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1990年:香港 原題「阿飛正傅」
監督: ウォン・カーウァイ 出演:レスリー・チャン、カリーナ・ラウ、マギー・チャン、ジャッキー・チュン <ストーリー>
1960年代、5人の若者の鬱屈した青春を描いている。サッカー場で働くスー(マギー・チャン)の所にヨディ(レスリー・チャン)がやって来て、時計を見せて言う「1960年4月16日午後3時1分前、この一分 僕は君とここに居た。忘れないよ。」などと言って、マギーをくどいといて 相手が本気になったら捨ててしまう。 警官タイド(アンディ・ラウ)は、スーを慰めている間に好きになってしまう。次は踊り子のミミ(カリーナ・ラウ)と付き合うヨディだが、これまた心の中は冷たい。そのミミに思いを寄せる、ヨディの友達のサブ(ジャッキー・チュン)。
ヨディと母親の関係は複雑だ。継母であるこの母を時に守り、時には非情に憎んでいる。ヨディは実の母に逢いにフィリピンに行くが会ってもらえない。
パスポートの事で 町のやくざ達と喧嘩になりヨディはフィリピンで友達になった元警官で今は船乗りをしているタイドと電車に乗るが・・・
<感想> ムードがあって好きな映画だ。何回か観てるとなるほどなぁって思う。 つまりこの映画はウォン・カーウァイ監督の初期の作品だけど、
あれから私は監督の色んな映画を見たけど、結局いつも、誰も、
上手くいかないという訳です。「天使の涙」も、「恋する惑星」も、
「ブエノスアイレス」も、「楽園の瑕」も、「花様年華」においても、
常にみんなすれ違いそれぞれの場所でそれぞれの人生を送る事になる。
人生のある時、すれ違い影響を受け日々を生きている。
・・・最後に突然、トニー・レオンが出てきてラテンのリズムにのって
お出かけの用意をして映画が終るというシーン・・・これって完成することの
無かったパート2の始めらしいね。
私はブエノスアイレスに一種通づるものがあるのかと思ってた。
レスリーの、淋しくて人恋しいが、近付くと冷たく突き放す虚無的な
キャラクターを引き出したのはウォン・カーウァイ監督だと言われてるけど、
ほんと上手いよねぇ。
だけど死ぬ少し前に、アンディに「去年の4月16日3時 何をしていた?」と
聞かれて、「彼女といた。肝心な事は忘れない。だけど、彼女には
忘れたって言っとけよ。」なんて心の奥底の温かみは最後にチャンと
用意されていて、救われた気になるんですよね。
後半母親を訪ねてフィリピンに行くが、母に会えず、スローになる後ろ姿、
訴えるものあります。肩で背中で語ってます。
電車が通るフィリピンのジャングルは、ラテンのリズムと相まって、
緑がむせ返り熱帯だ〜って感じと、若者達の熱気とやるせなさが出てます。
「脚のない鳥がいるらしい。脚のない鳥は飛び続け、疲れたら風の中で眠り、
そして生涯でただ一度地面に降りる。それが最後の時。」
レスリーのナレーションで入るこの言葉は哀しいです。
香港電影金像奨・作品賞、監督賞、主演男優賞、撮影賞、美術賞
台湾金馬奨・監督賞、助演女優賞、編集賞、録音賞、造型賞、美術賞 アジア太平洋映画祭・審査員グランプリ、監督賞、助演女優賞、撮影賞 中時晩報電影奨・作品賞 ナント国際映画祭・主演女優賞(カリーナ・ラウ) |

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