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御無沙汰しておりました。久しぶりの更新です。

来年の娘のピアノ発表会が、ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番『テンペスト』第三楽章」に決まりました。これから暫くはこの曲を毎日聞かされる事になります。

実はこの曲、本当はあまり発表会では弾かせたくありませんでした。でも、決して嫌いなわけではなく、とても好きな曲であります。
では何が気に入らないかと言うと、この曲は冒頭のテーマの形、「ティラララ〜(左手:リララ)」がずっと最後まで続き、殆どテクニック的展開を見せない事にあります。

これはベートーヴェンお得意の手法。
「運命」にしても、「ダダダダ〜ン」を巧みにコードを変えながら、ずっと繰り返して行きます。
そこがベートーヴェンの良さ・凄さなのですが、単一の楽章だけ引っ張り出して発表会の曲とするにはやはり物足りません。
様々なテクニックを繰り出し、曲も構成豊かな方がやはり良いです。テンペストは展開がありませんから・・・。

もっとも、当時はピアノ自体が発展途上で大した音が出せませんでした。
音があまりにも小さいため、もっと大きい音が出せるように注文して作った曲が「熱情」であることは有名ですよね。
それから数十年が経ち、同鍵連打が出来るようになって、リストがラ・カンパネラを大きく書き換えたのですから、もしベートーヴェンがそれ以降の時代に生きていたとしたら、全く違うテクニックを駆使して曲を書いていたに違いありません。
いや、20世紀に生きていたら、きっとクラシックではなく「電子音楽」にハマっていた事でしょう・・・。

ところで、このテンペストの演奏は「聞く側」にとって非常に難しい曲です。
この美しい音型をダダッと流して弾くのはつまりません。ある程度ゆったりと聴かせて欲しい。
しかし、ゆったり過ぎると途中で飽きてしまう。
劇的にゆったりと・・・。難しいです。

好みで言えば、ケンプが「王道」に思えます。
世間では別の演奏を推すのでしょうが、私は気の抜けたような演奏は好きではありません。
ちょうど動画がありますので観てみましょう。

<ピアノ:ヴィルヘルム・ケンプ>
https://www.youtube.com/watch?v=ZYdv5jk09XQ

もっと私の好みに近づくのはポリーニです。激しくてとても好きです。

<ピアノ:マウリツィオ・ポリーニ>
https://www.youtube.com/watch?v=G9MlGeLtOnU

しかし、であれば「だったらこれはどうだ?」という演奏がありました。
あの「グールド」です。
嵐、嵐、嵐。まさにテンペスト。

極端ではありますが、何故か私の心を掴んでしまいました。
弾きだしなどはとても好みでは無いのですが、一気に最後まで引っ張られてしまいます。

<ピアノ:クレン・グールド>
https://www.youtube.com/watch?v=-sBTAfpr21I

閉じる コメント(7)

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こんばんは。
お久しぶりですね!
この曲はおっしゃる通り、聞き手を飽きさせないように弾くのがとても難しいと思います。
同じような曲想が続く7分は、聞く方も退屈してしまいますよね。
それに比べ5分弱のクレン・グールドの演奏はとっても良い長さだと思いますが、この速さで、必要な音を浮き立たせて弾くのは至難の業でしょう・・
毎日、ハノンを決して止まらずに速く一冊弾きこなすとか、特別な練習が要りそうですね
恐ろしや!!
まずはゆっくり丁寧に・・ですね

2012/11/18(日) 午後 9:16 しぶりん

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しぶりんさん、本当に本当に御無沙汰しておりました。

ホント、そう思いますでしょ?
このあたりの方は、当然のようにウォーミングアップで1冊分弾かれるでしょうね。

それにしても、この速さで細部にまで表現が行き届いている事に驚かされます。
実は私、「速弾き」は好きではないのです。
リヒテルが余興でやるものなどは御愛嬌ですが、得てして音が流れ、フレーズが「音の塊」となってしまいます。ですので、ゆっくりめで音の粒立ちが際だつ演奏が好みなのです。
しかし、この演奏は違いますよね。

それに、この曲は何と言っても「嵐」。
私はこういうスタイルで弾いたグールドに惹かれてしまいました

2012/11/19(月) 午前 9:51 jinichi

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「ケンプが王道」と言うのに異論は無いけど…
やはり今時としてはちょっと古風な感じで…
お座敷パンダとしてはもう少し若さと情熱のほとばしる
演奏が聴きたいです。

グールドの演奏には重大な特徴があります!
ベートーヴェンが記譜した「リピート」が無視されています。
それゆえ何と、原曲より95小節も省略されています。
冗長な作品などではよく行われる手段ですが、
ことベートーヴェンに関しては許されない解釈です。
演奏時間が極端に短い理由はそこにあります。
でも、確かにこの曲…この方が飽きずに丁度良い加減で収まるねぇ。
フムフム…(ニヤリ)

2012/11/27(火) 午前 1:24 [ お座敷パンダ ]

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お座敷パンダさん、ありがとうございます。

あっ、そうか!!!!!!
なるほどでございます。あまりに短いと思いました。

許されない解釈。
そうですね〜。私はやってしまう「派」の人間ですが

いずれにせよ、私はこの演奏が、この曲の持つ魅力をより一層引き出すものの一つと思えてなりません。
色々と聴いてみましたが、これ以上にスリリングなテンペストにまだ出逢えておりませんから

2012/11/27(火) 午前 9:41 jinichi

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ようするに!

グールドにとっても…
JINICHIさんにとっても…
お座敷パンダにとっても…

この曲は「冗長だ」と言う事なんですね?
フムフム(ニヤリ)

2012/11/27(火) 午後 0:18 [ お座敷パンダ ]

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お座敷パンダさま。
私は偉大なるベートーヴェンの楽曲に「冗長」などと、大それた事を申すつもりなど微塵もございません。
何しろ1小節目から、これほどまでに魅力的な旋律なのですから。

ただ、同じ音型の繰り返しに終始するので、長くて退屈だという事だけなのです

2012/11/27(火) 午後 1:46 jinichi

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↑これは冗句です。

2012/12/1(土) 午後 1:29 jinichi


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