過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

 
南アルプスルートが適当だという、小委員会の無責任な答申を受けて、あちこちでおかしな動きが出ております。
 
これがその一例。
 
静岡県の川勝知事と静岡市の田辺新市長とが会談し、南アルプスのリニア中央新幹線トンネルの調査・工事に全面的に協力することで一致。また作業用道路を観光用道路として活用できるようJR側に要請することで一致。静岡市北部の観光拠点にしたい考え。さらにはトンネル工事の土砂を活用したいとか。
 
今ある土砂崩れだらけの林道を拡張して一帯を観光地に整備しようというわけですか?
上高地や白馬なんかのマネですかい?
 
ちょっと、それもヘンではありませんかね。
南アルプスの道路工事といえば必ず引き合いに出されるのが南アルプススーパー林道。山梨県の早川上流部から長野県高遠村へ抜ける林道です。一般車両の通行は禁止されています。途中の北沢峠は南アルプス北部の登山基地として有名。
 
森林開発公団が建設した特定地域開発林道なるものだそうです。
昭和43年 工事開始
昭和45年 信州大学農学部の研究者から「北沢峠付近の原生林と景観が林道建設で壊される」との指摘があり、反対運動が発生。
昭和46年 環境庁(当時)が国立公園内の観光道路、スーパー林道の総点検を行い、工事は一時中断される
昭和53年4月 環境庁の諮問を受けた自然環境保護審議会が両論併記の答申(何それ?)
同年8月 環境庁は峠部分の工事を条件付で認可
昭和54年12月 全線開通。ただし一般車両は通行禁止でバスのみ。
ただし四六時中砂防工事が続き、賽の河原状態。
 
今後、大井川源流部にある現在の道路が整備されたとしても、一般車両が無制限に通れるようになるとは考えられにくいのです。バスに乗り換えるスタイルなら、現在と全く変わりません。環境省による国立公園再点検事業の結果によっては、より規制が厳しくなる可能性だってあります。
 
というわけで、前出の会談結果は何かヘンです。あまりに目先の利益というか、狭い範囲でしか物事を考えているようにしか見えません。
 
それに…これは何のために結成したのでしょうか?

http://www.minamialps-wh.jp/
南アルプス世界自然遺産推進協議会
長野・山梨・静岡の10市町村が加わっています。当然静岡市も構成員です。
 
リニア新幹線のトンネル工事を回避したり、こういう思慮の足りない開発から南アルプスを守る必要があるからこそ世界遺産にするのではないでしょうか。
 
要するに、開発から守るための世界遺産登録ですよね?
 
ユニセフの「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」にも明記してありますよ。
 
海外では、世界遺産登録後に、周辺で鉱山開発が計画されて危機遺産リストにいれられそうになった場所もいくつかあります。
 
観光目当てで登録しようというのは、さすがにムリです。
 
リニア開通が東海道新幹線に与える影響だって、良い事尽くめなのでしょうか?
それはまた後日ということで。
 
 
◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 
いっぽうで、ようやく一筋の光明がさしてきました。
 
神奈川県選出の民主党国会議員である山崎誠氏が、ご自身のブログ上で、パブリックコメントを完全に無視して答申が出されたことに疑問を投げかけておられます(5/17)
ぜひご覧になってください
 
 
 
以下は前回までと同じ


5/5に締め切られた、答申案に対するパブリックコメントの結果
 
クリックすると拡大表示されます
 
 
寄せられた意見総数888
たったの2週間で、しかもまったく告知されていないのによく集まったものだと思います。
 
そのうちリニア中央新幹線の計画に反対および再検討を望むもの648で約7割(青線)
 
いっぽう、早期開業ならびに大阪までの早期開業を望む声はたったの42
 
計画の見直しを求める声が圧倒的です。
 
 
いっぽう、こちらは1月に行われた、中間取りまとめ案に寄せられた意見
 
早期開業を望む声は、1月の中間とりまとめ案時での意見募集では300でしたので、今回は激減したことが明白です。
 
さらに南アルプスを貫通するルートを望む声も、前回122に対して今回18と激減しています(ちなみに前々回は463もありました)
 

繰り返します。

リニア計画への反対・見直し意見は激増、賛成・推進意見は激減しています。反対・見直し意見が増えただけではありません。
賛成・推進の意見が大きく減っているのです
 
 
 
…結局、答申には報道されました通り「南アルプス貫通ルートで早期開業を目指す」
中間とりまとめ案(昨年12/15)、最終答申案(4/21)と一切変更なし。

完全にパブリックコメント結果は無視なされたようです。
何のために行ったのかわかりません。 
  
ちなみにパブリックコメントの結果はこちら
 
 
◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇
 
この手の「一般市民の声」は、大型公共事業の前では完全に無視されるということが通例化しています。
 
しかしながら、れっきとした行政制度です。
 
きちんと審議をし、回答をするのが常識的でしょう。
 
無視するならば、その理由もきちんと説明しなければ不誠実だとされても仕方がありません。言葉は悪いのですが、少なからぬ国民を愚弄しているとさえ受け取られかねません。
 
 
社会的に是非とも必要な事業を極力円滑に推進していくためには、周辺地域の住民のみならず、利用者あるいはより広く国民一般の人々に十分な説明を行い、そして理解を求め、意見を収集し、なおかつそうした意見を可能な限り施策に反映していくことが不可欠となってきた(家田委員長)」 
 
とは完全に相容れない態度ですので、無用の紛争を引き起こすきっかけにもなりかねません。
 
もっと悪いことに、このような経緯は、メディアでは全く報じられていません。多くの方々にこのような事実は知られぬまま、リニア計画が既成事実になろうとしています。
 
というわけですので、もしこのブログ、あるいは上記のURLをご覧になって、「この計画や審議の進め方はおかしくない?」と感じられましたら、その点をどうぞ他の方にもお伝えください。少しでも多くの方に、この事実を知っていただきたいと願っております。
 
様々な問題点(5/5以前のブログにたくさん書いています)や第三者からの声、都合の悪い事実を無視して進めてしまうと、あとでとんでもない事態を引き起こしかねないということは、福島第一原発事故で明らかになったばかりです。

開く コメント(12)

全1ページ

[1]


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事