいたします。アシカラズ。


「ァホカッ!お前は。 こないなガラクタぉ誰が買うんじゃ、ダボッぅ!」

(注1)・只今野生的魅力抜群な爺様が発しましたる≪ダボッぅ≫ッテお言葉は、
古来より大和の国に言い伝わる神話では、八百万の神々(ヤオロズノカミガミ)がお住まい致します天上界でも、
ケッコウ裕福なる(セレブポイ)神さんらが住んでハルとゆう、某関西圏空域の西方だったカナぁ?
タブンやけど、其処の播磨国異界辺りでは、≪ダボッぅ≫ッテお言葉は相手に対してですね

≪アンタハンとは随分と対等にモノを言ってるんやからな、解っとるんかッ ダボッぅ≫

ットお使いする位の丁寧な語り口調語なんですよ。ケッシテ小馬鹿になんかしてしまへん。
そやからなぁ、努々(ユメユメ)誤解が御座いませんように。)

「ジッちゃん、そやけど燃え滓漁ってなに探してるんや?」

ッテ金坊。マッタク爺さまのチョットなお怒気分なんか屁ットも感じずに言うねん。

(注2)・まぁ・・・・金坊にデリカシィなんかぉ求めてもなぁ、ナンせコイツは子供のころから野獣相手に、
(中二の中A) ぁッ!チャウッ、(注2の注A)やがな。
ッデ(注2の注A)・野獣ってのは野生の熊や猪ですよ、其の野獣相手に相撲を取ってましたさかいになぁ。
金坊ハン、マッタクの生れつきの完全なる野性児ですよって、デリカシィなんか持ち合わせておりません。ハイ

爺さま眇めた瞼の隙間から、ジット金坊の目ん玉の奥を覗きこんで訊きました。

「ナニ漁ってるッテお前なぁ、観れば分かるやろ。天から墜ちてきてワイらの家を壊しやがったアレはナンヤ?」

ット言いながら焼け跡の真ん中で、スクッと斜めに御立派にもオッ立ったブツを指差しはった。
其れはもぉぅ、毛むくじゃらなナニやらな中から突き出たブツのよぉにぃ、トッテモご立派なイチモツぉ・ぅん?・ぁッ!

(イカンイカンッ!ボクってナニ言うネン、スミマセン、ゴメンね)

「デッカイ竹筒チャウんかぁ? 」

「・・・・・・チャウ、宙船(ロケット)ゆうねん、アレは 」

「ソラフネぇ・・・・ッテ喰えるんかぁ?」

「(ッチ!ヤッパシこ奴はァホじゃな)・・・・・金坊イッペン食うてみんかい、タブン固いと思うけどなぁ 」

(一回、舌でもオモイックソ噛んでみさらせ、ダボォゥ!) ッテ爺チャン、キット心でね。

「爺チャン、あの卵はナニナン?」

金坊の白くてポヨポヨな太短い指が指先差したのは、宙舟が墜ちてきて直ぐに船体の側面からマルデ、
糞詰まりの肛門から必死でヒリ出されたウンコのように地面に落ちた大きな物(ブツ)だった。

「ぁりゃぁ緊急脱出用の救命艇やがな 」

「キンピラのキュウリィイぃ・・・・喰えるん?」

「クッ喰えるぅッテオマエぇナァ・・・ァンナぁ儂ら忙しいぃさかいにな、お前ゎもぉ帰らんかい。」(ダボがッ!)

「ぇ〜ッ!イヤやぁ。モット遊棒なぁ 」

「ボボボッ棒ッテ・・・・・遊ばへんわいッ!トットト帰れッ!」

「ホナ、卵ぉ持って帰ってえぇやろ?ナァ 」

「タタタッ卵ぉッテ・・・・なぁ金棒、アリャア硬くて喰えたものやないんやで 」

「欲しい欲しい、お呉お暮れ暮繰れおくれぇなぁ〜ジッちゃんぅ!」


「金坊、持って帰ってナニぉするんやぁ?」 ット、此処でやっと婆チャンご登場ぉ。(遅いッ!)

「ウットコの鳩ポッポの餌にする 」

「ぽぉぽぽぽぽ ポポポ~ポポ〜ッテお前なぁ、ボケとるんか? 」

(ぽぽぽ〜で思い出した、≪鼠先輩≫ッテ最高デッセ、イヤホンマ。紅白出場応援しますがな、フレ〜フレフレぇ!)

「金坊諦めなはれ、訊き分けがないこと言うたらアキマヘン 」

「そぉや、あの中にはなぁお前なんかが見てもサッパリ解らんもんが入っててるんや 」

「ホォォォ! ジッちゃんは観たことあるんかぁ?」

「アルがな、大昔にな 」

「ドン位昔なん?」

「金坊、ずぅ〜っと昔ぃ此処らは竹藪やったんやで、其の時もなぁおんなじモンが天から降ってきたの 」

「バッチャン、おんなじッテかぁ?」

「そぉなんやでぇ、なぁ爺さま 」

「ぉッぉぅそおやで、ホンで卵も出てきたがな 」

「・・・・・ふぅ〜ん、ホンデ?」

「ホンデって?」

「中身はナンなんなん?」

「ナナナッ中身ぃって・・・・・・ぁッぁ赤ちゃんやがな、なぁ婆さん 」


「そッ、金坊。かぐや姫サン知ってるやろ覚えてるかぁ?」


「ぁ〜!ワイの好きやんヤッタ妓ぉやんけぇ!」

「コココッ妓ぉって。ぉッお前なぁ・・・・・人の娘ぇツカマエテなにぉ抜かすんや、喧嘩売ってるんかッワレッ!」

「ぁんたッ!チョット黙っとり、もぉぅ!」

「ハッはいハイ、ゴメンゴメン堪忍ヤッシャ許して丁髷ッ ぁッ!」

ッデ、甲高い高音な叩き音 カァ~ンって。一回ネ。



サテ、此処らでチョットお休みです。ハイ




股ぁ永いこと、此の侭ぁホッタラカシにするんやろ?ッテ。

ソリャァあんさん、そないなコト、ワテにもサッパリお分かりいたしまへん。



 ホナ、バイバイ



   
   

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