流通の歴史と未来のブログ

食品流通は凄く面白い世界です。昔・今・未来を語りたい

AI

 注目されるITC技術について否定的な話を書いていますが、今日もAIについて、どうなんだろうかという話です。まぁ、年寄りの見る目の無さと思われても仕方がありませんが。

 AIの最近の話題の中心はDeep Learningでしょう。他の技術については、そんなに華々しくは無いですから。中でも画像認識が格段に向上してきている、コンピュータが目を持ったという感覚でしょうか。

 画像認識の細かいロジックのことは何も知りません。ただ、Deep Learningって、そんなに凄い技術なのか。私のような古い人間で、昔々、プログラミングをやっていた人間からすれば、昔からあったじゃないかと。大量のデータを統計処理をして、予測をし、その予測結果に基づいて再度、コンピュータに放り込んでモデル構築をしていく。それを何段階か繰り返して行く。

 完全にコンピュータの中だけで処理はしなくても、人間が介在する方法では普通にやっていたことと、大量のデータを集めることが難しかったことくらいか。何か素晴らしい技術が開発されたという気がしないのは私の理解力が足らないからなんですかねぇ。

 さてそれはともかくAIを使ってPOSデータを解析しようという話がまったく出て来ないのは、POSデータくらいでは大量ではないのでしょうし、個別性の強さが何らかの知見を得るには意味をなしていないのでしょう。

 不正防止の観点から、どこの場所に陳列していると盗難が起きやすいとか、人間の視覚範囲と売れ筋との関係とか、買い物ルートと商品の関連性とか、いろいろ指摘されている話はあっても、AIで頑張るほどではないのでしょう。
 POSの情報さえも、ほとんど企画面で活用されない現状の中では絵空事のようです。さんざん言われているIoTにしても、ネットワークに計測機器が繋がったとか、データ収集が進んでいるとかいう話が出て来ない所をみると、そうそう簡単には普及して行かないのでしょう。

 まぁ、何事も先走りが多い世の中ですから、まだ普及に時間がかかるのでしょう。5年先、10年先の話なのかもしれません。

ブロックチェーン

 流通・物流の分野でEDIコードに替わってブロックチェーンの技術を使用するという話がありますが、最近、現場にいないので今、現状どうなっているのか分かりませんが、分からないなりに私自身の感想を。

 まぁ、これも私が現役なら役所の金を使って、実証実験をやっていただろうなぁという感覚を持つからです。何となく現役時代の私のポジションが分かるかもしれませんが・・。

 これも中国の話題が多いようで、ウオルマートが中国の食肉流通に使用するという記事を見たことがあります。何故、中国かと言えば、偽物が多いためという前回の顔の見える流通と似た話が出てきます。

 では偽物かどうかの検証をビットコインと同様の方法で行えるものなのか、ここらが難物のように見えます。そして中国の商人達は、こういう規制の網をかいくぐって行くのを事業の柱にしている面が強いので、信用とか信頼をベースに組み上げていく現代の資本主義的商業とは著しく異なるもので、ブロックチェーンの利用がかなり使えそうだとしても、さてシステムの投資と維持管理コストに見合うものであるのか。

 多分、現状では見合わないので、ウオルマートですら、アメリカ本国ではなく、“中国”で事業化を考えるというのがその証拠なのでしょう。

 偽物が多い美術品などでの利用なんていう話もネット上ではあるようですが、真贋をだれがチェックするのかという話になれば、多数の利用者が参加しても仕方が無いというか無意味ですから、ブロックチェーンではありえそうにもない。

 ブロックチェーンはなかなか面白いですが、やはりビットコインという金融の世界で、どのような変革が行えるかにかかっているのでしょう。

顔の見える流通

 中国で店舗でその商品の生産から流通までの全過程を見せるということで大ヒットしているチェーンがあるという話をテレビで何カ月か前に見ました。インターネットで生産現場、流通、トラックに積み込まれ配達される様子をリアルに映像として見せるというものですが、随分、奇妙なものだという印象の濃いものでした。

 生鮮食料品でも高額の商品を扱うチェーンのようでしたが、信頼性の低い社会だからなのでしょうか。日本でも一時、顔の見える流通という事で、今でも少しは残っていますが、生産者の顔なり名前の入った商品が並んでいたことがありました。
 しかし、今では随分減ったのも、顔や名前が分かったところで、知り合いでも無ければ、ほとんど意味を為しません。顔や名前だけでブランドにはならないし、信頼が向上する訳でも無い。消費者も一時的には何か釣られたような感じでしたが、今は生産者の直売場以外では、意味を為さなくなりました。

 いちいち数百円もしない青果物について毎日、調べる意味は無いし、そんな時間は無いのが普通です。結局のところ店を信頼して購入するというか、我が国の流通全体に対する信頼に基礎を置く事になります。

 インターネットの最新技術を使って華々しい宣伝にマスコミは飛びつきますが、実際に膨大な投資コスト、運営コストをかけて行う価値のあるものかと言えば、それは違うということになるでしょう。まして日本は中国に対して遅れているとか、そんな話のはずはありません。

 スマホ決済とは、ちょっと違う話ですが、スマホ決済もよく意味を考えないと、どこまで普及して行くかは、よく社会的な意味を吟味する必要があるように思えます。

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