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この曲は初期の作品でロマン派の影響が色濃く残されています。「2つのアラベスク」の第一番です。

アラベスクとは「アラビア風の装飾の多い曲」という事ですが、この三連符が煌びやかでとても美しいです。
では、私が「王道」だと思っているチッコリーニの演奏を聴いてみましょう。

<ピアノ:アルド・チッコリーニ>
https://www.youtube.com/watch?v=Yh36PaE-Pf0

美しいですね、チッコリーニ。
でも、実は私の好みはもっとゆったりとしたテンポなのです。
ドビュッシーの澄み切った音が空間に漂うかのような演奏。「月の光」にも通じますが、これは私の単なる好みですので解釈としては間違っていますが。

そんな「どこか遠い所へ連れて行ってくれる」かのような演奏。
・・・・・・見つけました。
これです!

<ピアノ:フランソワ・ジォエル・ティオリエ>
https://www.youtube.com/watch?v=qDQUEhS8t6k
御無沙汰しておりました。久しぶりの更新です。

来年の娘のピアノ発表会が、ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番『テンペスト』第三楽章」に決まりました。これから暫くはこの曲を毎日聞かされる事になります。

実はこの曲、本当はあまり発表会では弾かせたくありませんでした。でも、決して嫌いなわけではなく、とても好きな曲であります。
では何が気に入らないかと言うと、この曲は冒頭のテーマの形、「ティラララ〜(左手:リララ)」がずっと最後まで続き、殆どテクニック的展開を見せない事にあります。

これはベートーヴェンお得意の手法。
「運命」にしても、「ダダダダ〜ン」を巧みにコードを変えながら、ずっと繰り返して行きます。
そこがベートーヴェンの良さ・凄さなのですが、単一の楽章だけ引っ張り出して発表会の曲とするにはやはり物足りません。
様々なテクニックを繰り出し、曲も構成豊かな方がやはり良いです。テンペストは展開がありませんから・・・。

もっとも、当時はピアノ自体が発展途上で大した音が出せませんでした。
音があまりにも小さいため、もっと大きい音が出せるように注文して作った曲が「熱情」であることは有名ですよね。
それから数十年が経ち、同鍵連打が出来るようになって、リストがラ・カンパネラを大きく書き換えたのですから、もしベートーヴェンがそれ以降の時代に生きていたとしたら、全く違うテクニックを駆使して曲を書いていたに違いありません。
いや、20世紀に生きていたら、きっとクラシックではなく「電子音楽」にハマっていた事でしょう・・・。

ところで、このテンペストの演奏は「聞く側」にとって非常に難しい曲です。
この美しい音型をダダッと流して弾くのはつまりません。ある程度ゆったりと聴かせて欲しい。
しかし、ゆったり過ぎると途中で飽きてしまう。
劇的にゆったりと・・・。難しいです。

好みで言えば、ケンプが「王道」に思えます。
世間では別の演奏を推すのでしょうが、私は気の抜けたような演奏は好きではありません。
ちょうど動画がありますので観てみましょう。

