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「NASAの予想では、今年の夏は観測史上、最も暑くなるもよう・・・・」
昨日、テレビのニュースで伝えていましたね。確かに、連休が終わって暑い日が続いています。
これから空調機の購入、買い替えを検討する方も多くなるでしょう。
最近の空調機は、非常に性能がアップして来ていて、買い替えは、省エネにつながります。
ただ、その機種選択は慎重に行わないと、新型を購入して、省エネだと思っていても、省エネになっていない場合もあり得ます。皆さんは、何を基準に空調機を選んでいらっしゃるでしょうか。
量販店に出向jくと、いろんなカタログ値が羅列していて、何を基準に選べばよいか。解らなくなってしまいますよね。
カタログには、広さの基準も表記しているので、
「リビング、ダイニング、キッチンを合わせた広さを計算すると、合計20畳を超えるのよね。冷房効かないのも困るから、余裕をみて23畳用にしようかしら。」
多くの方が、そのような判断をしますよね。
さらに、量販店の販売員が、「余裕のない機種を選ぶと、常にフルパワーで廻ることになって、性能が落ちてしまうので、余裕をみて選んだほうが良いですよ。」と、スペックの高い機種の購入をあおってきます。
確かに、空調機の性能は、空調機の稼働率、外気温と設定温度との関係でも変化します。
販売員の話は、正しい部分もありますが、その考え方、選択は間違っています。
最近の連続するリビングダイニングキッチンに設置する空調機は、広さの目安や販売員の進め方に沿って、20畳、或いは、23畳用を選ぶ事が多いようですが、しっかり温熱性能を確認して、使い方を工夫する選択をすると、実際に設置する空調機は、機種としては一番小さな6畳用で間に合う場合が多いのです。もちろん、我慢する訳ではありません。快適に生活しながらの省エネです。実際に、今年3月に竣工した、「桜ケ丘の家」のリビングダイニングに設置した空調機は、6畳用普及型の空調機です。
その空調機の選び方について、御紹介しようと思います。
最近、エアコンの性能はAPF(通年エネルギー消費効率)で表します。上のカタログに表示されている6畳用7.2、8畳用7.1と表示されている数値です。最近、この性能値が非常に良くなってきています。ヒートポンプの技術が発達したためです。
これまで使われてきた空調機の性能値COPは、暖冷房能力を消費電力で割った数値ですが、瞬間的なエネルギー効率を表します。COPは、外気温の状況や稼働率で変化します。量販店の販売員の話も全部間違いではありません。フルスペックで運転するとCOPは落ちます。その通りです。しかし、下の表を見ると解りますが、オーバースペックで運転しても、同じようにCOP効率は落ちます。まちなかを排気量の大きな車でゆっくり走るのと同じことです。COPは、ある条件下での変化する燃費、エネルギー効率と考えれば良いと思います。空調機は、運転の初期段階で、設定温度との温度差が大きい時にフルスペックで運転して、設定温度になるとその温度をキープするため、より少ない消費電力で運転します。車で例えると、動きだして加速していく時の能力と、60キロ程度で一定速度で運転している時に必要な能力を適切に設定したいと言うことです。
APFは、外気温の変化や稼働の条件を決めて、実際に使うであろう運転モードを設定、そのモードでの一年間のエネルギー消費量を求め、それをその間の消費電力で割った数値です。車で言えば、10モード燃費のような数値です。
省エネ性能としては、出来るだけAPF値の大きいモノ、高効率機器を選び、適切な能力の機器を選択することが、省エネになります。
「自立循環型住宅への設計ガイドライン」蒸暑地版より参照
また、APF、COPどちらの性能値も、一番コンパクトな6畳用機種が最も高く、大型になるほど性能が悪くなります。
下の表は、パナソニックの高性能タイプのカタログ値を元に作った性能表です。最近のカタログには、COPは表示されていませんが、COPは、冷暖房能力を消費電力で割った値なので、計算して表記しました。
APF、COP値は小型の方が性能が良くなる傾向があるので、しっかりと温熱環境を考慮して、出来るだけ消費電力の小さい機種を選びたいのです。
小型であってもAPF値の最も高い高性能タイプの空調機は、高価です。高性能タイプにするか、普及タイプにするかは、予算を元に検討すれば良いと思います。
高性能タイプ6畳用のAPFは7.2、表には表記されていませんが、普及タイプ6畳用はAPF値5.9です。数年前の高性能タイプの性能が求めやすい普及タイプで実現出来ています。
それより注意したいのは、高性能タイプであっても、20畳用APF値5.3、23畳用APF値4.9まで下がり、普及タイプ小型機種のAPF値よりも低くなります。この状況をしっかりと認識して欲しいのです。
メーカーも量販店の販売員も、売り上げを上げることが仕事ですので、このことは教えてくれません。
「量販店で奨められる空調機」を買ってはいけない。
しっかりと空調機を設置する部屋の性能、状況、住まい方を把握して検討しましょう。
もちろん、小さい空調機を付けて、性能が出ない、暑さ、寒さを我慢しなければならなくなっては、こまりますよね。
我慢するような計画をしている訳ではありません。最近の住宅は、温熱的な性能値がはっきりとシュミレーション出来るので、その性能に基づいて、空調機を選択すれば良いのです。
また、生活の仕方、パッシブ的な要素をどのように活用するかで、冷暖房の負荷は変化します。
前回のブログで紹介した、配置計画や軒の出の検討を細かく行っているのも、出来るだけ小さな空調機で生活出来る温熱環境を実現するための基礎的な条件づくりです。
<ひらやパッシブ> 配置・軒の出の検討 http://blogs.yahoo.co.jp/jinenmoku/44824953.html
次に、最小限の普及型6畳用で、充分快適な環境が実現でいている根拠、その考え方を紹介します。(つづく) |
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