流通の歴史と未来のブログ

食品流通は凄く面白い世界です。昔・今・未来を語りたい

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 流通を生産地・生産者から消費地・消費者までの一つのパイプと考える、一連のシステムとして捕えていく考え方と、市場という価値を賦与する機能を焦点として、価値の伝搬という見方があります。

 前者の考え方はこれまで述べてきましたから、市場を焦点とした見方から考えてみます。従来型の流通は各段階ごと、原料段階、製品出荷段階、中間流通段階、消費段階にそれぞれ市場があり、市場の連鎖として流通を考えることができました。
 つまりそれぞれの段階ごとに流通する商品の品質評価、需給バランスの中で価格が存在していました。市場の形は皆さんがよく知っているような卸売市場もありますが、小売の世界では競合他社の比較を通じて、相場があり、それを巡って凌ぎを削る形もあり、生産者もまた、全国的な需給の中で、自身のポジションを探る形での価格を追求する形です。
 取引は競りは珍しく相対取引が流通の大部分を占め、基本的にプロ同士、しばしば参加要件の限られた人間同士が商品特性、生産特性、消費特性をみながら相場を形成していく中で商品が流通して行く。

 これに対して現代のネットを通じた商取引の末端は、amazonにしろ、yahooオークションにしろ、その他もろもろの通販サイトでは「相場」は存在せず、参加する当事者が了承するならば、取引が成立するようになっています。
 勿論、参加者は他の同様商品の比較があり、違う主催者のネットを見る訳ですが、当然のようにプロではありませんから、比較対照する範囲はごく限られたものになります。

 取引の効率性からみると、家や会社で自分の好きな時間に商品を見る、それもかなり大量の商品を比較検討できるという点ではリアル店舗よりも優れた側面がありますが、ネット上に上がった商品で売れるアイテムというのは、amazonのように膨大な消費者を抱えるサイトにおいてすら、それほど多いとは言えそうにもないなと感じています。
 つまり出品者側の労力は、出品から料金回収まで全体でみれば、リアル店舗よりもはるかに大きいと感じます。

 にも拘わらずネット取引が進展するのも、商品の種類が益々増大しており、リアル店舗では置ききれない、管理限界をはるかに超えてきていることが主因ではないかと思います。

 この話はもう少し続けます。
 

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 この変化の行方は10年も経てば、過去形になり、完成形として学者にも、誰にでも見える形になり、当然のものとして受け容れられるのでしょう。それが現在では、何も見えないところの凄みがあります。

 しかもこの変化は日本だけではなく、それも先進国特有のものでもないという特徴があります。スマートフォンによる決済が強度に進んでいるのは、偽札が多く、信用機能もぐちゃぐちゃの、縁故頼りの中国やアフリカあたりが最も進んでいるという報道があるくらいです。

 つまり伝統的な商業も、流通も発達していなくてもネット環境と物流システムがあれば、できてしまう、動いてしまうところがある。それも別に国の中にそのネット企業が無くても十分に成立してしまう。新たな時代が始まっている。中古品だろうが、流行遅れ品だろうが、最新のファッション製品だろうが、同時に流通できる。かつてのようにそれぞれに市場が立ち、そこで取引される量や品質が吟味されるという段階を省いて、一挙に進行する凄みがあります。

 商品分類の枠を超え、流通の合理性、物流の合理性、つまり量をまとめると安くなるとか、中古品だから安くなるとか、需要が非常に小さいから高いとか、そういう理屈が通用しない流通が構築されている。

 B2B、B2C、C2Cとかいう分類も、段々、無意味化してきています。そういう中でリアル店舗の意味が強く問われるようになってきています。ドンキホーテが代表する様な、商品が分類されないで陳列される、理屈を超えた様々な商品が同居する状況がワクワク感をもたらすと考えられる、エンタテイメント性が求められる店舗への手探りが始まっています。

 歴史的蓄積を無視した流れの中で、流通はどのように変貌していくのかが最大のポイントです。

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現代商業 4

 中間流通の再編は、流通インフラ整備が大きなポイントです。流通インフラとは、コンピュータによる受発注からの一連の事務処理の構築があり、各段階のデータベースの構築にも繋がっています。また、流通インフラでは物流システムも大きな問題です。

 この40年くらいのシステム化の進行の中で、多くの零細問屋・卸は消えて無くなっています。そしてこの十年のネットワークのインターネット利用によって劇的に変化してきています。その将来は見通せないほど変化は激しく、新たなベンチャー、IT企業が、流通以外の業界から参入してきており、より強い変動にさらされていると言うべきなんでしょう。

 この変化は中間流通というよりも、現状は小売業界を席捲しており、専門小売店は厳しい淘汰の中にあり、大型店にも波及しつつあり、ウオルマートあたりも必死になっています。我が国の小売の大手はどうなのかは、次回以降に。

 宅配で培ったノウハウを活かした通販事業への参入も一時、騒がれたこともありましたが、今はamazonや楽天などの通販事業をフォローする形ですし、逆にamazonの配送センターシステムがコスト面、物流品質面などでも凌駕しつつあるのではないかと思われる節もあります。

 ここらはシステム開発力の差異が最も現れやすいものですから、大手宅配業者も単なる運送業者となるわけにも行かないでしょうから、大変でしょう。

 まして問屋・卸のシステム開発力は一部を除けば無いに等しいので脅威そのものでしょう。開発のスピード競争には、まったく慣れていないのですから、非常に大変でしょう。

 これらを通じて一層、寡占化が進行して行く流れが出来てきています。
 

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