<ピアノ:ヴィルヘルム・ケンプ>
https://www.youtube.com/watch?v=ZYdv5jk09XQ

もっと私の好みに近づくのはポリーニです。激しくてとても好きです。

<ピアノ:マウリツィオ・ポリーニ>
https://www.youtube.com/watch?v=G9MlGeLtOnU

しかし、であれば「だったらこれはどうだ?」という演奏がありました。
あの「グールド」です。
嵐、嵐、嵐。まさにテンペスト。

極端ではありますが、何故か私の心を掴んでしまいました。
弾きだしなどはとても好みでは無いのですが、一気に最後まで引っ張られてしまいます。

<ピアノ:クレン・グールド>
https://www.youtube.com/watch?v=-sBTAfpr21I

情けないCD

楽天のポイントが貯まったので、輸入盤のCDを注文しました。

チャイコフスキーの全交響曲やヴァイオリン協奏曲などが収録されたもの。
指揮はロジェストヴェンスキー、モスクワ放送交響楽団。これはかつて一番好きな演奏でした。

届いてすぐに封を開けると嫌な予感。
CDは無造作に紙の袋に入れられ、いかにも安い造り。しかもロシア製。
恐る恐る聴いてみたら案の定です。

以前記事にした、エコーで誤魔化した粗悪品。
こんな演奏を聴かされて、果たしてロジェヴェンのファンになる人間がいるのだろうか。
安物のAMラジオを風呂場で鳴らしたような音。
あまりに情けなくて涙が出てくる。


ロシアはもうクラッシックなどどうでも良いと思っているのか?
しかし、ロシアの人はこう言うのかも知れない。

「だってCDだもの。記録として聴ければいいのさ。良い音で聴きたい? 所詮CDじゃないか。そんな時は本物を聴きに行くからね、我々は」 

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今回はベートーヴェンについて考えてみます。
大分前に、NHKのスーパーピアノレッスンでベートーヴェンの「ピアノ協奏曲全曲」をやると言うことを知り、おさらいすることにしました。
では誰の演奏でさらってみるかとなり、選んだのがポリーニです。
他にはブレンデルの全集などもあったのですが、私にとって魅力的なベートーヴェンとなると、やはりポリーニなのです。

「楽聖」ベートーヴェン。・・・これがそもそも間違いの始まり。
孤高の人? 悩める偉人?
ベートーヴェンの曲を「神の音楽」と崇め、無味乾燥な演奏を重んじます。決して魅力的に、スリリングに弾いてはいけません。つまり、演奏が緩いというか、ぬるいのです。

例えば、ピアノソナタ「熱情」などは、激しく弾きまくると「低評価」となります。
そもそも、ベートーヴェンがピアノメーカーに「もっと大きな音を」と注文を付け、出来上がったピアノで「大音量で弾きまくる」曲に仕立てたのが、この曲「熱情」。
当時センセーションを巻き起こし、世の若者が競って大音量で弾きまくり、大人たちが「品がない」と眉をひそめたと言います。
丁度「エレキギダー」が登場した時と同じようなものなのでしょう。ですから、そのように弾くのがベートーヴェンの本意であり、自らもそうしていた。そう思うのです。

「楽聖」ベートーヴェン。
何かが違ってしまっている、誰かが意図的に歪めてしまっている。そう思わざるを得ません。
しかし、不思議なことに管弦楽の曲では様々な演奏が評価されています。
トスカニーニ、フルトヴェングラー、激しくても評価されていますよね。この「楽聖」認識による歪みは、こと「ピアノ曲」に限られるようです。


さて、当時この前代未聞の「大音量曲」もさる事ながら、ベートーヴェンは人をアッと驚かせるような、最先端の「一発芸」が大好きでした。
今で言えば「つかみはオッケー!」的な、強烈なインパクトを生み出す“天才“だとも言えるでしょう。
どうしても神格化したい人達は「ベートーヴェンは客に媚びなかった」と言うでしょう。しかし、それは大きな間違いです。
彼ほど「客受け」を狙った作曲家はいないのです。それは曲を聞けばすぐに分かります。

主立った所で言うと、まず“交響曲第3番”では、始まって7小節目で思わずズッコケてしまう様な、音のズリ下げを行います。こんな不安定な音の運びはこれまでありませんでした。
また、第5番では有名な「ジャジャジャジヤーン」。
この動機一つで曲紹介が出来るほどのインパクト。こんな曲、21世紀に入った今でも他に見あたりません。

そして第6番。ここでは、始まってたった2小節で曲が止まってしまいます。
山口百恵の「プレイバックパート2」も真っ青。それを1世紀半も前に行っていたのですから、プレイバックなど目ではありません。
続く、「のだめカンタービレ」で一躍メジャーになった第7番ですが、ここでは曲が進むにつれてどんどん楽器が減って行き、ついにはたった1本だけの演奏となります。
逆のパターンはよくありますが、こんな曲は初めてです。

さていよいよ第9番。
ここに至っては、大人数の合唱隊を待たせたまま延々と小難しい音楽を拷問の様に聴かせ続けます。
これは中傷ではありませんよ。甘美に聞こえる方が少数派なのです。
勿論ベートーヴェンですから陳腐な音楽ではありませんが、それにしてもこれまでの交響曲と比較すると、メロディーが小難しい。
しかし、そこがベートーヴェンの狙いなのです。
散々退屈という苦痛を与え続け、最後の最後に“子供でも覚えられるメロディー”の大合唱で、溜まった鬱憤を一気に爆発させるのです。

これは心理学的にも非常に有効な「緊張と緩和」。「ストレスの溜め方と、その解消方法の極地」であると言えます。
とにかく、彼はあらゆる手練手管で聴衆の心理を突いてくる「アイディアマン」でありました。

しかしまあ、あの肖像画は一体何なのでしょう。全くいただけません。
あれではどう見ても「孤高の悩める人」です。
ですが、もしそれも彼の「戦略」のひとつであるとしたならば・・・。
うーむ、ベートーヴェン恐るべし。完全に脱帽です。
オーケストレーション、管弦楽法、編曲、アレンジ。
クラッシック界にその名を轟かせた人は数々いますが、今回は他人の曲の編曲・アレンジについて考えてみましょう。

この世界で達人と言えば、まず「ボレロ」で有名な「ラヴェル」を思い出します。
「ムソルグスキー」が書いたピアノ曲「展覧会の絵」を管弦楽に編曲し、今では原曲よりこちらの方が有名なほど。
とにかく色彩豊かな楽器の使い方、効果的な組み合わせ方をします。美しくて斬新。
他にもこの曲をアレンジした人達がいますが(入手できるのは指揮者の「ストコフスキー」版くらいです)残念ながら「ラヴェル」には及びません。ちなみに、私の好みの演奏は「アンセルメ/スイス・ロマンド管」です。

映画音楽にも使われた「ボレロ」に至っては、同じメロディーの繰り返しでありながら、手を変え品を変え、刻々と色彩を変えて行くそのオーケストレーションの見事さに、思わず舌を巻いてしまいます。ラヴェルの最高傑作と言っても良いでしょう。
ただ、どうしても私は「天は二物を与えず」と感じざるを得ません。それは、「ラヴェル」にメロディーメーカーとしての才能を感じないからです。
ピアノもオーケストラも、心を揺さぶる様なメロディーが浮かばない。しかし、それを補って余りある編曲能力で一級品に仕立て上げる。私はそう感じてしまいます。

「何だこの曲は。折角のメロディーが台無しじゃないか。私なら、この曲を名曲に昇華させる事が出来る」といった具合に、ついつい他人の曲の編曲に手を出してしまうのではないか。
でなければ、どんどん沸き上がる美しいメロディーを仕上げるので手一杯の筈です。


次に紹介するのは、同じく「ムソルグスキー」が書いた交響詩「禿げ山の一夜」をアレンジした「リムスキー・コルサコフ」。交響組曲「シェヘラザード」でも有名な人です。
この人の場合は、作曲家が死ぬなどして未完成のままになっている曲などを掘り起こし、自ら加筆・改訂を行って世に送り出しました。

斬新な試みを嫌う人だった様で、原曲をガラリと変えて常識的な形に書き直してしまうそのやり方に相当批判もあったようです。
でも、「禿げ山の一夜」の原曲を聴いてみると納得させられてしまいます。彼の手によって無駄を削られて加筆され、退屈で冗漫な曲が見事な「名曲」に書き換えられています。やはり「大家」と言われる人の仕事は凄いですね。

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